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[何か大げさに涙を流すボブに少し冷ややかな視線を送り]
その犬失ったら俺のぶつけた頭の面倒見てくれればいいですよ。
ちゃんと犬は躾けておいてくださいよ、迷惑な。
―自宅 地下室―
[彼は望まない作業に没頭していた。採集した因子の分析である。]
私は口先では神を畏れ敬いながら、その実、怖ろしいことしている。
[ステラの言葉が脳裏に蘇る。]
ヘイブンの人々を憎むことなく、慈愛を捧げる、か…… そうではない、そうではないんだ。私は己のため人々を利用しているだけだ。
[リックの言葉が脳裏に蘇る。]
偽善者、か。偽善ならまだ可愛いものだ。しかし、私の行いは純然たる悪にほかならない。そうだ。あの男が言ったとおり私は悪魔に魂を売ったのだ。私は悪魔なのだ……
―過去 ベトナム 野戦病院―
[硬いベッドの上でルーサーは目を覚ました。起きようとしたが下半身の感覚が無く、うまく起き上がれない。彼が目覚ましたことに気付いた職員により医師が呼ばれる。]
医師 「気付かれましたか、ドクター ラング」
ルーサー 「君は…… ああ、そうか私は確か戦闘に巻き込まれて…… それから…… そうだ、妻は……」
[医師は気まずそうに首を振った。]
ルーサー 「!?」
[その日、彼は己がキリスト教徒であることを初めて悔いた。自殺を禁じられていたからである。]
…まったく、さっきまでのあの様子がうそみたいね。
[犬が大事とばかりに飛び出していく様子にようやく体を起こせば、既に体は泥水まみれでどうしようもなく肩を竦める]
…あら、伯父様。
[珍しいものを見るかのようにヒューバートの姿を見て、それから向こうの車の中にハーヴとシャーロットを見つけて小さく嘆息しながらよろりと立ち上がる]
―過去 ベトナム 野戦病院―
やはり、マリアを連れてくるべきではなかった……
[ルーサーは、ベトナム戦争において、ある非政府組織の要請を受け、戦地を転々としながら医療活動に従事していた。国籍を問わずに傷ついた者を受け入れ、治療するその活動は過酷を極めた。医師だった妻 マリアは彼と共に行動することを選択し、ルーサーがいくら帰国を促しても頑なに言うことを聞こうとはしなかった。]
マリア 「私よりあなたのほうがよっぽど心配よ。それでなくても、ぼんやりしてるんだから。」
[そしてある日、ルーサーとマリアのいたキャンプが戦火に巻き込まれた。彼は重症を負いながらも生き残り、マリアは還らぬ人となった。]
[雑音が頭の中に届いた。3度目か4度目。最もクリアに響いた。
事態を把握できていない私は相手がどことも誰とも知らずにはっきりと投げ返した。]
チカラが、私には力がない。
―過去 ベトナム 野戦病院―
[失意に沈むルーサーの前に謎の男が現れたのは意識を取り戻した次の日のことだった。彼は自分のことを『結社』の人間であると名乗った。]
謎の男 「ドクター ラング、この度は負傷されただけでなく、奥様を失くされたそうで何と申し上げればよいか。」
ルーサー 「君は……」
謎の男 「私は『結社』の人間です。」
ルーサー 「結社? その結社の人間が私に何の用だ?」
謎の男 「ミス ラングの検死の結果、色々と興味深いことが分かりましてね。実は私どもはマリアさんのことをずっと前からマークしていたのですよ。あなたと結婚するよりも前からね。エエ、勿論あなたのことも。」
ルーサー 「貴様、何を言っている…… 妻に、妻に何をしたッ!!」
ヘイ!うちのゴライアスにもしものことがあったらッ…。
いや、申し訳ない…迷惑をかけたのはこっちの方だね。
[咄嗟に出かかった因縁の言葉を飲み込み、
素直に謝罪の言葉を話す。]
ああ、ゴライアス、ゴライアス…。
おまえが死んだら、私はもう音楽に打ち込む
気力を失っていたかもしれない…ああ……。
―過去 ベトナム 野戦病院―
[謎の男から邪悪で危険なものを感じ取ったルーサーは声を荒げようとしたが、激痛が身体に走る。]
ルーサー 「っ、くっ……」
謎の男 「ホラホラ、落ち着いてください。まだ体調がお悪いのですから。それにこれから話すことはあなたにとっても決して悪い話じゃないんですよ…… ドクター、あなたの奥様ですがね。実は我々のような普通の人間とは少し違ったのですよ。」
ルーサー 「何だと?」
謎の男 「ここに彼女が子どもの頃に怪我をしたときの診断記録があります。おっとそんな不審げな顔をしないでくださいよ。我々、結社にはネットワークがあります。この手の医療記録がお望みであれば、共産圏からでも手に入れてきて差し上げましょう。」
畜生!
