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[豪奢な部屋に驚愕は無いのか淡々と客室の扉が並ぶ廊下を進み、問われれば少女を見詰め幾度か瞬いて、暫くは思案気に視線を彷徨わせていたけれど、繋いだ手に微かに力を籠めて少女の顔を覗き]
「一緒でも、良い?」
[読み取られる言葉と共に頷かれ浮かぶ笑顔にまた一つ感謝の言葉を紡ぎ、少女と二人で使っても充分な広さの客間の一室へと足を踏み入れ、断る様に浴室を指し示せば、気遣う様子の少女に微笑んで頷き、借り受けた服を脱いで包帯を解き、傷に沁みるのすら厭わずに熱いシャワーを浴びる]
………
[浴室のタイルに散らばるあかの滲む白の布]
[傷だらけの痩せ細った肢体を白の泡が滑る]
[排水溝へ流れ落ちる水も微かあかく染まり]
[変えの包帯も着替えも有る筈も無くバスタオルに滲む血を見詰め、立派な鏡へと映りこむ自身の傷だらけの身体を観察して、顔の腫れは幾らか引いてきているだとか、痣は其の内には消えるだろうとか、足は酷く痛むけれど後遺症は残るだろうかとか、順に確認をしながら視線は胸元で血を滲ませる大きな傷で止まり、未だ濡れた手は鏡越しに其処へと触れる]
………
[血の止まり切らないのに僅か逡巡するも、清潔な包帯は無いので其の侭借り受けた服を着て、大量の包帯を浴室のゴミ箱へ捨てれば、溢れて床に零れるあかを其れ以上は気にする事も無く、部屋に戻り少女が休んでいるのに気付き手近にあったブランケットをそっと肩からかけて、窓際のソファに腰をおろし外を眺めているうちには緊張が解けてきたのか*夢の中へ*]
[感覚を頼りに歩き続ければ、ずらりと並んだ客室。その一部屋のドアを開け中に入る。]
――予想通りに…豪華な部屋だね。
[絶えず湛える口許に笑み。崩れることなく手荷物を片し。服を脱ぎ捨てればバスルームへ]
[柔らかく降り注ぐ雨は、少年の肌を丁寧に濡らしていく。頬、首筋、そして背中――]
[左側だけに残された、呪縛の文字を刻んだ皮膚も漏れることなく与えられた温水を弾いていく。]
――罪を金で買い…赦しを与える…。新しい罰と共に…か…。
結局誰も裁く権利など無く、赦す権利を得る事で罪という存在を認識させ、負荷を与えることで裁きに還そうとするのかな…。
[勢いよく飛び散る水音に、苦笑と独り言を入り混ぜると、少年は丁寧に自分の体を*洗い始めた*]
ふん…女か。
[厨房から果実を失敬して広間に戻れば、ゆるやかな波のある緑の髪の女が目に入る。
...は自分が来た時にはいなかったその新たな人間に見るともなしに目をやりながら、果物ナイフで切り取っては林檎の欠片を口に運ぶという動作をくり返している。
しゃくしゃくという瑞々しい果実が口の中で噛み砕かれる時の音が静かにページをめくる音と混じり、青年の手の中でだんだんと林檎は果肉を減らされていく]
[重く暗く血の通わない侭に今生へと喚び戻された亡骸の如き所作で僅かに身動ぎ、其の肢体の自由を認識するにも数秒を要し、ゆっくりと開かれる瞳からは眠っている間に目蓋の裏に溜まっていたのかはらはらと涙が零れ、柔らかで清潔なソファへと染みを作る]
………?
[頬を濡らす温かな雫すら気にも留めず、緩慢な動作で痣や注射痕だらけの細い腕をベットにつけば、微かな重みにすら従順に沈み込むスプリングによろめき、紫水晶の瞳は初めて周囲の様子を伺えば、少女の姿を見止め開かぬ右目すら瞬いて、ぐるり周囲を見回し頭を抱え込む]
[頭を抱え込んだ侭に何を見る訳でも探す訳でも無くゆらゆらと視線は虚ろに彷徨い、頭の片隅だけは幾らか冷静さを取り戻したのか、重たげに身を引き摺る様にソファから立ち上がりのろのろと扉へ歩み寄れば、恐る恐ると言った様子で震える指先が一瞬だけドアノブに触れ、顔をあげれば正面の重厚な木製の扉を見詰め]
………
[視線はゆっくりとドアノブへと戻る]
[さしたる抵抗も無く開く扉に驚愕とも感激ともつかぬ表情で、ドアノブは力の抜けた手から離れても開いた侭に、隙間から見える廊下を覗いて逡巡の後に部屋を出る]
………
[広間へと降り立てば見覚えのある昨夜の男を見詰め、微か身を竦ませ浮かぶ表情は怯えだろうか]
「昨日は、ごめんなさい」
[ゆっくりと唇が謝罪の言葉を紡ぎ腫れた顔を隠すように俯きがちに背けるも、前置きも何も無ければ其の意味も通じないだろうかと思い至り、再び顔を上げて前髪の奥から紫水晶の瞳は男を見詰め]
「怖く、無い」
[紡ぐ言の葉が届いているのかも判らない侭に自身を次いで男を指差して]
「私は、貴方を、傷つけない」
[一言一言、出来るだけ読み取り易いように紡いで、男の視界から隠す様に腫れ上がった顔を背けるも、目の前の男を怯えた気配は解けず横目で男の様子を伺い]
[壁に背をつけて、僅かについた口の周りの果汁を舌で拭う頃には、彼の食事は終わったらしい]
…うまかったな。
これほどなら、もうニ、三もらってきても良かった。
[食べた事がないほどの甘さで口内に広がってすっきりと消えていった上等な味を反芻しながら、手元に残った果物ナイフを見る]
………。
[逡巡とも呼べぬほど短い時間それを見つめ、覆いに刃を納めた後は、するりとそれを自分のポケットの中へ差し入れた]
[ぼんやりとしていたつもりはなく、それでも暫くの間刃を見つめ続けていたろうか?
