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次の日の朝、自警団長 アーヴァイン が無残な姿で発見された。
……そして、その日、村には新たなルールが付け加えられた。
見分けの付かない人狼を排するため、1日1人ずつ疑わしい者を処刑する。誰を処刑するかは全員の投票によって決める……
無辜の者も犠牲になるが、やむを得ない……
そして、人間と人狼の暗く静かな戦いが始まった。
現在の生存者は、学生 ラッセル、見習いメイド ネリー、冒険家 ナサニエル、新米記者 ソフィー、美術商 ヒューバート、吟遊詩人 コーネリアス、踊り子 キャロルの7名。
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l {lli}/iヽ/ /
ヽ |/ ハ 丶 /
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 ̄`'ヽ,,| ,レ / ,,-
ヽ ィ ̄ ̄ _/
ヽ 小/ /
゙ケヒ゜ , ‐''
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lヒ/''" ̄ ̄
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[やがて日もすっかり沈んだ頃――
収容所内に戻り、せめて絆創膏を手に入れる為に保健室内に入り込んだナサニエルによって、花瓶へいくつかの蕾と共に真っ白に咲く花が飾られる。
傍らのカードにはこう書かれていた]
『この花を去っていった仲間達へ捧げたい。
この蕾と同じように、残された俺達にも無限の未来が詰まっていると、それを託して去っていった仲間達へ。
彼らに対して俺ができることといったら、信頼することだけだろう。
これが咲いているのに相応しいほど外の世界もまた美しいはずだし、それを守り続けるために外に行った彼らもまだ頑張っているはずだと。
せめてエンディアが来た瞬間、終わりではなくて、それが新しい世界の誕生を意味することを願って。
ナサニエル』
あの花が、俺の今までの経験の証明に繋がればいいけど…ま、課題について何か勘違いしてたら、まだ時間はあるんだ。提出し直せばいいさ。
…そん時はグループ組んでやりたいな。さすがに。
それにしても…
崖の白い花だなんて、まるで恋人に贈る花だとかいう、エーデルワイスだ。はは。
ありゃ違うんだろうけど…ソフィ先どう思うかね。
…万が一ヒューバートからだなんて思われちゃ、たまらんぜ。
[爪にぐるぐる失敬した絆創膏を貼りながら、笑ったり、考え込むような顔になったりと、ナサニエルは忙しい。
呟きながらも今度こそはゆっくりと体を休めるべく、寮の自室に*戻って行った*]
[外から戻っても結局は何処と無く上の空で、気分を変えようと彼はシャワーを浴びた。余分な物全てを洗い流そうとするかの如く、何時もより長く念入りに。
濡れた赤は深緑の瞳をも覆い隠そうか、拭い切れなかった滴が頬を伝い落ちていく。肩に掛けたタオルで拭う事もせず、床に遮られて土に還る事の無い其れを眺める。
くしゃり額に張り付く髪を掻き上げて、机上に視線を移せば一枚の硬貨]
……御節介。
[一度手を離したのなら、戻って来る事は無いと思っていた。今迄ずっとそうだったのだから。
然し、此のコインは今も彼の手許に在る]
[椅子に腰掛けると個人端末を操作して、データを呼び出す。作成日は古い、10年近く前の日付。
其のファイルを開き掛けて、――止めた]
何に成る、今更。
[机から離れて寝台に倒れ込む。耳に届いたのはギ、と軋む音。深く息を吐き出せば瞼を下ろし、眼前を闇に閉ざす。
纏りつく滴はシーツに染み込んでいくも、軅ては其れも*乾くのだろう*]
[用を済ませ、保健室に戻ってくる。
鍵を掛けた筈だったのだが、掛けたつもりで忘れていたようだ。]
……おや。早速提出されていますね。
後程採点する事にしましょうか。
[花瓶の花とカードを見やってから、デスクの端末へ。
一通のメールを送信。送信先は収容所総括管理局。
その名の通り、収容所の管理を行う部署である。]
『Subject:第七〇三収容所 機能不全箇所
現在、全館のサーモグラフィに不全があり機能停止中。原因不明。
ならびに、生物工学の実験室の音声データ取得、映像データ取得不能。
原因は盗聴機能と監視カメラの故障によるもの。
試験開始前に収容者の誰かが手を加えたのではないかと推測される。
修理業者を呼ぶと不審に思われる為、試験終了後まで修復不能。
試験終了後、改めて報告予定。
Hubert Briggs』
[自室。
リズミカルにキーボードを叩く音が、室内に響いている]
『Subject:ありがとう!
コーネリアスへ
早速ネリーの様子を見てきてくれたのね。
どうもありがとう!
ネリー、タルトとおしゃべりで元気になってくれたかな?
また元気がなさそうなら、よろしくね。
住所録の件だけど、さすがに私は持ってないわ。
だけど、突然どうしたの?
お手紙でも出したくなった?
コーネリアスなら、素敵な絵葉書描きそうね。
それじゃ、課題頑張ってね。
ソフィー』
[ブラインドを下ろしたままの工房は隙間から差し込む光でほの明るい。
工房のメインPCに向かい、データを流し見る。ディスプレイにいくつもの町並みが流れ、消えていった]
未来、世界、信頼、誕生、経験
[歌うように、言葉を並べる]
知らない言葉ばかりね。
[唇だけ楽しげに笑った。
立ち上がり、ブラインドを開くと外へ]
[窓の外を見る。庭に人影は勿論ない。
だだっぴろい収容所にたった7人なのだからそれも当然か。
陽の光りはだんだん赤くなり、夜の訪れを告げている。]
……さすがにおなかすいたわね。
そういえば、あの子達ちゃんと食べてるのかしら。
[ふと、心配になり、自室を出て食堂へ]
[程なく食堂へ到着。そのまま厨房へ直行。冷蔵庫等に保存してある食材を確かめる。案の定、ほとんど減っていない。特に手軽に食べられるものしか減っていない気がする。]
料理当番から解放されたとたんにこれね。
……シェルターに入る前に餓死しても知らないから。
[呆れた顔で言うと、冷蔵庫の中身を再度確認しだす]
ヒューバートじゃないし、
私はそんなに凝ったものは作れないわよー?
[誰も居ないのにそんなことを言いながら、やがて何か調理しだした]
[やがて、厨房に良い匂いがただよう。メニューは、チキンオムライス、ポテトサラダ、コーンポタージュ。
オムライスの形がややいびつなのはご愛嬌。卵を半熟にすることだけは拘ったようである。]
なんか、張り切って作っちゃったわ……。
[明日はらくちんなカレーにしようなどと考えながら、お皿に盛ったオムライスにデミグラスソースをかけ、保温器に入れる]
さーてと。
[おもむろに、所内放送用マイクを手にとり]
ま、……落とすってのは冗談だけどね。
[マイクのスイッチを切りながらぼそり。
それから、厨房と食堂を隔てるカウンターに、メモを置く]
『メニューは、
・チキンオムライス
・ポテトサラダ
・コーンスープ
チキンオムライスは保温器の中。
サラダは冷蔵庫。
スープはおかわり自由。お鍋から好きなだけどーぞ。
そふぃー』
ほんとは、皆で食べるのが良いんだけど、
みんな必死だろうし……、手が一杯だとすぐには来れないだろうしね。
……あとで、食べたか確かめにこよう。
[それから、台車にヒューバートと自分の分を載せると、がらごろ押して保健室へ運ぶ]
[開け放しの窓からは斜陽の光が射し込む。
もう暫くすれば、夜の帳が降りる事だろう]
……小学校か何かか。
[尤も、彼は其の様な場所に通った事も無い訳だが。
無益な時間を過したかと思いながら、寝台から降りた]
[屋上に繋がる扉を開けると、冷たい風が髪を乱した。
眩しさと寒さに一瞬身をすくめてから、片手を日よけに扉の向うを見る。
指の先に広がる青空。
広がる世界へと一歩踏み出した。
人気の無い屋上をぶらぶらと歩き、その縁で立ち止まる。
遠く見える山の端に目を細めた。
ぐるりと四方を見渡して、もう一度西の山に視線を戻す。
ここから見える世界が自分の全てだ。それを狭いと感じたのはいつだろう?
歴史の授業で世界を知った時? 友達がここから出ていった時?]
嫌がらせのような課題よねぇ。
[呟いて笑った]
[暫くその場に立ち尽くし、ただ視線だけを眼下に這わせた。
子供の頃は果てなどないと思っていた世界。今よりもずっと沢山の人間がいたのに、世界はずっと広く感じた]
世界、未来、誕生、経験、信頼
[呪文のように繰り返す。
言葉は口の中で、異物のように感じられた]
[...はラッセルの言葉にけらけらと笑う]
あはは、よしよし。
いやー、あのおじさん最近何か企んでるのか忙しそうでさ、
ご飯もロクに食べてないんじゃないかと思って。
[茶室状態という言葉に苦笑して]
[声に覚えはなかったが、消去法で声の主に思い当たる。
ネリーが皆にわざわざ食事を作った挙げ句、放送を使用してあのような口調で話すとは思えない]
そういえば、あの子生きてるのかしら……?
[名前は聞いていても、最終テストが始まってからまだ一度も姿を見ていない少女を思い出して、肩を竦めた。
夕焼けに染まる山の端に目を細め、屋上を後にする]
[それは、昨日の事。
はっと目を覚ませば外は真っ暗で、携帯端末を見ればナサニエルからの返信。慌てて身支度をして外に出るが、まあ、そんなに長い事話し込んでいるはずも無く。
話したかったな、と思うがしかし、彼は嬉しかった。
…3人!ネリーは居なかったみたいだけど、ナサとラスとキャロが、喋ってた?よかった!…少なくとも、1人だけが残るという状況で、いがみ合ったりはしていないのだ。
部屋に戻れば、さっそく課題に取掛かる。夜の九時。
未来…世界…信頼…誕生…経験…。一つ以上。一つ以上という事は、一つでも当てはまれば良い。
さすがに全てをまとめた絵を書く事は不可能だ。]
[…下書きは無し。強いて言うなら頭の中にある、か。木綿のキャンパスを張り、使い古した筆で直に色を散らす。]
…なんか、うーん…駄目…。
[時計を見れば、午前四時。完成した絵と交互に見て、彼は時間を無駄にしたなとため息を吐いた。
こんな事は初めてだった。
卵のような地球が、鳥…エンディアのイメージ…に突つかれて割れ、そこから地球のような模様の液体が流れ出ている。
エンディアの衝突という未来に、今までの世界は壊れてしまう。が、しかしそこから新しい未来が誕生する…。
そんなイメージで描いたものだった。]
…違う。
[どうにも、気に喰わないらしい。]
[ソフィーの押す台車に首を傾げ、しばらくしてそれがソフィーと体術教官の分である事に思い当たる。
そこに載せられた今日の献立を確認した]
お子様向けメニュー?
――夕刻・自室――
[室内に備え付けられたスピーカから、場違いなほど明るい声が響く。私はキーボードを打つ手を止め、呟いたた]
……もう?
……っていうか。能天気なこと。
[ディスプレイ上の時計を見ると、確かに時間は夕食どき。少し早いとも思えたけれど、考えてみると私はあれから食事も取らず端末に向かっていた事になる。延べ20時間近いだろうか。
記憶にあるのはシャワーを浴びてベッドに向かい、倒れこむように眠りに就いた事だけだった]
はいはい。
[ぞんざいに返事を返し、台車を押して去るソフィーにひらひらと手を振った]
……ソフィーとヒューって、仲良しよねぇ。
ま、他に同僚がいないし、当然か。
[何となく意外な取り合わせに、ぽつりと感想をもらし、食堂へと足を向ける]
[台車を押して去って行く教官を見送り、]
仲良し。
[其の一言で言い切るキャロルに思わず声が零れた。
自分も食事を摂らねば仕方無いと、同じ様に食堂へ]
――夕刻・自室→廊下――
[くぅ、と小さな音が聞こえた。思わず私はお腹を押さえて辺りを見回す。ナサニエルにでも見られたら、何を言われるか分かったものではない]
……ん、っと。
それなら、少し休憩を入れるとしようかな。
[誰にともなく言って、既にそれまでに書いた文書を一時保存する。もう五度目の書き直しだった。構成あるいは論理、修辞法は問題ない。
ただ――伝えるべき対象。私の世界の中に、それは存在していなかった]
……見つけているのかな。
……他の彼らは。
[扉を出ようとして振り返る私の唇からは、そんな言葉が弱く洩れた]
[ふと目を覚ませば、また妙な時間。
今度から夜遅くまで絵を描いたらずっと起きてよう、なんて事を思っていると、メールの着信音が聞こえる。
静かなメロディに、今度は眠たくない曲にしようなんて思いながら開ければそれはソフィーからで、住所録は無い、とのこと。残念に思う。
外に出た後に、1人で世界中を探しまわる事になるのだろうか。くじけそうになるが、ふるふると首を振った。
…課題は手につかず。何とはなしに、昨日のメールをすべて見返してみる事にする。そしてふと、テスト内容のメール後半の文章が目に留まった。
あなたは、去っていった人達のために何が出来るのか。
去っていった人達は、あなたに何を残してくれたのか。
…これだ。
その文章を読めば彼は顔を上げて、うんと頷いた。
これが足りなかった。]
…ありがと、ソフィせんせ。
[そして、スケッチブック片手に部屋を出る。そこで食事の放送が聞こえ、これは大変だと。同時にまた、丁度いいと思いながら、食堂へ向かう。]
[食堂の扉を開けば、どこからか先ほど嗅いだのと同じ食事の匂い。
カウンターに置かれたメモを見、厨房に入ると間違いなくそこにある食事を確認する。
とりあえず、と食器棚から皿を出せば、緑の髪の少女が食堂の戸を開くのが見えた]
あら、ネリー?
