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しかし、ね……。
僕は他にも動いているものに出逢ったのだけれど、そのAIがこう言っていた――。
「眠リノ神ヲ扱ウモノガ、眠ッテハイナイダロウ。」と……。
[メイを一瞬見ると、呟くように。]
[裏での取引など感じさせない表情だった。
補佐AIが、情報を圧縮Dataとして纏め始める。]
―― 現実世界<Mundane>/西南部・とある事務所 ――
[窓枠に飛び乗る少女を追いガーゴイルは牙を向く]
[四肢が詰まれた荷物を荒し、蹴倒した]
贄(対価)ナキ召喚ニハ報復ヲ。
ソレガ理ダ。
[緩く首を振る仕草を質問への答え(NO)と取るか、判断にノイズ]
[魔獣の牙が寸前で止まる]
オ前ハ、持ッテイナイノカ?
[老人/修道女/指揮者/起きていた者の持つ共通点]
[時間稼ぎの質問は黒の興味を引いた]
[異なるならば元凶の可能性急上昇と算出/*問いを投げる*]
私─STELLA─へ堕落を囁く貴方こそが悪魔──!
[止める事など出来ぬとばかりに、PGMは哮る。
追撃するように効果範囲を広める/広まってしまう。離れる事によってVISHNUの効果を逃れ得るのか、CLOSEDからの離脱を試みる。
異常に加速しながら複数の動作を行おうとする中で、AIのヴィジョンは歪む。]
[弾けるように、《輪廻》の空間から消える/離脱]
だかーらー、さまは要らないってば。
言っても無駄かもしれないけど。
[半分ほど減ったフレッシュジュースのグラスをストローでぐるり]
都市伝説なら良かったんだけど、ね。
さすがにpass漏らすのはやめとくけど。
[トビーの申し出に]
【 下種が ..... 自分の才能で食っていけない人間に限って、自由だ、創作だ、笑わせる ... 】
<<
大丈夫よ。あなたが公演団体の支配権を失うことは無いわ。
予め、あなたに黄金株を発行しておくのよ。
それに転換社債が株式が転換されたあとも、買戻し特約を付けておけば、いつでもスクイーズアウトできるわ。磐石よ。
交渉成立かしら。
>>
[微笑みは消えず]
申し訳ありません、メイさん。
[首を傾げる。これならば良いだろうかと。]
お嬢様と呼ばれるのがお嫌なのだと認識してしまいましたわ。
――PASS
[情報の蓄積/空白。]
[林檎の香りが口の中に広がる。]
[トビーの警告に]
>>
あら、まとまるかと思ったのに、
それは残念ね。まあ、いいわ。
ただ、裏切りについては、私も報いる方法を一つしか知らないことは覚えておいていただけるかしら。フフフ
<<
【これを飲んだら、彼方<Utopia>に行くと良いだろうか。
否――それとも遠くの人に尋ねるか】
[自分の分として用意したグラスに口をつける。]
[疑問の答えを知る人はいるだろうか。]
[話を聞きながら、情報の収集を試みる。]
【"主"が死ぬなど、あってはならない。
――この現象に巻き込まれた要因が、"自分"にあるならなおさらのこと。】
[*ジュースはだんだんと軽くなる。*]
フフフフフ……クックククククク。
[弾けるように消えていったヴィジョンを見送り、
静かに嗤う。悪魔のように。無垢な天使のように。]
単一。まさに、彼女は孤独な群衆よ。
だが、もはや群衆には戻れぬ。
君はもう単一ではないからだ。
[稲穂を掲げて。]
出会いというのはまさに引力。
君は、遅かれ早かれ再び私と会うことになるだろう。
暗闇を歩くは恐怖。その時見えた光が
たとえ悪魔であっても天使であっても、
彼女には最上級の救世主なのさ。
[メイの言葉に]
ふうん、どうやらホントの話みたいね。
面白そうじゃない。電波塔、ね。
[何か、有益な情報があるか ...... しかし、この女を見る限り、それも望み薄か ......]
さて、長居しすぎたみたいね。
[オードリーは立ち上がる。]
少し散歩してこようかしら。フフフ。レベッカ、どうもありがとう。メイちゃんも気をつけてね。それから坊や ...
