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シャロをどうこうするときもずっとエッタに拘ってたから先入観があったのかも。
つーかよくよく思い返すと僕の思い違いかな。
って、ラッセルじゃないならダレヌッコロしたいのかもサッパリだなァ
[ヘンリエッタの言葉に、思わず手が止まる。
伊達眼鏡の向こう側。視線をゆるりと伏せて]
あたしが、自分のしたことを正当化しようとしてる。
……確かにそういう部分が無いと言えば嘘になります。
でも、あたしのその私的な感情を抜きにしてどうなるんスか。
それがトビーくんが偽者である理由になるんですか?
あたしだって冷静に考えたつもりだ。
ギルさんとトビーくんのどっちが本物らしいのか。
……その答えがトビーくんだっただけのこと。
それなら其の先の結論だって決まっている。
んーぅ……。
[悩ましげに眉を寄せつつ]
トビー君が本物か、
ギルバートさんが本物か……
本物偽者って言っても力そのものまだあるかどうかも僕には分からないのだけど……。
ヴィンセントさんの力だって疑わしくて分からないものだったけど、犯人が彼を―――あんなふうにしたのだったら、犯人は彼のことを疎ましいと思っていたんだよね……。
閉じ込め――ら、れた、
ころされ、た人を
[息を1つ吸って]
どうだったか見られる力。
彼を襲うのは、タブラの狼的には定石。
ラッセルをやらないやりたくないってこた僕をニセモン決めうつってことなんでしょ?
どーなんよニーナおねーちゃんよォ。
僕のことに拘って対案を示さない辺り単なるギルラセ擁護にしか見えんワケなんだけどォ?
エッタも僕を信じらんねーならそれはそれでいいけどサ。もっと理由を出してチョーダイ。今のセッシーへの反応は疑い返しにしか見えねー。
ラッセルの件については僕ツッコミ入れたと思うからサァ、思い出してくんないかなァ。
本物の占い師はさ、勘違いしたり、無実の人を疑ったりしないのかな?
そういうことをすると偽物なのかな?
あたしは、違うと思う。
それで、答えになるよね。トビー。
[エッタに苦笑いし]
相変わらず回りくどいなァ。
僕もそんなことないと思うよ?
今だってニーナにカンチガイ指摘されたしねェ。
つーかそれだけで覆したワケ?
トビーとギルバートに、誰を見て貰うか。それが大切なことだよ。犯人はふたりいるんだからね。
だって、トビーはさ、ラッセルがアーヴァインを殺したんだ……って、言ってるんだもん。
だから、仇を討つの。
いや、そうでもない、かな?
ま、まあともかく。
[悩みながら]
判定が分かれた場合、
それを見分けるのが閉じ込めた人を見破る力の役目。
あわよくば生きている人を見破る人を確定させる。
昨日の時点では犯人には見破る人のどっちが本物か偽者か分かってなくて。
確定を恐れヴィンセントさんを襲った、とすれば。
[ええと、と悩み]
状況はやっぱりトビー君側なのでしょうか……。
そして、そこから派生するならラッセルさんを閉じ込める―――ことに?
つまり、皆が見破る人をどうこう言っているのはラッセルさんをどうするか、に繋がるんだよね、ニーナさんが言うように。
ヴィンセントさんの力がもし本当なら、それでどっちだったかが分かったけれど―――
[未だ疑わしげではあった。]
[ヘンリエッタに頷く]
うん。
そう、誰を見てもらうかです。
今度は2人に一緒の人を見てもらいたいです。
確定した情報、きっと大切です。
隠れ蓑を狭めれば、犯人をあぶりだせるかもしれない。
僕は信じていないけど、犯人がその能力を信じているのなら、恐れ、動くはず。
[ナサニエルの言葉にゆるりと頭を振り]
トビー君とギルバートさんの……。
本物か否、という事に付いての考察ですか。
私は…ギルバートさんが何故あのタイミングで力がどうのと話し始めたのかが、どうしても理解に苦しみます。
様子見を何故するのでしょうか。
もしもさ。
もしもラッセルがやったんだ!って告発されなかったら、誰が犯人だと思ってたんだろうね……
コーネリアスだったらどうしてた?わたしだってどう考えたか全然自信ないよ。
ってことは、ただ犯人だ!って言うだけで簡単に、ひとに濡れ衣着せられるんだよね。ね?トビー。
……でも、ほんとかもしれないもんね。
[エッタに頷き]
だねー。そりゃ確かにいえる。僕だってラッセル犯人から逆算してるシ。
つーかギルが先に見終わってるラッセルに犯人認定してるよーに見えるからそれだけで僕が怪しく見えるのはわかるんだよ。
ただね。事実そーだったんだから仕方ねーじゃん、って話。
[ハーヴェイに首傾げ]
そう、そこなんです。
疑いの論点もそこ。
どうして、アーヴァインさんがあんなことになる前に出てこなかったのか?
それについてはギルバートさんが説明していましたけれど、まだ納得するに至っていない人が多数。
タブラの狼にも、犯人を見つけるまで潜伏、という戦法があるみたいなんですが、ギルバートさんは犯人でない人を見て出てきましたから。
見て、無実で、其れを言う前に襲われるかもしれないから出てきた。
そういっていた、ような。
僕、だった、ら。
[おろ、と口元に手をやり考える]
みんなの言葉を思い出して、
怪しいと思う人を、探して……。
……僕も、自信は、ない、けど。
偽者の人は、きっと濡れ衣を人に着せるでしょう。
でも、僕らはそれを手がかりに探して行くしかない。
実在しないかもしれない力でも、僕らには今其の情報しかないんです……
[トビーの言葉に顔を曇らせて]
すみません…今、頑張って思い出そうとしているのですけれど……。
思い出せないんです。
記憶が、朧げで…。
ううん。ちょっと違うと思うよ。ギルバートは、ラッセルが犯人だと思われるかもって心配したんだって話だから。
彼を庇いたかったんだよ。
ギルバートの言うことがほんとうなら、無実だってわかってたからはらはらしたんだろうね。
トビーとセシリアはすごく信頼しあってるよね。姉弟みたいだけれど、だから二人とも犯人だ!っていうのもあるかもしれないね。
トビーにセシリアを占わせるのは勿体ないけれど。
トビーが偽物だってセシリアから判っていたのなら、っていう話だからちょっとへんてこなのだけれど。
誰をどうにかしたらいいかと思うのは、正直まだ決まっていないんだ。
ただ、そのトビーくん達の配役の力、詳しくは解らないけど、その力を使ってほしいのは、ナサニエルくんと、ハーヴェイくんのどちらかに使ってほしいと思っているよ?
どうしてかの理由は、ちょっと今は疲れちゃって言えそうに無いよ・・・。
どこまで考えれば良いんだ。
未知の力で犯人を割り出そうなんて、本当に。
セシリアの最初の演技は驚いた。
でもそれは俺らにとって有利になる事
だったのかもしれない。
でも、でもそれだけで、被害者を装った・・・
いやいい、やめておこう。
他から見たらただの贔屓だよな、
・・・信じたいんだ。
ハーヴェイは具合が悪そうだ。
こんな状況なんだからな、
俺だってどうにかなりそうだよ。
なんというか、どうしたら良いんだろうな。
ニーナさんは俺に新しい考えを与えてくれた、
一体どっちが本物なんだろうな。
どこで線引きをしたら良いのかわからん。
ただ、ニーナさんはそれだけ多岐に渡って考えを巡らせている。
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