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【何よこの人?何で目隠ししてるの?何で突然こちらの席に掛けるの?――っていうかこの服装とか小物とか何??挙句の果てにガソリン談義???】
[サムライの全てが美貴を魅了する。
サムライとみすぼらしい男との親しげな会話を目の当たりにして、一つの結論を導きだした。
目の前の男マスターを可哀想な目で見る。]
……そう、……そういう関係なのね。
[宗冬の姿をうっとりと見つめる美貴を見て、今の自分に危機感を覚える。
もしかしてこいつら同類か?だとしたら何てとこに居合わせちまったんだと、やや後悔する。
そして宗冬に立つ気は無いようだった。]
素敵ってこいつが?
[思わず美貴に問う。常人から見たらどう見たって、侍姿の変態なはずだ。]
―― サーヴァントか。
[店の向かい側にある建物の上から様子を伺う。]
問題は……何故、目隠しをしているのかだが。
あの状態で、プリンとケーキを…(しかも、マンゴーの)…食べるというのか。
[残るは、アサシン、バーサーカーのみ出会っていないので、必然的に気配を断てないサーヴァント=バーサーカーとなる。
しかし。何だか和気藹々として見えるのは気のせいだろうか。想像していたバーサーカーと、全く違う。]
……そういう関係ってどう言う関係だよ。
こっちは、何なら「お二人でごゆっくり」って立ち去っても良いくらいだぜ。
[今のところ宗冬に立つ気配はなく、渋々席に座った。]
−教会→川原−
[ランサーを見送った後、少しの時を置いて教会を去る。そして足は川原へと向かった]
……マリア? どうかしましたか?
[シャルロットの様子に視線を向け]
キャスターがいるようですね。
[すぐに川原の方へと向き直った。川の姿はずいぶんと違って見えたが、目にはキャスターのみを映している]
[宗冬は、おもむろに手でケーキを掴み、向かいの店の屋上に投げつけた。]
曲者なり!
[今、宗冬は鋭い視線を感じた。視覚を閉じれば、その分他の感覚が鋭くなるという。心眼を持つ宗冬なら尚更である。目隠しをした宗冬だからこそ感じることが出来たのだろう。]
気のせいであろうか……。
アドは、あの男と相性が悪い……?
[「柳生宗冬」と早速名前を名乗っている。
……。
確かに、判断に困る。
それにどうやら。
あそこに居る面々は、マスター達のようだ。
悪い予感は当たったように思える。否、久子がこういう行動をとる可能性など、手に取るように分かっていたではないか。
…。今なら、一挙にマスターに致命傷を与えられる。
ランサーの双眸は、獲物を狙う鷹の目のような輝きを帯びた。]
[サムライの褒め言葉に浮かれて、ヒモの言葉は届かない。]
う、美しいだなんて……そんな、……見かけ通り、正直な方なのね……。
[そして姿を現したランサー。昨夜見た戦闘ぶりから、自分がサーヴァントと知れてタイマンになるのは、どう考えても不利。マスターを連れて逃げ遂せるだけが関の山と考え気配遮断は解除しなかった。
ソフィーとランサーの会話も、ソフィーの感情の動きに気をとられて上の空で聞いていた。ランサーが攻撃を仕掛けてくれば速やかに撤退しよう、そんな事だけを考えて居るとランサーは何事か言いながら立ち去った様子だった。]
お前、せっかく来たマンゴーチーズケーキを……
誰が金出すと思ってんだ。
何?なんかいるの?
[外を見てみるが特に変わったものは無いようだ。]
それにケーキじゃ、当たってもダメージ無いだろ。無駄な物、投げるなよ。
[ケネスは溜息をつき、もうひとつケーキを頼んだ。]
[マスターが移動するというのでその後をついてきた。今日、シャルロットはソフィーから投げかけられる言葉に対しても、満足に口をきいてすら居なかった。]
(聖杯に願う事もない、感情を出さない、私からはマスターの考えていることが、どうしても、掴めない……。)
[ふと見るとキャスターの姿が視界に入った。
バーサーカーとの停戦協定の件について、どうしても気になっていたシャルロットは、それまで閉ざしていた口を開いた。]
マスター、少しヴァイナさんと話がしたいです。少し、単独行動してもよろしいでしょうか。
危険になったら即令呪で呼んで下さい。
[そう言うなり、返事も待たずに走り出した。]
いや、今、確かにサーヴァントらしき存在とその視線が……。
サーヴァントの気配はまだ消えておりませぬな。
ならばこれを!
[宗冬は、振りかぶってフォークを投げつけた。屋上にフォークが突き刺さる。]
コントロールに失敗したようですな。
ま、たとえもし攻めて来ましても、美貴さんはこの宗冬命に替えてお守り申しましょうぞ。
[宗冬はプリンを掬い上げながら宣言する。]
…なかなかの味。
[口元が緩んでしまいそうなのを抑える。]
あの男…強い。
[投げたマンゴーチーズケーキは、ランサーの元に来るまで崩れすらしなかった。
余談だが、香野の元で食べたケーキよりも、チーズの味が濃かったが、マンゴーの味も濃かった。]
……。
[ランサーは腕輪をチャクラ(戦輪)にさせると、SAMURAI目がけて投げてみた。]
宗冬様……、お名前も素敵……。
[突然ケーキを放る宗冬に驚いた。
が、その先の殺気を感じ取ると同時に、目の前のサムライに対する陶酔。]
ああ、宗冬様……、何事にも敏感なそのお姿も素敵……。
[キャスターの元へと走っていくシャルロットを見送る。何か考えがあってのことだろう、と思い自身は駅の方へと向かって歩き出した]
[自分の魔力の流れを確かめつつも、頭の中は別のことを考える。
ランサー…彼の物語もキャスターは知っていた。
そして、その内容が自分の中で嫌悪感を抱く内容だという事も。]
【チッ】
[そんな彼が今回とった行動も、キャスターにとって全く納得が出来ない。
思わず舌打ちをしていた。]
ってうお!?
[そんな時、目の前に突然マリアが現れ、思わず声をあげてしまう。]
って、なんだマリアちゃんか。
―川原―
[キャスターの前に姿を現すと、徐に口を開いた。]
ヴァイナさんごきげんよう、うちのマスターがバーサーカーと同盟を結んだという話はご存知ですわね。
キャスターとバーサーカー間に停戦協定を結ぶ、という条件だったそうですが……貴方は気乗りしていなかったと聞きましたが。
[じっと、キャスターの表情を凝視していた。]
[ケネスは美貴の言葉に外を見る。]
インド人なんていねぇじゃん。
ああ……何なんだ、この訳わからんワールドは。
1人でもたち悪いってのに……
[ケネスはその場にいるのが居たたまれなくなって、*トイレへと逃げ出していた。*]
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