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なるほどねぇ…なんつーか面倒なサーヴァントだな。
こういう日常生活で、突然好戦的な人格になられたらマスターもたまったもんじゃないだろ。
…っていうか、そんな風に色々しゃべっていいのか?
ココで戦うつもりはないが、外でなら当然敵同士だぞ。
[自分がそんな事を心配するなんて何かおかしいが…まぁ一応聞いておこう。]
[キャスターの言葉に苦労しているのだと無言で頷く。
そして続く言葉に首をかしげ。]
この人がしゃべりたいならいいと思うわ。
戦うときにはしゃべっちゃったことや
聞いたことなんて、この人関係ないみたいだもの。
わたしが何か言ったところで聞かないんですよ。
[あっさりとした反応を返した。]
[突然鳴る鈴の音。]
あら、柳生さん、いらっしゃいませ。
何かお飲みになりますか?
[笑顔で迎えてからリチャードのほうを向く。]
ちょっと、リチャード、柳生さんとなにかあったの?
あぁ、そうだなぁ。
[キャスターの言葉に頷く。]
でも、まぁ、僕が今話していることは、聞かれても困りはしないから話していることではあるからね。
僕が全く戦えないわけじゃないし、
[っていうは嘘だけど、]
もう一人の自分がいるってことを説明しておかないと、あなたは警戒を続けなければいけないはずだ。
もう一人の方の好戦的な姿だけをその脳裏に焼き付けたままじゃあ、満足に話せもしないかもしれない。
「彼」はどうでもいいと思っているようだったけど、僕にとってはこれまでに得られた情報ってのは、あまりに常識外でね。
聞ける話は、聞いておきたいんだよね。
って。
[宗冬。
なんだか緊張感が飛んでしまった気がする。]
[あーやっぱ苦労してるんだな…と、相手が頷く様子と言葉に同情する。
…このマスターに召喚されてれば、自分もこの人も平和だったのかもなーと思ったり。]
さて、それじゃ話も伝わっていたみたいだし俺は出て行くとするか。
っと…そうそう、お礼を言うのを忘れてた。
ウチのマスターがのこのこ一人で来た時、殺さないでくれてありがとうな。
あのボケ、ここが敵のサーヴァントの拠点だと知らずに来ていたらしい。
…そもそも令呪の反応すら忘れてたくらいだからな。
[溜息を吐きながら言葉を続ける。]
後腐れなく、なにかお礼をしたいんだが…。
治療や解呪の魔術・魔法ならある程度は使えるが、必要あるか…ってなんだ!?
[突然の乱入者…それもサーヴァントに驚き距離を取る、がアーチャーのマスターの落ち着いた様子に首を傾げた。]
調子、良くはないよね。
普通はね。
あっはっは。
[ヤケクソで笑う。]
いや、昨日、公園を出たところで遭遇して、えらい殴られてね…。
[そのまま殺されなかっただけ、良かったとは思うが…。]
すみません。
ここはハーブ専門なので……。
コーヒーはこれしかないんですけど。
[タンポポコーヒーを入れて差し出した。]
お店で揉め事を起こすつもりはありませんから。
お礼を言われるようなことではありません。
わたし、美貴さんもタロちゃんも好きですから。
でも、治療……もしできたら、
リチャードを治る少し手前まで治してくださいます?
そうするとわたしが楽になるので。
……敵同士だから無理でしょうか。
[そっと目を伏せる。]
いやいや、昨日のことであるが、戦いが終わりアーチャー殿が倒れられたので、応急処置をしたでな。
しかし、やんごとなき用があったため、応急処置しか出来なかったので、心配になり来てみた次第でござる。
…あーもう、何がなんだか分からん!
[キャスターの出した結論"開き直る"。
とりあえず座りなおす事にした。]
あ、お茶もう一杯貰える?
御代はアーチャーの治療ってことで。
あ。
[自分が弱っていることは隠しておけるものなら隠しておこうと思っていたのだが、調子悪いとか言ってしまった気がする。
…まぁ、とっくにバレていたようだったが。
そりゃ、そうだよな。]
…。
おほん。
[わざとらしい咳。
少し冷めた茶を、ずずっと啜る。
ケーキを少し、口に入れた。]
はい、同じものでよろしいですね。
[キャスターの分のお茶を注ぐ。]
……そういえば、柳生さん、
美貴さんとはあのあとどうなったんですか?
[昨日のカフェでの美貴の奇行と状態を思い出して尋ねてみた。]
[なんかもう、空気がおかしい。
正直、バーサーカーは例の件で好きじゃないのだが…ここで戦うのも迷惑がかかる。
女性に迷惑がかかるのはキャスターとしても嫌だし、
そもそもマリアから停戦協定の話がどうなったかの話を聞いていない。
…というか、なんかそういうことをする空気じゃない?]
あー、ありがとう。
…てかなんで回復一歩手前?
[疑問を口にしながらお茶を口に含む…が、その後の言葉に吹き出しそうになって咳き込む。]
ちょ…なんだアレか、うちのマスター居ないと思ったら…バーサーカーと一緒にいたのか!?
すみません。
わたしとしたことが無粋なことを聞いてしまいましたわね。
[柳生に頭を下げる。
そしてキャスターの言葉に。]
……完全に治したら
リチャードの存在意義がなくなるじゃないですか。
[にっこり微笑んだ。
それからキャスターがむせたのを見て、
3人の前に蓬のシャーベットを置く。]
よろしければお召し上がりください。
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