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[にも関わらず、それを完璧に着こなしていることを確認するかのように、窓へと自分の姿を映してしまった自分への評価がそれだ]
動きやすいことが、今は一番に決まっているじゃないか。
旦那様を手にかけた者がいるとして、この屋敷内に存在するなら、警察へ……。
[――いや。
...は今この瞬間も屋敷が異界に閉ざされているのだろう事を、窓越しの紅月を見止め何となく察する]
……それが適わないなら。
殺人者に相応の報復を…、今ここに居る者達だけですることになるのかもしれないんだ。
[...は首のタイをむしり、上着を前で留める金ボタンをも外し、楽に襟元をくつろげた。
副執事から藤峰万次郎へと戻ろうとしていることへの気持ちの表れかもしれなかった]
[来海は近付くのを躊躇った。
頭の後ろで声がする。『ニゲロ』
それは理性の叫びだったのかもしれない。
それでも何かが彼の背を押した。
そして来海は見た。
女、かつて女であったもの、人間であったものが、そこに横たわっていた。もはやそれは物体だった。醜悪な物体でしかなかった。
その手には手紙のようなものが握り締められている。
もはや来海の神経は完全に麻痺していた。来海は女の手に握られている紙片を手に取ろうとした……]
[演奏の手を止め、怪訝そうにドアの外を見やる]
……随分と遅いな。しかも騒がしい。
全く、何をグダグダとやっているのだろうね?
まあ、死に顔くらいは見に行かねばなるまい。
『一応』賓客扱いはされているようだからな。
[鍵盤の蓋を閉めると、普段のそれと変わらぬ調子でゆったりと歩き出した。
この先に、どんな悪夢、どんな魔境が待っているかも*知らずに。*]
―天賀谷私室への扉前―
……。
[それでも天賀谷の部屋へ足を踏み入れようとする時、万次郎はその扉を使用人としての手付きで叩いた。
――入って良いと、旦那様の声がすれば良いのに。
適わぬ夢と知りつつ、万次郎は顔を伏せて返事を待ってしまう]
──二階/書斎前──
主人の、天賀谷さまより出でた血が、こちらの部屋へ。
私室の階段より流れて行ったのです。
[雲井を僅か見上げる形で、夜桜は答えた]
たくたくと、血池が出来得るほどの血がこの部屋へと。
雲井様……?
[夜桜が尋ねる。
其の名を復唱するように呟いた。]
……何が、……
[どう謂おう、翠は謂い澱む。
迷う間にも血は尚もその領域を広げていった。]
―自室→書斎
[処置を終えると手を洗い、服を着替えに自室に戻った。
手早く着替えを済ませ、天賀谷に渡す予定だったロセッティの素描を手にとる。]
――こんなことになってしまったが。
[そのことには、書斎に足を踏み入れる口実を得たい気持ちも僅かに含まれていたかもしれない。血溜まりは書斎に向けて不気味な影を形作っていた。]
天賀谷さんは云っていたな。
「完成させなければ」――と。
一体何を……?
[私は書斎へと向かった。]
―書斎―
[血の流れは、途中で捻じ曲げるようにして、床の上で向かう方向を変えていた。
そう。雲井がその流れから離して移した、あの巻物に向かって壁際の椅子へと。
その流れは椅子の脚を這い上がり、巻物を赤黒く浸し、そして猶も壁を上へと流れていた。
物理現象に反する流れは、ずるり、ずるり、と音を立てつつ、既に椅子とその後方の壁を覆い尽くしていく。]
[来海が女の手に触れようとした刹那。
『それ』がかすかに動き、『その』目が来海を捉えた]
アアアアアアアアアアアアアッッッ!!!!
[来海は自分でも気づかぬうちに叫んでいた。
『それ』から飛び退くと、もつれる足で走り出した。
振り返ると『それ』は相変わらず櫻の樹の下に横たわっていた。花びらが舞っている。美しい。
ひょっとすると『それ』は動きはしなかったのかもしれない。あるいは櫻の花が見せた幻だったのか。
しかし、そんなことはどうでもよかった。ただただ恐ろしかった。来海は恐怖に押しつぶされそうだった。]
[壁の上で蠢動していた、最早赤い液体の様な何か、としか形容できない其は、突然本来の習性を思い出した様に、床へと落下した。
――びしゃん、と飛沫が跳ね、壁際に溜まった液体は、漸く動くのを止めた。
壁には、血の跡が残った。
文字の様な、否文字としか見えない痕跡が。
天賀谷 十三
仁科 美蘭
翠
江原 健
大河原 碧子
藤峰 万次郎
望月 龍一
賀谷 さつき
枚坂 征人
来海 洋右
神居 零
由良 ジェイク 秀一
コルネール ローゼンシュトック シロタ
雲井 晋治]
[天賀谷 十三 と読める行だけが、不鮮明に、まるで打ち消し線を引いたように血の滲みを引いていた。
文字そのものから滲み出したような赤い雫が滴って、その下に「屍鬼殺害」と読める文字を描いた。]
[だが、返事などありはしないのだ]
失礼します…。
[...は天賀谷私室へと足を踏み入れる。
一つでもいい、主人の死に関わる何かを見付けたかったのだ。
ベッドの上で凄惨に横たわっているはずの天賀谷へと近付き、万次郎は驚きに目を見開く]
これは……!
[――天賀谷、無残な姿で息絶え横たわっていたはずの男は今、最初に目撃した時よりずっとましな姿になっていた]
どうして……?
[ほんの一瞬だけ、今にも目ざめて起き上がってくれるのではないかと期待するが、目を凝らせば肌を縫い合わせた小さな痕に気付く事ができる]
……枚坂様。ありがとうございます…!
[あの方が処置して下さったのだと知り、万次郎はその場に居らぬ者へ対して深く深く頭を下げた]
[下げた頭の下――…
そう、血はまだ流れ続けるが如く広がりを見せていた]
……!
[そればかりが蠢くそれは生き物のように、天賀谷の私室から階段で続く、書斎兼コレクションルームへと意志を持って下りて行っているように見える]
何かを探しに行かれているのですか、旦那様…大事になさっていた骨董の元へ向かわれているので…?
それとも何かを伝えたくて…これはその道標?
[異常な血の状態を薄気味悪く思うよりも、万次郎の足は素早く階段へと向かっていた]
―天賀谷私室から書斎兼コレクションルームへ―
―廊下―
[水を浴びた後持参の服に着替え、刀を手に歩く。
ぽたり、ぽたり。
服は濡れていないが、髪は乾ききらず、しずくが時折肩や絨毯に滴り落ちる]
……。
[水鏡を見やるが、無言で通り過ぎる。
冷えた身体ゆえ、唇にも色が無い]
なんだ!?
――これは。
[眼前の光景が信じられないかのように、首を振る。]
天賀谷さん、貴方は何をしようというんだ!
[書斎から天賀谷の居室へと伸びる階段を見上げ、叫ぶ。]
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