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……体がダルイと思ったら、雨にゃのね…。まあ霧雨ってのは温泉の風情をまた違う色で醸し出して、それはそれで美しいものにゃのにゃが…
猫には、単純に、雨はダルイにゃ……。
[にゃーのるどは、さあぁと空気を掠るような、静かな霧雨の音に、耳をぴくぴくさせている]
涙雨のようにゃね…誰かの心がこんにゃ風でにゃければ良いにゃが……。
[にゃーのるどは、後ろ足で耳のあたりをコリコリとかいた。そしてもう一度窓の外を眺め、重そうに、しっぽをゆっくりと動かしている]
温泉は体を癒してくれるにゃが、ヒトの心を癒すのは、本当は誰かの言葉や存在が一番にゃ。ここにいる間に、皆が皆の心の温泉ににゃれば、いいにゃあね……。
[...は雨音で目が覚めた]
降るならいっその事スコールの様に降ればいいのに…
[モゾモゾと起き上がり机の上に置いてあるパンと水を手にする]
……。
…くちゅん!
[寒気を感じて目を覚ませば見慣れぬ風景。
段々意識が覚醒してくると、談話室でうとうとしてそのまま眠ったのを思い出す]
あのまま眠っちゃったのか…。
風邪引いちゃうや…
部屋戻ろ…。
[よっと起き上がると*部屋に戻った*]
[――昨夜、まだ夜も明けぬ頃。
立ち入り禁止の札を風呂場の前に置き、...は壁の修理を始めた。
損傷の範囲が酷く、おまけに人手も足りない現状。恐らく一日では終わらないだろう。
月明かりの中、黙々と作業を進める。
と、後ろに人の気配を感じ振り向いた]
…誰だ?
[振り向いた視線の先には、荷物を持ったセリアの姿。
名残惜しそうな、けれどどこか清清しいその表情が、月明かりの中に照らされる]
……、そうか、行くのか。悩みは吹っ切れたのか?
[ありがとうございました、と深々と頭を下げた姿に、...は静かに声をかけた。
悩み事は何かは知らない。けれど、仕事の合間に思い悩む表情を浮べていたことには気づいていた。
何も出来ぬまま、此処まで来てしまったけれど]
何もしてやれなかったなァ…アンタとはもっと喋りたかったんだが。
皆、感謝してたよ。良く働く娘だと。
忘れるな。此処は、アンタのことを必要としてる。だから…
いつか、落ち着いたら戻って来い。その時は、美味い料理をご馳走してやるよ。皆待ってるからな。
大丈夫、アンタの行く道は【前途洋々だよ】。
…元気でな。
[静かに言うと、セリアはもう一度会釈してその場から立ち去った。
微かに見えた表情は、微笑んでいたと…思いたい]
[その後――作業が半分程進んだ所で、夜が明けてきた。
朝が早い客なら朝風呂に入る時間だろう。
温泉は旅館の名物、一日中閉鎖している訳にも行くまい。
一応露天風呂に向かう道に立ち入り禁止の札をかけると、...は風呂場を後にした]
…雨、か。
[部屋に戻る途中、ぽつり、ぽつりと降り出した雨。
雨は好きじゃない。けれど、疲れきった...にとっては心地よい*子守唄となるだろう*]
[――談話室。窓際に腰掛けて、外の雨を眺めている]
…セリアさん、新天地に行っちゃったんだってね。
女将さんから聞いたよ。
もっといろんなお話、したかったな。
[膝を抱えて、少しだけ顔をうずめる]
あたしはいつも追い越されてばっかり。
昨日は並んで歩いていた人も、今日はずっと遠くに見える。
セリアさん…今頃どうしてるかな?
