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[下から覗き込んでくる視線に青い瞳はやはり見張るように彼を見るだろうか]
……別に、怖くなんて…怖くなんて、ないわ。
[静かに息をひとつつく]
…店は…時々、手伝う程度、だわ。
私は、別に、仕事も、持ってるし。
[ひとつひとつの言葉は少しだけ緊張交じりにつむがれ、青い瞳は所在なさげに時折男のほうを見たり、自分の足元を見たり]
[ネリーはボブが気にしている歪みには気づかず、助手席へ促され、乗り込んだ。
自動車の知識は皆無に等しいが、この自動車にはボブにとって相当こだわりがある、というのは素人でも判った。]
行きたい所…あの。ど、どこでもいいです…
[一瞬顔が引きつりそうになりながらも笑顔を被せて隠す。
本当に行ってみたいのはあの雑貨店。知り合いのリックやシャーロット、ニーナいるしあの男性も気になる。しかしあの雑貨店の主だけは。
どうしても避けたい、どうしても生理的に受けつけ難い。]
[案内した部屋は行為を愉しむ為の目的で使用する物ではなく。
その質素振りが更にわたしの記憶を刺激し、羞恥心を煽っていく。]
[やがて彼からの一度目の命令が下される。
【服を脱ぐ事】
それに対して、わたしは静かに目を伏せ素直に従った。]
[シャツのボタンを外す指が震える。喉がからからと乾涸びそう。
男の虚ろ気な眼差しが、逆にわたしを責め立てる。
嗚呼、あの時の神父様達の目――
そして蘇る恐怖と共にようやく一枚服を脱ぐ頃、わたしの体内では生暖かい体液が外へと溢れそうになっていた。]
[一つしかない入り口にも忘れずに錠をし、開かない事を確認すると小走り自宅の裏口に向かった。
そこから家の中へと向けて細い声を張り上げる。]
お父さん、ちょっと出掛けて来ます。
少しの間、お留守番お願いね。
[唇を歪めて悪戯な笑いを作る。琥珀色の瞳が暗い色を帯びて揺らめく
ククッとその喉が、明らかな愉悦に小さく鳴ったかと思うと。]
[次の瞬間には何事も無かったかのように背を伸ばして、真っ直ぐにニーナを見下ろす。
その瞳も表情も明るい、人懐っこいものに変わっていた。]
まあそんなに硬くならないでよ。
あ、そうそう。ローズマリー・ベアリングさんの店、知ってるかな?
そこに行きたいんだけど、どう行ったらいいんかな?
ああ、そう。じゃあ、適当に走らせるか。
[アクセルを踏む。発進だけで、ガクンと
衝撃が走るほど相変わらず運転は荒かった。]
他に大きな被害受けている人がいる中で、
こんなん不謹慎だけどさ……良かったね。
こうして、五体満足でいられるなんて。
[少女と数人擦れ違った。彼女たちの中には、
このイタリア車を見るなり、不自然に
目を逸らす動作を見せる者もいた。]
捨てる神もいりゃ、拾う神もいるってヤツか…
おおっと、大っぴらに神とか言っちゃあマズいね。
このヘイヴンでは……ね。
[どす黒い隈を垂らした双の目は、微動だにせず「契約」相手の動作を監視している。]
[季節感というものがまるで見えない黒のレザーコート、白いワイシャツ、黒いタイトなパンツ。右手に持った黒革のトランクは、見えざる重力の手に引き寄せられる。]
………………。
[「契約」相手の唇が、微かに震えた。
男の眼球は、不透明な鏡となり、その姿を映している。]
[男の気配が少しだけ遠くなると、は、と小さく息が零れる。
視線はやはりうつむいたまま]
…アンゼリカに?
…貴方、あそこの人なの?
[ふ、と視線を男へと上げたけれどそれはやはりすぐに彼からそらされる。
やがて少し落ち着きを取り戻したような声で地図を読み解くかのように細かい通りまで教える]
…用事がなければ、案内してあげてもよかったけど…私、これから行くところがあるから。
だから、悪いけれど一人で行って。
迷ったら誰かに聞くといいわ。
…口があるんだもの、たずねる事ぐらいできるわよね。
[次第に若干そっけない口調へと変わっていく。
町の人から見れば、それが彼女の常の口調だった]
[ボブがアクセルをフラットアウトしたかと思うと、ガクンとネリーの両肩も揺れた。
相変わらずな走りに笑顔を表に出しつつ心では苦笑する。]
この車、馬力も高そう…
拾う神ですか…私、神様というものは見たこともないし、
接した事も殆どないから判りませんわ。
[ネリーは神、というものにはとんと疎かった。
神学などには全く縁のない生活だし、外の世界を見ることも稀であるから、外界の人は神の教えに従って生きている人が殆ど、であることぐらいしか知らなかった。
もっとも、それはヘイヴンの若い女性では当然の事なのかもしれない。]
[白いシャツの衿元に黒いサテン地のリボンを結び、同系色の七分丈パンツに皮を編み込んだベルトを締めたラフな服装のソフィーは、日が暮れて尚昼間の暑さを残す道を雑貨屋へと急ぐ。]
そういえば…、パンなんて売っているかしら。
[山道は漸く通れるようになったばかりで、物資も満足に運ばれていない事を思い出し、歩きながら不安げにぽつりと漏らす。
民家の間から見える濃い緑に覆われた山肌は、先日の嵐の名残りか、所々無残な地肌を晒していた。]
[素っ気無く感じる女性の説明にも、ニコニコと機嫌の良さそうな笑みを崩さない。]
ありがと。まあ分かんなくなったらまた誰かに訊いてみるよ──答えてくれたらね。
そうだ。名前教えてくれないかな。
俺、ギルバート・ブレイク。君は?
