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―― 電脳世界/Closed・Tower Garden ――
[マーシュ邸の電脳空間。空中に出現した扉から、ふわりと塔の上へと降り立つ。電脳空間では重力などない。無言でショートボブの少女を眺めると、その顎をくいっと持ち上げた。
自身の顔をやや斜めに逸らして、検分するように。]
ありがとうございます。
ごめんなさい、暗号には弱いのです。
――でも、暗号あるのかしら。
[困ったように首をかしげ。]
[受け取ったデータに目を通す。]
不可侵領域?
――まさか、本当にあると?
あ、いえ。ホシ?
そうなると、やはりこれは人為的になされた事態なのでしょうか。
私も、Irvineという名前に覚えはありません。
[少し目を伏せた]
つながりのあるものが消えてゆくのは非常な哀しみを齎します。
それが何者かの意思に基づくとすれば――
[言葉を切った。]
……MAPはpointすべてを繋いでいる
と仰いましたね。
絶たれるために繋がれたのでは、それはあまりに哀れなことです。
[感じ入るような仕草を見せ、
ホログラムは消えた。
居た堪れなくなり、逃げ出したかのようでもあり、単に情報収集を終えて姿を消したようでもあった。]
あるも何も。あの領域は、大多数の
凡庸なる者どもには干渉するところに非ず。
それ故、あれは遠ざけられて然るべき。
[眼光鋭く睨み付ける。]
仮に、君がこれを送りつけてきた張本人で
私が何者か知っていながら、恍けているのだとしたら……。
容赦せん。あれを開くなど、実に愚かしい。
[眼光は、誘うように。]
ところで……君はなぜそのようなひどく
頑丈な手錠をぶら下げているのかね?
好き好んで、そのような枷を?
[暗に「何かに縛られている」とでも言いたいのか。]
――申し訳ありません、よくわかりません。
[困ったように眉を下げた。]
["主"にかかわりのないS級についての知識など、ないに等しい。]
…張本人ってこの中にいるのですか?
だとしたら、わたくしはその人を探したい。否、さがさなければ。
元に戻らないなどということは、あっては――
……手錠、枷?
[自分の手を見下ろす。]
[視覚情報から弾き出す結果。]
何もついていません。
[トビーの周囲に円のように浮かぶ鍵盤達を、右手で一撫ですると心地良い音楽が辺りに響いた。
奏でられる楽曲は、先程送られたDataのフォーマットが音楽に変換されて流れ、必要な動作を行うPGMが音として加わる。]
≪都市全域で倒れているAI達と同様だ。
弛緩させる事は……恐らくこれで可能だろう。≫
[旋律がその少女の周りを取り囲み、包み込んでゆく。]
[キマイラが消えるのを見送り、黒目は髑髏へと向かう]
[漆黒の右腕に今は光の螺旋――魔法陣はない]
ダイブ移動シタナ。
アノ男ハ、マダアノ場所カ。
[薄く漆赤の裂け目が開く/奥の煌きは消えない]
解析ガ済ンデカラダナ。
コレガアノ男モシクハ、セリアノ物ナラ対策ガイル。
[漆黒の指先を髑髏になぞらせる/浮かびあがる文字列]
IDカ?
フゥン。
[次々となぞり、場所と会った人物の記憶とリンクさせていく]
やれやれ。私の言葉の意味が分からぬか。
その手枷も、気づかずに受け入れる愚昧。
[蔑み。翻るサンスクリットのローブ。]
その意味が知りたくば、Closedの私のところを訪ねよ。
PASSはREAINCARNATION。
君によく似合う、土産を用意しておく。
そう、君に似合う「自由」を…。
── 電脳世界<Utopia>/Under ──
[“montage”は、Closedの空間とはまた異なる。いわば、無法地帯のUnder内に一時的に作成者には開閉時代の個人空間を作り出すPGMだ。
通常は捕獲やトラップの為のボックスとして使用するものなのだが、ドリスの侵入によってダイヴを切断された際、セシリアは仮処置的にアレックスとの伝言ボックスに使用したのだ。
セシリアがこの空間に戻れば、アレックスがアクセスしてくるはずだったが──、]
・・…アレックス、お前も倒れたか?
― 現実世界<Mundane>/西部区域:マーシュ邸 ―
「は、早く…… 痛くてしょうがない。」
[責め苦を味わわされ続けているマーシュから、幾度目かの哀訴を耳にした頃――。
少女の唇が一瞬戦慄き、くたりと弛緩した。]
「ぬ、抜けた!
