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[老婆の唄う古い童話。
広い食堂に木霊する。
――おばあちゃんは 食べられた
――おばあちゃんは 食べられた
食後の穏やかな会話に耳を傾けていたソフィーの顔が強張る。]
………。
[ズキンと首筋の疵が引き攣れるように痛んだ。]
[駆けつけた所には一人の女性が座り込んでいた。
ガタガタと振るえ、恐怖からだろうか、顔が引きつっていた]
どうしました?何か…あったんで……っ!
[聞くのも愚かと言うべきか、目の前が全てを物語っていた。
薄明かりの中でもハッキリと見える赤い血、細く白い足、ぐちゃぐちゃにかき回された内臓、そしてその先につながるものは……]
狂う………
そうかもしれない。
俺は……………
[手を口許に当て、眉をしかめて何かを言おうとして……]
………………あ、いや。
[――それを、抑える。]
[『ソレ』を見た瞬間、顔が酷く歪んだ。
ニーナの死体を直視し、震える女性を反対側へ向き直らせ、自身も震える声で]
…いいですか、貴女はすぐに家に帰りなさい。
俺が人に知らせますから。
見ちゃいけない。思い出しても。
すぐに忘れた方がいい。
[それはきっと未だに過去に苛まされる自分と同じにならぬようにと]
「狼つきは 言いました」
[老婆の歌声は尚も続き。
ソフィーは中空を見据えて硬直する。]
「服をおぬぎ
服をおぬぎ
服をおぬぎ──。」
『嗚呼──………。』
なっ………
違う!!そんなんじゃねえよ!!
[ギルバートの言葉に、慌てて手を横に凪いだ。小さくたなびく紫煙が風圧に押され、その形を歪めた。]
違う……………
[ムッとした表情で、ギルバートを見下ろす。]
………「死」のニオイがするんだ。
お前の身体から。
だが………………
[ズキン、ズキン、ズキン。
傷痕が俄かに熱を持って鼓動を刻み始める。]
「どうしたね?」
[ヒューバートに問われて顔を上げるも、
唇を戦慄かせて彼を見上げるのみ。]
――自宅――
[到着するなり、わたしは"ローズ"とワインをつめたい氷水へと注ぎ入れ、汚れた服は洗濯機に投げ込みシャワーを浴びる。返り血の血腥さを洗い流す為に。]
[シャワーの飛沫を浴びながら、わたしはふと過去を思い出す。そう言えばシンシアの時、彼女の心臓を取り除いたりはしただろうかと。]
――そういえば、彼女の時は…ただ命を奪っただけだったわね。
それだけ…わたしにとってローズは掛け替えの無い存在…だったのかしら…?
[自分の行った行動に僅かな違和感を感じながらも血を洗い流す。そう、あれはカセクシスの成せる業。行き着くところが偶々負の感情だっただけ――]
[ふと嗤いを消した。
手の動きで吹き散らされた紫煙、その向こうのナサニエルを静かな瞳で見上げている。]
「死」のニオイ、か。
――――
おばあちゃん お口がとっても 大きいわ
お前を食べる そのために
お前を食べる そのために
――
――祖母の歌声が谺し、
古い館の冥暗の中へと吸い込まれていった
[ネリーはボブの見様見真似でアルファロメオと同じようにナサニエルの車の洗車をしようと思ったがさすがにそれはやめた。]
あの名刺…どんな意味なのかしら。
[表の活動もともかく、深層にはもっと何かが潜んでいるように思えてならなかった。]
……………。
[目を閉じ、言葉を放つ。]
お前の話が正しいなら……俺は、ここ数日「死者の夢」を視ていることになる。俺は今、「死」の夢に支配されているのかもしれない。お前が与えた、「死」の夢に。
………多大なる「官能」を、伴って。
[目を開けて、ふと唇を歪めて笑う。]
けれど、今俺が言いたいことに確証が無いんだ。
だから、もし確証ができるようになったら……
……その時また、お前に話そう。
――その時、絹を切り裂くような悲鳴が大気を響動させた――
なんだ――!?
[屋敷の外からだ。何かが起きたに相違ない。
駆け出しかけ、ソフィーに視線を巡らせる。
ここに止め置くのと、私と共に来るのとではどちらが危ういだろうか。]
ソフィー、どうする?
[覗き込むヒューバートの怪訝そうな表情に]
──い…、……いいえ…。
いいえ…何、でも………。
[何でもない。
その一言を発する事さえ出来ずに。]
「お前を食べる そのために」
「お前を食べる そのために」
『───…!!!』
[掴まれた腕がビクリと跳ね。
蒼褪めた顔で、ガタンと椅子を鳴らして立ち上がった。]
[老婆の声がわんわんと耳の奥で谺する。
屋敷に響く叫びも今のソフィーには届かぬようで。]
………。
[立ち上がったその場でふるふると首を振った。]
[女性を逃がした後、ニーナの遺体を見下ろし、そこにたたずむ。
動けなかった。
手足は愚か目や脳が伝達神経全て途切れてしまったように動かない。
ガクン、と膝を着き、ただただ、呆然としていた]
[見詰めていた瞳をニ三度ゆっくりと瞬かせた。
ふ、と唇を綻ばせる。]
──そうか。
じゃあアンタがその時が来たと思ったら話せばいい……
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