[答えてくれるもの、と疑いもしない口ぶりだ。]
ハハハハハハハ……大丈夫大丈夫。
私だって、神そのものに会ったことはないから。
自分を神と称する、大馬鹿者くらいしか、ね。
[目の治療を任せている医師の、教会設立運動を
支援していることは、事情通の人ならば
知っていてもおかしくない事実であった。しかし]
ま、神なんて信じてないけどね私は。
[時に射抜くような眼差し。雄を感じさせるその力強さに、わたしは唇を噛みしめながらスカートを脱ぐ。
露になった下半身の寂しさに肌をなぞる空気の感触が加わって、更に羞恥心を誘う。]
あのっ…――これ以上は…
[躊躇うように視線を外したまま、わたしは両腕で体を抱きしめるようにし、身を堅くして次なる命を待つ。
今は時期外れであろう彼のレザーコートしか視界には映らない。
漏れる吐息はいつの間にか熱を帯び、噛まれた事によって赤みを帯びた唇を艶かしく縁取っていく。
ただ左腕に巻かれた真白な包帯だけが、常に現実味を帯びている。]
[道路が大きく曲がっておりボブがハンドルを切る。ネリーは思わず身体を持っていかれそうになる。]
旦那様、神様はいるんでしょうか?
私にはまったく見当がつきません。
[神と言うものが存在するのかネリーには全く信じる事ができなかった。
ただ、神と言うものを信じる事により生きる事が出来る人が大勢存在する事は判っていた。 たとえそれが誤りであっても、信じる事自体が肝要なのかもしれない、と感じつつあった。
もしかしたらこれらの会話の中身に意味はないのかもしれない。しかし言葉自体を交わしあう事に意味があるとネリーには感じられた。]
そうして。
[息を吐き出しながら静かに相槌をひとつ。
まさか名前をたずねられるとは思わなかったようで、男が勝手に名乗りを上げれば僅かにきょとんとしたような瞳で彼を見返し]
……ニーナ。ニーナ・オルステッド。
[事務的な返事を返すと、どうにかこうにか店の扉から離れて男に説明した道とは反対の方向へと爪先を向ける]
じゃあね、ギルバート。
…貴方が「ギルバート」でよかったわ。
[最後の一言は本当に口の中で微かに音を転がす程度の呟き。
そのまま、後ろをまったく振り返ることなくその足は今度こそ*図書館へと向かってゆく*]
―――ドサリ。
[返事をする代わりに、男は手にしたトランクを床に置いた。]
―――ガチャ………
[床に片膝を付き、男は中をしばし物色する。
手にした物は、2本の長い鎖と、革製の拘束具が2つ。
一対の拘束具を女の足首に嵌め、その一端にある金具に鎖を嵌め込む。]
―――カチャリ。カチャリ。
[女がその場から逃げ出さぬよう、足を固定する。拘束具に嵌め込まなかった鎖の端を、椅子の脚に巻いて固定すると、男は無言でその上に座った。]
…………………。
[両手の自由を「契約」相手に残したまま、男は視線を女に向けた。]
キミだから言うけどね。
[サングラスの奥の瞳が、鋭く。]
私は、生まれてこの方神なんて信じたことはないよ。
ヘイヴンを短期間空けたとき、ゴスペル歌手なんかも
やったけど、別に信仰心からやったわけじゃあないし。
[調子はいつも通りだが、いつもと違う声色。]
それ以外に、道がなかったのね。
今でこそ立派な価値として確立しているけど、
昔は、我々には価値なんて認められていなかったしね。
──雑貨屋前──
[雑貨屋の扉には見た事のある青い髪の女性の姿があった。]
ニーナさん…?
[何故かそこで立ち止まったまま店に入ろうとしないニーナを訝って、道の反対側から様子を窺う。
どうやら店内の聞き慣れぬ声の男性と話しているようだった。]
ニーナ・オルステッド……ニーナか。
[明らかに拒絶する態度を見せて立ち去る女性の背を眺め、その名を舌先で転がすように呟いた。
一度だけ、細めた目に暗い愉悦が漂ったが、それはすぐに明るい好奇のいろに溶けて消えた。]
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