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[ヴァイナの無言の仕草から、取り敢えず何かを察した。]
二重人格者、という事ですの?
リチャード……二重人格者。
私の特技は、相手に"治らない傷"を与える事なのですわ。
ほんの小さな傷だとしても、ある条件下で与えたものならば治りません。もし、私が好戦的なアーチャーにそのような傷を負わせ続けたら……
紳士的なリチャードさんだけしか、現れて来なくなるのかしら。
[それは素朴な疑問だった。
シャルロットは、アーチャーの戦いぶりを目の当たりにしていないため、それが可能かどうか、という事はまだ考慮外だった。]
― 中央ブロック・噴水 ―
[ケネスは噴水近くのベンチに腰掛け、ぼんやりと水の流れを見ていた。
ショーウインドウに映る自分の姿に目をやり、どう見ても失業者だと、独り苦笑する。]
随分と静かだな……この町ってこんなに静かだっけっか……
[そう思い、宗冬の事が頭をよぎる。]
そういやあいつ、いて欲しい時にいなくて、いなくて良い時にいる奴だったな……
[ここ1週間を振り返ると、いつも怒鳴っていた気がする。]
最後の1週間が、変な侍と同居で終わるとは、全く笑えねぇ……
昨日も「どこで油売ってやがる」と呼んだら、油持って出てきやがったからな。
全く変な侍だった……
[宗冬がやられた事にあまり恨みは無い、ただ、自分の落ち度で彼がやられた事を思うと、心が痛んだ。]
…それは、ちょっとわからないな。
[マリアの言葉に少し考えこむ。]
でも、可能性は十分にあるな。
アーチャーが俺に言った言葉が全てなら、確かに可能かもしれない。
[アーチャーは嘘を言っている感じではなかった。
だが、全てを喋ったという保証はない…もしかしたら更に何か条件がある可能性もある。]
もう少し、兄貴への土産話を作ってやるべきだったかな……
まあ、「沖田総司」と殴りあって負けなかった事を誇ってくれや。
[そう言うと、ケネスはしばし*空を見つめた。*]
そう、ですか。
対沖田敬一郎にも、同じ事が言えますわ。
[そう言うとまっすぐにヴァイナを見つめた。
もしも最後に残るのがこの魔法使いと私なら、戦わねばならないのか……という感傷に近い感覚が沸いてくる。]
貴方の願い、お聞きしてよろしい?
あー、願いなぁ…。
[そういえば、その為に戦ってるんだったなーなんて間の抜けた事を思う。
どうも途中から色々と起こって、戦う理由が変わっていった気もする。
とりあえず、あの俺様野郎に借りを返さなけりゃ気が済まない。
でもそれは願いじゃなく、目的だ。]
そうだな、願いといえば…あー、笑わないでくれよ?
[そう前置きをおいて、苦笑する。]
若返ってな、もう一度生きたいんだ。
俺は生まれたときから老人の姿でな、まーその…なんだ、普通に生きてみたいんだよ。
生まれた時から老人。
[驚いてヴァイナを見た。
なるほど、それは一体どんな気持ちなのだろう。
若くして亡くなったシャルロットには、それは想像し難い感覚に思われた。]
笑ったりなどしませんわ。
私の願いの方が、ある意味滑稽かもしれませんもの。
マスターと、その件で言い争いまで……。
[自らの心の中に、"平和"を実現する事による"英雄願望"があることは、自覚すらしていなかった。
一頻りヴァイナと話すと、再びマスターを待つため、*屋敷に戻った*]
[屋敷へと戻るマリアの姿を見届けてから、キャスターは空を見上げて呟く。]
平和…か。
[それはきっと誰もが夢見て…誰もが目指す願いだろう。
キャスターはアーチャーとの会話を思い出す。
そう、人が目指す…『 』に近いものなのかもしれない。
だからこそ、その願いは当たり前すぎて、改めて言われると滑稽に映ることもある。
だが、キャスターはそれを滑稽とは思わない、むしろそれをずっと願い続けられる事はどれだけ尊く美しい事か。]
でも、それは……。
[そこまで呟いてキャスターは首を振る。
この言葉の続きは、出来れば自分で気付いて欲しいが、無理ならば自分が教えても良いのかもしれない。
願う事は間違いじゃないのだ、それは断言できる。
気付くべきはその先、]
……いったん戻るか。
[キャスターは静かにその場から*去った*]
[噴水の水面を見ていた。初めて、水を使って魔術を使ったときのこと。水を自由に扱えるか、を試すためのテストだったように思う。
その傍にいたのは、祖父ではなかった。
手で触れて、瞬間的に触れた周りから凍らせていく。指先で熱を吸収するために、指の触れている部分だけは凍らない。
まるで、遊んでいるように教えてもらったそれは、気づいたら身についていたように記憶していた。今は、「教えてもらったこと」をおぼろげながらも憶えている]
どうして今になって思い出してるのだろう。
[疑問。今朝の頭痛や夢と関係があるのだろうか、と考え、顔を上げた]
ケネス、さん。
[ケネスは、すぐ近くのベンチに腰を下ろしていた]
[ぼんやり空を見つめていたケネスは、声をかけられて我に返る。]
ああ……ソフィーか……
さっきは、すまなかったな。
悪いな、せっかく担ぎ込んでもらったのに抜け出してきちまったぜ。
まあ、痛みはさっきよりか大分ましだわ……
[少し笑いながら、そうつぶやいた。]
[立ち上がり、ケネスの前まで行くと、彼を見下ろし]
ケネスさん、どうして病院から逃げ出したのですか?