久しぶり。
ソフィー先生お手製の夕食があるわよ。
[言って、カウンターに置かれたメモをひらひらと見せる]
3人分でいいのかしら……?
[食事は5人分は余裕を持って用意されているようだったが、ナサニエルとコーネリアスの姿はない。
とりあえず、と冷蔵庫から3人分のサラダを出し、持っていけとばかりにカウンターに置いた。
保温器からオムライスをとりだし、同じようにカウンターに並べる]
――食堂――
[扉を開けた先には先客が二名。彼らは課題に対してどうしていたのだろう、と思いつつ眉を小さく上げた]
あら、キャロル……そうね、久しぶり、ね……。
ラッセルは久しぶり、じゃないけど。
[彼女の手にした紙片に目を遣って、私はオウム返しした]
メモ? なんだか、気の抜けたサインね……
気の抜けた……んー、そうかも。
あの先生らしい可愛いサインだと思うけどね。
[コーンスープをよそい終え、テーブルに着く。
そう言えば、人と食事を取るのは久しぶりだ。
先日のベリータルトを食事に含めるのなら別だけれど]
来た時に、自分でやらせれば好いんじゃないか。
[キャロルに返しながら、序だと言うように二人の分も運ぶ。
カチャン、と軽い音を立ててテーブルの上に乗せられる食器。
三人どころか五人でも大分広い室内。其の音もやや大きく聞えた]
まあ、読めるからいいだろう。
[女教官の筆跡に関する評価は敢えてしない]
ありがと、キャロル。一緒に並べるね?
[それぞれ皿をカウンターから取り、テーブルに並べる。]
コーネリアスか……あの人、没頭し出すとキリがないものね。倒れてなければ良いんだけど。
ああ。
あの子どんくさいものね。
あとで部屋に持って行ってやったら?
[コーネリアスに対するネリーの評に、よく知ってるなと意外に思いつつ答え、頂けます、と手を合わせた。
こんな時でもなければ、一緒に食事を取ることなんてあったかしらと、テーブルを囲む二人を見て思う]
[噂をすればなんとやらか、
ひょっと食堂の扉から顔をだした。]
誰か居…わー、いるいる!
ネリー、キャロにラス、こんばんは〜。
[ひょっと食堂に入ってくれば、中に居る三人に手を振って。食べている物を見れば、スケッチブックを持ったままで両手を合わせるような仕草をした。
どうやら好物が多かったらしい。]
じゃあ、私もよそってきますー
[自分の分を早く持ってこようと、厨房へ]
コーネリアスは兎も角、
食事の時間にあの莫迦が居ないとは珍しい。
[名を言わずとも、其れが誰を指すかは明白。
然しあくまでもマイペースか、他者を待つ気は無いらしい。
先の分たれたスプーンでオムライスを切り分け、口に運んだ。
バランス好く食べていく様子は、普段通りに淡々としている]
[どたどた、ばん。
卓上の皿をひっくり返す勢いで食堂への扉が開かれ、その場の面々に今晩はを言うよりも先に、まず一言]
ま、まさか俺が最後か……この俺が?
[睨み、それでいて怯えているような目で、食堂にいる者達を見回して]
……飯、残ってんだろうなぁ?
あ。コーネリアス。
スケッチブック――ということはやっぱり、絵で表現するのかしら。
[厨房に向かう彼の姿を見て、私は呟いた]
二人はどういった感じにするつもりか、決めた?
課題のことだけど。
あら、生きてたみたいね?
[扉から顔を出したコーネリアスを見れば、ネリーの方に視線を向けた。
ラッセルが指す莫迦については頷いて]
そうね。
こういう事に関しては絶対一番に来ると思ったのに。
[スケッチブックはカウンターにのせ、鼻歌…青葉の唄?…なんてしながら食事をよそう。とりあえず自分の分は全てよそい終わり、一度にすべてを運べないので、トレーを探しているようだ。]
[ネリーの言葉に、意識せず眉がひそめられる]
決めたって言うか……覚悟を決めたって感じね。
ネリーは?
試験の説明には来て無かったみたいだけど、ちゃんと話は聞いてるのね。
ぶぇっくし!
ん?風邪なんかひいてないのにな…
[さすがにきっちり料理とは別方向を向いて、噂菌の引き起こすくしゃみを済ませてから、足を踏み入れる。
無いわと答えるキャロルの笑顔の憎たらしさよ]
てめ。
だけどいざとなったら、全員の腹殴って吐かすからな…そうすりゃ晩御飯を「ちゃんと」食えなかったお前ら全員、脱落だぜ。ハハハ!
[笑いながら拳を握った手の指先に巻かれた絆創膏が、皴々になっていて不快だった。
べりべりと外してから席につく]
いいか、そうなりたくなかったら。
俺もちゃんと晩御飯を食ったと口裏を…
口裏を合わせるんだ。
[言った直後、食堂に入って来るナサニエル。
視線を逸らしたのはスルーの為か、昨日の事ゆえか]
課題、か。
[ネリーの問い掛けに、一瞬、止まる手]
一応は。
[ナサニエルの手に、昨日迄は無かったはずの絆創膏を見て、一瞬眉を潜める。
次に、彼の言葉を聞いて本気で嫌そうに眉間の皺が深まった]
あんた……まさか、ソフィーの冗談を本気にしてるんじゃないでしょうね?
[馬鹿にはこれ以上関わりたくないとばかりに、話し止めて食事に口を動かす]
[今まさに恐喝という犯罪が起きようとしている時、ネリーがコーネリアスに話しかける「課題」という単語が耳に入ってくる。
怖い顔をして見せていたナサニエルはにんまりした]
ふっふ…課題、課題か。
どうせお前等まだなんだろ。
俺なんかもう提出しちまったもんね。
何なら手伝ってやってもいいんだぜ。
余裕のある男とは、惜しまず手助けしてやるものよ。
…ん?
[恩着せがましく組んで尊大首を傾げていると、キャロルにトレーの位置を教えられているコーネリアスが見えた]
っつうか、…あれ?
もしかしてまだ、飯あんじゃないの?
[冷蔵庫から冷やしておいたかぼちゃのプリンを取り出し、
出来具合を確認。]
ん、問題なし。
[バット3つ分のプリンを取り出し、トレイに載せる。]
っと。
食堂へ行く前に、あの子達にもご飯をあげないと。
[戸棚から缶詰と缶切りを取り出し、
プリンの入ったトレイに金属製の蓋をして、自室へのドアを開ける。
自室へ行く時、保健室から出なくてすむのはいい。
赴任時、わざわざ保険医を担当した理由はこれだったりもする。]
[キャロルがそんな、ちょっとした悪戯を仕掛けてるだなんて気付かず、トレイに自分の分の食事を乗せ、食堂へと戻ってくれば、なぜか食事無しに食卓に座るナサニエル。]
…よそってくる?
[沢山ある席から、なぜかネリーから見て斜め右前の席を選びトレイを置けば、そのナサニエルに訪ねた。
どちらにしろ、厨房の中に置いてきたスケッチブックを持ってこないと…。]
[自室のドアを開けた直後、足元をすり抜ける『何か』。]
あ。
……逃げた!
[一瞬だけ、判断が遅れる。
反射的に手を伸ばそうとするが、それらは一瞬で保健室から飛び出していった。]
仕方が無い。
こういう時は、慌てず騒がず。
[携帯端末を起動。メールを収容者全員とソフィーに。]
『Subject:うちの猫知りませんか?』
[タイトルのみ。添付ファイルには二匹の猫。
片方がロシアンブルーでもう片方が白のペルシャ。]
……苛々する。
[ぽそり。ナサニエルを見遣り呟きが零れる]
なんだ、其の御座なりな治療は。
[曲りなりにも医学を学んでいる者としては見過せなかったようだ]
此処の土壌ならば心配は無いだろうが、
場合に依っては感染症を引き起こす可能性も在るんだ。
きちんと消毒をして包帯を巻いておけ。
[指摘の直後にメールの着信音]
>>54
……冗談?
[しばらく動きが止まった後、無理矢理口の端を持ち上げている顔。僅かに赤く染まって見えたのは、夕陽のせいではないだろう]
ハッハッハ。馬鹿、知ってるよ。
のってやったんだよ。じゃないと可哀想だろ?
ほら、ソフィ先が。
…う、うん。よそってくる。
[コーネリアスに答え、立ち上がって素早い動きでまずトレイを手に取る。
気恥ずかしさも加わってちゃっちゃと、三種の料理をその上に載せていくから、スケッチブックに気付かない]
うん、美味そ…
[元居た席に戻って頂きますと手を合わせた。
視線を逸らされていることに気付いているのだろうか。
そうは思えない普段の表情でフォークを手に顔を上げ]
ああそうだラッセル、お前の部屋にコイン戻しといたけど、ちゃんとあった?
[最近、聞く事が多い気がするアーモンドチョコレートのワルツに、慌てず騒がず携帯端末を開く。
見ればヒューバートからのメールで、提出日が変わったのかと慌てればそうではないらしい。]
…猫?うちの?
[そして本文を見れば]
…あああ!これが猫!!
[絵画の中に描かれる動物の中でも、馬と鳥に並ぶくらいに見かけるその生き物。…見なきゃ、動いている所を。…調べなきゃ、その毛が柔らかいのか固いのかを。しかし]
ご飯食べなきゃ…。
[食べなければ落第を本気にしているのがここにも居た]
>>59
は?何か言った?
[顔を上げ尋ねていた所ラッセルも何事か言っていたらしい。苛々するとか何とかだ。聞こえなくて幸いだった]
…ああ、治療の話?
いいってこんなん、怪我のうちに入らねぇし、そもそももう治りかけてるよ。
課題を提出する際の、名誉の負傷ってやつ。
感染症を引き起こす菌なんかに俺が負けると思うー?
[からからと笑う姿はお気楽そのもの。
医学を学んでいる者の助言も聞く耳持たない]
>>61
ふふん、何だと思う?
知りたきゃ保健室にでも行けば分かるかもな。
[にやにやと自信に溢れた笑みで片目を瞑る]
…何だとォ?
そんな事言うなら、もう泣きついても手伝ってやんね。
[一口でチキンオムライスの三分の一にも迫ろうかという量にかぶりついた後、メールの受信に気が付く]
[舌を鳴らし、猫を呼びながら、台車を押す]
しかし、こんなとこで猫飼うなんて、よくバレなかったわねー。
……犬の方が可愛いのに。
[犬派らしかった。]
[かぼちゃプリンを入れたバットを乗せたトレイを手に、
食堂の前まで]
……来るとしたら、ここかな。
[唯一、食事の匂いがする場所。
ここにいなかったら、本日の捜索はお手上げのような気もする。]
すごい、ほんとに猫なのかしら……?
あの髭ってば、こっそりこんな可愛い子を隠してたのねー。
[画像をしっかりと保存し、きょろきょろと辺りを見回した]
この辺にいるのかしら?
なんて鳴くんだっけ……。
ネコ…
ネコとは…
[取り急ぎメールを返信した]
『猫とは!
ショクニク目のホニュー類です!
オオカミを家畜化した動物と考えられている!
よく人に慣れて、番用やら愛玩用やら、狩猟用に治安維持用、労役用なんかにも、とにかく色々なことに力を発揮します!
品種が多く、大きさ・色・形などもさまざま!』
…ヨッシャ!
[ナサニエルは満足している]
俺100点だろこれ。
[小テストと勘違い。しかも猫と犬を間違っている]
>>50
覚悟……か。私はどちらかというと、自分の中の覚悟よりも、それを向ける対象に戸惑っている感じね。内容については聞いたわ。
表現形式が自由、っていうのは、多分――
[私はナサニエルの声と姿を意識から遠ざけつつ、コーネリアスの方を見た]
>>57
なぜ斜向かいに。すぐ前で良いでしょ?
私が怖いのかしら。
[着席したコーネリアスに軽く言った]
[猫…探しにいきたいなぁ。そう思いながらも口に入れたチキンオムライスの味に、しばらく猫の事が頭からふっとぶ。]
あー、美味しい…♪
[幸せそうに食べれば、何か素早い物が食堂の中に入ってきた様子を身、スプーンを手に首をかしげた。]
[きょろきょろと辺りを見回した視界を何かが勢い良く横切った。
白と灰色の、激しく動く何か。
よく目をこらせば、先ほどメールに添付されて来た画像と寸分違わぬ姿。
キャロルは歓声を挙げて、それへと近寄った]
>>58
[着信を知らせたのは音ではなく振動。携帯端末を開き、私は確認する]
猫、ね……可愛いとは思うけれど。
また個人的な事柄だこと。
[知らないわ、という表情で私は食事を終え、食器を片付けに厨房へ向かった。戻って来た私の耳を打ったのは、初めて聞いたキャロルの歓声だった]
>>73
[ネリーの言葉にぱちぱちと瞬きして、ああと納得。]
真ん前で良いの?良いならそうするー。
…ほら、ずっと前なんだけどね?
