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[放送から流れるセシリアの声に、ナサニエルへと伸ばした手を止め、彼の貌を覗いて静かに見詰める]
行くけど、如何する?
[態々問うたのは先程の――様子見をするとの――言葉故かも知れず、ナサニエルの回答を待つ間もあり]
調味料があるならスープもいいかも。
目立たなければ、好き嫌いもないだろうし。うん。
ちょっと使うよ。
[ローズマリーの脇からシンクを使う。手の脂と血をすっかり流して備え付けのタオルで手を拭いた。
さて、とばかりに腕まくりをして調理器具のしまわれた棚から包丁を取り出す。
まずはバラから。余分な脂を削いで皮を剥がして。一見して何の肉かわからなくなる程度にまで手を加える。更にそれを切り分け、一つが文庫本大になるまで続ける]
うん、上出来。…ちょっと休憩。
[グラスを持ってきて水を一杯流し込む。
嫌悪感は全く無いようだ]
――生体実験室――
〔作業卓には、開けっ放しの医療ケース。此方は持ち場へ戻った早々、大型犬のケージに向かっている。手袋つきのアームホール越しに触れるシェパードは、よく懐いていて〕
……溶断ユニットは…何処かな。
〔犬を戯れさせながらも、視線は溶接されたケージの継目に。自らにも意識せず漏れ囁く声音は、普段の硬質な其れでなく――何処か甘やかすような響き。
やがて室内のスピーカーから、セシリアの声で船内放送が入り…触れる犬が怯むのを宥めつつ耳を欹てる。その内容と、声が孕む感情とを暫し比べて瞑目し〕
――…ああ。拭われてるじゃないか…
人間だから?
[イマイチ理解は出来なかったようで、けれど追求などはせずに、彼の視線が遠くに馳せられるのを見守り伸ばされた手は避けようともせずに見守ったけれど。]
毒をもって毒を制す、ってのに似てるのかな。
――それも違うか。
[ふい、と逸らした視線は船長の部屋の扉を見つめて。
セシリアの放送にもゆっくりと長い瞬きをして]
一応、行くよ。
[そこで漸くギルバートに視線を戻して言葉を返す。]
[休憩を終えると、大鍋に水とバラの塊を数個放り込み火にかける。煮立つ間に調味料を探して回り、どうにかスープの味付けに使えそうなものをそろえてきた]
ばら肉のスープだ。
おなかに良さそう。久しぶりの食事だから、ね。
まずは、ウォーミングアップからかな。
ね、ロゼも食べるでしょ。
[うーくんを抱き上げたまま怯えたようになった背中に言葉を投げた。心中を察することは、セシリアにはできない。
煮立った頃、おたまを器用に使い灰汁をとってゆく。一通り済むと、今度は調味料で味付けを。あれこれと色々なものを入れて。偶に味見をしては独り頷き]
んー。こんなものかな。
〔『退屈』が、と呟く。ふっと苦笑に近い吐息が漏れ〕
済まないが、また…だ。急ぐのでな。
〔均衡が破られ傾いたなら――新たな"作業"が生まれる筈、と名残惜しげにケージから離れる。常の如く毅然と振舞えるよう、饗される食事についての心積もりは食堂へ向かう間に*整えるだろう*〕
[問い掛けには交わる視線の瞬き一つ返すだけで、紫苑の眼差しはナサニエルの口唇へとおりて、抗われる様子の無い手は彼の――良く煙草を咥えている――口許へと伸び、骨ばった親指がすと視線注ぐ先を掠めなぞり置き]
如何、かな。
生きて逝く為の――…
[確認かも知れ無い、と小さく囁く頃には指先も離れ、ナサニエルの視線を追い船長の部屋の扉を見詰め、同行の言葉と共に視界の端に彼の瞬きを捉え、頷く代わりに緩やかに瞬く。
一旦は船長の部屋に毛布を置きに入り、もう使われる事は無いであろう部屋をぐるりと見回して、部屋を出るも足を止める事無くナサニエルに顔を向け]
――…行こう。
[夢遊病者の如き足取りで通路を歩き始め]
[味付けを済ませ、スープから引き上げたばら肉を包丁で細かく刻む。原型はわからないが租借は出来る程度に]
切ってからの方が良かった…失敗。
[刻んだ肉をスープに戻し、煮立たない程度に温める]
これでジャガイモでもあったら良いんだけど。
残念ながら無いんだ…。
[出来上がったのはコンソメ味のばら肉スープ。
もうあとは器にとりわけるだけとなった]
誰か来るかな、うーくん。来ると良い。
皆、空腹なんだろうし。
[彼の動作にはやはり抵抗も見せず、なぞられたならそのままに――紡がれた言葉に一瞬視線は彷徨ったけれど、すぐにまた常と変わらぬ目線を返す。]
確認……しなきゃ、生きていけないのならそれはきっと酷く脆い。
[彼が毛布を置きに入る様も静かに待ち、けれど視線は硝子板の外に向けられたままに。準備が終わったらしい様子にチラと視線を向ければ、促す言葉と共に*食堂へと*]
[還るべき星の色を宿した眼差しが彷徨うのに緩やかに瞬き、戻る眼差しを受け止める紫苑の双眸はただ静か]
そうだよ。
[部屋から戻りナサニエルと共にゆっくりと通路を歩み、前を見詰める儘に不意に口を開き]
だから――…ナサニエルに頼んだ。
[何をとは言葉にする事は無く、やがて食堂付近で気配に足を止めハーヴェイを見止め、緩やかな瞬き一つを挨拶に代え幾らかの言葉も交わしたかも知れず、共に食堂へと向かい厨房を覗く]
手伝う事は、ある?
