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[覚悟を決めていた……迷いがあった自分に、勝利など、与えられるはずがないのだ。
心の底から、そう思った。
刹那空気が揺れた。
ザシュ、と鈍い音がする。
そして、地面に何かが崩れる音。
疑問符がめぐる。
目を、開ける。
そこには、一番見たくない、光景があった。
……沖田敬一郎と自分の間に居る人影。]
うつほ!
[それは己のマスターの姿だった。
自分の度重なる宝具発動で、ソフィーの体内の魔力は相当もっていかれていただろう。
満足に魔術を発動出来る状態ではない中、ありったけの魔術を使っただろう事は、シャルロットの前に張られた薄膜の氷が物語っていた。
ゆらり、と揺らめいたそのソフィーの身体は、血を流して倒れている自分の足元へ倒れた。
明らかだった。
最期の止めを食らう自分を助けようと、駆け寄り至近距離から防御の魔力を力いっぱい放った。
……その放出量は、魔術師としての自分の生命維持を、恐らく脅かすくらい…ではなかったのか。]
[振り下ろした直後、空穂がアサシンとの間に飛び込んできた。
咄嗟にその剣を制御しようとするが、残酷にもその剣は彼女を斬りつけた。
絶命という一撃は取り止めたが、その一撃は彼女にとって致命的なもののように見えた]
・・・・・・ 空穂。
[剣が、体を貫く]
[ように、思った]
[目は閉じなかった。これで、命が終わりなのだとしても。それでも、恐怖などない。ただ、彼女を守ることが出来たのなら。
魔力の壁が、わずかに、彼女と剣を隔てている]
[剣は通った。ただ、引き裂こう、とする一撃は、寸でのところで彼女の急所を守り――致命傷に至らなかった]
……シャルロット、無事、ですか?
[息もできなかったが、シャルロットの名を呼んだ。
痛む体を引きずり、シャルロットの方へと動く]
空穂、もう終わったんだ。
アサシンはじきに消える。君にはもうどうにも出来ない。
[剣を消し、空穂を受け止める]
もう戦う必要は無い。
沖田、敬一郎。
シャルロットが、消えるのだとしても
私は彼女のマスターです。
……マスターが、サーヴァントの傍にいたい、と。思うことは間違いではないはずです。
[幾分はっきりとした言葉で、告げる]
‐南ブロック→西ブロック‐
[マリア達の家へと到着したキャスターだったが、呼び鈴を押しても誰も出ない。
魔力探知で中を探ってみるも、サーヴァントの気配らしきものはなく、何故か不安になったキャスターはマリアを探し始めた。]
【ダメージなんてまだ全然治っていないはず…一体何処にいったんだ?】
[最初に思い浮かんだ場所は、何故か川原だった。
マリアと何度も待ち合わせた場所…もしかしたら、ソフィーが再び治療を頼む為に自分を探しに来たのかもしれない。
だが、そこにマリアの姿はなく、代わりにあった物は…。]
サーヴァントの戦闘の気配…?
[朦朧とした意識の中、瞼の裏に浮かび上がる風景があった。
それは沖田敬一郎の夢……搾取され続けた大地の皹]
(あの、爛れた大地が……現実のものとなるのならば……
私の願いは……人類の誕生は一体……何だったというのでしょう。)
[朦朧とした意識が掠れてゆく……もうすぐ、私は恐らく消滅する。
マスターの声が、自分の名を呼ぶ声が、遠くから聞こえたような気がした。]
(さようなら……うつほ……)
[全身で魔力を練る。否、魔力など既に尽きていた。残った一枚の紙片から、魔力を吸収し、シャルロットに触れる]
Priere ....de l'eau.