お昼ご飯の時にえっと、別の女の子の前に座ったら。
隣に映れって言われちゃったんですよ。
なんか、目の前に座る事って敵対するって意味だよって、そんな風に言われちゃって。
ネリーが違うなら移動ー
[ぐいーっとトレーを隣の席まで押し、自分も移動。]
…猫…?あだっ
[ついでに食卓の下を覗けば、隣の椅子に頭をぶつける。]
>>64
[いつもの可愛げの無さもどこへやら、むしろ可愛いと顔を輝かせるキャロルの顔こそ可愛く、少し驚く]
え、なに…キャロルお前、小動物を愛したりとか、そういうキャラだったの?
…意外。
[そしてナサニエルの頭の中では小動物を愛したりとか、そういうキャラであるところのコーネリアスはご飯に一生懸命だ]
お、おう。がんばれ、超頑張れコーネ。
ああ、そりゃ良かった。
[言葉短く返答するラッセルには軽く頷いておいた。
まだ小テストでも受けているつもりか、キャロルの呟きに対して答えてやるかのように、人差し指突きつけ]
ワンワン!
[あるいはバウワウだと続けようとして、声を失う。
思わぬラッセルの攻撃が治りかけの指先に直撃。
いかに治りかけであろうと、仮にも爪が剥がれかけた部分もあったのであって、さすがに痛かった]
おっ…ま、え、な…
[負傷の左手の手首を右手で掴みつつ、机の上に縋って上半身撃沈。乱入猫を追掛け回す余裕はまだ無し]
[とその時、扉を開けたラッセルに鉢合わせ。]
おやラッセル君。先日はどうも。
……デザートのプリンはいらないですよね、ははは。
[摂取カロリー云々という考え方が理解出来なかったりする。
食べた分動けばいいような。]
ところで、ちょっと聞いてみたい事があるのだけど。
いいかな?
おいでおいでー。
[ずいぶん素早く動くものだなーと、感心しながらそれに向かって声をかける。
手をのばせば、何故か手を通り越し、テーブルの上のオムライスにそれは向かった]
あっ!
[あわてて止めようと、キャロルから一番近くにあった部位、ゆらゆらゆれる、しっぽを引っ張る。
キャロルと猫の、悲鳴が重なった]
そう。んー。
行動心理学的にも真ん前で対面するより、90度の位置で話した方が気安く感じられる、というのはあるけれど。私は別に気にしないもの。
[コーネリアスに答えて席に戻る。着座した私の足元を敏捷な小動物がすり抜けていった]
[目の前の男は流石にスルーする訳にもいかず]
こんばんは、ブリッグス教官。
私事で収容者を騒がせるのは感心しませんが。
[単に其の考え方とは逆に、
先に動かないと予測して食べないだけだが其れは兎も角]
聞いてみたい事?
[何でしょうか、と続いた声はキャロルの悲鳴に掻き消された]
……あれを如何にかするのが先決かと。
[チキンオムライスを食べ終えれば、既にお腹いっぱい。
コーンスープをやはり幸せそうに飲むが、半分ほど飲んだ所で限界がやってきたらしく、トレーにコトンと置いた。]
…腹ごなしって言葉があって…
[ええとー、ええとー、と言いながら手を動かし]
…動けばお腹も待た空くから、またあとで!
[食事中に立つだなんて、行儀が悪いにもほどがある。
そうわかってはいても、そのまま座っていても食べきれないし、それ以上に「猫」が気になってきてしまっている。
真っ先に猫にいこうとするがやめ、一度厨房へ行きスケッチブックとB4の鉛筆を取った。]
[突っ伏したまま虎視眈々とラッセルへの反撃を狙っていたのだが、ゴンという音とコーネリアスの「あだっ」で頭を上げた]
こらこら…気をつけろ?
[さきほどの自分の事も顧みず思わず笑いながら注意していると、響くキャロルと聞き慣れない動物の悲鳴。
ぎょっとして、顔を向ける]
…うぇっ?
[どうやら噂の猫だ]
……あー。うん。大丈夫じゃないかな。
直に生き物と接触するいい機会です。
[こほん、と咳払い。]
いやなに、生物工学と生命情報科学の授業はどこまで受けたのかと思ってね。
もう、自習するくらいしか出来ないでしょ?
[痛みに思わず、握っていた柔らかい部位を手放すと、それはすぐ遠ざかっていく]
か、可愛いのに……!
強いのね……!
[猫がどう言う生き物であったか、キャロルはろくに覚えていなかった。ただ、目の前で動き回る猫を呆然と見守る。
やっぱり可愛いなと思いながら]
キャロル!?
大丈夫?
[思わず叫ぶ、というほどではなかったけれど、大きな声を出してしまった。猫は驚いたのか振り返って私を見つめる。気が立っているのだろうか、フーっと喉声が洩れていた]
……
[ある種、阿鼻叫喚の有様に再び蟀谷を叩いた。
保健室に向かおうかと足を向ければ、教官の問い]
何処まで、と言うと?
[曖昧な質問にやや首を傾げる]
何だ…?
そいつ、攻撃してきやがんのか。
大丈夫か、キャロル。
それから離れてろ。
[言うまでも無く猫の方から遠ざかって行ったらしい。
油断無くキャロルの手を引っかいた小さな獣の動向を見守りながら、捕獲するべく立ち上がる]
[やがて、手のつけられていない食事を載せた台車とともに食堂へ戻ってくる。]
………凄い騒ぎね。
[猫2匹に大騒ぎしている一同を呆れ顔で見つめ]
あ、リー、えっと、あとで顔貸してもらうね?
寝顔でも良いから〜。ね!
[ネリーに話しかけ、コレコレ、とスケッチブックを指差してから猫に近づいてみる。寝顔発言は、つまりは先に部屋に戻って寝てても良いけど勝手に中に入るよ、という意味で、年頃の男性としては大問題なのだが、本人にそのつもりはまったくない。]
あっ
[と、そこでキャロルの引っ掻かれた場所を見てしまって、自分の手、同じ場所をもう片方の手でぎゅっと押さえた。]
…猫…。痛い事するんだね…。
[しかし好奇心が薄れるかというと、そんな筈が無かった]
んー。困ったわね。
[唇に指を当てて私は考える。猫の気を引けそうな物……何か無いだろうか]
あ。コーネリアス、スプーン貸して?
[言うと同時にひったくった。親指と人差し指で摘まんで揺らしながら猫の眼前に近付けていった]
[何か思い出したらしい、携帯端末を片手にメールを送信。
送信相手はさっきと同じく、収容者全員とソフィー。]
『Subject:うちの猫について
ロシアンブルーの子がエリザベスで白いふわふわの子がヴィクトリアです。
可愛いでしょ。』
[かなり暢気。]
[かけられた言葉に、まだ驚いたまま、ネリーを見る]
う、うん。
痛いけど……大丈夫。
[気づけば、今度は猫が立ち止まって、ネリーを見つめている。
しっぽがぴんと立っていて、さっき触った柔らかいものがあんなにまっすぐになっている事が不思議だった]
…くそ、何でこんな凶暴なのが放し飼いされてんだよ?
[フーっという嵐の夜を思わせる音が小さな獣の喉から漏れて、逆立つ毛がその体を倍ほどに大きく見せた。
奴が狙っているのは、どうやらネリー。
しかし彼女は恐れもせず、スプーンを親指と人差し指で摘まんで揺らしながら、猫の眼前に近付けていった]
何か弱点でも知ってんのか?
でも…ナイスだネリー!
どういうわけか釘付けなってやがる!お陰で…っ
[猫のすばしっこさは殺された。
そしていかに体が大きくなったように見えるといっても、所詮小さな獣だ。
ナサニエルは自分の体ごと投げだし、覆い被さるようにして猫を抱きすくめる]
[ゆらゆら動く銀色の物体に気を取られた猫は、威嚇するのをやめてスプーンの動きを見つめていた。もう少しで手が届くと思った時――]
……ああっ、もう!
[ナサニエルが飛びかかる気迫に瞬前で気づいたのか、猫は身を翻した]
ん?
ここの収容所って色々置いてるから。
てっきりそういう施設もあるもんだと。
実験室を覗いてみたけど、そういうの作れそうな大きい培養層はなくてさ。
収容所の別の場所にはあるのかな、と。
[収容所を何だと思っているのか。]
[ナサニエルがどうやら猫と対峙しているらしい。
ナサニエルならば捕まえられるだろう、と
ほっとしたところで、ん?と首をかしげた]
…あれ?あともう一匹居る筈だよね…。
[しゃがんできょろきょろと見渡せば、食卓の下に縮こまる真っ白い塊。それと、目が合った。]
…はわー
[明らかに呼吸をしているらしい体の動きと、ぴくぴくと動く耳、ちょっとした風にも揺られる柔らかそうな毛。]
かーわい…
[逃げ出し様、自分の足を蹴っていった感触は、柔らかかった。
それはなんだか興味深く、気になる柔らかさで、やはり触れたいと、手をのばす。
けれど、指先がそれに触れる事はなく]
分野外の事は、教えてもらえなくてね。
……ん。
[灰色の猫が、足元に擦り寄り。]
おーよしよし。
おいたは駄目だぞエリザベス。缶詰じゃ不服だったのかなー?
[途端に、しまりのない顔になったりする。
トレイを持っている為、しゃがみこむ事はないのだが。]
[見詰め合う事数秒。頬が緩んでる事になんとなく気付きながら可愛いなぁと思っていると]
…あれ、ナサ?
[匍匐前進のナサニエルに首を傾げた。何をしてるのだろう]
[親莫迦。そんな言葉がふと思い浮かんだ。
が、口にはしなかった。彼にしては上出来だ]
……ブリッグス教官。
トレイは置いて来た方が好かったのでは。
[擦り寄る猫に視線を落とし、足を止めてしゃがみ込んだ。
小さく鳴き真似をすると、関心を抱いた様子の彼を見上げる]
……おお、そうでした。
[トレイに乗ったかぼちゃプリンに視線を落とす。
すっかり忘れていたらしい。]
では、かぼちゃプリンを届けるまでそこで待っててください。
そのままエリザベスを連れて帰ったら指名手配です。
[大袈裟な。]
馬鹿めが!
コーネリアスのほのぼの光線にやられたな!?
[いくら背後からにじり寄ってもそんなことでは気付かれると言うのに、また無駄に高らかに笑っている。
それでも訓練された素早い手の動きは、どうにか――]
ふはは、我が疾風の手に捕えられるが良い!
[もふ]
あっ…
[うっかり怪我している方の手を差し出したというのに、痛くもないのだった。指先がその小動物の毛に触れた瞬間、何故か切ない吐息が]
何これ…
こんなん初めて…
む、むちゃくちゃ…
[ちょっと触れただけでも、そ奴は白くて小さくて温かい。そして何よりも、頬擦りしたくなるほどの]
…ふわふわぁ♪
だ…駄目だ!俺には奴を虜囚の身になど落とせないッ
[そのまま床に伏して首を横に振っている。
――捕まえるのは、無理っぽいです]
[かぼちゃプリンを片手で支えながら、食堂のドアを開け。]
遅ればせながら、デザートのかぼちゃプリンを用意しました。
お好きなだけどうぞ?
[猫騒動で騒いでいる面々を尻目に、食堂のテーブルにそれを置き。]
[背後から近寄ってきたナサニエルと、コーネリアスの食卓に頭をぶつけ悲鳴をあげるのに驚いた白猫は、ぱっと食卓の下から飛び出した]
………!?
[行き着いたそこはソフィの目の前。
猫騒動を微笑ましく眺めながらも我関せずといった様子で食事を取っていた]
ごはんほしいの?
あ、ヴィクトリアのお世話はもうしばらくお任せしますね。
ちょっとラッセル君に預けたエリザベスを迎えにいってきます。
[食堂を一旦出て、再びラッセルのところへ。]
[鶏肉の匂いが気になるのか、白猫はオムライスに顔を近づけている]
缶詰以外の食べ物、やっていいの?
[ちょっと困った顔でヒューバートを見る]
[痛い…と頭をさすりながら顔を上げれば、思いもしなかったナサニエルの評価>>114にびっくりする。
そして飛び出してしまった猫を残念そうに見送りながら立ち上がれば、ラッセルが灰色の猫を手懐けているのを発見。]
…かわいい?
[ラッセルが可愛いと言うか、ちょっとだけ興味があった。]
[ま、いいか、と鶏肉を手のひらに載せ、ヴィクトリアの前に差し出した]
はいどうぞー。
[白猫は少し警戒するように様子を見ていたが、やがてぱっと鶏肉に飛びつき、食べだした]
[可愛い白小動物が、悪のヒューバートにとっ捕まってニャーニャー言わされる所を想像すると、同情の涙すら浮かんできそうだった]
く…ソフィ先では飽き足らず、あんな可愛こちゃんまで囲っているとはヒューバートの奴っ…
[許すまじ。
しかし憎きヒューバートは、かぼちゃプリンを手に食堂に入ってきた。にこやかに起き上がる]
ハイ、いただきます♪
[テーブルに寄って行くと、ソフィーが食事をとっている]
あれソフィ先?いつの間に。
……ふぅ。
[考えてみれば、最終選抜が始まってから全員が一同に会したのは初めてだというのに。この様子ではさほど有意義な話は行えないだろう。
最初の時に召集に応じなかった私に、責任の大半があるとは分かっていたけれど。内心の嘆息は抑えきれなかった]
……ブリッグス教官。飼い主がいらしたのでしたら、この状況も収束しそうですね。ケイジなり私室なりに、早急に戻して下さるようお願いしますわ。
[硬い口調でそう言うと、私はテーブルからプリンの皿を取った。教官としての彼の人格はともかく、菓子作りの技術に関しては十分に信頼していたから*だった*]
目の錯覚だと。
[彼の手から離れ、主の元に戻る灰猫。
立ち上がると保健室の扉を開いて中に入る――
其の間際に、顔だけを教官の方を振り向けた]
……それで、クローンの話でしたか。
結論から言えば、造った事はあります。
>>124
ははは。
[ネリーらしい真剣さで、硬い表情のままソフィーにお願いを申し上げて溜息をつく彼女が、それでも皿のプリンをしっかり手に取ったことに思わず笑んでしまった]
うまいもんな、ヒューバートが作った菓子は大抵さ。
…俺も食おっと。
コーネも食えば?