[思わず声が漏れる。
だが、ハーヴェイとシャーロットの乗った車は急ブレーキにやや横滑りしたものの、片岨から渓流めがけてダイブすることなく、またボブのアルファに衝突することもなく無事停車した。
この際、犬の安全のことなど私は考えてはいない。]
……やれやれ
[深く安堵の息を吐き、車から降り立った二人に近づいていった。
長靴やパンツは膝のあたりまで泥に汚れた姿のままだ。私は犬とシャーロットとの間に入る位置まで足を進めていた。]
大丈夫かい?
二人とも
―過去 ベトナム 野戦病院―
ルーサー 「それが、それが一体どうしたというんだ……」
謎の男 「ほら、よくここをご覧になってください。そうそう、この数値。ね、おかしいと思いませんか? 普通の人間なら有り得ないですよねえ。」
ルーサー 「記録のミスか、何かの間違いだろう……」
謎の男 「勿論、その辺は私どもの当時の担当者も確認したそうですよ。ええ、それが仕事ですからね。しかし、真実正確な記録だということが判りました。そこで、彼女は我々のウォッチリストに追加されたわけです。そして、今回の検死の結果……」
ルーサー 「黙れ……」
[後ろから聞こえる声に驚いたか、思い切り振り返る。
それがヒューバートとわかり、苦笑を浮かべ]
先生…ご無事でしたか。
よかった…。
[肩をすくませながら、ほっとしたように]
―過去 ベトナム 野戦病院―
謎の男 「やはり彼女は我々の捜し求めていたモノの亜種であったことが判りました。死んでしまったのがとても残念でならないのですが。」
ルーサー 「黙れッ! 黙れッッ!!」
謎の男 「だから落ち着いてください、ドクター。ところで、彼女を生き返らせることができるかもしれない、と言ったらあなたは我々に協力してくれますか?」
ルーサー 「生き、返、らせる、だと……」
謎の男 「我々も伊達や酔狂でマリアさんを追っかけ回してたわけじゃないんですよ。目的、そう目的があって、我々は行動しています。何世紀にもわたってずっとね。」
ルーサー 「目的……」
謎の男 「ひとつが不老不死です。そして、もうひとつが蘇生。我々の研究はいい所まできている。蘇生に関して言えば、動物では既に成功例があります。しかし、人間ではどうしてもうまくゆかない。」
ルーサー 「な、何を馬鹿なことを言っている」
[呻きながら名を問うてくる男に呆れたように答えた。]
俺はギルバート。ギルバート・ブレイク。
何で自分が転がってるか分かるか?あんた。
[まずは抱き起こそうと背中と脇に手を回す。
…些か口調がぞんざいになっている。]
―過去 ベトナム 野戦病院―
謎の男 「我々はより多くの優秀な人材を必要としています、あなたのようなね。そう、あなたの以前の論文読ませてもらいましたよ。とても素晴らしい内容でした。ただ、惜しむらくは、そう信仰心ってやつが邪魔して今一歩踏み込めないでいますよね。」
ルーサー 「……」
謎の男 「そんなもの、捨てておしまいなさい。我々と共に来るのです。マリアさんの遺体は我々が丁重に保管しています。もし、そのときが来たらあなたに引渡しますよ。お約束します。」
ルーサー 「時間を、考える時間をくれ……」
[謎の男は満面の笑みを浮かべた。これまでの経験でこのようなとき、人間が最後にはどのような決断を下すか知っていたからだ。]
謎の男 「よろしい。まずはその怪我を治しましょう。ゆっくり療養してください。もし、気が向けばこちらに連絡をください。お待ちしています……」
[そして、ルーサーは結社の人間になった。]
―自宅 地下室―
[ルーサーは、採取した因子の分析結果を睨みながら、陰鬱な表情を浮かべていた。]
ふむ、これでは思ったより役には立たないな。ダメか…… やはり、もっと純度の高い因子が必要、だな。
[そのとき地下室が大きく揺れた。]
な、何だ。ま、まずい。ここは危ない。
[ルーサーは地下室から1階へと上がる。揺れは長く続いた。]
町は、町は大丈夫だろうか。また、犠牲者が出ていなければ良いが…… 様子を見に行くか……
[ルーサーは車へと乗り込んだ。彼の行動は純粋に義心によるものだったのだろう。それがゆえに悲しかった。]
ふぅん。面白いこと言うんだね、ネリー。こんなに早くからはダメっていうことは、人を玩んでも良くなる年齢があるのかな?
だったら――玩ばれても構わない年齢もあるんだよね。ね、ネリー。
[愉悦を覚えながら論理の穴を突く。詭弁なのは明らかだったけれども。笑いながら、床に倒したネリーの衣服を剥ぎ取った]
やあ、ニーナ。
[まだ少女といっていい雰囲気を感じる若い姪を振り返って挨拶した。]
君とボブ、というのも随分予想外な組み合わせだよ。
[微笑んで軽口を言う余裕があったのは、二人が無事だった所以だっただろう]
なんだ…何の…声…?
[ヒューバートと同じ方向から聞こえたのだろうか。
自分ではなく、何か別のものに向けた、確かな声]
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