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『無から有は誕生し得ず、有は有からこそ誕生する。
生きとし生けるものは、自然から生まれ自然に還る。
往き着く場所は同じであれど、
其処に到るまでの道は各々異なる。
何の様な形であれ、
此の世に生まれ落ちた以上、
其れが正しくとも、そうでなくとも、
己の生きる意味を全う出来れば好いと思う。
一度切りの人生なのだから、精一杯に生きるべきだ。
生とは本来、美しくも尊いものなのだから。』
[其処まで打ち終えて、添付するのは先程撮った画像。
屋上に設えられた花壇の中、朝焼けに染まる小さな蕾。
昨日よりほんの僅かに綻びてはいたが、未だ開花には遠い]
[其れがナサニエルが採って来たものと種類は違えど、
同じ色の――雪の様に白い花だと彼が知る事は無かったが]
[送信しようとして、止める]
論理性が感じられない。
曖昧かつ、概念的過ぎる。
序論、本論、結論にも成っていない。
[そして余りにも、]
……らしくないな。
[携帯端末を閉じて呟きを零した]
[何処かの莫迦の影響を受けたか、
古惚けた記憶が思い起こされたか、
猫の騒動か、昨晩の教官の問い故か]
[ヒューバートからの返信には、敢えて反応せず、淡々と職務を全うしている]
【メール】
次の課題の件。
カレーっていうのはなかなか面白いと思うの。
で、『収容所内で手に入る食材を自由に使い美味しいカレーを作りなさい』というのはどうかしら?
見たい能力は【お互いの持つ技術を有効活用しているか】と、【コミュニケーション能力】ね。
カレーの出来映えとか、使用した食材やその組み合わせの難易度や独創性なんかも採点時のポイントになるわね。
【メール】
追伸。
設問2として、対戦相手のカレーを評価させるとか?
うーん、どうも私が考えると、漠然とした試験内容になっちゃうわね。
【メール】
カレー作り+猫探しとか。
うちの子達に指定材料を持たせて放して、捕まえてもらおうかな。なんて。
(あまり重いモノだとかわいそうだから、隠し味に使うチョコレート一片とインスタントコーヒーの粉少量なんかがいいね)
どうだろう。
【メール】
ああ、それシンプルで良いと思うわ。設問2をくっつけてくれたら特に文句ないわよ。
ベスとヴィッキーが迷子にならないかちょっと心配だけど。
採点基準は私の提案どおで?
追伸:
埋め合わせとっても期待してる。
[さあ、材料は揃った。キャンパスにデッサン用紙を置いて座る。使うのは練り消しゴムとB4の鉛筆を5本ほど、もちろんそばには鉛筆削りが置いてある。
彼としては珍しく、その作品は下書きから始まった。
はじめは少し悩むようにしていたが、すぐに鉛筆の動きは迷いが無くなり、丸くなった鉛筆はさっさと他の鉛筆と交換させられる。
そうして紙の中に浮かび上がったのは、
絶対に撮る事ができない写真。]
…できた!
[できる限り沢山の人を詰め込んだその絵、真ん中に居るのは、可愛らしいウェディングドレスを着たウェンディと、タキシードを着たリック。双子のようにそっくりで仲が良かった彼らの夢は、お互いと結婚する事だった。
拍手を送るコーネリアスはベレー帽を被っていて、その近くでネリーがメイと楽しそうに話をしている。ラッセルはお祝いには参加せず、ついとそっぽをむいて読書をする。
嬉しそうするソフィーの肩を抱くヒューバートをナサニエルが睨み、キャロルがギルバートと腕を組んで後ろでこっそりお話をしている。
絵の中の人物は皆思い思いの事をやっていて、幸せそうだ。]
[下書きの線を軽く消せば、絵を持って廊下へ。定着液をスプレーする。そしてそのまま乾かすために放置し、自分は部屋の中へ戻った。
原稿用紙を前に、少し悩む]
『
本の少し先にあり得るかもしれない未来。
シェルターに入れても入れなくても変わらない。
近くに居る人を信頼して、協力する事ができたならば、きっと未来は明るく幸せな物になる。
未来は1人で手に入れるものではなくて、沢山の人と一緒に手に入れるべき物なんだ。
これが私の【未来】への想いです。
』
…うーん、文章変だけど、伝わればいいか!
[とりあえず絵を写真に撮りデータ化、原稿用紙に書いた文章をメールにそのまま打ち込み、共に両教官に送信。
その後元絵を保健室のヒューバートへ届ければ、
感想も何も聞かずに自室へと*逃げ帰るだろう*]
[工房で独り、工具を手に机に向かう。
傍らにはかぼちゃのプリン。
時折それをスプーンですくい、自分の携帯端末と工房のPCを確認しながら、少しずつ作業を続ける。
時間的に無理があると感じたので、悔しかったが自然物は以前作ったものを流用した。
それもまた、ここで作られたものには変わりない。
品種改良されたエアプランツを木材のように削り出し形造ると、スプレーで塗装する。
ネイルは塗られているが、決して長く伸ばされたことのない指先が、器用に動き、建物をひとつひとつ作成していく]
[ブラインドから夕陽が差し込む頃、出来上がった校舎を、中央のテーブルに置かれた箱庭に配置する。
昨日の昼間、それ以前にも、何度も屋上で見た光景が、何十分の一の縮尺で、キャロルの眼下にあった。
ひとつため息をつくと、手の甲に貼られた絆創膏にも塗料がついていることに気付く。
昨日の柔らかい感触を思いだし、淡く微笑んだ。
自分が初めて触れた、人以外の生き物。
外の世界にも、シェルターにも、あれはいるのだろうか。
昨日の夜に思いを巡らせると、そのまま瞼が落ちそうで、キャロルは慌てメールを打った]
『試験課題【世界】
これが私が誕生し、経験を重ねてきた世界です。
実物は、建築工房に。
注意:全てエアプランツで作られてるので、半月もしたら形は崩れます。』
狭い世界ね。
[呟いて、両教官に画像を添付したメールを送ると、力尽きたように机に伏し、眠りこむ]
[沈み往く夕陽。
薄闇に覆われていく世界。
窓の外の景色を視界の端に映しながら、
爪の間にまで入り込んだ土を洗い落とす。
冷水に晒された指先は、次第に赤味を帯びていった]
[あれから。暫しの間は茫としていたが、不意に思い立った様に屋上の花壇を始めとして収容所中の植物の世話をするうちに、あっという間に時は過ぎ去っていった。
普段から最低限はしているものの、今日程丹念にやるのは稀だった。
生命に直に触れたかったからだろうか。自分でも理由は解らず。
単に身体を動かして、気を紛らわしたかったのかも知れない]
[何にせよ、彼にとっては珍しい事だったのには違いない]
【メール】
設問2については了解。
確かにそのほうがいいわ。
他の収容者の採点を先にして、もう少し待ってみるつもりです。
点は辛くなると思うけど。
[ぴんぽんぱんぽーん。
甚だしく緊張感のない音が所内をこだました]
【所内放送】
課題提出お疲れ様。晩御飯できてるわよ。
ちゃんと食べなかった子は以下略。
[ぴんぽんぱんぽーん]
【メール】
了解。
困ったものだね。
追伸
少し仮眠を取りたい。
提出された分は確認。
申し分ないと思う。
追伸2
埋め合わせは何がいい?
[昨夜と同様に、厨房のカウンターにメモが置かれている]
『本日のメニュー
・ライス
・八宝菜
・唐揚げ
・卵スープ(塩控えめ!)
ライスに八宝菜かけて食べるのオススメ
そふぃ』
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