[食わないならお前の分まで食っちゃうよと、かぼちゃプリンの器を掲げてスプーンを持つ]
>>128
ん、まだか…
[スプーンを口に運びながら思案する顔になるが、首を横に振る]
いや、じゃあいいんだ。
どうせソフィ先が頻繁に行く部屋だしさ。そのうち見るさ
[その理由は無論、ヒューバートに会いにといった所。
それが癪ではあるが、ともかく課題なのだし事細かに説明するまでもなく、必ず見て貰うことになるだろう。
何事も事前情報無く目にした方が、驚きや感動のようなものは大きいってものだ。そんな考えで説明を省く]
では、どうぞ。
白い猫の方は知りません。
[抑揚の無い声で応えながら、]
人の手の及ばない領域も存在する。
そういう事です。
[答える]
[ソフィーが餌を与えている猫を半ば陶然としたように見詰めていたが、ナサニエルに話しかけられてハッとする。]
あ、私も食べます!まってまって。
[ナサニエルが自分の分のプリンまで食べてしまうと聞き、どうしようかと思い、ふと目に入ったのは自分の食べ残し。]
こっち食べ終わってから…
[だめ?と首をかしげてナサニエルを見る。]
何を企んでいるかは存じませんが。
教官としての本分を御忘れ無きように。
[食堂の扉を開けば、其処は一騒動終わった後。
卓上の上で丸くなる猫に見蕩れるキャロルの元に]
さっき引っ掻かれたんだろう、手を出せ。
大した事は無くても用心に越した事は無い。
[彼女が何かしら言ったかも知れないが気にせず手当て]
ふう。
ようやく食事にありつける。
[まあ、猫騒動だのラッセルへの質問だのがその原因なのだが。
冷蔵庫と保温器から食事を取り出し、食べ始めた。]
>>136
わかったわかった。
[うっとりと猫を眺めていたかと思えば、自分の言葉を本気にして慌てる様子にくすくす笑う]
俺だって、デザートを楽しみにしてる人の分まで食っちまうほど卑しくねぇよ。
大丈夫だ。
お前がゆっくりそれを食べ終わってからでも、かぼちゃプリンはちゃあんと残ってる。
たぶん。
[密かな一言を付け加えてから、首をかしげるコーネリアスの瞳から逃れてスプーンを突っ込み、こんもり大きな一口分を盛っては口に運ぶ]
>>137
…………。
……和む。
[テーブルの上でまるっとなった白猫を凝視しては時々手が止まるので、まぁ言葉通りにコーネリアスの分まで食べてしまうということは無いだろう]
>>140
たぶん…。
[少し心配になるが、大丈夫と言ったのだから大丈夫だろうか。そう、先ほどの食事に手をつければ、すっかり冷めてしまったコーンスープに少ししょげ、そういえばまだ残っていただろうかと厨房へ。
スープはまだ残っていて、もう一度暖め直して注ぎ足す。
椅子に座れば、丁度いい温度のコーンスープを合間に飲み、美味しそうにポテトサラダを頂く。]
[ラッセルとヒューバート達も戻って来た。
キャロルを手当てするラッセルを尻目に食事をとるヒューバートに、良い突っ込みポイントを見つけたと、ここぞとばかりに非難する目を向けて]
生徒に生徒を手当てさせて、医術教官でもあるところの保健の先生様が優雅にお食事ですか。
…良いご身分でいらっしゃる。
[同じように、ここにはいない灰色の猫を睨むような目になって呟く]
全くこの白猫ちゃんとはえらい違いだぜ。
容姿に自信満々な奴の手を引っ掻くんだからな。
本当に同じ猫か?
>>144
治療を実践させているのですよ。
よい勉強になるでしょう?
[しれっとした顔で、スープを啜り。]
お疲れ様、ソフィー先生。
無理はされないように。
ごちそうさまでした!
[両手を合わせて、御辞儀をした。
どうやら無事に完食できたらしく、カチャカチャと食器をしまい戻ってくれば、さっとスケッチブックを開いた。
どうやらプリンまでお腹に入りそうにないらしい。]
…えっと、リー、自然にしてて良いよ。
とりあえず、うーんと、形が掴めれば良いから。
[ちら、ちらと見ながらざくざくと輪郭線を描いていく。
「顔を借りる」というのはつまり、似顔絵を描かせてくれという事だったらしい。]
>>143
美味しそうに食うよなお前…
[俺もゆっくり食えば良かったかなと、ちょっと思う]
でも今日の飯って、ちょっと形がいびつだったりしたよな。誰が当番だった?はは。
>>145
…あ、俺も俺も!
何でも言う事聞くらしいのが良いよな。
[危険思想で同調しながら、うんうんと頷く]
>>147
ふ、何でもそれ言ってりゃ、サボる口実になっていいな教官ってのは。
[調子良く揶揄していたがソフィー去り際の一言が効く]
ま、まぁそうかも…
[更には、こうなったらてこでも動かせないラッセルの半眼]
…わかりましたよ。
[背中に回した左手を出す。
中指と薬指の爪が剥がれかけ、適当な処置でも体の自然治癒力の方で治りつつあるが、薬指の方が痛々しい]
ご馳走様。
[おいしかったよと言いたい所だが、作り主はとっくに引っ込んでいる。
メールを送っておこう。]
『Subject:夕食おいしかったですよ
明日の食事もよろしく。』
>>152
…………。
後で、本日の当番を担当された方に言っておきますよ。
ちなみに、ワタクシは当番ではありません。
[いい笑顔。]
[書き進めば書き進めるほど、ネリーの顔が自分の頭の中にあった「リーの顔」から変化していて、妙な感覚を覚えた。郷愁?少し違うような気がする。なんだろう。]
…おわったー。ありがと。
描かせてもらってよかった。
[ほんの数分しか経っていないが、ネリーににっこりお礼を言って、そして一人頷いた。
スケッチブックの中の似顔絵は、まだ完成と言えるほどの物ではなかったが、影付け、明暗の調子なら自室でもできる。そして、完全な絵を描く事が目的ではなかった。]
…プリンたべれるかなー
[スケッチブックを閉じ、プリンを見てお腹と相談。]
[食べ終わった食器を片付けてくる。]
さて。
ワタクシもそろそろお暇しましょう。
ヴィクトリアとエリザベスのお世話をしていただき、ありがとうございました。
かぼちゃプリンはお好きなだけどうぞ。
[白猫を抱えて、*食堂を出る。*]
[手当ての合間、ちらりとコーネリアスの手許を見遣る。
普段は小動物視しかしていないが、其の絵は見事だと思う]
煩い。黙れ。
[が、ナサニエルの何の言葉に対してか、短く返す言葉は冷たい。
其れでも行う治療は的確で、包帯を巻く手付きも慣れたものだ]
……別に。
君に対して憤りを感じている訳ではない。
そして怪我を放置するのは僕の意に反する。
[ガーゼを巻いてテーピング。終わり、と告げる]
あっ。
[白い毛に覆われてた小猫ちゃん。
髭人さんに連れられて行っちゃった]
くそ、ヒューバートの奴…
[自分が名残惜しんでいるようで少し気恥ずかしくなり、付け加えたことには]
コーネがまだ猫、描いてる途中だぞ。
[止めの、悪口を言ってしまった今日の料理は「ソフィー先生作でした」攻撃。メールだからうっかり読んだ]
…悪魔!
[幸いにも猫の様子はだいたい記憶する事ができていたようで、ヒューバートが去ってからしばらく描き進めれば、すぐにだいたい描き終わる事ができた。
影付けが無いに等しい状態だが、真っ白だったからむしろこっちの方が良いのだろうと開き直ってみる。]
…んー…。
[これをヒューバートにあげたら喜ぶだろうか。
そんな事を思い首をかしげた時に、別の事を思い出した。]
…あー!課題!全然終わってない!
[たしか、明日の20時だった筈。
そろそろ始めようと思った。題材を考えると、そう簡単には終わらない。自分の分のプリンを、こっそり皿に載せて]
えっと、あの、またね!
[言葉少なに自室へと*戻る*]
>>162
…おい、何なんださっきから。
[煩いとか黙れとか、短く自分を否定したり命令する言葉ばかり、今日はラッセルの口から聞いている気がしてムッと眉を動かす]
いくら手当てしてくれてると言ってもな、余りそういう…
[慣れた手付きで包帯を巻かれていくうち、いつしか痛みも忘れる。はっきりと言ってやらねばと口を開き、ちょうどガーゼを巻かれる。終わったらしい]
あ、どうも……助かった。
…じゃなくてだな。
[仕切り直し。
再び目を手当てを受けた指からラッセルの顔に移して]
まぁお前の、怪我を放置できない意思とやらは立派だと思うよ。だけど俺に対して憤りを感じている訳じゃないなら、その態度はいただけねぇな。
それって八つ当たりってやつだろ、ただの。
[今日は如何かしている、と自分でも思う。
何に対して苛立っているのか、定かではない。
課題を見た時から徐々に湧き上がって来たもの]
……解っている。
[消毒液やガーゼを仕舞い救急箱の蓋を閉める。
其れと同時に目を伏せれば、頬に影が下りた。
立ち去るコーネリアスを見送りもせずに]
悪かった。
[極々小さな声で告げた]
>>167
あ?解かってるだ?悪かっただと?
[口のうまいラッセルがまた何事か言い返してくる事を想定した勢いで鸚鵡返しに喧嘩を売って…気が付く。
ラッセルは謝罪の言葉を口にしていた]
…あれ。
[そうなるとどうも拍子抜けしてしまって、それだけならともかく、自分も悪かったのではないかという気になってしまうから困りものだ]
いや…いいけどよ。分かりゃ、それで。
[首の後ろに手をやってもごもご口の中で呟いてから、思い切って顔を上げる]
なぁ、らしくないなラッセル。
何事にも心を動かされない鉄の男だろ?
何か、思う所とか…
悩みでもあるんなら、聞いてやるけど。
……何でも無い。
在ったとしても、君に言う事は無い。
[細く吐き出される息]
其れでは、失礼する。
[立ち上がってひらりと片手を振って、食堂を後にする。
救急箱を保健室に返せば、*屋上へと向かうだろう*]
……あ、そ。
[無下なる断りの声。
逸らした胸も今となっては、いわゆる痛いという奴だ。
少し熱くなってきた顔を頬杖をつく手の中に隠した]
分かってるよ、分かってたとも。
誰が俺なんぞに相談しますかって。
ちょっと言ってみただけだから、恥ずかしかったり傷ついてたりなんかはしてない、全然。
[そしてラッセルはいつものように、毅然たる態度で去って行く。見計らったように溜息をついて]
何でも無い、ね。
まぁそういう奴に限って…案外脆かったりするのかもしれねぇし。
キツい思い抱えてんなら、誰かに相談でもしろよ。
[とうに聞こえない場所にいると知りつつ呟き、今更のようにガーゼの巻かれた左手で手を*振り返した*]
[収容所の屋上。
彼はずっと、其処に居た]
[明け方の空。
地平線から昇る太陽。
色を取り戻していく世界。
新たなる一日の始まり。
――カシャリ。
携帯端末に付属されたカメラのシャッター音。
切り取られた光景は、小さな箱の中に収められる]
[ 写真は好きで、嫌いだった。
忘れようとしても残ってしまうから。
想い出を棄て難くなってしまうから。 ]
『Subject: 最終選考第1回課題提出【誕生】
世界。其れはもう直ぐ終わるものである。
人類の滅亡を防ぎ未来へと繋げる、其の為に。
僕等は、生を受けた。
そう、幼い頃に教わった。
詰まりは誕生した其の瞬間から、否、其の前から。
僕等には、生きる意味――使命が与えられていたのだ。』
『無から有は誕生し得ず、有は有からこそ誕生する。
生きとし生けるものは、自然から生まれ自然に還る。
往き着く場所は同じであれど、
其処に到るまでの道は各々異なる。
何の様な形であれ、
此の世に生まれ落ちた以上、
其れが正しくとも、そうでなくとも、
己の生きる意味を全う出来れば好いと思う。
一度切りの人生なのだから、精一杯に生きるべきだ。
生とは本来、美しくも尊いものなのだから。』
[其処まで打ち終えて、添付するのは先程撮った画像。
屋上に設えられた花壇の中、朝焼けに染まる小さな蕾。
昨日よりほんの僅かに綻びてはいたが、未だ開花には遠い]
[其れがナサニエルが採って来たものと種類は違えど、
同じ色の――雪の様に白い花だと彼が知る事は無かったが]
[送信しようとして、止める]
論理性が感じられない。
曖昧かつ、概念的過ぎる。
序論、本論、結論にも成っていない。
[そして余りにも、]
……らしくないな。
[携帯端末を閉じて呟きを零した]
[何処かの莫迦の影響を受けたか、
古惚けた記憶が思い起こされたか、
猫の騒動か、昨晩の教官の問い故か]
[さあ、材料は揃った。キャンパスにデッサン用紙を置いて座る。使うのは練り消しゴムとB4の鉛筆を5本ほど、もちろんそばには鉛筆削りが置いてある。
彼としては珍しく、その作品は下書きから始まった。
はじめは少し悩むようにしていたが、すぐに鉛筆の動きは迷いが無くなり、丸くなった鉛筆はさっさと他の鉛筆と交換させられる。
そうして紙の中に浮かび上がったのは、
絶対に撮る事ができない写真。]
…できた!
