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[落ち着きを取り戻して紡がれる言葉に其の表情を見詰める]
…そっか。
お父さんと、お母さんに、会いたいのかな?
[ぼんやりとした表情は碧い瞳にも映り込みゆらゆら揺れる]
[持ち上げられた視線は中空を彷徨い、
それから再び、少女の碧い瞳へと向けられる]
そう、なのかな…?
…何かに、縋りたかった…のかも、しれないね。
[まるで他人事のように言う彼の瞳には感情は見えず]
[暫しの、沈黙]
両親は、子供が嫌い、だった…けど。
…子供は、両親を…嫌いたく、なかったんだ。
[ぽつりと呟いた言葉は、唐突だったとは思うけれど。
顔を俯かせれば、瞳の青は隠れて、遠くを見詰めるか]
……違っ…そうじゃなくて…っ…
[引寄せられて重ねられた唇の感触に、僅かに身を硬くし、震えながら伝わる熱を受け取り…]
あなたから見たら、私は…この村の事しか知らない野暮ったい女で…その…いつか…愛想を尽かされるんじゃないかって思ってて…。
ギルバートさんが余所者とか…私、一度だって思ったこと無い…。
そんな事を考える余裕なんて無い位早く…あなたに惹かれて居たから…
ってやだ…なんで泣かなきゃいけないの…?
[勝手に溢れ出る涙を指で拭った]
[感情の浮かばない青の瞳を探し物でもする様にじっと覗き
呟かれた言葉と隠れる青に僅か碧い瞳は見開かれて揺れる
静かにゆっくりと睫毛を下ろせば碧も隠れて視界は遮られ]
きっと、其れは、とても、とても――
哀しくて、寂しくて、苦しい。
如何すれば良いんだろう?
如何すれば癒せるのかな?
[囁いた後に嗚呼、と零れた溜息と共に目蓋は持ち上がって]
…家族、かな?
[ナサニエルの捜し物、と呟き俯いた侭の青の髪を見詰める]
>>255
これっくらい強引じゃねーと、ひねくれた女は手に入んないんだよ。
いいコンビじゃねーか。
[部屋に入るカミーラを満足そうに見て、自らも室内に入り、扉を閉める。
佇むカミーラを後ろから抱きしめて]
今朝は悪かったな。まぁあれだ。ちょっとたまりすぎてただけだ。
次からはもっと大切に抱くから、もっともっといい顔見せろよな?
[すかさず飛んでくる拳を避けようともせずにまともに後ろ頭に受けて。
まぁまぁとなだめつつキスをする。
きっとこれからもずっと、こんな日常が繰り返されるに違いない。
そうなることを心の底で祈りつつ]
[ローズマリーの身体を引き寄せ、抱き締める。]
……誰がいつローズマリーを「この村しか知らない野暮ったい女」だなんて言った?そんなそぶりが見えたか?
俺は相手の好きな所も嫌な所も、本人目の前にして無神経にズバズバ言うだろ?そんなのが気になるんだったら、とっくに言ってる。……だから、そんなことは心配すんなって。
[涙を流すローズマリーの頭をぽんぽんと軽く叩き]
そんなに早い段階から、俺のこと気に入ってくれてたんだ……ありがと。すげー嬉しいよ。
[涙が伝う頬を指でなぞり、もう一度唇を重ねる。]
……眠い?あんまり無理させちゃマズイよね。長々付き合わせてごめん。もう部屋に帰ろうか。
[ローズマリーの手を取り、立ち上がった。]
[緩々と目蓋を開き現れた青には仄暗い色が混じり]
如何…、かな。
[未だ顔は俯かせた儘、組んだ両手を口許に当てて、
顔に掛かる髪の合間から碧を些か上目遣いに覗き見る]
[ギルバートの言葉に、ふるふると首を横に振り]
ううん…。でも…そうかなって思って…。怖くて聞けなかった…。
でも、思ったことをずばずば言うって解ったから…もう…心配しない…。
[子供のようにあやされれば、少し困ったようにはにかみ]
ここに来て…初めて会った時から…。
我ながら惚れっぽいなって思ったけど…。気付いたらもう、押さえ切れなかったの。
[涙を拭われれば恥ずかしそうに。そしてもう一度重ねられた唇を素直に受け止め]
うん…少し眠い…。でも気にしないで…。一緒に居れるだけで…今は…嬉しいから…
[差し伸べられれば素直に手を重ね、...はギルバートに身を*預けた*]
ほら、ここ。
[どうしてもここじゃと嫌がったカミーラがシャワールームでパジャマに着替えて出てくるのを待って、自分は既に着替えてベッドの中で。掛け布団を大きく開け広げて、手のひらで自分の隣をぽんぽんと叩く。
恨めしそうに睨みつけるカミーラが仕方なしにもぞもぞと入ってくるのを、この上なくニヤけた顔で迎え入れしっかりと抱きしめる]
もう今日はしねーから、安心して寝ろ。
[その言葉に、当たり前だと鳩尾に衝撃が入る]
ぐふ…。
カミーラこそ、手加減というものを覚えろよ…。
[文句を言いつつも嬉しそうに、絡みつくように抱きしめて。
暑い、鬱陶しい、邪魔だ、という言葉も唇で塞いで。
子供のようにじゃれあって。
小さなことで容赦なく鉄拳が飛んで]
[外は雪が舞い、時折風が窓ガラスを叩く。
しかしここは温かい。
やがて漏れ聞こえてくる健やかな寝息に、...は愛しげに口付けて]
お休み、カミーラ。
また明日も、仲良く喧嘩しような…?
