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[奥から戻って来たヒューバートの荒々しい行動に驚き、ニーナから何を聞いたか訊ねようと思ったが、感情を押し殺し慌しく動き回る姿を見て、今は何も聞かずにおこうと思った。]
ニーナさんは奥に?
さァて、どうしたモンか……
こいつ野放しにすんのは危険かなァ……
[そう呟くと、ナサニエルは自分の身体に巻き付けておいた革のベルトをハーヴェイの両手首に巻き付け、彼の動きを制限した。]
まさか、こんなひ弱そうなヤツがカポエイラの戦士とは思えねぇしな……。ま、手首縛っておけば十分だろ。
[『まさかこんな場面で、ボンデージの技が役に立つとはなァ…』自嘲気味な表情で髪を掻きむしると、ナサニエルはどっかりと椅子に座った。]
落ち着くまで寝てな。
それとも、俺とユーインの話でも聞きたいか?
[煙草に火をつけ、ベッドに寝かせたハーヴェイを見下ろした。]
――室内――
[気がつくとわたしは暗闇の中に居た。どうやら何処か知らない場所へ連れて来られたらしい。
誰に?
解らない――]
[辺りを見渡していると、次の瞬間スポットライトのように眩い光が一点を映し出す。わたしの瞳はその光に導かれるように視線をそちらに移した。]
[光の中に人影が見える。よく見るとそれはローズだった。彼女は絹の布一枚を羽織っただけの、あられもない姿で微笑んでいた。口許は艶やかに歪み、見るもの全てを誘惑するかのようにそれはそれは色っぽく微笑んでいた。
垂涎するかのように、わたしは彼女の姿に魅入っていた。いいえ、甘く滴る蜜を舐め尽してしまいたいと、禁断の果実に手を伸ばしていたかもしれない。
しかしわたしの願望は叶う事無く目の前で打ち破られてしまう。そう、あのギルバートという男によって…。]
[突如現れたギルバートに、ローズは蕩けるような眼差しを送り、彼の体にしなだれ掛かり濃厚なキスを交わし始めた。わたしの目の前で。見せ付けるかのように。男もまたわたしの心情を知っているのか、わざと見せ付けるかのようにローズの躰へ自らの指を滑らせる。項に、胸に、腰に、そして太腿に――]
[彼の手管に気持ち良さそうに目を細めるローズの姿を、わたしはしかし目を逸らす事など出来ずに食い入るように見つめてしまう。屈辱を味わわせられていると解っていながらも。唇を噛みしめながら]
[やがて満を持したローズの躰に、男は屹立した男性器を誇らしげに埋め込み、また彼女もそれを待っていたと言わんばかりに艶かしい嬌声を辺り一体に撒き散らす。
屈辱の瞬間――
わたしは目の前が赤く染まるのをスローモーションのように眺めていた。]
[と、そこで場面が一点する。
次に映し出されたのは、見慣れた景色。見慣れたというより、まだ記憶に新しい景色というべきだろうか。
場所はローズと密会を行った、酒場の地下。彼女のおばが以前男を引き込んで性愛を交わして居たという場所でもあり、わたし達がいけない夢を貪った場所]
[湿り気のある澱んだ空気、古びたベッドの上、彼女が裸で横たわっていた。胸にナイフを突き刺して。
辺りには夥しい血液が流れ出し、寝具はじわじわとどす黒い色に染まっていっている。刺されてからまだ間もないらしい。彼女の躰は時折、ピクリピクリと痙攣を起こしていた]
[ふと、わたしは自分の左手に熱い物を感じ視線を向ける。そこには東洋の彫師に描かせた赤い眼をした蛇が、舌をチロリと覗かせ満足そうに蠢いていた。手の甲にまで描かれた獣、その先端にある指先からは鮮血がぽたぽたと滴り落ちている]
[その雫を見てわたしは悟る。
嗚呼、わたしの中の悪魔(嫉妬)が再び目を覚ましてしまったのね――と]
――朝 自宅――
[差し込む光によって、わたしは悪夢とも呼べる眠りから目を覚ます。
素肌に乗せられていたブランケットが、慣性によって腰元へするすると落ちていく。
上体を起こして一度伸びをする。勿論辺りは血の海なんかではない。]
…あぁ…夢…。
[無防備な左手を擦りながらわたしは蛇の目がまだ濁っている事を確認してほっと胸を撫で下ろす。と、同時にいつ現実になるのだろうかという漠然とした不安に身を震わせた。]
[ギルバートという男の手によって目覚めさせられた嫉妬が、いつ本来の姿に戻ってしまうか、それはわたしにも解らない。ただ一つ言える事は、早い内に手を打って置かなければ、今見た夢と全く同じ事をわたしがローズに施してしまうという事だけだろうか。]
それだけは…何としてでも避けたい……っ…ごほっ…ごほっ…
[連日の無理が祟ったのか。最近収まっていた咳が再びわたしの体を蝕む。
――これもいい機会かもしれない。
咳き込む身体を屈めながらわたしは思う。体調不良を理由に彼女に近付かなければ。お互いの感情も醒め、少しは危惧から解放される事だろう。]
そうよ、昨夜の一時は夏の夜の夢。そう思ってしまえば…再び悪夢なんて見ることも無いんだわ。
だからしばらくはローズのお店にも行かず、せんせいの診察を受けて…。ゆっくり体を休めることに専念しないと…。
[まるで自らに言い聞かせるかのように独り言を呟くと。わたしはベッドから這い出し、出掛ける準備を行う。勿論ローズの所ではなく、せんせいの所へ行く為に。]
そういえば…この前黙ってせんせいの家から帰ってきたこと、すっかり忘れてたわ…。
[そんな呑気な事を呟きながら家を後にしたわたしが、村で起きている事柄を把握するのは、まだ*もう少し先の事*――]
[出掛けても構わないと言うヒューバートを遮るように]
私も彼女が心配ですから──。
ヒューバートさんが戻るまで、此処にいます。
[そう言って、頷いた。]
[差し出された拳銃を、始めは戸惑い気味に見つめていたが、やがて決心したように受け取り、震える手でバッグへと仕舞うと]
──…使う機会が無い事を祈ります。
[伏せた睫毛を震わせ、小声で祈るように呟いた。]
[あれからそう長くは経っていないだろう。
何故かそう思った。
睫が震えるのは目覚めの前兆]
…ぁ……?