助かったァ――」
[脂汗を滴らせながら、ぐったりとマーシュもベビーベッドの上に仰向けになったまま崩れ落ちる。青紫に変色しかかったおぞましいそれを、キルティングの掛け物を被せて隠した。]
― 電脳世界<Utopia>/closed:tower garden ―
[旋律に洗われ、かすかに震えた少女はくたりと崩れ落ちる。その背中を抱きとめた。電脳空間で重力は感じない。その身体は羽のように軽く、花々の中に静かに横たわった。]
ブラーヴォ♪
いつもながら、素晴らしい演奏だよゥ。
[俺は喜色満面で拍手をし、指揮者の労をねぎらう。]
――? はい、かしこまりました。
[内容は矢張りわからず、手を持ち上げる。]
[何もついてはいないのは当然のこと。]
[言われたpassを記録して、(それは)]
――自由、ですか?
[首を傾げる。]
わたくしは今でも自由ですが……かしこまりました、ありがとうございます。
[よくわからぬまでも礼を口にし、]
――他にも何かわかったら、教えてくださると助かります。この状況を起こしたのが誰とか…。
[この目の前の人がそうかもしれないのだと考える。]
[だがそれだけは口にした。]
[そうしてレベッカは、*元来た方向へ*]
― 電脳世界<Utopia>/closed:tower garden ―
報酬は例の口座に振り込んでおくよゥ。
まあ、こんな状況だもんだから、別のものがよければ言っておくんなまし。
そうそ、コットちゃんとは会えたの?
カフェの前で探してたじゃないってぇばさ。
[中央に2点/モーガンは電波塔の老人と認識、レベッカは未明]
[西に4点/トビー確認、ヴィンセントとメイとセシリアは未明]
[南に3点/例の男はケネスと認識、ウェンディとステラは未明]
[移動中のオードリー、ローズマリーの光点を追い掛けて静止]
待テ、セリアハ光点ニ出テイナイナ。
紫の少女AIは出テイタ。生身ノ所属者ハ出テイナカッタ。
生身ノモノハ出ナイ、AIハ出ル者ト出ナイ者ガイル?
[現状と認識を入力/メモリの一部を割いて演算]
[黒が召喚した電脳魔獣(AI)ガーゴイルも光点に出ていない]
[幾つかのパターン分析/一番可能性の高い回答は]
―――光点ニ映ルノガ、ヒュノプスデ眠ラナイ者。
リンクシテイルAIモ眠ラナイ。
ナラバ、紫の少女AIハ? 完全独立カ?
それにしてもね。見つけた変なコードがウイルスみたいなものだったらァばさ? なんか、昔の事件を思い出しちゃうわけよ。
ハナエモリとかなんつって噂になったじゃなァい?
数年前のこと。
トンビちゃんかメイちゃんはアンダーでゲームやったりなんかする? 危険があぶないア・レ。
―― 電脳世界/Closed・Tower Garden ――
ああ。
コットの所在は分かっているからね。
あの子は聡いし賢い。しばらくはこの混乱の中を一人で乗り切る事だろう。
[独り言のように呟き、]
V.C __ その別のものだが、何でも良いのかい?
[淡く透き通るような笑みを浮かべる。]
── 電脳世界<Utopia>/Under・“montage”内 ──
[極彩色の“montage”の内部。セシリアが目を凝らすと、空間の隅にアレックスのシャドウが残っていた。不吉なほどスローな速度で、シャドウから伝言dataがセシリアに流れ込む。]
《頭を打ッタr し い。
手足が動かなくなってき、た
console を 舌でタイプ》
《下層へのゲート 粛正用PGM 散 布
繭(コクーン)内、第4、5、7、8、10サティアン閉鎖
お よび、死亡者確定のための原始分解PGM 散布
死
2,6サティアンのみ、セキュアモード継続 教祖様からは指示応答無シ が、無事────────、》
[他は、繭(コクーン)内の惨状の簡易映像が添付されているのみ。]
・・…Masterが生きていれば、私はそれで…、
[言葉は0101の配列となり、降り注ぐデータ断片の雨に溶け込む。
口に出してから、教義を最優先とするPGM機能に付与された部分の人格が、アイデンティティの危機を緩和するために、最優先事項を入れ替える言葉をセシリアに紡がせたのだとを理解出来た。
つまり、その言葉は嘘だと言う事だ。
目的が終了したダイヴを止めるために、セシリアは接続を切りプラグを抜く。]
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