[できる限り沢山の人を詰め込んだその絵、真ん中に居るのは、可愛らしいウェディングドレスを着たウェンディと、タキシードを着たリック。双子のようにそっくりで仲が良かった彼らの夢は、お互いと結婚する事だった。
拍手を送るコーネリアスはベレー帽を被っていて、その近くでネリーがメイと楽しそうに話をしている。ラッセルはお祝いには参加せず、ついとそっぽをむいて読書をする。
嬉しそうするソフィーの肩を抱くヒューバートをナサニエルが睨み、キャロルがギルバートと腕を組んで後ろでこっそりお話をしている。
絵の中の人物は皆思い思いの事をやっていて、幸せそうだ。]
[下書きの線を軽く消せば、絵を持って廊下へ。定着液をスプレーする。そしてそのまま乾かすために放置し、自分は部屋の中へ戻った。
原稿用紙を前に、少し悩む]
『
本の少し先にあり得るかもしれない未来。
シェルターに入れても入れなくても変わらない。
近くに居る人を信頼して、協力する事ができたならば、きっと未来は明るく幸せな物になる。
未来は1人で手に入れるものではなくて、沢山の人と一緒に手に入れるべき物なんだ。
これが私の【未来】への想いです。
』
…うーん、文章変だけど、伝わればいいか!
[とりあえず絵を写真に撮りデータ化、原稿用紙に書いた文章をメールにそのまま打ち込み、共に両教官に送信。
その後元絵を保健室のヒューバートへ届ければ、
感想も何も聞かずに自室へと*逃げ帰るだろう*]
[工房で独り、工具を手に机に向かう。
傍らにはかぼちゃのプリン。
時折それをスプーンですくい、自分の携帯端末と工房のPCを確認しながら、少しずつ作業を続ける。
時間的に無理があると感じたので、悔しかったが自然物は以前作ったものを流用した。
それもまた、ここで作られたものには変わりない。
品種改良されたエアプランツを木材のように削り出し形造ると、スプレーで塗装する。
ネイルは塗られているが、決して長く伸ばされたことのない指先が、器用に動き、建物をひとつひとつ作成していく]
[ブラインドから夕陽が差し込む頃、出来上がった校舎を、中央のテーブルに置かれた箱庭に配置する。
昨日の昼間、それ以前にも、何度も屋上で見た光景が、何十分の一の縮尺で、キャロルの眼下にあった。
ひとつため息をつくと、手の甲に貼られた絆創膏にも塗料がついていることに気付く。
昨日の柔らかい感触を思いだし、淡く微笑んだ。
自分が初めて触れた、人以外の生き物。
外の世界にも、シェルターにも、あれはいるのだろうか。
昨日の夜に思いを巡らせると、そのまま瞼が落ちそうで、キャロルは慌てメールを打った]
『試験課題【世界】
これが私が誕生し、経験を重ねてきた世界です。
実物は、建築工房に。
注意:全てエアプランツで作られてるので、半月もしたら形は崩れます。』
狭い世界ね。
[呟いて、両教官に画像を添付したメールを送ると、力尽きたように机に伏し、眠りこむ]
[沈み往く夕陽。
薄闇に覆われていく世界。
窓の外の景色を視界の端に映しながら、
爪の間にまで入り込んだ土を洗い落とす。
冷水に晒された指先は、次第に赤味を帯びていった]
[あれから。暫しの間は茫としていたが、不意に思い立った様に屋上の花壇を始めとして収容所中の植物の世話をするうちに、あっという間に時は過ぎ去っていった。
普段から最低限はしているものの、今日程丹念にやるのは稀だった。
生命に直に触れたかったからだろうか。自分でも理由は解らず。
単に身体を動かして、気を紛らわしたかったのかも知れない]
[何にせよ、彼にとっては珍しい事だったのには違いない]
[ぴんぽんぱんぽーん。
甚だしく緊張感のない音が所内をこだました]
【所内放送】
課題提出お疲れ様。晩御飯できてるわよ。
ちゃんと食べなかった子は以下略。
[ぴんぽんぱんぽーん]
[昨夜と同様に、厨房のカウンターにメモが置かれている]
『本日のメニュー
・ライス
・八宝菜
・唐揚げ
・卵スープ(塩控えめ!)
ライスに八宝菜かけて食べるのオススメ
そふぃ』
[料理を目の前にして]
……だから、私は昨日から何に張り切っちゃってるのよ?
[エプロンを脱ぎ、ぺちぺと両頬を叩き]
……さて、本分を全うしてきますか。
[食堂から出ていく]
[ネリーにメール送信]
『Subject:課題未提出
ネリーへ
調子はどう?
出来上がりそうならもう少し待つわ。
Sophie』
[まずは建築工房へ赴き、そしてデータによって提出された課題を確認し、そして最後に到着する保健室]
―――――!
[そこに飾られている美しい絵と花に思わず息をのんだ。ナサニエルが花に添えたカードと、コーネリアスからのメールに目を通す]
……綺麗ね……。
[目頭が熱くなるのを感じ、両手で顔を覆った]
[自室――机の上に頬杖を突きつつ、個人端末を弄る。
一睡もしていないにも関わらず、不思議と感じられない眠気。
代わりにあるのは、朧に霞む記憶が浮沈するかの如き感覚だった]
[昨日同様、響き渡る所内放送。
然し彼はそれにも*気付かない*]
[昨日と同じ、所内放送に顔を上げた。
PCの明りだけがわずかに明暗を教える室内。
携帯の時計に目をやり、眠っていた時間がそれほど長くない事を確認する]
ええと、ソフィーの声、だった?
[前半は聞き取れなかった放送に、少しだけ不安になったが、メールが届いていないのならそう重要な用件でもないだろうと片付ける。
薄暗い工房を、明りをつけないまま歩き、廊下へ出た]
――数時間前・自室――
[私の指がキーボードの上を舞い踊る。
次第に速度を上げ、瞬く間に幾つもの単語が羅列されていった。
目を留めて再構成することはない。
ただ思考と記憶、直観が導くままに、言葉を紡ぎはじめた]
――自室――
[端末に向かい、私は目を閉じた。
時間は既に提出期限を過ぎていた。
書き上げた文書を送信する事の意味と意義――届き得ない言葉に、価値はあるのだろうか。]
“彼ら”には分からないだろう。
けれど――それでも。私はここに遺していこう。
誰に伝わるかは、分からなくても。
Subject:最終選抜1st
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【世界とは、フィクションである。】
Nelly Hope
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人間は、感覚器官を通した脳内の信号でしか世界を捉えられない。
視覚は380から770nmの波長の光まで。
聴覚は約20から20000Hzまで。
嗅覚は嗅覚細胞が約2000万から5000万個。
味覚を司る味蕾は約8000個。
指先の感覚点は1平方cmあたり、
触覚で9から30、冷点は7から9、温点で2、痛点で60から200。
そこから伝えられる電気信号や物質を、
大脳皮質の140億と小脳の1000億個の細胞で処理・変換することでしか、世界と関われない。
その矮小な感覚器官と思考の幻想を、人は現実―-あるいは世界――と呼んでいるだけなのだ。
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『はじめに言があった』という言葉が示す通り、世界を構成するのは名づけられた事物である。
名前を呼びえない存在とは世界の外にある存在であり、それは神の名が神聖なものとされて言及することを禁じた、はるか古代の人間から受け継がれてきた認識だと云えよう。
そして、ある呼称がその対象物を指し示すという枠組みそれ自体がフィクションだという理解は、記号論という形で広く知られたものだ。
ある単語、例えば『猫』が生物としてのネコそのものと同一ではないように、私たちが周囲の環境を認識するときの言葉もまた、恣意的に定められたものなのだ。
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対象物とその呼称との恣意的な関係性は同時に、あらゆる人々の世界認識が同一であるという楽観的な可能性を打ち砕く。
“わたし”が『山』と呼んでいるものは、
ある人にとっては『悪夢』かもしれないし、
またある人にとっては『人生』かもしれない。
自らの世界を構成し認識する行為が、あくまで主観のうちにおいて為されるものである以上、その違いや齟齬を糾弾することは地球上の誰にも不可能なことだろう。
それが可能な者が居るとしたら、【世界】の外にある存在――すなわち、“神”と言い表す他ない存在ではないだろうか。
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話を戻そう。
つまり【世界】は、それを認識する者と同じ数だけ存在するということだ。私の世界と、あなたの世界。似ているように思えたとしても、決定的にその二つは異なっている。
経験や知識、社会的・身体的要素という要素は表層でしかない。
言葉と言葉、個人と個人の間にある断絶と齟齬。
それこそが“わたし”と“あなた”の世界を決定的に区分する。
決して乗り越えられない高い壁。
決して飛び越えられない深い溝。
私たちが理解し認識していると思っているこの世界は、極言すれば虚構の中にある『独り遊びの罠("Solitaire Trap")』にすぎないのだ。
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さて、しかしこの認識を是とする意見は多数派とは云えないだろう。
他人との会話や深い情緒的交流を通じて、その【世界】を理解した、と主張する立場は私も存在を認めるところではある。
だが、それらは結局のところ自己満足と自己欺瞞に満ちた迷妄だと断じざるを得ない。
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仮にある瞬間、ある人物が感じ・考えている事柄、その全てを理解できるとしよう。だがそれでも、次の瞬間には相手の思惟は別の地点へ進んでいるのだ。
誤差を埋めようと理解に努め続けるならば、やがて自分自身の世界をゼロにし、相手の世界に同一化するという状態しか訪れない。
一方で、ある程度のレヴェルを基準として相手への理解をとどめておくならば、その以後は互いの世界をときおり持ち寄って差異を修正するといった形式をとるだろう。
しかし、ではその基準を定めるのは一体何なのか?
完全な相互理解など成立し得ない以上、結局は主観的な基準、とならざるを得ないだろう。そしてその範囲内で他者への理解をとどめるという立場は、むしろ本来の目的に逆行し、自己にとって都合の良い虚像を作り上げるものでしかないのだ。
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このように見てきた結果、人は他人とわかりあえる、という希望に満ちた幻想は潰え去った。個人が自らの内部に構成する【世界】とは、相互に共通の理解を行なうことが到底不可能なものなのだ。
精神と精神の間に横たわる暗く広い深淵を乗り越えるすべを、私は見出すことが出来ない。もし仮に、そのような出来事が真に存在するとしたら、それは私にとっての“奇跡”だと感じられるだろう。
だが、その“希望”はもはや私にとっての重荷でしかない。
世界が私を愛していないように、私も世界を愛していないのだ。
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以上をもって本論考を終える。
願わくば、いつかどこかでだれかにこの言葉が届かんことを。
Nelly Hope
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[一旦部屋に戻り、シャワーを浴びる。
目の下にできた隈に顔をしかめながらも、仮眠を取る事はせずに、化粧を直せば少しだけ気分がすっきりした]
あたしのやるべき事、ね。
[背後の個人用端末を見やり、小さく呟く。
建築工房から持って来た、空のプリン皿を返却すべく、食堂へと]
[保健室。
ヒューバートの呟きには無言で返す。手にナサニエルが提出していった花を一輪持ち、ぼんやりとそれを眺めている]
[逃げ帰った後、自室でしばらく眠りこけていた。
少し意識が浮上してきたとき、
ソフィーの放送でしっかり目覚める。]
ふぁ…ごはんー
[起き上がりあくびをし、両手を握ったり開いたりする。
ずっと鉛筆を握っていた利き手の動きは鈍い。
が、食事に支障をきたすほどでもないだろう、と頷くと、
何かを思いつき、携帯端末でネリーにメール。]
『課題無事に終わったー?私はまあ、なんとか。』
[左手で打ったために、相当な時間がかかった。
送信すると伸びをして、食事を取るべく食堂へ]
[人気の無い食堂が、いつにもまして静かに思えるのは昨日の喧騒と比較してしまうからだろうか。
食器棚に皿を返そうと厨房に向かえば、カウンターに一枚のメモを見とめた。
内容は違うものの、昨日と同じ筆跡]
ソフィーって、家庭科担当だったっけ?
[的外れな事を呟けば、聞き取れなかった所内放送の内容に思い当たった]
[もらえるものはありがたく頂く事にすると、自分の分をトレイに載せ、テーブルに運ぶ。
残りの量から考えるに、今日も自分が一番乗りのようだ。
放送があったと言うのに、昨日とは違い誰1人姿を見せない事に首を傾げながらも、黙って食事を口にした]
[廊下の光が揺れたような気がして、じっと見上げていた。]
…あー!
