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んもう。
人の趣味をどうこうは言いたくないけど。
事がうまく行って、そんな風に嘲る様に笑ってるの、気分悪い。
やっぱり、その嗜好、どうにかした方がいいよ。
[きゅ、と手を握り締めた]
[「死のみ」を齎すと言う言葉。
残酷な囁きは、柔らかな場所にねじ込まれる凶器/狂喜/狂気となる。]
・・…苦 ッ
[偏執狂的に精緻に造られたセシリアのボディ。その首筋の産毛の1本に至るまでが総毛立ち──脂汗がにじみ、喘ぐ。
外装だけを眺めるならば、まるでAlchemistではなく、セシリアが人間であるかのよう。]
Uroboros Ageを終わらせるつもりは、
――ボクにはない。
[右目/黒]
[左目/灰青――静かに Stand Aloneの扉が開かれる]
だが――各々に宿る不可侵領域をもまた、破壊するつもりはない。何故、ボクが眠りを扱ったのか。
死の乙女よ、考えてみるがいい。
[銀色のタクトの周囲に、周囲の3Dホログラムの電脳世界の反映によって――クラスタが*集結し始めた。*]
まだ、道はある――
世界の記憶の
改変と再生が
[不自然に伸びた鉤╋字の切っ先が、地面に刺さった。
眉を顰め、暗い──燃える様な瞳で、新たな言葉を紡ぐAlchemistを見上げた。
視線はそのままに、歪んだ鉤╋字をセシリアは*地面から引き抜く*。]
さっきからのトビーの様子ね。すっごい悪役くさいよ。
やりたいことがあるなら、もっと真摯に訴えれば同意を集められたかも知んないのにさ。
確かに、特別なんだろうけど。それだけの力も持ってるんだろうけど。
でもだからって、自分の意志でこの街はどうにでもなるようなこと言われても、ネ。
【ここで、トビーを破壊できたとしても。バックアップがあれば同じことするのかなぁ? Kotが鍵なら、もう出来ない? 止めなかったらどうなるんだろ。あたしは、トビーに殺されるの?】
[右手親指を捻り、孔を開く。左手は握りこんだまま。セシリアが鉤╋字を引き抜いたのを、*横目で確認した*]
最後に敵対するのは悪役と相場は決まっている。
気に召さなかったかい。
[真一文字に笑みを浮かべ、]
真摯に訴える。
――それでは意味がない。
この街を助けるからあなた達のDataを差し出せ――そう話して素直に出してくれるなら、幾らでも話しても良いけれども。
……。だが、あなた自身が高みを目指し/選択をしない限りは、ボクはそんな素直な態度をとりたくはない。
ああ。しかし――その表情は、もしやボクに殺されるものとでも思っているのかい。
安心して欲しいというのも可笑しい話だが、あなたを殺そうとは思っていない。そこに居るAI―死の乙女のCult的行動のようには。
意識体を一時遮断して、Dataを頂くだけさ。
[トビーの笑みに対抗するように笑みを浮かべて]
うん、気に入らない。
真摯に訴えられても、多分気に入らないと思うけど、心証は良くなると思うよ。
そんなの気にしてなさそうだけど、ね。
それにあたしのデータなんてどこにあるかわかんないし。差し出そうにも差し出せないよ。
Alchemist
──私は貴方を破壊します。
[引き抜かれた十字は長さ50cm程の大きさに変化していた。
「Cult的行動」と言う言葉の続きをAlchemistが口にする前に、漆黒の鉤╋字が、トビーの背に振り下ろされた──。]
遺伝子Dataを変換すれば良いだけだよ。
採取には血の一滴で構わない。針で刺されたようにチクっとするだけだ。
[左手が再構築され、百合科の花のように掌が裂ける。内部は仄かな丸い光がぽつぽつと灯っていた。武器ではなく医療的なものに見える]
それなら、いいよなんて言うわけないよ。
そうやって、悪役然としてる人に、そんな簡単に屈したくないし。
じゃあどうやって止めればいいのかなって迷ってるけど。
[セシリアの行動を見て、後ろへと跳ぶ]
トビーを壊せば、今の事態は止められる?
今更止めたって、どうにもならない気はするんだけど。
再構築と言うなら、この街はなくなるの?
メガロポリスがなくなってもいいとか、思わなくもないけど、それで下が機能するかは疑問だけど、でも。
ほんと言うとね。ここまで失われた以上、トビーを止めて更に失うものがあるのか、疑問なんだ。
トビーの考えには賛同出来ない。でも、トビーを壊すのは、ちょっと気が進まない。
どうすればいいのか、迷うよ。
[鉤╋字に貫かれたトビーを寂しげに見つめる]
おじいちゃんが、死にたがってた気持ちが、なんとなく、わかるよ。
義体は、そんなことされても死なないんだもんね。
[トビーへと向けて、右手を突き出し]
これを、電脳化されてるとはいえ人に向けるとは思わなかった。当たったってちょっと狂わせられる程度だけど。
[小指を引き金にして、トビーに向け、光弾が打ち出される。磁気を持ったピンポン玉サイズの光が、小指を除いた指先から、4つ]
──破壊でも、死でも無く。
メガロポリスが、ヒュプノスによって眠りに落ちている間に、S級を開き、市民すら知らぬ間に、世界を変革する。
Alchemist
貴方が、高みに居るのだと言う事は、手紙が来た時から、分かっていた──おそらく。
逆恨みではありません、Alchemist=Master。
ただ、変わり…たく──無いッ
…それが、高みであっても。
いえ、高みだから──でしょうか。
[突き刺した罪を示す十字を引き抜く。
変わりに、メイが放った光弾からトビーを庇おうと動いた。
複数ある光弾の幾つかは、道路へ。
けれども、セシリアにも当たる──。]
May.ボクを止めずとも止めなくても、このメガロポリスごとの抹消/再構築はありえる範囲だ。この破壊では。
[補佐AIが静かに辺りへ音声情報を流す]
『Alchemist.』
『Megalopolis=Centralが、East-Megalopolis "21" の破棄を決定しました。先程、5時間以内に都市そのものの崩壊・外部介入の予想とSimulationを出しましたが、 それより早く"Credo"達の介入によって軍事衛星が奪還されるでしょう。』
[光弾を避けようとはしていない]
それに、ほんとはこんな風に使うものじゃないし。目くらまし程度にしか使わないから。
【データを渡したく、ない。でも、壊したくも、ない。どーしよっか】
[放った光弾が、トビーを庇ったセシリアへと当たる]
ちょっと! 何やってんの!?
それもPGMの弊害って訳?
[呆然と、セシリアを見て]
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