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何か胃に優しいものを下さい
[厨房の方に声を掛けると卵が入ったおかゆを出された]
…ありがとうございます。
リゾットみたいなものなんですね。
[...は少し冷ましてからおかゆを口に含んだ]
…おいしい
[露天風呂に辿り着き、衣服を脱ぎ捨て篭へと入れていく。
大事な物とともにロッカーへとしまい込み、
タオルで(自信の無い)体を覆うと、
露天風呂への扉を開いた。]
うわぁ、結構広かったのですね。ここのお風呂は。
[今まで働くのに忙しかった彼女は、
露天風呂に入るのが初めてなのであった]
んー、目覚ましにお風呂にでもいこーかなー
[もう一度伸びをすると、自分の部屋にお風呂道具一式を取りに戻り、返す足で露天浴場へと。]
[喫煙室で一人、数枚の紙を眺めながら考え事をしていた。
今の時間、客は食事をしているか風呂に入ってるか…周囲の通路に客の姿は無い。
既に数本煙草を潰している。また一本、焔が消えた。
最近、本数が増えている気がする]
壁のヒビは…、明日、仕事の合間に直せるか。
畳はちと手間がかかるな。2Fだから、下の階に迷惑がかからない時間…昼間、か?
部屋の花は女中に言って取り替えてもらうか。食事、は…随分偉そうな事が書いてあるな。ハハ、旦那に言ったら怒られそうだ。
[相談箱に入っていた紙を一枚一枚チェックする。
メモ用紙を置いてから、ついでに書き込んでくれる客が増えた。
中には落書きやゴミもあったが、これだけ入ってれば御の字と言えるか]
誠意を持って…ねェ。
客も随分と不満があるもんだ。注意してるつもりだが、言われなきゃ気づかねぇな…
[何故自分に任せたのだろう、その答えは今だ見えない。
だが、任された以上はやるしかないだろう。
そう、…出来る事から]
[体全体にお湯を掛け、体を慣らした後湯船につかる。
湯気が周り全てに覆い被さり世界を狭くする]
真っ白で何も見えませんね。
一緒に人が居ても隣に来なければ、
誰だか分からないかも知れません…
[方まで浸かり疲れを癒しながら、
ふと昨夜の事を思い返していた]
[数枚の紙を一つずつ眺めていたが、ふと一枚のメモ用紙に一瞬手を止め]
………忘れちゃいねぇさ。
[呟き、ぐしゃりとメモ用紙を握りつぶす。
そのまま丸めて、火をつけて燃やした。
灰が、煙草入れの中に吸い込まれてゆく]
…3年、か。長かったな。
もう、あれから3年経つのか…。
[外を眺め、また一本煙草を潰す]
[...は机の上に置いた十字架を眺めていた]
こんな物をずっと持っていても何にも…何にもならない…
いっその事投げてしまえば…と、何度思ったことだろう。
捨てたいのに捨てられず未だに此処にある…。
もしもーし、おじゃましまーすっ!
[がらがら、と少々建て付けの悪い引き戸を、中に居るか判らない人に声を掛けながら開け閉めした。]
うわー、湯気がひどーいー
[出来る事からやれ…それが女将から教えられた事だった。
出来ないと立ち止まっていても何も進みはしないと。
進む足があるなら歩けと。
そう教えられて、今まで歩いてきた。
引きずってきたものは結局、捨てることは出来なかったが]
なぁ…女将さんよ、アンタは俺に何を期待していたんだい?
俺は結局…捨てられなかったよ。
アンタがくれた3年間、遂に過ぎちまった。
…そろそろ、潮時だよなァ。
此処を出て、新天地に旅立つべきかね。
[苦笑し、紫煙を吐き出す。
と、最後の一枚に訝しげな視線を向けて]
「露天風呂の穴を塞いで頂戴」…?なんだこりゃ。
ま、誰もいない時にでも確認してみるか…。
[そう言うと、煙草を潰してゆっくりと立ち上がった]
[入り口の方から、声が聞こえて来た。
振り向くが湯気で誰だか確認が出来ない]
誰か入ってきました?
[風呂場は広いので入って来た人と会えるかも分からない。
ちょっと恥ずかしげに、顎までお湯に浸す]
>>328
よぉ、こんばんは。
いや、仕事は粗方終わった。後は明日だ。
[そこで一旦、言葉を止め]
その…どうした、顔色が悪いみたいだが。
具合悪いのか?
[フラフラしている様子を見て、心配そうに。と、十字架に目線を向けて]
その十字架…ずいぶんと値打ちものみてぇだな。
大事なものなんだろ?
テレビで見てたぜ、ずっと大事そうに握り締めていた。
…よかったな。
それだけ、アンタのことを大切に思ってくれていた人がいた証だ。
[この言葉が適切かどうかはわからない、ただ何となく励まさなくてはならない気がした。
不器用な自分に、歯噛みをする]
だれかいるのー?
[湯気がヒドいせいで確認は出来ないが、誰かの声がした。取り合えず湯船に入り、声の方に移動する]
ふー、あったかーいー
>>331
慣れないこと…ね。
あまり無理するな。アンタ一人で背負わなくても、支えてくれる人は此処には沢山いるさ。
辛いときは甘えてもいいんだ。ここは癒される場なんだから。
[大切だったもの、という言葉に、一瞬表情を揺らめかせ]
…アンタも、誰かを、失ったのかい。
[小さく呟くように…注意しなければ聞き取れないぐらいに小さく]
ふんふんふんふーん♪
[鼻歌を歌いながら携帯片手に弄り回す。
大分使い慣れているようだ。女子高生並にメール打ちが早い]
……おお、来たぞい!
なになに…ふむふむ。うんうん。
…おお!新しい写真じゃの!
かわええの〜こんなに大きくなったか。
[声が夜空に響き渡る。迷子な子供が母親を捜す様に
少しづつ声のする方へと動いてゆく]
[姿は見えないから、安心したくて声をかける]
今晩はー、今夜は星空の綺麗な夜ですね。
貴方は、ここへ何をしに来ましたかー?
[――露天風呂。気温が低いせいか、あたりは湯気で真っ白だ。
真っ白に曇った眼鏡を外し、冷えた体を湯船に浸ける]
…わぁ、思ったより本格的なんだね。
外は寒かったけど、お湯に入っちゃえば温かいや。
ん〜、気持ちいい〜♪
[幸せそうな声で呟きつつ、お湯の中で四肢を伸ばす]
ここって覗き穴とかあるのかな?
…あたしなんか覗いてもがっかりするだけだよね。うん。
[ちゃぷん]
[のんびりと湯に浸かっていると、入り口の方から声が聞こえてきた]
あ、誰か来たのかな?
湯気がひどくて見えないや…。
[声のした方向をきょろきょろ]
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