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「…頼む……」
[そう残して生まれて間もない「声」はまた途切れる。静かな沈黙。]
──その願い、確かに聞き届けた。
[それは悪魔の嗤い、であったか。
否、それは冷徹な獣の嗤い、だ。]
[隣で眠るソフィーを起こさないように動く。
シャロには彼女を看ていてほしいと頼み、車の外へ。
そこにいたのは翡翠色の髪をした少女─]
ネリー…さん?なんでここに…?
[彼女とは初対面ではないはず。しかし送る視線は、見慣れている者を見るというには違和感のあるものだった]
あ、は、はい。
[と、口の動きだけでヒューバートに答える。ネリーの顔から無機物的なものが覗いたかもしれない。
ネリーは自動車とヒューバートの中間ぐらいのあたりで立っている。]
[ローズマリーはステラの手を取って地下のワインセラーへと導いていく。店内には誰の姿もなくなった]
[セラーの奥に扉があり、ローズマリーはその扉をあけた]
ふぅん………
ま、あんたからは、寂しさも感じなければ、俺に対して「何かの代理になって欲しい」というものもまるで感じねぇからなァ。……そういうモンを持ってる人間の目は、もっと必死だ。縋って来るあの目は、独特の恐ろしさがある。あんたとはまるで違うさ。
[カラカラと笑い声を上げて、男は笑う。]
………で?俺が欲しいって?
勿論、「そういう意味」だよなァ?今さら違うって言うとは思えねぇ。
[ナサニエルの分厚い唇が歪む。]
面白ぇ。
あんたのその申し出、のってやろうじゃねぇか。
ちぃとばかし変則的だが……「契約成立」、だな。
[紫煙を吐き出し、煙草の先を灰皿にぐっと押し当てる。
濃いブルーグリーンの瞳に、金色の光が一筋走った。]
ハーヴェイさん気がついたのねよかった。
私、ずっと雑貨店にいたのだけど、なかなか帰れなくて…
ヒューバートさんがきりのいい所まで送ってくれるって言うからね、つい。
[雑貨店の奥で何をされていたのかは伏せるネリー。]
―酒場―
[周囲をぐるりと一周して戻ってくると、店内には人の気配がない]
あれ……?
[二人はどこへ消えたのだろう。怪訝だったが、ソフィーを抱き上げると二人と鉢合わせしないよう気配を探りながら、二階へと上がってゆく]
[セラーの奥の扉には古いあまり広くない部屋があった。
中はベッドひとつだけで、しばらくぶりに開けたために、よどんだ空気の匂いがした]
[わたしはふいにローズに手を引かれ、着る物で胸元を隠しながら導かれるまま後を付いて行く。
案内された場所は地下。開け放たれた部屋からは湿気を含んだ埃の匂いが漂っている。]
ここは…?
[わたしはひんやりとした空気に身震いをしながら彼女に訊ねる。]
──ローズマリーの部屋──
[開け放たれた窓から弱い陽射しが差し込む。
雨上がりの湿った風を受け、カーテンがひらとはためいた。]
[其処に居る筈のイアンの姿は消え、
主を失った椅子だけが、直前まで人が居た事を示すように、
ゆらりゆらりと静かに揺れていた──。]
先生はソフィーさんを抱えていったわ。
ソフィーさん、ここで暮らしてるのかしら…あの雨の後だものね。帰れなくなっているかもしれないし。
[ネリーはアンゼリカの2階を見上げた。]
―酒場・玄関―
[ソフィーを抱いたままローズの部屋に入る。そこにイアンの姿があると思ったのだが、誰も居なかった。椅子が静かに揺れている]
あれ…… この部屋でいいのか?
[ソフィーをベッドに横たえ、どこかにイアンが居ないか二階をしばし探し求めた]
ここはね、ステラ、昔、アンゼリカおばさまが使っていた隠し部屋なの。
隱していたけれど、おばさまは自分の身体を売っていたのよ。
それに使っていたのがこの部屋なの。
今は誰も使っていないけれど…。
ここで「ダメです、はいさようなら」ってな具合であんたを追い出したら、俺は「天使」の称号を返上しなけりゃいけねぇだろ?……返却場所は天上だかゴミ箱だか、或いは図書館だから知らねぇけど。
[ククッ…とひとつ笑い、ベッドサイドにある小さな棚を親指で示す。]
あそこの棚にはコンドームもローションも入ってる。必要なら好きに使って構わねぇよ。
[おどけたような表情を浮かべる男に近付き、息がかかるほどの至近距離で黄金色の瞳を見つめる。]
[何故だろう。私はそうせずにはいられなかった。
私は自動車へすぐ戻ったかと思うと、右手でハーヴェイの手を掴んだ。そしてそのまま、肩の高さあたりまで持ち上げ、彼の瞳を覗く。 瞳というよりも、瞳のさらに奥底を見ようというべきか。
やがて不意に手を下ろし、背を向け、アンゼリカへ向けて2歩3歩、歩き出した。言葉は一切出さなかった。]
[でも、そんなことはどうでもいいと言うように、ローズマリーはステラを引き寄せ、口づけをした]
ステラ、かわいいわ…。
コンドームねえ…俺は生が好きなんだけど。
[息の掛かるほど近付いた顔に、軽く唇を合わせて離す。]
一応ご同業の誼で天使のアンタに忠告しとくと、俺が払うのは金じゃない。ま、払えって言われても金がないんで払えないが。
もっともっと──スゴい、「取り返しのつかないモノ」だ。それでも良いか?
[笑んでいる筈の琥珀の瞳に浮かぶのは、誘惑のいろ。
だがそれは、むしろ血の契約に誘う悪魔の笑みだっただろうか。]
あなたの…おば様が?
[身体を売っていた。その言葉にわたしは僅かに眉を動かす。
今彼女がどういう理由でその事実をわたしに打ち明けたのか。そして何故この場所に連れて来られたのか。
わたしには正しい答えが見つからない――]
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