[気がつけばとんでもない時間が経っていて、危ない危ないと頷きながら再び食堂へ向かう。
食堂の中を覗けばキャロルが一足先に食事をとっている。
ぶんぶんと手を振って自分も厨房へ、料理をよそって戻ってくる。]
なんか今日皆ご飯大丈夫なのかな…?
[首をかしげて、キャロルの隣の隣の席に座った。]
[保健室。
収容所のマップから目を離し、立ち上がる。]
……そろそろ頃合、かな。
[一旦自室に戻り、白い花が植えられた鉢植えを持ってくる。
それを、保健室中央のテーブルに飾った。]
[少し離れた席に座ったコーネリアスを横目で見て、食事の合間に口を開いた]
今日は課題の提出日だし、皆まだやってるのかも知れないわよ。
あんたも、もちろん提出してここに来たんでしょ?
[提出と言った時、ネリーが昨日不思議な事を言っていたのを思い出す。
課題を「向ける対象」とは、どういうことだろう?]
[八宝菜をご飯にかけて食べ始めれば、
オススメされていただけあって美味しくにっこり。]
>>208
あー…。そっか、まだやってるかもしれないんですね。
皆無事に終わらせられてるかなぁ…。心配…。
っと、あ、私は終わりました!キャロも終わった?
[嬉しそうに返答した後に逆に聞き返し。
キャロルがネリーの事を考えてるとは気付かず。]
――自室――
……これで、良かったのかな。
[送信した文面と、元になったテキストエディタの文章とを見比べて私は呟く。内心で問いかけた対象は送信相手ではなく自分自身。
そして、もう一人――]
……メイ。
私がこんなこと考えてたなんて知ったら、悲しがるのかな……。
[希望を託す、と言って出ていった彼女の後ろ姿を思い返す。頬に寄せられた唇は柔らかくて、温かかった]
……もう逢えないのに。
……思い出しても、悲しくなるだけなのに。
[画面を見詰めた儘、数刻。
緩やかに緑の瞳を閉じて、開いた。瞬き。
其れと同時に、開いていた画像を閉じる]
[ 幾つもの画像ファイル。
幼い頃の、彼等の写真。 ]
[端末の電源を落として椅子から立ち上がり、
部屋の電気をも落とすとふらりと部屋を出た]
[彼の笑顔を見れば、課題の出来はわかった。
その屈託の無い表情が憎らしくなって、半眼で睨むように視線を投げる]
いくらあたしでも、課題提出もせずにご飯食べてたりしないわよ。
>>203
[コントロールを失いかけた私の感情を制止させるように、携帯端末が震動した。
教官からの連絡事項だろうかと確認する。ふ、と小さく息を吐いた]
『出さないでおこうかと思ったけれど。今しがた、送信したわ』
[コーネリアスに返事を送り、再び私は自問した。これで良かったのだろうか、と]
ははは。
同じ冗談を二度くり返すとは、ソフィ先もまだまだだぜ。
[慌てて駆けたりせず、悠々と食堂へ向かって歩いているつもりのナサニエルの足は、少し早足だったりする。
早く食べなければ脱落と信じての事ではもう無かった。
最終選抜一次選考の結果も、いつ出てもおかしくない]
いつが収容所での皆一緒の…最後の食事になるとも知れねぇし。
[寂しい独り言にらしくないなと首を振る。
食堂の扉に手をかけ、開けた]
よっ、今日の飯何?
[無言・無表情で、携帯端末を操作する。彼女には非常に珍しいことだ]
『Subject:第1回選抜結果
ネリー=ホープ
至急保健室まで来るように。
ソフィー・スチュアート』
[簡潔すぎる内容のメールを送信する]
[ナサニエルの提出した花――それは未だふくらみかけた蕾だ――を手にしたまま、コーネリアスの描いた絵をじっと見つめている]
………。
[やがて手は、祈るように合わされる]
[結局皆集まってくるのかと、扉から聞こえた新たな声に肩を竦めた。
そちらを見れば予想通り、青い髪の少年が顔を出していた]
見ればわかるでしょ?
[言って、顎を逸らせると八宝菜を口にする]
[ナサニエルに幾許か遅れて、食堂に到着。
其の横を擦り抜けて中へと入ると、二人の姿]
……こんばんは、と。
[片手をポケットに突っ込んでいる様子は、何処か気怠けか。
厨房から自分の食事を運んで来ると、隅のテーブルに腰を下した]
>>212
[睨むような顔をされた理由に思い当たらず、
ひゃっと背筋を伸ばしてこくこくと頷いた。]
…だよね!
[と、そのときワルツ・バレエが流れる…メールの着信音だ。食事中にごめんーなんて言いながら開いて内容を見、彼は一瞬眉をひそめた。が、すぐににっこり笑って]
ネリーも提出したってー。
[特に理由も無くそう報告した後に
>>214ナサニエルが入ってきた事に気付き、
料理が入ったトレーを見せた。]
――自室――
[携帯が再び震動。一瞥して再び胸元に収めた]
……そう。それは“そう”でしょうね。
[デスクに向かい、先ほど削除した部分を含めた、文書全文のプリントアウトを行なった。数枚の用紙に印刷されたその上に、木製の箱を置いて重石とする。木工製作の授業で作った木組みの閉じた箱。
側面や天面を操作する37工程の手順は自分しか知らない]
こんばんは。
[青色の髪の少年の後ろから、赤い髪の少年も姿を見せる。
どことなく疲れた様子を目にとめるも、課題のことを考えれば不審には思わずに挨拶を返した。
これで、いないのは緑の髪の少女だけ。
静かな食堂に、突然ワルツが響き少しだけ驚く。
横でコーネリアスが携帯を取り出すと、嬉しそうに緑の髪の少女について報告をくれた]
あんた達、仲良かったの?
[昨日も、コーネリアスをわりと知っている素振りだったネリーを思い出し、首を傾げた]
――自室→屋上――
[保健室に向かう必要など感じなかった。私の足は気分のまま、階段を上がっていく。鉄扉を開き、夜の闇に包まれた屋上に私は出た]
……好きな場所で、良いじゃない。
[独りごちて私は夜空を見上げる。光害などどこにもない満天の星空だった]
[厨房から自分の食事を持って来て席に着いた。
早速卵スープを啜る]
……うーん。
味薄くねぇ?そこの塩取って、コーネ。
[ひらひらと手を差し出しながら、キャロルにつられたように顔を上げてコーネリアスを見た]
ほー、メールをやりとりするほどの仲?
ちょっと意外だけど、まぁお前にわざとぶつかったりする鬼婆のような女よりか、ネリーはよっぽど優しいだろうな。大人だし。
――屋上――
[夜気は冷たく私の肌を刺す。闇に目が慣れて来た頃、私はその光点を見つけだした]
……あれが、今のエンディアなのね。
……3等星、というところかしら。
[終末を告げる王。
歴史上にかつて存在せず、これからもまた存在しないだろう客人星。暫くの間、不吉な青い輝きを私は見つめていた]
>>222
[美味そうという言葉に頷き掲げていたトレーを元の位置へ。]
ほんとにねー。リー、早く来ないかな…。
[しかし、一抹の不安。「今しがた提出した」というメールが来た頃の時間は?期限の時間に間に合っているのだろうか。…そして『出さないでおこうかと思ったけれど』という言葉の真意は、彼にはわからない。
少し思い悩む風にしている所で、キャロルに訪ねられ]
う…うん、ちょっとね。ずーっと前というか…
ちいちゃい頃はもっともっと仲が良かったんだけど…
なんか選択クラス変わってから、
あーんまり話さなくなっちゃって…。
[そこまで言ってから、卵スープを一口。
暖かいそれは不安を溶かしてくれるだろうか。]
>>226
[はーいとばかりにすぐに塩を取って、ナサニエルに渡した。
続いての言葉には少し慌てたようにして]
ん、んーん!べつにえっとその、そう言うのじゃ…。
メールはするほどの仲…って言うほどじゃないけど
最近私が勝手にえっと…なんか気になって…。
今もお返事が来ただけだ…よ?ほんとです!
[鬼婆だとか、明らかにキャロルの事を示しているだろう言葉は、聞かなかった事にした。]
――屋上――
……そろそろ、良いか。
……あまり待たせても何だし、ね。
[私は携帯端末を取り出し、メール送信画面を開いた。送信相手は二人の教官]
『屋上での天体観察にいらっしゃいませんか?
今夜は良く晴れて、終端の王もくっきりと見えますから。
それに思い出の場所に嫌な印象は残したくないでしょう?』
そ、そうだ!お返事にお返事しなきゃー。
[急に慌てたようにして携帯端末を弄る。
しかし元の返事自体に返答すべき内容がなく、
うーんと頭をひねって、ほんの少しだけ考えた。
カチャと音を立てる食器と、あたたかな食卓の香り。
『
夜ご飯あったかいよー。
私は美味しいと思ってるけど、ナサは味が薄いって。
ネリー提出し終わったなら、一緒にご飯食べない?
』
…送信。]
[ヒューバートの2、3歩後ろをついて歩き、屋上へ向かう。春はそこまで来ていたが、夜風はまだまだ身に刺さるように冷たかった]
ネリー?
ほんとに、今日は星が綺麗ね。
でもそんなに薄着じゃ寒くない??
[...は柔らかな微笑みを浮かべ、ネリーに近づいていく。
その精神は非常に落ち着いており、ネリーの感情がかき乱されることはないだろう]
>>230
エネルギー不足?俺と喋れないほど?
ったく、しっかり管理しろよ。自分の体だろ。
[ライスを盛れ、もっと盛れと、品良く盛られたラッセルの皿の中身の少なさを指摘した。
対照的に頬杖を突いたままの摂食状態に、珍しいなと首を傾げ、本当にエネルギーが足りな過ぎてのことかと少し心配にもなる]
取りにいけないなら、俺のやろうか?
…お、サンキュー、コーネ。
[勢い良く振られる塩はスープをはみ出して、分けてやろうかと尋ねたライスにまでも混入しているから、実際に貰われる可能性は低いが]
>>231
ふぅん。
ま、色々と考え過ぎずに気になったら行動にうつすのは悪く言や図々しいだけど、良く言や気さくなわけで、考え込み過ぎる感じのネリーにゃ丁度いいかもな。
現に返事来てるみてぇだし。良かった良かった。
[にこにこと言う。これでも、褒めている]
>>236
[想像がつかないというナサニエルに、
そんなに意外な事なのだろうかと首を傾げる。]
…うーん…。どうやったんだろうね。
えっと、小さい頃だったからその、よく覚えてないけど…
…多分、私が勝手に寄っていって…
ネリーはそれにつき合ってくれたんじゃない、かな?
[本当に何も覚えていなかったが、
幼い頃の自分の性格を思えば、多分そんな所だろう。
優しそうな人が居ればついていくような子供だった。
ネリーがどう考えていたかを知る方法は無いけれど、
煩わしいと思ってはいなかったんじゃないかな?
そうぼんやり考える。]
――屋上――
[呼びかけに視線を落とす。逆光の中、二人の人影が見えた。口ずさむ歌もちょうど一曲の最後だった。
Zwei Motetten op.74-Nr.1]
――Der Tod ist mir Schlaf geworden.
(死はわたしの眠りとなりました)
[余韻を感じつつ口を閉じ、私は微笑んだ]
……早かったですね。
こんばんは。光栄だなんて。
いつもながら、心にもないことばかり仰るのね、ブリッグス教官。
[私は肩を小さく辣めた。ソフィーからの言葉にも同じく微笑を向ける]
寒さも慣れてしまえば何て事ないわ。孤独や空虚と同じものだもの。
>>233
…そんで、お前は俺と同い年なんだろ?
[わかってるよと肩を竦める。
続く言葉は到底彼に言えたことではなかったか]
信じられねぇよな。
ネリーはあれだけ落ち着いた雰囲気を醸し出してるってぇのに、そのネリーよりかお前が年上なんだぜ。
ふっ。無駄に年をとった人間の悲しさをここに見たね。
>>244
ははは、なるほど。
大方、昨日の小猫ちゃんみたいに…
…いや、どっちかってぇと仔犬ってやつ?
それみたいに、くんくん鼻すり寄せて行ったんだろ。
そりゃァさすがのネリーも無下に扱えない扱えない。
こーの人たらし。
[控えめにコーネリアスのわき腹を肘で突付く]
[皆のの会話を聞きながら、昔の事を思い返す。
自分は如何していただろうか。
あの頃から、他者と余り関わらなかった気はするが。
思考に耽るコーネリアスへと、何と無く視線を向ける]
よくわかっていらっしゃる。
まあ、社交辞令だと思っていただければいいかと。
[大仰に肩を竦め。]
お別れの挨拶は、しなくても良いのですか?
