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ああ、ウェンディちゃんねえ。生きてた?
あの若造、いつか大切な人殺しちまうよ。
前の雇い主さんとこの、悪口言うの良くないだろうけどさ。
ろくでもねえよ。本当に。
[ウェンディの不安を煽るようなことを、
自分で言っておきながらリックへの批判を
軽い口調でネリーに語る。]
―――――ドクン。
[突如として与えられた痛みのせいか、口の中を探索するように撫で回すギルバートの舌の感触のせいか、或いは、唇に広がる己の血の臭いのせいか――ナサニエルは徐々に感覚が鋭敏になってゆくのを感じていた。己の器官や粘膜の感覚――視覚、嗅覚、触覚、味覚、聴覚――ありとあらゆる感覚が、ギルバートの舌、膚、仕草によって研ぎ澄まされてゆく。
先ほどまでの虚ろな表情を忘れ去ったかのように、ナサニエルは目を細めて全身の感覚を確かめる。]
ああ……すげぇや……
なんか……やばいモンが見える……
[いつもの「契約」相手との性行為とは明らかに異なる、脳裏に貼りついた極彩色のヴィジョン。ギルバートが脱いだシャツが落ちると、その微かな空気の流れが、ナサニエルの鼓膜をビリビリと刺激する。]
あ……い…い、ギ……ルバー…ト……
[かつて彼が接触した膚よりも、或いは身体に流し込んだクスリよりも鮮やかな――極上のトリップ。性的昂奮も、五感も、何もかも失わない麻薬の味――
その「極上の痺れ」を全身でするかのように、ナサニエルの性器は硬く、タイトフィットのズボンを突き破らんとする勢いで勃起している――*]
──車内──
[車内にひとり残ったシャーロットは待つ間、気になって車内に持ち込んでいた母の手帳をなにげなく開いた。そこには工場の記録や日々のスケジュールが記載されているのだろうとシャーロットは考えていた。
──今、開けたそのページに書かれていた内容は…]
[ネリーは膝のスカートを両手で強く握った。
ボブの言うことは正論である。もし水害がなければ、官公署へそのまま行けば事態は変わるかもしれない。だがそれが出来ないのがネリーの弱さだった。]
彼女は――わかりませんでした。行方不明になってるかもしれません。
彼も――いちど見ましたけど彼女を追って出ていきました。
────────────────────────
『死体ごっこ』で遊んだ短い時間、そう言えばミッシェルは熱を出し寝込んでいた。姉妹は全員性格も違っていたが三人平等に仲が良かった。子ども時代の思い出はレベッカのものの方が多いのが不思議だ。
ミッシェルは──不幸な事故で夭折してしまったけれど、事故の直前の彼女の相談が忘れられない。
「うちの子ども達──おかしいのかもしれない。」
「私の思い違いだと信じたい。けれど。けれど。」
「ニーナと………──嗚呼、あの二人は血の繋がった兄妹なのにどうして。」
両手を顔覆ったミッシェルの姿。
ミッシェルもあまり泣かないコだったのに。
────────────────────────
―酒場→ハヴ自宅―
そんな甲斐性、あったのかい?
[と笑う。ハーヴェイが乗り込むのに安心した笑顔で車を発車させた。
年若い友人の彼は、私にとって家族に近いものだっただろう。
ハーヴェイの自宅にはすぐに辿り着いた]
[ネリーの本心は、地下室で嬲られるのも大部分では望んではいない。
だが、あると言うのなら、それがネリーの弱さなのだろう。]
――道――
[戻る道を進むにつれて僕の身体から体温が奪われ、足取りが重くなっていく。それは単に肉体的な疲労というよりも――]
『これから戻って、いったいどうするんだ、僕は?
父さんは居ない。
母さんは死んだ。
ウェンディも行方不明だ。そして――』
[――ネリーにあんな事をしてしまった。後悔と罪悪感とが心の中で荒れ狂う渦を巻いていた。この数日来、空を覆いつくしていた嵐雲のように激しく何もかもバラバラにしてしまうような、全てを吹き飛ばしてしまうような力を持った、それは]
――道――
[――そう。それは精神的な疲労なんかじゃなかった]
……後悔は、してる。
……罪悪感も、ある。
[僕はふと足を止めて、呟く。
シャワーを浴びたみたいに濡れそぼった頭髪から、眉や顎を伝ってぽたぽたと滴が落ちる。けれど、その感触も無視した。
僕の中にあるのは、嵐にも似たなにか。それ以外の全てを無視させてしまうような力の源]
――道――
……それは、
[目を閉じて、見開いた。紗の幕がかかったような景色は変わらなかったけれど、それを捉える精神は変わっていた。認識が実感になり、おぼろげだった記憶が輪郭の鮮明さを取り戻す]
欲望を満たせなかったことへの。
『……後悔で、罪悪感だ』
────────────────────────
──…近親相姦。
私はバートとロティが何時かそうなってしまうのでは、と妄想にも似た恐怖を抱いている。そして、愛する家族のどちらからも、私が完全に必要とされなくなる日が来るのでは無いかと。
子どもはやがて自立し、母親を必要としなくなり、親元から去って行くもの。だから、ロティが将来健全な形で私から離れて行くのはむしろ好ましいのだ──けれどバートは。
ああ、私はやっぱり、バートの二つの事が許せない。
勿論、先に夫とのセックスを避ける様になったのは私だ。
でも、許せない。
いいえ、私自身が許せないのかもしれない。
だから、『ネイ』との遊びは麻薬のような現実逃避なのだろう。
────────────────────────
病気で伏せっているというならともかく、
行方不明なんて……あの若造なにやってんだい。
[その響きは、心配というよりもどこか
残念だという意味合いを含んでいるよう。]
私ならね。ネリーに何かあったら、
自分の身を犠牲にしても救い出したいね。
もしも。もしもだよ?ネリーに危害くわえるような
ヤツがいたら、私はそいつを殺してやる。
お手伝いさんに対して、思う感情じゃあないよね。
[苦笑する。]
悪かったよ、前に押し倒しちゃったことがあったろ。
もうしない。もうネリーには、そういうことしない。
俺のさりげない男性アピールを甲斐性なんかで流さないでくださいよね。
ていうか愛娘と同じ屋根の下に安心して放り込める俺って一体先生から見て何なんでしょう。
[苦笑いしながら肩をすくめ。しかしそれは決して嫌な物言いではなかった。まもなく車が自宅につくと]
っと。それじゃ俺荷物持ってくるんで少しまってて下さい。
[荷物といってもほんの少し、適当に衣類をまとめ、車に戻る]
──車内(停車中の回想)──
……嘘。
なにこれ……ニーナが兄妹で近親相姦?
