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― 現実世界<Mundane>/西部区域:UGV車内 ―
うへえ。シャロンちゃんも倒れてるって!?
[シャロンが事務所で昏倒しているなら、そうした思想団体主体の行動ではないのだろうか。困惑しながら、どうするべきか思案を巡らせる。
眼鏡に二重写しになっている万華鏡を覗けば、アーヴァインの時と同じように光点が一つかき消えた。]
まただ……
[一瞬そちらに気をとられていて、セシリアの撮影データを持っているという言葉に反応が一瞬遅れた。]
シャロンちゃんがねぇ――
どど、どんなデータかしら。タイのおかしら。
向日葵。形状が太陽に似ている花じゃの。
さらに、視線はしっかり太陽を見据えている。
[太陽。考えてみれば、彼は常に太陽に背を
向けて―向かされて生きてきたのかもしれない。
育てる楽しみは、ゆくゆくは自分にTRUE ENDを
齎すために育てる楽しみでもある。]
君の向く先にも、常に太陽があると願う。
[だが、今は単純に目の前が眩しい。]
―― 現実世界/中央部 ... 都市銀行 周辺 ――
[レベッカの言葉に]
友達の定義、ね。
利害でない 何かを紐帯にして繋がっている個同士を友達というんだと思うわ。
あなたにはいないの?
そういう人、いえ、人でなくてもいいわ。
分かちがたい何かで繋がれている相手が。
[純粋に興味で聞く]
肯定モシテイナイ。
[オードリーの非難を込めた言葉にも裂け目は変わらない]
[いちいち答えるのが面倒/無駄な行為と判断していただけだが]
危険。
オ前ハ、トビーニ詳シイノカ?
[ギィィ]
[手段という言葉に、ガーゴイルが唸り声を上げる]
――利害でない
[レベッカの目はオードリーの赤を補足。]
繋がれている人はいますが、それは友人ではないと思います。
["主"とはそういうものだ。]
[決してその事を口にはせず、それだけを答える。]
[次いで尋ねたのは、パターンを記録するため。]
オードリー様には、いらっしゃいますか?
レベッカ。
オ前モ召喚(呼ンデ)イナイト言ウ。
―――皆、否定シソウダナ。
[S2/贄/共有PGM/地図/ヒュノプス/差出人の表示の可能性]
[集まるキーワードと今までの反応から方針の転換も検討]
― 現実世界<Mundane>/南部学術区域:電脳街 La Mancha ―
[話をしているうち、UGVはいつしか高層住宅群の麓のほど近い電脳街にやってきていた。]
ごめんねぃ。ちょいと調べたいことがあるんだわさ。
ここでなにかわからないことがこいつらを使ってやって。
[セシリアに、双子を指し示す。
8階に続くリニアフローターは荷重オーバーの警告が出て停止していた。床の上に黒山となって客たちが倒れ伏している。
エレベーターを使って劇場の上階にあるマシンルームへと足を踏み入れる。]
―― 現実世界/中央部 ... 都市銀行 周辺 ――
[ドリスに呆れたように]
あなたが街一つ瞬時に壊滅できる"コンダクター"を危険と思うか思わないかは、任せるわ。
そして、残念ながら彼に詳しいわけじゃないのよね。専用線はあるから呼び出して騙し打つことはできるかもしれないけれど ...
[裏切りへの警告を思い出す]
【それよりは、むしろ、あなたを売り渡して、試金石にしたいんだけどね、さて、どうしたものかしら。】
今までにも、質問をされていたのですか?
[ドリスの言葉に、少し考え、尋ねる。]
――探されているのがどなたかは存じませんが。
あなたが探しているのが、この事態を引き起こしたと予測できる人であるのならば、わたくしも探しております。
情報を何かご存知でしたら、お教えいただけませんか?
わたくしが知るのは、わずかに過ぎませんが――
不可侵領域。
ご老人がおっしゃるには、それが関係していると。
[地図を持っているにも関わらず、シャロンが昏倒している事に驚いてみせるヴィンセントに無表情のまま僅かに眉を顰めた。不審そうな目を向けたと取れなくもない。
そう言った態度は逆に、事件について詳しいのではないかと思わせ無くもない。
また、マーシュ邸で目撃したものについて、セシリアは初対面でわざわざシャロンの声を真似て説明しているのに、その話題を避けようとしているようにも見えた。]
【わざとらしい。】
[セシリアは、シャロンに「あまりにも酷い駄洒落男がいるんだけど」と言ってみせてもらったデータに映っていたものは。
Kosha Cybernetics社にシャロンが乗り込んだ時の社の人間の応答。それとは、別に、シャロンに保護されたとあるセクサロイドのデータ開示。Kosha Cybernetics社との関連──。]
秘密が多い人間ほど、よくしゃべりますね。
[ヴィンセントに見せるために、手のひらに乗せていた手紙(今は折り紙のように折りたたみ、コンパクトな箱状になっている)、セシリアの目の前でも、1つのドットが消えた。]
[オードリーの呆れた様子/知る者が知らない者への反応と認識]
[得られるコンダクターの情報を記録していく]
街一ツ。
初メデデハナイト、イウ事カ。
[重要人物と書き加えておく/オードリーと共に]
専用/呼ビ出シ/騙シ打ツ。
シタケレバ、オ前ガスルトイイ。
[専用回線なら持っている/これ以上付き合う価値は無いと判断]
[長い交渉はストレスの増加を促し、瞳孔はぎりぎりまで小さく]
―― 現実世界/中央部 ... 都市銀行 周辺 ――
[レベッカの問いに]
私はダメね。そういう関係。息が詰まっちゃって。
それよりは、かわいいお人形さんみたいな男の子でも側においておきたいと思っちゃうのよ。
[冗談ともつかない]
―― Public/w## *a##"#r**e Fo**e" ――
[手帳型のアイコンを開き、二種類のツールを並列表示。
ソースコードを展開しようとした所で、空間に異変が起きた]
――!? 侵蝕が――っっ、
≪ ▼△*+×□▲☆ ☆▲□X+▲*△ ≫
何、だ――この、音……っ。
[見れば室内の壁面全体が白く塗り籠められ、床と天井に当たる面も侵蝕されてグリッドの格子が剥き出しになっていた]
【最悪これで防いで――その間に】
攻撃PGM――"wrecking crue"。
対象(ターゲット)、領域格子(エリア・グリッド)。
攻撃開始(アタック)。
[空間を円く切り取ってポータルを形成。接続先も設定せぬままそれに対して攻撃を行った。ハンマーの頭部に良く似た、小型のプローブが大量に生み出され、Public空間のセキュリティを破壊していく]
秘密――ねェ――
[喉の奥で湧きそうになる笑い声を押し殺す。]
君はひとの秘密を知ったとして――
なにをしようというんだい?
[ゆっくりと振り返った。
彼女の掌の上にも“地図”がある。自分が持つものとは異なる形をとっていたが。]
―― Mundane/Hanging Gardens ――
[シートから腰を上げる。頭部の花が揺れる。]
メイ、空中庭園を少し散歩してくる。
Diaconus ;urbs; は自己意思がないAIだが――…さて、誰の仕業なんだろうね。
[かかる声――]
質問ばかりが多いね。
僕は呼んではいないけれども、____ 少し失礼しようか。
[フーガの一小節が鳴らされる。
Checking.....Diaconus ;urbs; T; 060531...........]
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