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[どうしようかと佇む自分にナイジェルが声をかけるのに]
……そう。
戻るついでだし、いくつか運ぶわ。
[――自主的に物を運ぶということ自体が初めてなことに
本人は気づいているだろうか。]
[皆の注目が自分に少しからずとも集まったことにネリーはほっとした。 このまま置いてきぼりになってしまってはどうしようかと地団駄を踏みそうになっていたからだ。]
ありがとう、手伝っていただけると嬉しいですわ。
料理運ぶのも、大人数の分だと結構大変ですしね。
分担して運びましょう?
それならナイジェルもそんなに負担にならないし。
[ね。とネリーに軽い笑みを投げかけ、
料理が盛られた皿を両手で持ち、広間へと運び始めた]
…今日は給仕に恵まれてる。
オレの出る幕はなさそうだな。
[甲斐甲斐しくネリーの手伝いを始める女達を静かに見守りつつ、自分は大人しく空いている席に座る]
[取り皿やシルバーを抱えて広間に戻れば男が居るのに気付き瞬き、運んできた取り皿やシルバーを席へと並べてから、男の座る席にも取り皿とシルバーを運び、座れば目線はそんなに変わらぬ男の瞳を見詰め]
「昨日は、厭な事、して、ごめんなさい
普通は、しないって、シャーロットに、聴いた」
ううん、大変といっても大所帯ではありませんから、そうでもないですよ。
ただお皿だけ持ってみなの目の前に現れるのがこわかっただけなの。 でも、こうして気づいてくれて嬉しいわ。ね。
[ネリーはシャーロット達と共に広間へ向かいテーブルに彩をひろげていった。]
[運ばれる料理を見ながら、一人苦笑を浮かべて]
……そんなに寂しい人に見えますかね。
そういうのは全部――置いてきたと思ったんですけど。
こわかった?
どして?料理も素敵だし、皆優しいし、
怖がることなんて何もないのに。
[馨しい香り。料理の盛られた皿を広間のテーブルに置きつつネリーに笑みかけた。
蒼の男性の姿を見かければ、ほんの一瞬だけ複雑そうな表情を浮かべるが、すぐに微笑んで]
ナサニエルさん、こんばんは。
[運ぶといっても皿を2枚分ほどで、それだけ持ってくると
いつものように座って足を組む。
どうも食欲がないようで、どうしようかと考えているみたいで。]
こんばんわ。
[ナサニエルが降りてきているのに気付くと簡単に挨拶を。]
[牧師の言葉にか苦笑にか瞬き一拍思案し]
「全部、置いて、来るのは、寂しく、無いの」
[彩りの鮮やかになっていくテーブルへと視線を移し]
「みんなで、御飯、嬉しい、から
ルーサーも、嬉しいと、良いな」
[テーブルクロスをそっとなぞりふわと微笑む]
「期待するな」なんて、とんでもなかったな。
[ステラが運ぶ料理の匂いが混じった空気を胸いっぱいに吸い、
...の表情も少し穏やかなものになる]
[取り皿やシルバーを運ぶ少女が自分の席の前にも寄れば、緊張に身を強張らせたものの、それも一時。
近い目線から見詰めてくる少女の瞳を、ちゃんと見返して首を横に振る]
そうだな…ああいうのは、普通じゃあないかもしれない。
でもその後オレが大きな声を出してまでお前に言った事も…普通じゃ、ないよな。
…悪かった。
>>385
怖がってはないけど、ひとりだけ蚊帳の外になってしまってはどうかとどうしても思ってしまうのよね。
今日はたぶんこれでばっちり。しばらくお腹をすかせることもないわね。
>>389
それなら今から皆と仲良くなればいいよ。
もちろん、わたしとも。
それと、お料理ありがとね。
このお料理のお陰で、皆にネリーさんは料理が上手な可愛い女の子って印象、ばっちりついたと思うし。
[あはは。と冗談めかして告げて、
テーブルに並んだ料理を見渡す。
もう粗方運び終わっただろうか。
宵の晩餐。その一席についた。]
[独りごちる牧師に不思議そうに目を瞬き]
…美味そうな料理を前にわけのわからん独り言を言う奴はそりゃ、寂しい奴……かな。
[シャーロットから声をかけられると、彼女がネリーにかける言葉にそっと頷いて返しながら、ローズマリーにも]
そうだよな…、怖がることなんて何もないのに。
こんばんは、シャーロット、
…ローズマリーも。
あんたでも手伝うんだな。
[女の様子に気付いてかひらひら手を振って意識を向けて貰い]
「ネリー、頑張って、呉れたし、折角、運んだんだし
少しでも、食べたら、如何、かな」
[男の様子に瞬き、首を振るのに胸を撫で下ろすも、謝罪の言葉を聴けば首を傾げ]
「ナサニエルが、普通か、普通じゃ、無いか、判らない
けど、私の、せいだから、謝らなくて、良いと思う」
[思案気に視線は彷徨い男へと戻り]
「私は、居ない、方が、良い、かな
此処からは、出て、行けない、みたいだけど
ナサニエルが、厭、なら、眼に、入らない、様に、気をつける」
………
[牧師がはぐらかすのに其れ以上はとわず只微笑み]
「毎日、美味しい、御飯を、みんなで、食べれて、嬉しい」
[男が牧師に声をかけるのに微か悪戯な気配の漂う微笑みを唇に乗せ]
「ナサニエルが、そうしてると、ルーサーも、少しは、寂しく、無い、かも」
[――わたしは、いない、ほうが、いい、かな。
唇の動きが意味となって頭に響いた瞬間、抉られる様な胸の痛みで反射的に少女の袖を掴み]
まさか!…いや、
[大きく息を吐きながらそれを離して、言い聞かせるようにゆっくりと]
まさか。そんなことない。
おまえが居ない方が良いとも、出て行ってほしいとも、眼に入らない様に気をつけてほしいとも思ってない。
違うよ、ナイジェル。
驚いたのは確かでも、…全部おまえのせいなわけない。
普通に居ろよ。今までどおりに。ここに。
[男の剣幕に瞬き伸ばされる手に身を竦めるも、其の手はジャケットの袖を掴むだけで、解かれる腕に男を見詰めた侭に瞬き、聴き終えればまた思案気に視線は彷徨い、戻す視線は申し訳無さそうに揺れ]
「私が、ナサニエルを、好きでも、良いの
嫌いには、なれないと、思う」
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