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[空へ向けて1発、銃砲を鳴らす。
がぁん、と音がして、スイッチが入る。
痛みも感じなくなる。
…これだ。これなんだよ。
これだけのために、今、ここにいる。
目視する。目の前の男。
ろくにその姿を確かめもせず、両手に持った銃を向けた。
既に、マスターの、魔力を、たしかめてあ、すこしは、もつはず
…銃声が、少し外れて、2回響く。
狙いは心臓と、足元。
距離を取るとか、そういう思考は、既にない。]
[川の上で考え事をしながら、ふと川原に眼をやる。
そこでは犬と戯れている自分のマスターの姿。]
ハァ…。
[その和やかな空気に溜息を吐く。
正直、自分より戦いの中でノー天気になれる奴を見たのは初めてかもしれない。
本当に気が抜ける…。
キャスターは再び溜息を吐くと、マスターのほうへと歩いていった。]
はぁ、はぁ……。
なんで言うこと聞けないのかな。
[息を切らせ、ようやく追いつくとすでに戦いは始まっていた。
状況を確認する前に何かが自分から抜けていく感覚にふらつく。
通りの壁に寄りかかり、座り込みそうになるのをこらえた。]
[宗冬が剣を抜き暴れ始めると同時に、急速に力が抜けていくのを感じる。]
くそっ……こりゃあ、思ったよりきついな……
何とか魔法で支援したいが、下手するとへばっちまう……
[宗冬と対峙している男を見ていると、女性の姿が目に入る。]
……あれが、向こうのマスターか……女でしかも美人かよ、やり難いなあ。
[何かを仕掛けたいが、力の浪費は避けたい。
少し悩んだ後、向こうが何かを仕掛けてきたら応戦する事にする。]
[手応え。しかし浅い。そう判断すると再び大上段に構える。宗冬の腹には穴が開いている。血が流れている。裂迫の気合と共に大上段から剣を振り下ろすとは示現流である。それだけにしとめ切れなかった時の隙はいかんともしがたい。宗冬の未熟さを示す傷である。だが、宗冬は気にしなかった。敵を目の前にしてからどうにもこうにも気持ちよくて仕方がなかったのだ。宗冬は再び刀を振り下ろす。]
うぉぉぉお!!
[己のサーヴァントと刀を持った男が戦っている。
ではその後ろにいる男がマスターなのだろう。
しかし自分が弱った姿をさらしているのに
相手のマスターは何もしてこないようだった。
ほっとして寄りかかった壁から身を離す。
【……これいじょうは】
幼い自分の声はまだ遠い。
もう少しはもつ。
いざというときのためにポケットから種を幾つか手に取った。]
あれ…?
[目の前の男は、なお、刀を振り上げ、殺意を向けていた。
…いや、殺意と言うよりは、破壊、か。
おかしいな? 確実に、急所を狙ったはずなのに。
不審に思い、見下ろすと、心臓を狙った銃の砲身が、見事になくなっていた。
最初の斬撃の時に、無意識に受け止めようとしたらしい。
足元を狙った銃が外れたのは、傷のせいだろう。]
ウフッ。
[眼前に迫る危機、その威力、その大きさに、歓喜を覚える。
…これは、撃ち甲斐がある。
強い力。強い意志。それらを無機質に打ち砕くのが、銃なのだ。
半歩引きながら、両手の銃を交互に連射する。
反対側の肩を、先ほどよりも深く断たれたのを感じる。
狙いが定まらない。
周囲の道路に、塀に、次々と穴が空く。]
あぁ…っ、たまんね、ぇ…。
[のうずいが、とろけるかんかく。
しんからつたわる、かいらく。]
これいじょうの、しあわせは、ないよな…? おい。
[向こうの男の楽しげな姿と、宗冬の我を忘れた戦い振りを見て、これは相性がかみ合いすぎているのでは無いかとケネスは不安になる。]
まだ少し余裕はあるが、延々とお互いを傷つけあって、残ったのは干からびたマスター2人とか笑えねぇ……
あの男の様子じゃ、向こうのマスターも苦労しているのかね。
[ケネスは力無く苦笑する。]
[銃が撃たれるたびに魔力が吸い取られていく。]
だめ……。
[その場に膝を着く。
【これいじょうは、だめ】
警鐘が鳴り響く。]
これ以上、は。
これが、サーバントを使役するって事か……
戦うのも楽じゃねぇな……
[俺は少し焦りすぎていたのだろうか、とケネスは自問する。]
俺に時間がないのは事実だが、今は引く手段を考えるべきか……
[手応え。だがまだだ。三度宗冬は構える。痛みは感じない。だが身体が動かない。全身に穴が開いている。構えられたのが奇跡と言えるだろう。これが狂化のなせる業なのか。動かない身体を動かそうとして歯を食いしばる。口から血が溢れ出す。]
ぐぅぉぉお!やんぬるかな!!
[絶叫し、宗冬は倒れる。倒れるその勢いで構えた刀を敵に*打ち下ろした。*]
あぁ、そろそろ、まずい、な。
[流れ込む魔力が細くなるのを感じる。]
じゃあ…しあげに、かかろうか、な。
[ずるり、と足を引きずる。
いつの間にか、脚も、切り裂かれていた。
ほとんどつながってもいないだろう。]
クハッ。
あぁ、おわっちまう。
残念だ。
ありがとうよ、戦わせてくれて。
お礼に、見せてやるよ。
俺の、姿、を。
いや……。
[最後の一滴まで魔力が流れていく。
全て吸い取られていこうとしているのがわかる。
母の、祖母の顔が目裏に浮かぶ。
体中が震えるのを止められない。
自然と涙がこぼれた。]
[多大な魔力の消費がぷつりと途切れるのを感じ、ケネスは宗冬の様子に気づく。]
やべぇ、あいつ意識を失いやがったか!
[魔力の消費が軽くなったところで、ケネスは呪文を練り始めた。
道路の脇にあった砂がまとまり、かつての姿であった石と化す。
いくつかの石の固まりは、宗冬の対峙していた男へと空を切って飛んだ。]
これ以上は、だめ……。
だめなの。
[責め立てる声が聞こえるような気がする。
苦しくて、二度と味わいたくないと思ったそれを。]
……いやぁぁぁっ!!
[振り絞るように叫ぶと
無意識のうちに魔力の供給を遮断していた。]
[虚空へ、手を伸ばす。
ごとり、と音がして、真っ黒い棺桶が、ゆっくりと地面に落ちる。]
ふ、ふ。
[笑みが止まない。
棺桶を動く方の足で蹴飛ばすと、残った脚が体重を支えきれず、ぐらりと身体が揺らぐ。
…中から現れた、昏い色の鉄の塊を、両手で抱えあげる。]
さぁ。
これで、死ねるのは、幸せだぜ?
きっとよ…。
[と、体に、鈍い衝撃を感じる。]
…? なんだ、人間。
邪魔を、するなよ。
俺の、唯一の、存在意義…。
お前から、穴だらけにして、やろうか?
[川原へ戻り、さてこれからどうするか…と考えていると、近くから魔力のぶつかり合いを感じる。
近くで戦っている…サーヴァントが。]
どっかで戦ってるなー…。
でも、今って行く必要性もあんまりないよな…水場から離れることになるし。
ってわけで、無視決定でいいよな?マスター。
[がちゃり。
その太く長い砲身が、ケネスの方を向く。
と。]
…?
[引き金を引こうとしたところで、自らの宝具が、
…自分自身が、
ゆっくりと実体を失っていくのを感じた。]
なんだ、と。
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