<<
専用線のコードを教えておくわ。何かあれば、連絡を頂戴。それじゃ、ね。
>>
次の公演が決まったら教えて。
[ゆっくりとカフェを * 後にする。*]
[再度、「メイさん」と呼びなおしたレベッカには満足そうに]
畏まれるのが苦手なんだ。
でも判ってくれたからいっか。
[レベッカに告げて、去るオードリーには手を振り]
あたしも、そろそろ動こうかな。
[ポツリと呟いて、フレッシュジュースを*飲み干した*]
―― 現実世界<Mundane>
東部・カテドラル オメガ ――
[宗教的建造物の多いこの東部には、ひときわ多くのAI/仲間が存在する筈だった。
現在は宗教的なものとそうでないもの含め、AIの姿は一切見当たらない。そのことが酷く”寂しい”と否応無く認識した。
聖堂の中、跪き、天を仰いだ。]
お気をつけて。Ms.Hackman.
公演は直ぐまた行われる予定ですよ。
僕の事は指揮者と。
[不老不死技術の広がりにより、外見が年齢を現している事はないのだが、その指摘をせず、にこやかに笑みを浮かべ見送る。]
≪出来る限りの協力は惜しみませんよ。≫
[圧縮Data――
トビーの言葉と共に送られ、開かれるまでは閉ざされたままのもの。
――今までに調査した人間、AIの身体的特徴電脳への深化度、どのような機能障害の発生とそのLevel等が、ラテン語と共通語の両方で、医師の如き緻密さで、時には簡潔な言葉で、註釈/所見が書かれていた。文体は音楽を思わせ、電波塔に居る者達が基本ではあるが膨大な量である。
そして――Hypnosという単語…
都市の状態についての調査結果はあったものの、原因であろうそれ自身についての調査はなかった。
恐らく、A.Hackmanからすれば、トビーを侮蔑する材料の一つとまたなるだろう。
Sacrificeたる羊達。
手紙によって選別された事実。
不可侵領域を仄めかす、トビーの手紙のCOPY(恐らくではあるが)
…手紙=現実/電脳――は何らかの共有Systemを保持している事も記載されているようだが、S2については何もなかったのか、書かれていないようだった。]
[最後にトビーが遭遇した、
黒<カーリー>のData――Utopia/ClosedのLibrary、Administrative bureau
(現在クローズドにある各空間への扉は
閉ざされており、扉や壁を破壊しなければ入れない)
で手に入る、現在移動可能状態であるAIと、
嘗て人間であった、”輪廻”-Reincarnation-のData――これもClosed/Libraryで、普段であればpasscode提示を行い手にする事が出来る――があった。]
【果たして僕を裏切り者と思うだろうか。】
『指揮者として振舞うか
指揮者<コンダクター>として振舞うか次第ですね。』
【ああ、或いは】
[一秒にも満たない間に会話は行われ、]
そういえば…先程「下」と聞こえたが――…
[銀色のタクトで机を一度叩き、PGM=視覚素子/ホログラムの映像が消える。]
僕は、この事態を見せてやると手紙に書かれていたけれど、メイの手紙にはどんな事が?
[パイプをとりだし口にくわえる。]
今から何処かに出かけるなら――ついていきたい。
見ての通り武器はなく、仮に誰かに襲われれば一溜まりもないからね。
そして保持するPGMは身を護るものしかないんだよ。
― 現実世界<Mundane>/南部境→西部区域:車中 ―
[西部区域にある、資産家アンドリュー・マーシュの自宅にUGVを向かわせた。車中で、マーシュの持つ端末にメールを送る。
カフェが見えなくなると、双子は唐突に口を開いた。]
「Pirosueのデータを検証していました。」
「――検証結果をご覧下さい。」
[PVや様々な映像データを元に演算によって生成された三次元データが、眼鏡型の透過性モニタ上に表示される。表情から、さらに骨格が計算され、半透明のレイヤーとなって重なっていた。
そのすぐ隣に、先ほど会ったメイ・ウォルトンの顔が表示された。]
「人種、骨格、不適合。」
「――特徴点の移動量、表情筋の動ベクトル不一致。」
「表情位相特性に有為の差異。」
「――別人です。」
「心理的振れ幅を見込んだ補正値を最大限適応させても、酷似していると判断するに価する類似性を計測することはできません。」
「――つまり、似てません。」
[俺は首を振った。]
――いやいや、そうじゃねえのよ。
俺が探してたのは二番目だか三番目だかのピロスエじゃなくってさァ。なにかが変わりそうなわくわくとどきどきなわけよ。直感。インスピレーション。わっかんねぇかなあ――。
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