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見習いメイド ネリー が参加しました。
はあ…どうしていつもこんな事を思い出してしまうのだろう。
忘れろ、と言うのも無理な話だけど。
[頭の中は掻き混ぜたコーヒーの中にミルクを一滴落としたようにぐちゃぐちゃになっていた。
何時からこんな感情に襲われるようになったのかも既に曖昧だ。
いいえ、それはネリー自身の理性が思い出させないようにしているのかもしれない。其れは3年前だったか。5年前だったか。ネリーはボブの宅、洗面台の前で鏡を見ながら耽っていた。]
[ネリーは住み込みで身の回りの世話をする事により生計を立てていた。
幾年か前の初めて行った所が極めて即物的な欲求を持つ者であり、ネリーは2年も3年も身体を要求されたのだ。]
ううっ……ん!
[衣服を剥がされ、四肢、首、あるいは口元にまで枷をうたれ、ヘイヴンを出た日によっては主の取引先の物達にまで。
あのおぞましい記憶は頭から除却しようとしても身体が除却するのを拒むほど、自分の中に染みついてしまい、激しく悩んでいた。]
[かつての主の名はノーマン、と言った。
世渡りが上手く、いかにも裏の顔を持ちそうであることを顔に書いてある風体だったが正しくその通りだった。
そのノーマンからネリーを救ってくれたのがボブだったのかもしれない。
職を離れて路頭に迷いそうになったネリーを救ったのは彼だったのだから。]
はっ。いけないいけない。こんな事を考えていても埒があかないわ。
そうそう、旦那様がローズさんに呼ばれてたんだったわ。
荷物持ちでもいいからついていきたいもん。
[ネリーは洗面台に向かって自分の表情をチェックする。
両手の10の指を伸ばし、鏡に向ける。
今日の雀斑はどうか。洗面、歯磨きを済ませる。ほんのりと薄い口紅。
右手で左の肘を掴みストレッチ、逆の手も。]
OK。
今日も元気ねネリー。
はい、わかりました。旦那様行きましょう。
[ネリーはすこぶる機嫌がよく心が躍っていた。
ボブとは親子ほどの年の差があったが、ボブはネリーによくしてくれている。ネリーはボブに概ね不満はもっていなかったし、ボブの社会に対する大きな役割を担っていたことに嬉しささえ感じるのだった。
ローズとはボブ繋がりで時々会うこともあったので心待ちにしていたのだ。]
きゃ、まだまだ路面は荒れてますね。復興はまだまだ先ですわ…
[ボブの軽快と言うべきだろうか、ハンドル捌きに驚きつつも、やがてイタリア産の自動車はローズの酒場に近づくと排気音を抑え、酒場へ滑り込む。]
[ボブの後ろから荷物を持ってローズマリーの酒場のドアをくぐると、そこはいつもの見慣れつつある酒場。ローズが手厚く迎えてくれる。
ネリーは仕事中の面もあったので少し遠慮がちに荷物を纏めたり、壁際に控えめに立った。
やがてボブの演奏が始まると場も落ち着きを見せてきて、折り、隙をみてローズがにこやかにこちらに向かって来て、どちらとも言わずにハグを交わした。]
ローズさん、会えて嬉しいわ!
酒場は被害はあまりなかったのね。よかった。
見ての通りよ。旦那様も私もピンピンよ。
[やがて話も弾み、進み、少し食事も出していただき、ネリーは隅のほうのテーブル席で頬張りながら、両肘をひじ頬を両手に乗せて静かに*演奏を聴いていた*]
──回想 店にて──
[ボブに着いてきていたネリーに優しくハグ]
ネリーも元気なようでよかったわ。
また、ボブとここに来てちょうだいね。
もちろん、あなた一人でもかまわないのよ。
[ネリーににこやかにサンドイッチとアイスティを運ぶ]
[他の客もはけ、ボブの演奏も終わる]
ボブ、わざわざありがとう。
ステラとハーヴェイさんがすばらしかったと言っていたわ。
また来てちょうだいね。
あ、これ、少ないけど。
[ローズはボブに薄い封筒をすっと渡した]
さあ、もう看板よ。
ボブ、ネリー、またね。
[ローズは穏やかに二人を店から追い出すと「CLOSE」の札を扉にかけた]
[少し大きめの鞄を両手にネリーは抱え、ドアからにこやかにローズに微笑んだ。]
会えて嬉しかったわローズさん。旦那様も嬉しそうだったもの。災害があってから初めてじゃなかったかしら、あのような流れるように先を先を想像するような顔は。きっと音楽がそうさせるのでしょうね。
ええ、きっとそうね。
わたしも久しぶりにボブのピアノが聞けて楽しかったわ。
こうしていると、災害なんてなかったかのようだわね。
また呼んで下さいね、ローズさん。
[はちきれんばかりの笑顔でローズに手を振り、自動車に向かいながらボブに話しかけた。]
ねえ旦那様、みんな怪我などされたりあまりしてなくてよかったですわね。ローズさんの酒場は無傷みたいですし。旦那様の家もほとんど、特に旦那様の部屋、スタジオには全くと言っていいほど傷つかなかったし。
[ネリーはよいしょ、と米国産とは少し違うトランクに簡単に荷物をしまう。]
[ふとネリーは顔を上げると、ローズの酒場の店名である『アンゼリカ』のアルファベット数文字が目に入ってきた。
何かの意味が込められている気が一瞬したが、推理力に乏しいと思っているネリーはやがて考えるのをやめた。]
旦那様、ローズさんっていい人ですよね。
いつも顔を見せる人達…修道女様や男性の方たちもいらっしゃいましたし。
でも…ひとりだけ見かけない人がいたような。失礼ですが少し軽そうな男性だったかしら?