[自らも、*目を閉じた*]
[影を帯びた青の瞳が覗くのを碧い双眸は柔らかく受け止め
如何だろう?と返して小首を傾げゆっくりと一度だけ瞬き]
違うのかな?
でも、お義父さんが、呉れていたものは、温かくて、優しい、家族。
其れに、ナサニエルは、温かい心に触れるのも、手を繋ぐのも、好きだって言ってた。
凍った心を解かして呉れる温もりを捜してるんじゃないの?
そう、なのかな…。
[遠い青の瞳に僅かに宿る光は、電灯のものか]
[彼は俯き加減だった顔をゆるりと持ち上げて]
…駄目、だね。欲しがって、ばかり。
[微かに吐息を零す]
ナサニエルじゃないから、本当にそうかは判らない。
只、見ていると、そうじゃないかなって、思うだけ。
若し、ナサニエルの捜し物、見つかったなら、嬉しいな。
[光の宿る青の瞳に眩しそうに碧い瞳を僅かに細めて
続く言葉にきょとんと不思議そうに小首を傾げるか]
…駄目、なの?
欲しがるのは、いけない事?
[足を引き摺って歩くローズマリーを見兼ねて、ギルバートは彼女の身体を両腕で抱え持ち上げる。]
……ちょっと変だけど我慢して?
[自分の肩の上にローズマリーの頭がもたれる感触にくすぐったさを覚えながら、階段を登る。]
あの時と同じ感情と、同じ感覚がする。
……ん?
あのねぇ……好意持ってない女の子にお姫様抱きするほど、俺は薄情ではありません!あれ、ちょうどいい眺めだったし。
[悪戯っぽく笑うと、顔を真っ赤にしたローズマリーを部屋のベッドまで運んだ。]
[メイの科白の一つ一つに小さく頷いて]
[組んだ手を解けば、冷めかけのコーヒーを口に]
…欲しがっても、俺は…貰う、ばかりで…
他人には、何も…出来ないから。
[白いカップの下、薄く浮かぶ笑みらしきもの]
[倣うようにレモネードを一口飲んで紡がれる言葉にきょと
薄い笑みらしきものが浮かべばくすくす笑って一つ息吐き
グラスをテーブルに戻してふんわり微笑んで緩緩首を振り]
ナサニエルは、沢山、出来る事、あるよ。
ギルバートが倒れた時は、ハーヴェイと二人でベットまで運んであげたし、迷子の時には集会所まで連れて戻って呉れたし、今日だって、ご飯も作ってくれて、レモネードもいれてくれた。
他にも、いっぱい、数え切れないくらい。
其れに、其処に居て呉れるだけで、嬉しいよ?
[青の瞳は揺らめき、緩に閉じ、開いて]
…………うん。
[微かに頷きを返す]
[淡い色を喉に流せば、カップを手にして席を立ち]
[台所に向かうかと思えば、少女の傍で立ち止まる]
[頷く様子を見詰め碧い眼差しは桃色の唇はふわりと和らぐ
傍らで立ち止まるのに青を見上げ不思議そうに小首を傾げ
けれど次の瞬間には何時もの砂糖菓子の微笑みを浮かべ]
…居てくれて、ありがとう。
[そっと囁いた]
[ローズマリーをベッドに寝かせる。ぼんやりとギルバートを見つめるローズマリーの目を見ているうちにこみあげる感覚を抑えながら、彼女の髪を撫でる。]
……そういや、前にもこんなことあったっけ。
[その時、ベッドの様子を見てふと思い出した。]
……あれ。そういやリネン室って何処だったっけ?灰皿をベッドにひっくり返して、シーツと枕カバーは洗濯したけど、替えを取って来るの忘れた……。
もう夜だし、知らない部屋探すには、俺も眠いし……
[自分の頬をポリポリと指で掻き、どうしようかとしばし考える。]
[うん、ともう一度頷いて、カップは卓上に]
ありがとう。
[微笑を浮かべる少女へとそうっと手を伸ばして、
其の碧を掬って撫ぜ、微かに頬に触れて、緩々と下りる]
…メイは、…違う、って言った、けど…
温もりが、欲しいんだと…しても…其れは…誰にでも、じゃなくて…
こうやって、…触れたく…なるのは、…メイだから、なんだと…思う。
[紡ぐ言葉はたどたどしく、ゆっくりと]
…でも。
触れたいのに、…触れたくない、って思う…時も、ある。
メイが…消えて、しまいそう…だから…。
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