[...は、一冊の本を取り出した。題名の書いていない、真っ白な本]
…あたしは過ぎ去っていった人のことしかわからない。
[...は、誰にともなく、歌うように語りだす]
人生はまるで本のよう。
楽しいことも、悲しいことも、全部入った一冊の本。
辛いこともあるけれど、ずっとそのままなんてことはない。
ページをめくれば、いつかは楽しいお話になる。
今日のあたし、昨日のあたし。
どちらも同じ『セシリア』だけど、どこかで何かが違ってる。
1か月前のあたし、1年前のあたし。
どちらも同じ『セシリア』だけど、同じだなんて思えない。
あたしが知ってる『セリアさん』も、長い物語の1ページにすぎない。
ちょうどこうして、しおりの挟まった1ページ…。
[...は、真っ白な本に銀のしおりを挿し、ぱらり、とそのページを開いた]
『――少女は1軒の旅館にたどり着いた。
山奥にひっそり佇む、少し古びた温泉旅館。少女はそこで、一人の仲居として働くことになった。
慌ただしい毎日。夜遅くまで客の対応に追われながらも、少女は必死で仕事を覚えた。早く一人前になるために。
内心、少女は迷っていた。自分はこのままでいいのだろうか?
不慣れなまま始めた仲居の仕事も、新しい環境を手に入れたいという少女の願いからだったのかもしれない。
そして今日も、少女は一人、眠りにつく…。』
『――ようやく仕事にも慣れた頃、少女は新天地へと旅立った。
突然の決断に、残された者たちは戸惑いを隠せない。
少女の悩みは晴れたのだろうか?
それは誰にもわからない。
ただ一つだけ言えるのは、少女が何か見つけたらしいということ。
漠然としていた少女の悩みは、これから具体的な目標へと変わっていくだろう。
頑張り屋の少女のことだ、目標さえ決まれば、その先は自分の力で切り開いていけるはずだ。』
[ぱたん。...は静かに本を閉じた]
…セリアさん、迷ってたんだね。
だからあんなにお仕事、頑張ってたんだ。
でもよかった…【セリアさんは新天地でうまくやってるみたい】
[少し安心したように微笑むと、...は窓に映る遠くの空を*見つめた*]
[...は再び目を覚ます。
昨日の薬とニーナから頂いたパンで体は幾らか楽に。
…ただ、ココロは虚しさを感じていた]
…また1人、私の前から去って行く。
上手くお話も出来ないまま。
…セリアさんと『火燵で蜜柑』したかった。
でも、彼女がそれで良いのなら…
[...は枕を涙で*濡らした*]
雨なんてつまんなーい
[さめざめと雨の降りしきる窓の外を極々つまらなそうに眺めながら、あても無しに旅館内を歩き回る]
*現人神*
[おみくじを気まぐれに*引いた*]
["IF"――"もし"があったなら。
きっと、こんな事にはならなかっただろう。
...はそんな事を考えながら、既に差出人の居ない手紙を握り締めていた]
もし、お前の悩みを分かっていたなら。
もし、引き止めることができたなら。
…こんなことには、ならなかったんだろうか。
俺は、相談人失格だ…。
[呟き、項垂れる。
と、後ろからぱたぱたと足音が聞こえ]
『なんだい、アンタはまだ悩んでるのかい!』
[聞き慣れた言葉が、耳に響いた]
[黄色い着物、紅い口紅。
女将の姿は、遠目にも良く映えた。
良く笑う人だ。今も笑顔で、何もかも見透かした目をして――...にデコピンをかました]
『全く、用事から帰ってきてみりゃぁ。
旅館全体が辛気臭くてしょうがない。
アンタもだよ、何でそこに突っ立って辛気臭い顔してるんだい!
辛いときは笑いな、何を諦めてるんだい。
哀しくても前に進みな、何をぼーっと突っ立ってるんだい。
過去を見てても何も変わらないと、口をすっぱくして言ってるじゃないか!』
[そうして又でこピンをしようと指を前に突き出し――]
『過ぎてしまったことはしょうがないんだよ。
どれだけ失敗をしても、前に進むしかないんだ。
アタシはね、あの子に言ったのさ。
「迷っているならもっと他に色々なことを見て、勉強してから出直してきな!」ってね。
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