……ああ。
何か聞きたい事があれば今のうちに伺っておきます。
答えられる範囲でなら、お答えしましょう。
[言いながら、ネリーとの距離を少しずつ縮めていく。]
別れの言葉はシンプルな方が良いもの。
ただ、さようなら、とだけ。
残していくものといったら……そうね。
[自室の様子を思い浮かべる。読み尽した本棚の本たち、使い馴染んだ工具類。他の私物といえば替えの衣服くらいだった。製作した物の殆どは作業室か倉庫にしまわれていた]
私のデスク上のプリントアウトと、其を押さえてる木箱くらいかな。木箱は開かないと思うけど。
[何となく、昔仲の良かった人たちを思い出して目を細めた。全員絵に入れられれば良かった。
しかし作品に後悔はつきものだと割り切って唐揚げを齧る]
>>247
[また喧嘩を吹っかけているかのような発言に内心ヒヤヒヤするが、続いての言葉にはわずか口を尖らせ]
…確かに動物っぽかったかもしれないけど…。
っと、やーめーてー
[そして突つかれて否定の言葉を漏らすが、
顔は困ったように笑っている。]
聞きたい事?
そうね。
読んでいただけたのよね。
だとしたら、個人的な感想を聞いておきたいわ。
教官としてでなく、一個人として。
終末を目前にした現代人としての感想を。
>>256
[ナサニエルにからかわれ…少なくとも彼はそう思い…本の少し顔を赤くしながら卵スープの残りを飲み干す。
そこでキャロルに言われた言葉には、微笑んで頷いた。]
ほしがる人が居るなら、勿論あげるー。
今無いから、後で…か、明日また持ってくるね。
『まあこんなものか、あっけないものですね。』としか。
元々、いつこの世界が滅びようと関係ありませんでしたから。
何か別の答えを期待していたのなら、すみませんね?
[眉一つ動かさずに、答える。]
箱の方は、ね。
設計から完成まで十ヶ月ばかり掛かったものだから。
あ、中に何が入っているかは秘密よ。
『たとえ死んでも』教えられないわ。
[そう言って私は少し意地悪い笑みを浮かべた]
……ん、違うわね。
この秘密は『墓場まで持っていく』っていうのかな。
壊したら中の物はダメになっちゃうから、気をつけてね。
放射線対策に鉛の内貼りくらいは、してあるけれども。
[核戦争の可能性、なんて本気で考えているわけではなかったけど。万一の事故がないとも限らないから。そう小さく付け加えた]
>>256
ふん、馬鹿め。
[ぎろり睨まれながら言い返されても、余裕を消さない]
俺はこん中で一番、人生を楽しんでる自信があるぜ。
そういう時間は無駄って言わねぇもん。
[そしてラッセルの呟きに「何か言ったか?」と睨もうとして、既にキャロルがやっているから中断するのだった]
ああ、猫のスケッチ…
[コーネリアスに向き直る。
何だか顔を赤くしているけれど、気にせずに]
そう言やあれ、別に課題って訳じゃなかったんだよな。
そんならコーネは結局、あ、お前らも…
課題はどんなのを提出した?
やっぱ絵とかかな、コーネの場合。
かばんの時みたいに見せて貰いたいもんだよ。
俺もカードに文書いたけど、同じ「文」でもネリー辺りながらすげぇ長く書き連ねてんだろうなぁ。
…教官らに言ったら、閲覧させて貰えるもんかね?
質問の意味、間違えましたかね。
……そもそも、考えた事ありませんでしたから。
感想と言われても、答えようがないのですよ。
>>258
[今でも小動物っぽいという言葉に片頬を膨らませ、
せめて大型動物にとでも思ったのか、背筋を伸ばす。]
>>266
[しかし、予期せぬ位置からの追い打ちにがっくりと肩を落としてみせる。]
ラ、ラスまで…。
>>263
[そうして俯いていたが、お礼を言われるとすぐに機嫌は元通り。微笑み返して頷いた。]
そしたら、食べ終わったらカッターで切り取ります。
びりびりーって破くんじゃ、なんだかな、だし。
――屋上――
質問の意味というか、主題ね。
[思考がそのまま唇に上る。それがヒューバートに向けられたものだと、彼は気づくかどうか。自分でも意識しない呟きだったから、どちらでも良かったけれど。そして私はソフィーに問いかける言葉を選び、口を開いた]
愛おしい、ね……けれど、それが教官の錯覚でないという保証はあるかしら。
私自身に関する問題じゃなくて、これは教官自身の問題として、の話ね。
その感情に対する自己分析って可能かしら?
――屋上――
……迷子の子供か。
人が何処から来て何処へ行くのか。永遠の命題と言われる問いだけれど。
その点について回答を持たない限り、誰もみな迷子みたいなものだと思うわ、私は。
――屋上――
[二人から同様に投げられた質問に、私はゆっくり頷いた]
といっても、ある人にとっては何の価値も無いものだし、ある人にとっては既に持っているものかもしれないわ。
もし開けることが出来た人がいたら、その人に中のものは差し上げます――と、言い残しておいて貰えれば嬉しいわね。
>>264
[向き直られれば、絵の話。課題じゃなかったんだなという言葉には頷いて肯定する。]
うん、描いてみたい!って思って…。
スケッチブック持っててよかったな。持ち歩かなきゃ。
よくわかったねー!うん、私は絵を描いたよ。
えっと、あのね、何となく見せるのは恥ずかしいかな…?
色付けも何も無しで、全部鉛筆で書いただけだし…。
うううん、その書き方が一番いいなって思ってだけど。
[恥ずかしい以外にも理由があった。
目前の友人の扱いが、今思えばなんというか申し訳ない。
キャロルも、ギルバートと腕をくむ…絡める?…姿を描かれていたら、怒るのかもしれない。]
文章も付けたけど、正直赤点かなぁ…
[観覧できるのかという言葉には首を傾げるのみ。]
――屋上――
[二歩ほど離れた場所で、私はソフィーを見つめた]
私にはその感覚が理解できないから。
泣いている子供の悲しみも痛みも、その子だけのものよ。
勝手にそれを自分の物としようなんて、思わない。
>>266
そっかー。
[何だかんだ言いながら、八宝菜ライスを平らげてしまっている。最後の一口を咀嚼し終わってから]
…何だとテメ。
[遅過ぎる反応。
やはり脳味噌を使わないにも程があるのだろう]
>>271
…リスがレッサーパンダに。
[ラッセルの肯定にああやっぱりと頷きながら噴出す。
片頬を膨らませ、次に背筋を伸ばした姿がそう見えた]
>>271
ずいぶんアッサリくれてやるんだなぁ。太っ腹だ。
[苛めっ子キャロルになど何か条件を出してふっかけてやればいいのにと入れ知恵しかけて、そのキャロルが珍しく素直に微笑んでいるから言わなかった]
お前も小動物好きなら、素直に可愛がればいいんだよキャロル。わざわざ苛めて構おうとしなくても、そうりゃ勝手に寄って来てくれんだから。
コーネなら引っ掻かないぜ。
[キョロキョロとラッセルとナサニエルを見比べ、
その間に繰り広げられるあんまりな自分への評価に、どうすれば良いのだろうかと小首を傾げる。]
…リスでもハムスターでもレッサーパンダでもないですー
[言ってから、パンダなら大きいから良いのかな?と一瞬思ったが、そう言う問題ではないとハッとして首を振る。]
>>282
むー…
[...しかし自分の腕力では力を入れようと簡単に逃れられてしまうことは明白。つなぎ止めるのを諦めてため息をついた]
泣いている子供が居る。
その子がほうっておいて欲しいのか、構ってほしいのかまでは判らないわ。たしかにそれはネリーの言う通りね。
その感情はその迷子の子供だけのものだわ。
でも、それなら、
その子を構いたい。慰めたい。ほんの少しでも判ってあげたい。痛みを和らげてあげたい。
愛したい
私がそう思う意思や感情だって私だけのもので、私の自由よね。
『あなたに私の何がわかるの?』
って、そう思うことが既に他人と自分の間に、溝をつくってるのよ。分かり合えないんじゃなくて、わかりあいたくないだけね。
>>276
あ、こいつ。
[言ったラッセルでなく、キャロルの反応にむっと顔を向ける]
俺と一緒にされたなら、むしろ喜べよな。
そしてお前なんかと一緒にされた俺に対して、
私なんかと一緒にされちゃってごめんなさい
ってしおらしく謝るのだ。
>>279
お前らしい欲求。
[大きなスケッチブックを持ち歩く、小柄なコーネリアスを想像してちょっと笑った]
ふうん、恥ずかしいのか?
鉛筆だけ、ああ…期限まで余り時間無かったもんな。
て言うかお前、あんだけ凄くて自慢げに見せて来た事無いよな。…謙虚は美徳って言うけどよぉ。
[俺には分からん心だと肩を竦める]
俺ならむしろ自慢するね。我が提出物ときたら、ロマンチックだぜー。
[赤点という呟きには鼻で笑う]
お前が絵ぇ描いて赤点?髭はともかく芸術を解するソフィ先が居る限り、そりゃ無ぇって。
――屋上――
>>285
もちろん。
それは全くその通りよ。
けれどそれは他者の欲求と完全に同じ重みを持っているの。
>>288
[嘆息。]
私はあの論考をそんな浅薄な意図で書いたのでは無いわ。そもそもの発端はなぜ理解しえないか、という問題だったのだから。
論理的にあれほど明確に言及したというのに、その一言で切り捨てる。
私を理解したくないのはあなたの方ではなくて?
>>281
莫迦だと?莫迦つった方が…
[動物の名前を口にできたことで、その意外性に感心されているとも知らず。
コーネリアスをからかうのはいい加減にしようと自粛した辺りで、言われた言葉にお馴染みの反論]
…写真?
[言い切る前に、ラッセルの答に意外そうに目を見張る]
写真?……写真ん?
[せっかくほんの一瞬、ラッセルは笑顔を見せていたのにそれを壊すことになるとも自覚せず、人の悪い笑い方が隠れもしないのに口元を手で覆いながら]
えっらい手抜きだなそれェ…写真って。
お前のことだからもっとこう、生命科学に関する論文100枚とかだと思ってたぜ。
そんなんじゃ、落ちるのお前かもなァ。
[ニヤニヤ]
で?何撮ったんだよ何撮ったんだよ。
ナサニエルの世界、コーネリアスの世界、
ラッセルの世界、キャロルの世界、ネリーの世界。
全て違うから面白い。
分かり合えないから苦しい。
判ってもらえないから辛い。
だからこそ世界は面白い。
平坦な道なんてつまらないわ。
……はぁ。なら、なぜ今みたいな極端な言い方しか出来ないわけ。
結論だけ提示するんじゃなく、その過程を述べてよ。
修辞学の基礎はどこにいったの。
相手を理解し説得するための弁論法は。
単にあなたの主張を押し付けるだけなら、もう要らないわよ?
[最後通牒に近い強さでソフィーに答えた]
>>289
[ちょっと笑われたのに気がつき、また小動物とかなんだろうかと困ったような顔をする。しかし「あんなに凄いのに」と言われればきょとんとし、続いてふるふると首を振る。
そしてナサニエルの提出物について、自画自賛な評価を聞けば目を輝かせて]
ロマンチック!ナサが?…みてみたい!
[その反応は少々失礼にあたるだろうか。]
――屋上――
そうね。
夜も十分に更けた事だし。
そろそろお終いにしましょうか。
[私は屋上の中央に作られた花壇に足を踏み入れる。その真ん中で二人を振り返った]
ブリッグス教官。
どうぞ、その白い包みを。もう使って良い頃合いだわ。
スチュアート教官。
生殺与奪の権はすべて自身が第一に持つもの。
目の前で実証してさしあげます。
つまり。
それ故に、私は――自らの意志として、選択として。
ここから出ていきます。
この【世界】から。
[多義性を込めた言魂が夜の空気を震わせる。私は悠然と両腕を広げ、笑った]
――さようなら。
――Der Tod ist mir Schlaf geworden.
[それが私の、最後の言葉と*なった*]
それでは、さようなら。
[無造作に懐からナイフを取り出し、ネリーの心臓に突き刺した。
白い布は、抱えたまま。]
この布は、遺体を包む為のものでね。
そのままでは目立つでしょ、流石に。
[もう聞こえていないだろうが、一応解説をしておく事にした。]
[無言。ただ無言。先ほどまでの朗らかな表情は何処へ、今は能面のように表情を無くし、目はただじっとネリーの遺体を見つめている]
………。
>>298
ふははは。
[全くもって素直に、いつも通り人を喜ばせる反応をしてくれるコーネリアスの感想に、えへんと気を良くした。
当然、少々失礼にあたるかもしれないという事には気付かない]
そうだよ俺がだよ。俺はロマンを解する男。
そうだろう、見たいだろうー。
何しろ崖上の…言わば、エーデルワイスさ。
…いや、本当の名前は知らんけどね。
ほら、低い方の裏山の…
ガキの頃ピクニック行って、あん時は取れなかったアホみたいに急な崖に咲く白い花。
俺はついにやった。多くの苦難にもこれまでの経験でもって立ち向かい、見事摘んでやったね!
あの芳しさには、ソフィ先もノックアウトじゃないかな?
課題への合格点のみならず、ソフィ先のハートもゲット!なるか!
[無理無理。と、コーネリアスは決して言わない思いやりを持っている事を知った上で言っている。強かである]
……ああ、そうだ。
辺りに血が飛び散っていないか確認してください。
気を付けてはいるのですが、見落としもあるかもしれませんから。
[遺体をシーツに包み、冷めた目で見下ろす。]
[頷き、胸ポケットにペンとともに挿していたペンライトを取り出し、花壇を照らした。頼りない光りだがないよりはましだろうと]
終わったら、ネリーの部屋に行くわね
[目を細めて、ペンライトの光を頼りにあたりを見る。
見たところ、異常はない。
念の為、朝になってからもう一度確認した方がいいか。]
僕は、遺体を片付けておきますよ。
保健室の隣に臨時の霊安室があってね。
そこに安置しておこうと思って。
>>304
エーデルワイス♪可愛い花よっていう…?