気がつけば目の前に、見たことのない女が増えていた]
おまえ…は、
[――昨日は、ごめんなさい]
何?
[現れたかと思えば突然謝罪の言葉をかける奇妙な女に、やはり警戒の色は隠せない。
――怖く、無い
――私は、貴方を、傷つけない
しかし続いた言葉が耳に届くと、...の目は軽く見開かれる。
傷だらけの体、腫れ上がった顔を隠す髪の向こう側の紫色した瞳]
ああ…そうか。…どうやら化け物じゃなかったらしい。
人間の言葉、わかるんだな。
[いくらか落ち着きを取り戻し、冗談めかして小さく笑う]
[男が笑うのにまた幾らか緊張を解き頷き]
「声、出ないけど、判る」
[唇は音も無く言の葉を零し]
「貴方は、私を、傷つける?」
[目の前の男は自身を人間と認識しているのだろうかと、または同じく人間と認識していたとして先程の刃物で切りつけたりはしないだろうかと、窺う様に男を見詰める]
[顔を上げ、セシリアと言われていた少女と蒼髪の男性に視線を遣り、すくりと立ち上がる。]
紅茶でも、いれようかしら。
あなたがたも飲む?
[誰へともなしに問いかけて、人差し指を顎へ当てるポーズを。]
美味しそうな音がしたものだから、刺激されちゃったわ。
[蒼髪の男へ言ったのか独り言なのかはわからないトーン。
皆の返事を待つでもなくゆったりと厨房へ歩みを進める。]
>>147
何だよ、もっとはっきり喋っ…
[言いかけて改めて注意深く目を細め、セシリアの唇を見る]
…いや、声は出ちゃいないのか。
[聞こえたと思った言葉は幻だったのかもしれない。
さっきのように分かる気にはなれないものかと、神経を彼女の口元だけに集中させ――]
……ん、なんだ。
あなたは、わたしを、きず……きずつけるか?
[汗が滲むほど解読に苦心して、窺うように見つめてくる少女の視線を受け取ると、恐らくそういったことが聞きたいのだろうと決めて]
…いいや?
あんたがいい子で、オレを傷つけたりしないなら、オレもあんたを傷つけたりしない。
と言っても…あんたは十分に、傷だらけだな。
[程なくして、元々返答を聞くつもりなどなかったのだろうティーセットを持って戻ってくる。]
何でもあるわね、ココ。
[3、4杯は入るサイズのポット2つにアールグレイを作り、適当な数のカップをテーブルに置く。勧めるつもりもないらしく、ご自由にどうぞ、といった感じらしい。]
良い香り。
[主の趣味を褒めるものか、自分の技術を褒めるものかは読めないが。
ソファに落ち着き、ゆったりとした動作で紅茶を飲む。]
[女の問いに視線を移しそんな待遇にこそこの屋敷の豪奢さよりも驚いた様子で、返事はどうせしたくとも出来ないとは言え無言のまま厨房へと消えていくのを見守り、男が必死で自分の言葉を理解しようと努めて呉れている様子に、微か表情は柔らかなものとなりゆっくりと頷いて]
「ごめんなさい、ありがとう」
[声の出ない事と読み取って呉れた事に謝罪と感謝を並べ]
「私は、貴方を、傷つけない。
怖く、無い。」
[先程と同じ言葉を繰り返し紫水晶の瞳は何処か優しい色を浮かべふわと微笑み、傷だらけと言われれば見られたくないとか言いたくないと言うのではなく見たくないだろうと、思い出した様子で男の視線から傷を隠すようすぃと顔を背ける]
[...は緑の髪の女が厨房へと消えても、少女からのものとは違う自分への視線を感じて、目を動かす。
黒服の男がその主だと知ると、軽く顔を顰めた]
…牧師様のお目覚めか。
[手早く準備を済ませて戻ってくる女の言葉にティセットを見詰め、自身も其処で紅茶を貰って良いのだろうかと逡巡した後に、右足を引き摺ってゆっくりと席に座り]
「ありがとう、いただきます」
[女へ視線を向け頭を下げれば遠慮がちにティカップを摘み上げ、男の言葉に先程の牧師が起きていた事に気付き軽く頭を下げ、両手をカップに沿え鼻先にかかる湯気に眼を細め、微か口許を綻ばせて口つける]
……立派なティーセットまであるんですね。
食料もいくらかあるようですが。
[男へと視線をやって。
礼を言うと紅茶へと口をつける。
視線が会えば人当たりの良さそうな笑みを浮かべたまま]
……昨晩はどうも。
ご期待に沿えず申し訳ない。
[さらりと言えばカップへと口をつけて]
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