[癒す。それはわずかにシャルロットの傷を癒したにすぎない。
自分は、守ることが出来なかった。彼女はもうすぐ消えてしまう。
シャルロットを失うことが、心の中へと深く突き刺さり、涙となって現れる。
失うことへの寂しさと、守れなかったことの悔しさと、傷ついた姿を目にした痛みが、心を抉って行く]
・・・・・・
[意識を失った空穂をそっと抱え上げ]
空穂はこちらで病院に連れて行く。
この世界が滅びる瞬間まで立ち会ってもらうつもりだ。
アサシン、君はもう長くは無いようだ。
消えるまでの時間をゆっくり味わえ。
[アサシンが死ぬ事で、聖杯は本格的に動き始める。
教会は戦場に使いすぎた。聖杯を確保する事も含めて拠点を移動する必要がある。
空穂を抱えたまま、アサシンの前から立ち去った]
‐西ブロック・教会‐
[気配に向かって全力で走る。
迅く、更に迅く…そう思ってもそれ以上速度が上がらない体が恨めしい。]
【くそっ!】
[悪い予感が消えない、むしろ近づく程にそれは確信へと変わる。
きっとそこには、自分が見たくない光景があるのだと…。]
マリアちゃん!
[目の前に広がる、無残に破壊された廃墟。
そしてそこに横たわるのは、どう見ても彼女だった。]
[血塗れのマリアに駆け寄るが、そこでキャスターは言葉を失った。
いまほど、自分の賢者としての知識を憎んだ事はない。
なぜ分かってしまうのだろう、"もう助からない"と言うことが。
愚かでもいい、目の前のマリアを助ける為に全力で治癒をかけ続けたい。
だがそれも全て無駄と悟ってしまっている自分が酷く嫌になる。]
マリアちゃん…。
[キャスターは彼女を静かに抱き寄せ、治癒をかけた。
助からなくてもいい、言葉ぐらいは最後に喋られるようにと。]
[意識が遠のいていくのが判った。
真っ白になってゆく…そう感じていた刹那、身体が軽く揺れ暖かいものに触れる。
左腕がもげた場所から溢れる血のせいか…そう思ったが、遠くに聞こえてきた声は、ヴァイナのものだった。
柔らかな光に包まれ、薄っすらと目を開ける。靄がかかったような霞む視界の中、ぼやけて魔法使いの心配そうな顔が見えた。]
[マリアの目が開く、それもこれが最後だろう。
もう魔力など残っていない、全て使ってもこの程度だ。
なにが魔法使いだ…と心の中で吐き捨てる。]
気が付いた?
なんでこんな無茶するかなぁ…まったく。
[そう言ってキャスターは、マリアの顔に付着していた血を拭った。]
……ヴァイナ、さん?
[最期までこの人は……温かかった。そう思った。]
貴方と戦うことにならないように……
負けて、きましたの。
[とうに全身の感覚など無かった。
僅かに、唇を動かし、彼女は微笑んだ つもりだった。]
……そっか。
[静かに頷く。
俺だってマリアと戦いたくなんてなかった。
だが、これは…。]
俺だってマリアちゃんと戦うのは嫌と思ってたよ。
でもさ…俺、マリアちゃんの今の姿見てるほうが、よっぽど辛いんだけどなぁ…。
[そう言って、キャスターは哀しげに笑った。]
それに、マリアちゃんにだって叶えたい願い…あったんだろ?
じょう、だん、ですわ。
[そう言って、再び、微笑む。己の唇が動く事に、驚愕していた。]
(この暖かさは治癒の魔法だろうか。)
[ぼんやりとした頭でそう、考えていた。
シャルロットにとって殿方はいつも、どこか信用できなかった。
けれど、キャスターは違った。
明確な敵なのに、全く敵ではなかった。
同盟を組む、という、それだけの言葉を信じあい、いつも手をガッチリと握りあっていた。]
[シャルロットは多くの男性に慕われながらも、人を愛することを知らなかった。
心に芽生える、不思議な感情を、それまで彼女は知らなかった。]
本当…は、勝ち残り…たかった。
でも、これで…いいので…すわ。
ヴァイナさ…ん。
ありがと……
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