まだ、貴方の怪我は治ってないのに。
いくら動けるからと言っても、それでは治るのにも時間がかかります。
ちゃんと傷口を消毒して、火傷にだって薬を塗らないと。
ご自分で治せるなら別ですが、苦手だと仰ってましたよね。
……なんだか、死に急いでるように、見えます。
[そこまで言って、隣へと腰を下ろす]
死に急いでるか……違いねぇ
[ケネスはハハッと笑い声を漏らし、しばらく考える。]
……そうだな、お前さんには話しても良いか。
俺の人格と記憶はな…「滝田真」と言う人間の、記憶と人格を魔術で封印した上に成り立ってんのよ。
「滝田」が封印されたのは5年前でな……実は5年間しか記憶無いんだ……俺。
その封印が解けると同時に「滝田」は元に戻り、おそらくだが、俺の記憶と人格は消える……
だから、まあ…じっとしていたくなかったのさ。
解っちゃいたんだよな、ずっと前から……
もうあまり時間がないってよ。
聖杯戦争に参加しているとき、宗冬を召喚した時……いや、もっとずっと前かもしれない……
その時から、もう時間は無いって解ってた気がする。
……でもなあ、解りたくなかった。解らない振りをし続けたって感じかな。
がむしゃらにやってりゃ、足りない時間だって補える。間に合わないことだって間に合うって思い込んでやって来た。
……まあ、結果はご覧の通りだけどよ。
[そう言って、笑う。]
[ケネスの話を黙って聞いていたが]
……そう、ですか。だから、バーサーカーは真さんと呼んでらしたのですね。
ケネスさんが、この5年間の人格ということですけど、本当に忘れてしまうのでしょうか。
5年前に現れたケネスさんは、じゃあ何処から来たのでしょう。
ケネスさんには、滝田真としての記憶はあったのですか?
ケネスさんは、消えたくないのですね。
……真さんは、どうなのでしょう。今消えている彼は、どんな、思いでいるのでしょうか。消えているのですから、思いなどないのかもしれませんけど。
人が記憶障害に陥ったとき、また記憶が戻ったときになくしている間のことを覚えている場合と、なくしてしまう場合とあるようです。
だから、いなくならないかもしれない。
ケネスさんの記憶を持ったまま、消えることがなく、元に戻る方が一番いいのでしょうね。
ケネスさんは、ケネスさんのままでいたいのかもしれないですけど。
真さんにも、待ってる方がいらっしゃるのではないでしょうか。
家族や友達。そんな人たちが。
滝田の記憶は無いよ。
いや…記憶の断片は夢の中で見る事もあった。
ありゃ、家族なのかな?よくは解らないんだけどよ。
5年前の俺か……何ていうかな人形みたいだったよ。
必要な時に知識は出てくるんだ、記憶に無い知識が……だどけ周りの反応にどう対応して良いかわから無くてな、始めはただコクコク頷いていたよ。
今の俺の人格はオードリーが……ああいや、俺の師匠で滝田を封じた張本人なんだけどよ、その人が教えてくれたものだ。
喋り方、振る舞い、考え方、酒、煙草、まあほぼ全部だな。
言うなれば、俺は師匠に育成された人形ってとこか。
お前も自分の事そう言ってたけどよ、感情が無いのだけが人形って訳じゃない。
こう言う形もあるってことさ。
……そうだな、今まで考えないようにして来たが、真も無念だったろう。
いや…本人は気づいて無いのかも知れないが、5年が空白になれば悩むと思う。
今の俺が結果的にどうなるかは解らないんだけどよ……俺は……滝田の記憶の消滅を聖杯に願うはずだったんだ。
[自分を、待ってる人はいるのだろうか。ケネスに投げかけた言葉を、自分へと返す。
シャルロットの顔が浮かんだが、聖杯戦争が終われば、彼女は座に帰ってしまう。
待ってる人もおらず、人としての心が欠けた自分は、彼にそんな言葉を掛ける資格などないのかもしれない]
ごめんなさい、ケネスさんの気持ちもわからないのに、偉そうな事を言いました。
でも、消えてしまうならなおさら。
「真さん」に戻ったときに、何故「自分」がここにいるのか、伝えた方がいいように思います。手紙でも、何でも。
それに「真さん」に戻ったら魔術の使い方なんてわからなくなるでしょうから、体はしっかり治した方がいいと思います。
教えられた人格でも。
自分で考えて行動できるなら、失いたくない自分があるのなら、それはやっぱり「ケネス」さんという人間だと、思います。
最初がなんであれ、ケネスさんはちゃんとこの5年間を生きてきたのですから。
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