[セシリアとローズマリーの貌を交互に見て、ゆっくりと首を傾けた]
[水を飲んで休憩しているとハーヴェイ達が顔を出した]
…来た。
ばら肉のスープ作ったんだ。
手伝いはもう、いい。
絶食明けにロースカツなんて食べたくないでしょ。
座ってて、今持っていく。
[出来立てのスープを人数分器にとりわけ、スプーンとともに運ぶ]
あったかいうちに食べて。
[――ばら肉のスープ作ったんだ]
[そう言葉を紡ぐセシリアの貌を見詰め、了解を示す為に緩やかに一つ瞬き、席に腰掛けると程無く温かな湯気のあがるスープが運ばれてくる]
――…
[セシリアのものかまたは他の者も既に食べ始めて居たのか、食器同士の合わさる微かな音が響く中で暫く器の中を無言で見詰め、肉の出所を問う事も無くスプーンに骨ばった*手を伸ばした*]
…ニコル?
[時間は遡る。
将棋にはそれほど未練はなかったが、仄かな熱を失った指先がそれを追うように伸ばされ、衝動的に体すらも追いかけようと]
ニコル────────っ……
[追いかけようと、走り出そうとしたところで何かによって規制がかかり、意識が緩やかと思うまもなくブラックアウト。
水面に波紋が広がるように髪が床に広がっていた。
規制をかけたのが自分自身の体とは知らずともうっすら気付いたかも*しれないが*]
―回想―
[コーネリアスの声に振り返る事も無く緊急事態らしき中核部へ向かおうとしたけれど、背後でする物音に其処で起こった事を想い描き振り返る]
コーネリアス?
[足早に歩み寄り片膝を着いて覗く顔は血の気が失せ、頬に触れてみるも反応が無いらしいのに、コーネリアスの身を自身に寄り掛からせる様に抱き起こす]
コーネリアス?
[間近でもう一度名を呼ぶも起きる気配が無いのに、コーネリアスの脇の下と膝裏に腕を通し抱き上げると、痩せ細った彼の身体は無重力状態でもないのに易々と持ち上がる]
[胸元にコーネリアスの呼吸を感じ生存は確認するも、其処からならば彼の部屋より自身の部屋が近いと判断し、彼を自室へ運びベットへ横たえブランケットをかける]
――…ごめん…
[何に対する謝罪なのか意識の無いコーネリアスにそっと囁き、乱れた長い髪を整えて寝顔を見詰め緩やかに瞬く刹那、紫苑の眼差しは誰にも見られる事も無く揺れた]
――…
[目覚めた時の事を考え水のボトルとコップとハーヴェイに貰い受けた――ベットサイドに置いてあった――タブレットを月白色の机の上に置き、どちらも摂取して構わない旨の短い電子メモを見え易い場所に添えて*中核部へと向かった*]
〔空腹は最上の調味料というが、味覚はそれ以上を受け取り――空の食器を卓に戻す際セシリアとローズマリーへ礼を告げた。僅かに胃がひくついたのは、嫌悪感なのか単に数日振りの温かい食事に慣れなかったのか――自らにも判別はつかず〕
…もう出て来れないほど衰弱している者がいるのか?
〔気分を変えるように見渡す顔触れが、記憶と数が合わないのを*訝しみ*〕
[船内放送に身を起こし―結局ロクに眠った記憶は無い―]
…食料?
[訝しげに呟きつつも肉体は素直に反応する]
…………。
[空腹を主張する腹を押さえながら食堂へと]
[――出されたスープを飲み干す。
原型を留めなければ何も感じない。
ウサギの黒い瞳には常の自分の顔が映っている。]
……死に直面すればするほど自分がヒトで在ることを認識させられる。
複雑な気分だ。
[独りごち、空になった皿をスプーンで掻き混ぜる真似。
解体したアーヴァインはもう可食部分は無いだろうか。
ハーヴェイの言葉に瞑目すること暫し。
うさぎの背中を撫でる顔は長い髪が覆い隠していて。]
もう動けないなら、食べる?
[持ち上げられた視線はハーヴェイから順にその場の面子をゆっくり彷徨って。
最後にギルバートに止まると彼を見つめること暫し。
――そのまま伏せられる。]
―食堂―
[見回せばそこには幾人か足りない姿もあれどおおむね揃っていて。テーブルの上には湯気を立てるスープが置かれている。浮かんでいるのは肉片だろうか―]
……頂きます。
[礼儀正しく手を合わせるとスプーンで一匙掬い恐る恐る口を付ける]
―食堂―
[ラッセルが部屋に入ってきた時点で肉の元は一人しか居らず、ナサニエルとの会話が決定的に成っていくのに、カップから上がる湯気を見詰め緩やかに――何時もと差がある訳でも無く――瞬く。
どれくらいぶりに固形物を口にしたのか、黙々とスプーンを動かしてカップを空にしていく最中、ハーヴェイの言葉に口の中の肉を租借しながら、俯き加減にゆっくりと視線を向けるも、何か言葉を口にする事も無くまたスープを口に運ぶ。
ローズマリーの呟きを聴きながら最後のひと匙を飲み干し、骨ばった親指で口許を拭い――口許は笑みに似たカタチに歪む――ながら、彼女の眼差しを受け止め緩やかに首を傾け]
――…なに?
[視線が途絶えてもローズマリーを見詰めた儘]
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