[いつもなら自由に動くはずの体が動かない。朦朧とした頭で自分の体を見てみれば手首はベルトで拘束されていた。隣にはまたメンソールを燻らせるナサニエル。
煙草のにおいに顔を顰め、力ない視線と言葉で訴える]
…何だよ…これ……?
命狙った相手に追い出されず、それどころかベッドに寝かせて貰っているだけ感謝してくれよな……ッたく。
ひとまずおとなしく寝てろ。
[呆れたような目をして、ベッドに横たわるハーヴェイを見つめる。]
おい、何があった。
単なる悪戯や出来心って類の話じゃあねえよな……?
ついでに、ここ数日でヘイヴンで何があったか教えて貰えるとありがたいんだが。
私もそうだといいと祈っているよ。
どうか、無事で――
[別れ際に、ソフィーを力づけるようにわずかに肩を抱いた。
やがて、エンジン音は雑貨店から遠ざかっていった]
―ダンソック邸―
おやおや。こいつは主人の趣味か?
それとも、君の?
どっちにしても昼日中から随分と――
[足を開いたまま紐で束縛された彼女のスカートの下には小型犬が半分躰を埋めていた。尻尾がバタバタと振られ、後ろ足は昂奮したように、床を敲く。
犬の荒々しい息づかいとくぐもった唸り声。ピチャピチャと水音が響き、女の押し殺した声が微かに漏れていた。
顔を見られぬよう後ろ側からそっと近づいた私は、彼女の背中に硬い金属を押しあてていた。]
――動くな。
[緊迫し感情を押し殺した声が命じる。
その家から一ブロック離れたところに目立たぬよう車を停めた私は、音を立てぬよう家の中へ滑り込んだ。そこで見たものは意外すぎる光景だった。いや――むしろその家の主人の人となりに大きな疑惑を持って訪れた私にとっては、やはりという落着があっただろうか。
そこはボブ・ダンソックの自宅。犬と戯れていたのは、使用人の女性、ネリーだった。]
──ブランダー家・店内──
[遠慮がちにレジカウンターの奥の部屋へと向かう。
陳列棚の陰に黒っぽい塊が倒れているのに気付いたが、視界に映ったそれが何かを把握した瞬間、その場にへたり込みそうになり、慌てて眼を逸らした。]
『何……、アレ……。誰があんな事を──?』
[目にした残忍な行為にざわりと肌が総毛立つ。
刺殺されたと言うシャーロットの事が頭に浮かんだ。]
…礼は…言います。申し訳なかったです…。
短慮に過ぎた。つい…。
[冷めた頭で詫びを入れるが、ユーインとのことはまだ口にせず、最近のことについてだけ、自分が覚えている分だけ至極簡潔に話す。とは言っても自分が知っているのはそう多くもないのだが]
…ルーサーさんが…自宅を壊され、殺されました。
バンクロフトの奥方、エリザさんが土砂災害の事故でお亡くなりに。
そして…アーヴァインさんも死んだという噂を。
事故か他殺か、俺は知らないですけど。
俺も…あまり外には出ないから…
[事実、この程度しか知らない訳なので嘘のつきようがない]
ふぅん………
[口に咥えた煙草の先を歯で上下させながら、ナサニエルはハーヴェイの話に聞き入る。]
あの口やかましい医者に、バンクロフト家のご夫人に、アーヴァインが、ねぇ……死んだか。
いくら水害があって町ン中がヤバイって言っても、家をブッ壊されて殺されたとか、「事故か殺されたか分からない」とかって話は、そりゃあまた穏やかな話じゃねえよな……。
[両腕を組み、背凭れに身を預けてナサニエルはしばし考える。]
ま、それならお前が落ち着かないのも分からんではないよなァ……
ん。教えてくれてありがとうな。
ニーナさん、ソフィーです。
……入りますね。
[声を掛け、遠慮がちに寝室に入る。
ニーナは憔悴した顔でこちらに会釈した。
ヒューバートにした話をもう一度詳しく話して貰い、ニーナの身を襲った恐ろしい出来事を知ると、この町に起きた異常な事件の数々が思い起こされ、只ならぬ気配に密かに身震いした。]
………俺をブッ殺そうとしないんなら、な。
そう約束できるんだったらベルトは外してやるし、あんたが持ってた鍵も返してやるよ。
[ハーヴェイの目を見て答えた。]
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