[もっと見たくなってきて、うんうんと頷く。]
低い方の裏山…あああ!うんうんうん。
あったね〜。…って、とれたんだ!すごいね〜…!
[思わずぱちぱちと拍手を送った。
ソフィーもノックアウトかという発言には驚いて、
がんばれーなんて声援を送ってみる。]
>>299
あっ…
おい、凹むなよ。
[いつもの冷めた目に戻してしまった所を目の当たりにして、凹んでいるのはむしろナサニエルかもしれない]
冗談冗談、軽いジョークだよ。
本気にするなって。
大丈夫、お前は落ちたりしな…
[しなかったら、代わりに脱落するのは誰だろう。
自分だろうか。
コーネリアスか、キャロルか、それともネリー?
空になった食器を厨房へと運ぶラッセルの背を見送りつつ、食堂に入って来た時に小さく生まれた寂しい気持ちを思い出して、少し肩を落とす。
いつが最後の皆揃っての食事になるかわからない。
ネリー遅いなぁと呟いて、宙を仰いだ]
……まあ、いわゆる隠し部屋というやつです。
不気味に思う方も多いので、秘密にしていますが。
[遺体を担ぎ、歩き出しながら。]
[ヒューバートが確認し終わったようなのでペンライトを胸ポケットに再び収め]
……そうなの、それじゃお願いします。
その部屋、後で教えてもらっても良い?
っと、それじゃ、急いでネリーの部屋にいってきます。
誰かが、様子を見に来ないか心配だから。
[そういって、足早に屋上を立ち去りネリーの部屋へ向かう]
[保健室を経由し、霊安室へ。
据えつけられたベッドのうち一つに、シーツに包まれたままの遺体を。]
今回は、メールでなくてもいいのかな。
皆、食堂にいるようだし。
[一言ぼやき、保健室で手を洗ってから食堂へ。]
[食堂とは異なり、厨房は静かだった。
耳に届くのは蛇口から流れ出る水の音ばかり]
[洗い終えた食器を片付けて濡れた手を拭いていると、
キャロルが入って来るのが見えた。
飲み物を捜している様子の少女に在り処を教え、
序だからと数人分の茶を淹れてから皆の許へと戻る]
>>317
[ナサニエルが喜ぶ様子ににこにこと頷き、唐揚げの最後の一切れを頬張った所で入ってきた先生が目に留まる。口元を押さえて御辞儀をして、あわてて飲み込もうとした。]
[ネリーの自室。
必要最低限のものしかない彼女の部屋。部屋すら、理解させまいと他人を拒絶しているかのようだ]
1歩も近づけなかったわねぇ……。
[彼女のデスクに近づき、言っていた紙の束と木箱を見つけた]
失望させて悪かったわね。
もう言わなくても判ってると思うけど、私そんなに頭良くないのよ。気合で何とかしてきた口でね。飛び級と博士課程の学歴、私が一番驚いてたりするのよ?
ていうか。
ネリーとはきっと思考過程がそもそも違うのね。
私は、そういうものすら、理解したかったんだけど。
ま、どっかその辺の空間で、『それも違うわ』って言われてそうだけど。
[手早く、ネリーの所持品を適当に選ぶ。手垢が特についている本だとか、良く来ていた服だとか。彼女の持ち物はそんなに多くなくて、全て途中でリネン室から持ってきたシーツにたやすく包めてしまう]
聡い子だったわ。
……何処まで悟ってたのかしらね。
自ら死を選んだの。
確かに絶望してたのね。
脱落者の発表…
次の試験について…
[ごくんと飲み込んだものに味が無く感じて、生唾だったかハーブティーだったか分からなくなってしまった。
咳き込むコーネリアスへの気遣いも忘れるほど、緊張感の漂う目でヒューバートを見て]
いいぜ。
もったいぶらずに言いな。
>>323
[今、この場所に欠けているのは1人だけ。…誰が脱落したのかなんて、言われなくてもわかっている。
毎度の事だと自分に言い聞かせて俯き、なんとなく端末を取り出して見た。結局、返事の返事に、返事は返ってこなかった。外に出て、すぐに食事をとれたのだろうか。
せめて…行き先を聞きたかった。端末をしまい天を仰ぐ。
自分が出た時に、すぐ会いに行けたらと思った。]
そうですか。
[一拍の間を置いて、緑の瞳を瞬かせる]
残念です。
[僅か目を伏せながら呟いた言葉は、
彼女が脱落した事を指すか他の何かか]
>>329
[頷いて、目を閉じて…少し考え口を開いた]
えっと。…残った理由が聞けないなら、
脱落しちゃった理由もきっと聞けないと思う。
だからそれは聞かないです…けど
[顔を上げて、じっとヒューバートを見詰め]
挨拶とかって、無しなんですか?
[部屋に不自然なところはないか、もう一度見渡して確認する。無くなった物、すなわち彼女が持っていくもの。彼女の性格なら――最低限。]
でもねぇ、私の世界はやっぱりあなたを愛してたわよ。
……エゴかしらね。
でも、みんなエゴで生きるものよね。
ああ、また結論だけ主張だけって言われるわね。
……簡単に説明できない事だってたくさんあるわよ……。
[...は、自分が泣いていることに気がついていない]
…そうか。
[ぼんやりと昨日ネリーが座っていた席を眺める]
もしかしてもう、行っちまったのかな。
飯も食わず、俺らに声もかけずにあいつ…
[コーネリアスがヒューバートに問う言葉が耳に届けば、重ねて尋ねるように目を向けた]
特にありませんでしたね。
ただ『さようなら』とだけ。
あとは……ソフィー先生から聞いてください。
ワタクシが語るのは、ここまでです。
>>334
[その言葉に、彼はまた俯いた。]
…なんのちからにもなれなかったのかな…
[言葉にはならなかったかもしれない。
そう、口を動かして空気を噛んだ。]
…さようなら、だけぇ?
[あーあと、ぼやきで気持ちを浮上させることを狙うかのように、頭の後ろで手を組む]
昔は結構仲良かったとかいう、お前にも何も無しってことかね。ソフィ先にも聞いてみなきゃ、わかんねぇけど。
もーう、何だよあいつ。
俺らと過ごした16年間、去り際の言葉がさようならだけなんて…何か重大な告白の一つ、置き土産の一つもくれたら良かったんだ。
ネリーなら外ででも、うまくやっていけそうだもんなぁ。
物知りでさ。堂々としててさ。
ただもちっと愛想は覚えるべきだな、ウン。
だけど案外、外での新しい生活のことが楽しみで頭がいっぱいで、俺らのこと考える余裕無しだったとか?
まったく、薄情なもんだな、なァコーネ?
[保健室。
さてこの荷物を何処に隠そうと考えれば、一番安全なのは霊安室だと思いつく。しかし隠し部屋ならそう簡単には見つからないだろう]
としたら、とりあえずは保健室のどこかに。
[部屋を見渡し、ベッド用のリネンを入れてある備品棚へ巧妙に隠した]
――それで。
[もう一度、軽く机を叩いて顔を上げた。
仄昏い緑の瞳は静かな光を湛えている]
次の試験について、とは。
[既に興味は失せた様に、先を促す]
[保健室を出るとき、鏡に映った自分の顔をふと見て、目が赤いのに気づく]
………いやだわ。
[顔を洗ってみたが、すぐに赤みがおさまるわけがない]
案外この方が自然かもね。
>>336
[俯いていたが、名前を呼ばれれば顔を上げて。
丁度目をお茶に戻した所だったナサニエルの言葉を
順に思い出す。外が楽しみで…だったら。]
…ああ、それならいいかも。うん、それならいいね。
[そう言って微笑んだ。
ネリーが、挨拶をする気さえ無くして、風の中を舞う紙切れの様に空虚感の中去ってしまったのでなければ。
そうでなければもう、なんだっていい。]
次回は2人でペアになって、カレーを作ってもらいます。
……食べられる物を作ってくださいね。
[そう言いながら、視線はナサニエルの方へ。]
[ぐいと一息でカップの中身の半分も飲み干し、答える]
えーえ。
どうぞ。
次はどう俺らをテストする気か、遠慮なく仰って下さいよヒューバートセンセ。
[危うくハーブティーを噴出するところだった]
…はァ!?
か、カレー作り?
ペアになってカレー作り?
それがテスト!?
[嫌がらせだろうか。
と、ナサニエルは思った。
何しろヒューバートの視線がこっちを向いているのは、間違いないはずだ]
>>342
[意外なテスト内容に、きょとんと目を瞬かせ]
…ペアでカレー…
[周りを見渡し、どんなペアがあり得るか考えてみた。
とりあえずキャロルとナサニエルは一緒にしてはいけない。些細な事から喧嘩が始まり、カレーどころではなくなるだろう。ラッセルとナサニエルは?…ラッセルが大人だから、どうにかなるかもしれない。でもそうするとキャロルと自分…。いや、悪くはないか。
一番自然なのは、ナサニエルと自分、ラッセルとキャロル?そう思ったが、ラッセルとキャロルが一緒にカレーを作る姿がいまいち想像できない。]
せんせ、ペアの組み合わせってきま…あ、自由ですかー。
[にこにこにっこりヒューバート。
見ればわかる。奴は本気だ]
17年間人類の未来を担うことを目指して収容所でやってきて、それを無駄にせずに済むかどうかの…
残れるかどうかのテストに…か、カレー作り…
[ナサニエルは頭を抱えた]
俺は…俺は一体どうすれば…
っていうか一体、誰が組んでくれるってんだ…
[俺と組んだ奴の点までも危うい。
いっそ嫌がらせで、キャロルにペアを持ちかけるべきなのか。
何でもそつなくこなしそうなラッセルにのっかるべく、ペアを組めと脅迫するべきなのか。
頼めば絶対断りそうにない天使のコーネリアスを、有無を言わさず浚っちゃうべきなのか。
頭を抱えた腕の中から、ナサニエルはぎぎぎと頭を上げた]
カレーってさぁ、食う方のカレー?
それとも兵器のカレー?
[兵器ならぶっちぎりで勝てる]
では、詳細は後程メールで送ります。
解散して下さっても構いませんよ?
[と、解散の合図を。
自身は夕食を食べる為、厨房へ。]
>>347
今まで組んだ事も無いような人と…。
自主性…。
[うーんと悩んでみせる。とりあえず、自分は誰となっても協力してやりたいし、なんとかできるかなぁとも思っているが、他の3人はどう思っているのだろう?]
…くじとか…?
[自主性を尊重された結果…とは思えない結論]
……詳細、という事は。
ただ単に、作れば好い訳では無さそうか。
[厨房へと向かっていく教官を見送りながら、呟く。
ペアの組み合わせの事は取り敢えず置いておく]
[ナサニエルに頷いた後再びペアについて考え、
うーん、と首をかしげた。
が、詳細がメールで届くという事はつまり。何か、普通のカレーとは違う事をしなければいけないのではないか。
それなら、その詳細を聞いてからペアを組んでも問題は無いだろう。むしろそのほうがいい。
ペアについて考えるのは後回しにした。]
ごちそうさまでしたー。
[そして食べ終わった食器を片付けると、周りに手を振ってとりあえずは*自室へと戻った*]
[軈て、卓上には空のティカップ。
居なくなったのは緑髪の少女。後、4人]
……今回も落ちるのは1人ですか?
[ナサニエルの言葉を耳にして湧いた疑問。
ふと気になり、顔を上げてソフィーに訊ねる。
発案者については予想通りだった]
解りました。
[女教官の首肯に、彼も頷きを返す]
詰まり、君と組もうが誰と組もうが、
僕が引き摺り落とされる心配は無さそうだ。
[自信の表れか、何なのか。淡々と告げた]
Subject:最終選考第2回
おいしいカレーを作りましょう。
収容所内で手に入る材料を使ってカレーを作ってください。
マップを食堂に置いておきます。
(いくつか開かない部屋はありますが、気にしないで下さい。食材探しには関係ありません)
適当な場所に食材を配置しますので、頑張って探しましょう。
開始時間は翌朝。
【解答期限】3/22 20:00
【注意点】
・2名ずつでチームを組む事。
・ただし、一部指定材料あり。
エリザベスとヴィクトリアの首輪に仕込んであるので、捕まえて入手するように。
持たせているのは隠し味に使うチョコレート一片(銀紙に包んでいます)と
インスタントコーヒー少量(小瓶に入れています)。
(どちらにも同じ物を持たせてあります、御安心を。
ただし、エリザベス達にはあまり手荒な真似をしないよう気を付ける事)
・ちゃんと食べられる物を提出する事。
その日の夕方〜解答期限後の間に、皆で食べる事にしますので。
追伸
インスタントコーヒーは辛口の、チョコレートは甘口のカレーに使う隠し味です。
追伸2
一晩寝かせるとおいしくなります。
Hubert Briggs
[外に出た直後。
何時もの着信音が耳に入り、
ぱちりと開いてメールの確認]
……成る程。
[呟いて、芝生の上に腰を下す。
途端に疲れが出たのか、目蓋が重くなるのを感じた。
木々の合間から覗く星空。月の光も夜の風も冷たい]
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