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[そして――……
その様子を、ただ目を見開いて見つめていたナサニエルの双の視界に、男の双の目がギラリと重なった。]
………お、お前………ッ!
[椅子から立ち上がり、じりじりと後退するナサニエルに、黒い影がじわじわと近付いて来る。]
くっ………来るな!来るなぁぁぁぁぁぁッ!!
[ナサニエルは床に置いてあった物を次々と影に投げ付けるが、影は全くと言ってもよいくらいに動じることは無い。牙を突き立て迫り来る「恐怖」に追い詰められたナサニエルの背中に、無情にも壁面の冷たい感触が宣告された。]
あ………あ………………!
[黒い影はナサニエルの両肩を掴み、ニヤリと大きくわらう。]
………………ッ!
[影の口から、何か不規則な言葉の羅列が聞こえる。
ナサニエルの瞳孔は開ききり、全身には凄まじい量の汗が流れる。]
た………たすけ………
[恐怖におののくナサニエルの様子を余所に、影は牙ではない何かをナサニエルの身体に差し込んだ。]
………あッ………ぐ………!
[ナサニエルの臀部の奥に、巨大な違和感が侵入する。]
や……やめ………やめろォォォ!!
あああああっ!!!
[ナサニエルの懇願を聞かず、男は不躾に何度もそれを出し入れしている。]
「ロティ」………
[影は、ひとつの配列を発する。]
ロティ、ロティ、ロティ、ロティロティロティロティ、
[巨大な"L"と"T"と"Y"の濁流が、ナサニエルの耳に侵入する。]
ロティロティロティロティロティロティロティロティロティロティロティロティロティロティロティロティロティロティロティロティロティロティロティロティロティロティロティロティロティロティロティロティロティロティロティロティ
[機械的なまでに規則的な配列。男はその濁流に飲み込まれ、ただただ硬直することしかできないでいる。]
ロティロティロティロティロティロティロティ……
[――そして、幾度かめの配置が終わった後――影は獣のような咆哮を上げて、静かに果てた――]
[ローズマリーは店のドアがしまっていることを確認すると車に飛び乗った]
まだギルバートは戻っていないのね。
[あと誰か頼りになりそうな人は…。
ヒューバートのことが頭をかすめたが、彼は奥さんをなくしたばかりだったことを思い出す。
シャーロットにもついていてあげたいだろう。
いそうなのは、ナサニエルかしら…]
[ローズマリーは車にキーを差し込むとクラッチとアクセルを踏み込み車をナサニエルの家へと向けた]
[ローズマリーはナサニエルの家の前に車を止めるとあたりの様子を見回した。
特に変わった感じはしていない。
ここではなにも起こっていないようね…。
一安心するとナサニエルの家の扉をノックした]
ナサニエル、いる?
[幻覚に焼けた身体を引摺り、男は書斎を後にする。]
ルー…シー………
ルー……シーィ……
[四つん這いになりながら廊下を進み、キッチンに辿り着く。コップに1杯、生温い水を注ぐと、それを一瞬で飲み干した。]
[扉をノックする音が聞こえた。]
………誰だ?
[玄関に向かい、ガチャリとその扉を開けた。]
………ローズマリー?
珍しいな、お前が俺の所に来るなんて。
………ブランダーの店が変?
何かあったのか?
暴力だの何だのの処置に俺に声掛けるってのは、よほどの事態ってコトか。
ふぅん………
[先ほどハーヴェイから伝えられた言葉が、頭の中で引っ掛かる。]
つまり……俺が行った方がいい、ってことだよなァ?
ちょっとね、わたしだけじゃ不安なのよ。
リックもウェンディもいなかったし。
そうそう、それから、うちにいたソフィーとソフィーのお父さんがいないのも気になるの。
少し街を見回った方がいいんじゃないかと思って。
………了解。
ま、俺は居ないよりかマシってレベルでしか役に立たねえけど。それで良かったら協力するか。
[書斎と玄関に鍵を掛け、外に出る。]
で、あんたの車で出掛けるの?こういう場合って。
[ローズマリーの車を指差した。]
ギルバート!
どこにいるのかと思っていたわ。
[ナサニエルの方を振り向いて]
いつの間に家を教えるぐらいに親しくなったの?
ギルバートか。
どうした?そんなに慌てて。
トイレ貸せってか?
[ぼりぼりと髪を掻き、ローズマリーの問いに答える。]
あー……まあ、アレだ。
酔っ払って道でブッ倒れてたのを、ギルバートに運んで貰ったんだよ。
[ナサニエルに笑って]
それはそれは、ナサニエルらしい出会い方ね。
ギルバートもさぞかし大変だったでしょうね。
車はわたしのでもいいけど、あなたのでもかまわないわよ。
ギルバートも来てくれるのならあなたの車の方がいいかもしれないわね。
開けろって、早く!
[ガンガン扉をぶっ叩く。激しい殴打にドアの蝶番が悲鳴を上げている。呼鈴もあるのかも知れないが、探す気はないらしい。]
『中でくたばって……』
[と思い掛けたところで、近くに人の気配を感じ、ぎょっとしつつ振り向く。
ローズマリーと目があった。ナサニエルも居る。]
あー……
[間抜けな顔になるのは避けられなかった。]
[普段なら近付いた時点で人の気配が分かるのだが、よほど気がせいていたのだろうか。]
ん。俺もどっちでもいい。
……多少古いが、まァ3人乗るくらいなら平気だろ。
[メイドインジャパンの車の鍵を取り出し、ジャラリと鳴らした。]
おいおいギルバート……
いくらなんでも扉が壊れるっての。ったく……。ただでさえボロいってのに。
──ブランダーの店・ニーナの部屋──
[ソフィーはニーナの部屋で同行者の帰りを待っていた。
父の行方も気になるが、ルーサー・ラング牧師を襲撃した狂信者や、シャーロットを無残に殺害した殺人鬼がうろつく今のヘイヴンで、若い女性一人を残して行く気にはなれなかった。]
[特に親交があったわけではないソフィーに対し、ニーナが話したのは昨夜の狂犬による被害の事に留まり、ボブ・ダンソックに受けた暴行については口を噤んだ為、ヒューバートが何を知り何処へ向かったのかを知る術はなかった。]
ああ・・・介抱してたら朝になっちゃって……。
[とローズマリーに笑い掛ける表情も今はちょっと苦しいかも知れない。]
どこか行くのか?二人で。
……そう言うとやらしい響きに聞こえるぞ、ギルバート……
[事実だがな、という言葉を喉の奥にしまい込み、ナサニエルはギルバートの問いに答える。]
これからブランダー家に行くんだ。ローズマリーが様子見に行きたいっていう話だから、俺はそのお供をするんだよ。
ギルバートも一緒に来るか?
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