私とパパがいつかそうなるって…馬鹿な。
『ネイ』ってだあれ?
[書かれた内容はまったく意味が分からなかった。一瞬、他人の日記で自分の母親は死んでおらす、山崩れで分断された向う側で足止めをくっているだけなのではとさえ考えた。
けれどもこの筆跡は明らかにエリザのものだ。
それにバートやロティと言った名前の人間は他にヘイヴンにはいない。
震える手で続きを読もうとした時──。
ボブのアルファロメオが酒場に近付いて来る事に気付き、手を止めた。]
そんな…確かにいきなり押し倒されたこともありましたけど…
別に…そんな。怒ってないです。どうしてかは解らないのですけど。あ、お金を多くいただいたからではないですよ、本当に。
[ネリーはボブに少し諭すように答える。
ネリー自身にとって、ボブが矢張り自分の身を心配してくれる事が嬉しい。
私は自分を犠牲にしてでも誰かを救う事ができるのか、或いはそのような人はできるのか。 そう思うと如何に自分がちっぽけで、自分が弱い土台の上に成り立っているのか、と思った。]
――途上――
[僕は歩きながら、地下室の光景を幻視する。まるで降りしきる雨をスクリーンにするみたいに、ただ前を見つめながら。僕自身が映写機となって、脳裏に結んだ映像を視線の先に投影しているようなイメージ。そこに映っているのは――地下室]
……そこには僕がいた。
……そこにはネリーがいた。
彼女はそれまでの彼女じゃなく、
僕もそれまでの僕じゃなかった。
何かが変わった訳じゃない。
ただ隠れていたものが出てきただけだ――そう、欲望が。
[欲望の光景を鈍色の映写幕は映し出す。
手錠を嵌められた女と冷ややかに見つめる少年の姿]
[壁から下がる鎖と手枷に戒められた女は半裸。白い下着だけを許され、だがそれも彼女が隠したいと望む場所を隠すべくもない。豊かな緑の髪を顔に垂らして絶望と悲哀の表情で俯いていた]
……でも、ネリーはそれを望んでたんだろ?
……心の奥では。どれだけ押し込めていたとしても。
[僕は映像の中の彼女にそう呟く。
簡単な算数の計算式を言い聞かせるように]
―車内―
「愛娘と同じ屋根の下に安心して」ってそんなに自信がないのかい? 君自身の自制心に。
ハーヴは少なくともいきなり相手を押し倒したりするようなタイプには見えないさ。
いくら、うちの娘が魅力的だと言ってもね。
[そんな冗談交じりの会話をしながらも、私は先程からシャーロットの様子が気になっていた]
ロティ、なにかあったのか?
さっきから上の空なんだが。
[それは、彼女以外の皆が降りていた酒場からだっただろうか]
[ニーナはボブにもニーナにも近付くなと言った。]
[先刻の雑貨屋の廊下で、ニーナの言葉>>138に、車内でボブに脅されたり殴られそうになったのではと、一瞬固まった事を思い出す。過去にシャーロットがスクールバスで運転手にされた事。ニーナを見ても、パッと見える場所に怪我は無いようにみえた。
ニーナの小声はネリーには聞こえなかっただろう。ネリーは「ダンソックさんはとても素晴らしい方よ。」と言っていた。
ニーナにそれ以上を聞けなかったのは、ヒューバートがソフィの容態の話をはじめた所為だろう。透き通るように白く妖精のようなソフィ。]
そのことの証明は簡単だ。
ねえ、ネリー?
[映像の中で、まだ乾いた服を着たままの僕がネリーに触れる。憐みを請うような緑の視線が僕の方に向けられ、けれど、それは僕の指先が触れると同時に黒革のアイマスクに遮られて閉ざされた。目隠しに覆われた彼女の瞼の上を、愛撫するように何度も僕はなぞり続けた]
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