[ボブがハンドルを握り、ネリーはボブと共に自宅に戻ってきた。
途中危なっかしい部分が多々あった。倒木や落石の跡も多少あったが自動車が通行できる程には整備しなおされていた。アーヴァインの功のたまものに違いない。
それでも自動車は程良く揺れた。]
酔いやすい人は酔ってしまうかも…いいえ、なんでもないです。
[間もなく自動車がボブの家に到着する。飼っている動物たちも元気で何よりだ。]
これからどうしようかしら旦那様。街が復興するにもまだまだ数週間かかりそうですし…かと言って私に出来ることもあまりなさそうですし。
[自宅に帰ってきたネリーはこれからどうしようかと思案しつつ、シャワーやその他の家事の*準備をする*]
─ローズマリーの酒場2階・客室─
[着ている物を全部脱ぎ捨て、シャワールームに飛び込む。
コックを捻って全開にすると、強い水流が迸った。目を閉じ、頭からそれを浴びる。乱れたブラウンの髪を乱暴に手指でかき回す。滑らかに隆起する筋肉の曲線の上を、水滴が流れ伝い落ちていく。]
[石鹸をぞんざいに髪や膚にこすり付けて泡立てた後に洗い流す。最後にもう一度、今度はゆっくりと丹念に全身に水流を浴びせ掛けて、入浴は終わった。
用意してもらったタオルで身体を拭いてシャワールームを出た。]
―自宅―
[生活感もなく、待つものも居ない真っ暗な自宅は一種不気味さも漂わせていたが、自分にとっては安堵する雰囲気。
今なら帰っても誰も自分に関わる人間が居ない。
それだけで足を自宅へ向かわせる。]
あの酒場、それなりに繁盛してたんだ。
知らなかった。俺やっぱりあんまりここのこと知らないのかもなぁ。
[ぶつぶつと一人ごちながら自宅のドアを開ける。
明かりをつけると暖かい光が部屋中を照らすがそれすら昔を思い出させるのか、顰め面のまま]
ヒューバートさんやルーサーさんに挨拶して…あぁ、あの子も居るといいけど…後は兄さんの墓参りと…そんなもんかなぁ。
大学休み明けまでにここら辺元に戻るといいんだけど…
[バスタオルを腰に巻いてバックパックの整理を始める。
セロハンテープで補強した道路地図。元は何色だったか分からない泥色の毛布。
その底からぐるぐると丸めた汚れ物を取り出すと、脱いだばかりの服と一緒くたに抱えて、ドアを開けて叫んだ。]
すみませーん。洗濯させて貰いたいんですけど。
[一旦ベッドに腰掛けてブーツを履くと、腰にバスタオル一枚巻いただけの裸に派手な装飾のついたカウボーイブーツという珍妙な姿で、女主人を探しに廊下に出て行った。]
[この家には鏡がない。戻る直前にハウスキーパーに連絡を入れて姿を写せるもの…―鏡や鏡面仕様のもの―を出来るだけ取り除いてもらっていたから。
流石に一つはないと身嗜みに不便がある為、リビングの目立たない隅っこに上半身を写すだけの縦長の姿見が裏を向けて置いてある。
ふと思い立ち、姿見を表にして自分の姿を写す。
そこにあるのはもちろん自分の顔と姿。
それでも何か、別のものを見るように目を細め、ゆっくりと指で鏡に触れる]
…ただいま、兄さん。
いつまで経っても…兄さんは…変わらないね…。
[怒っているのか嬉しがっているのか。泣いているのか笑っているのか区別のつかない複雑な表情で一言、鏡の中の自分に語りかける。
鏡に光が反射したのか、片耳だけのピアスが青緑色に光った*]
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