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[噴水の水面を見ていた。初めて、水を使って魔術を使ったときのこと。水を自由に扱えるか、を試すためのテストだったように思う。
その傍にいたのは、祖父ではなかった。
手で触れて、瞬間的に触れた周りから凍らせていく。指先で熱を吸収するために、指の触れている部分だけは凍らない。
まるで、遊んでいるように教えてもらったそれは、気づいたら身についていたように記憶していた。今は、「教えてもらったこと」をおぼろげながらも憶えている]
どうして今になって思い出してるのだろう。
[疑問。今朝の頭痛や夢と関係があるのだろうか、と考え、顔を上げた]
ケネス、さん。
[ケネスは、すぐ近くのベンチに腰を下ろしていた]
[ぼんやり空を見つめていたケネスは、声をかけられて我に返る。]
ああ……ソフィーか……
さっきは、すまなかったな。
悪いな、せっかく担ぎ込んでもらったのに抜け出してきちまったぜ。
まあ、痛みはさっきよりか大分ましだわ……
[少し笑いながら、そうつぶやいた。]
[立ち上がり、ケネスの前まで行くと、彼を見下ろし]
ケネスさん、どうして病院から逃げ出したのですか?
まだ、貴方の怪我は治ってないのに。
いくら動けるからと言っても、それでは治るのにも時間がかかります。
ちゃんと傷口を消毒して、火傷にだって薬を塗らないと。
ご自分で治せるなら別ですが、苦手だと仰ってましたよね。
……なんだか、死に急いでるように、見えます。
[そこまで言って、隣へと腰を下ろす]
[←交渉次第で村側に着く気満々だったサーヴァント。]
無理に受けなくても、アド・エデムが回避すれば良かったんだよ。サーヴァイン。
[回避が出来るように上空に投擲したという裏話。]
死に急いでるか……違いねぇ
[ケネスはハハッと笑い声を漏らし、しばらく考える。]
……そうだな、お前さんには話しても良いか。
俺の人格と記憶はな…「滝田真」と言う人間の、記憶と人格を魔術で封印した上に成り立ってんのよ。
「滝田」が封印されたのは5年前でな……実は5年間しか記憶無いんだ……俺。
その封印が解けると同時に「滝田」は元に戻り、おそらくだが、俺の記憶と人格は消える……
だから、まあ…じっとしていたくなかったのさ。
解っちゃいたんだよな、ずっと前から……
もうあまり時間がないってよ。
聖杯戦争に参加しているとき、宗冬を召喚した時……いや、もっとずっと前かもしれない……
その時から、もう時間は無いって解ってた気がする。
……でもなあ、解りたくなかった。解らない振りをし続けたって感じかな。
がむしゃらにやってりゃ、足りない時間だって補える。間に合わないことだって間に合うって思い込んでやって来た。
……まあ、結果はご覧の通りだけどよ。
[そう言って、笑う。]
[ケネスの話を黙って聞いていたが]
……そう、ですか。だから、バーサーカーは真さんと呼んでらしたのですね。
ケネスさんが、この5年間の人格ということですけど、本当に忘れてしまうのでしょうか。
5年前に現れたケネスさんは、じゃあ何処から来たのでしょう。
ケネスさんには、滝田真としての記憶はあったのですか?
ケネスさんは、消えたくないのですね。
……真さんは、どうなのでしょう。今消えている彼は、どんな、思いでいるのでしょうか。消えているのですから、思いなどないのかもしれませんけど。
人が記憶障害に陥ったとき、また記憶が戻ったときになくしている間のことを覚えている場合と、なくしてしまう場合とあるようです。
だから、いなくならないかもしれない。
ケネスさんの記憶を持ったまま、消えることがなく、元に戻る方が一番いいのでしょうね。
ケネスさんは、ケネスさんのままでいたいのかもしれないですけど。
真さんにも、待ってる方がいらっしゃるのではないでしょうか。
家族や友達。そんな人たちが。
滝田の記憶は無いよ。
いや…記憶の断片は夢の中で見る事もあった。
ありゃ、家族なのかな?よくは解らないんだけどよ。
5年前の俺か……何ていうかな人形みたいだったよ。
必要な時に知識は出てくるんだ、記憶に無い知識が……だどけ周りの反応にどう対応して良いかわから無くてな、始めはただコクコク頷いていたよ。
今の俺の人格はオードリーが……ああいや、俺の師匠で滝田を封じた張本人なんだけどよ、その人が教えてくれたものだ。
喋り方、振る舞い、考え方、酒、煙草、まあほぼ全部だな。
言うなれば、俺は師匠に育成された人形ってとこか。
お前も自分の事そう言ってたけどよ、感情が無いのだけが人形って訳じゃない。
こう言う形もあるってことさ。
……そうだな、今まで考えないようにして来たが、真も無念だったろう。
いや…本人は気づいて無いのかも知れないが、5年が空白になれば悩むと思う。
今の俺が結果的にどうなるかは解らないんだけどよ……俺は……滝田の記憶の消滅を聖杯に願うはずだったんだ。
[自分を、待ってる人はいるのだろうか。ケネスに投げかけた言葉を、自分へと返す。
シャルロットの顔が浮かんだが、聖杯戦争が終われば、彼女は座に帰ってしまう。
待ってる人もおらず、人としての心が欠けた自分は、彼にそんな言葉を掛ける資格などないのかもしれない]
ごめんなさい、ケネスさんの気持ちもわからないのに、偉そうな事を言いました。
でも、消えてしまうならなおさら。
「真さん」に戻ったときに、何故「自分」がここにいるのか、伝えた方がいいように思います。手紙でも、何でも。
それに「真さん」に戻ったら魔術の使い方なんてわからなくなるでしょうから、体はしっかり治した方がいいと思います。
教えられた人格でも。
自分で考えて行動できるなら、失いたくない自分があるのなら、それはやっぱり「ケネス」さんという人間だと、思います。
最初がなんであれ、ケネスさんはちゃんとこの5年間を生きてきたのですから。
消滅ではなくて。
記憶の融合を願った方が、ケネスさんにとっても、真さんにとっても、よかったように思います。
いまさら言っても仕方ないことですけど。
[視線を落とす]
美貴さんが、バーサーカーの仇をとるんだと、すごく悔しそうにしてました。
バーサーカーは、消えてしまったけど、ケネスさんに呼び出されて、幸せだったように思います。
手紙……滝田への手紙か……
それは、考えもしなかったな……
何せずっと否定したくて仕方なかった相手だ……
……だが、ソフィーの言う事は解るぜ。
自分で考えて行動できるなら…か
なら、お前さんも立派な人間だな。
わざわざ探してくれたんだろう?
まさか、俺に言っといて、自分は違うとか言うんじゃないよな?
[ケネスはそう言ってにやりと笑った。]
[シャルロットは、自分に呼び出されたことを後悔していないのだろうか。
今頃、心配しているかもしれない。いや、しているだろうと思う。目の前で倒れた自分が、いなくなってるのだから]
美貴には気の毒な事しちまったな……
まあ、宗冬は、その場その場でいつも幸せそうな奴だからな。
……向こうでも幸せにやってるさ。
私には、物事に対する感情がありません。
だから、教えられた知識をもとに判断することしか出来ない。でも、それは私の判断ではない。自分には、本当はそのことが、いいことなのか悪いことなのかわかってないんです。
でも。そうですね。私は「人」であることを捨てたくない。
それだけが、私が人である証です。
だけど、聖杯戦争が進むにつれて、失っていたものを思い出すようになりました。
昨日と今日の私は違う。当たり前のことなのに、今はそれを実感できるのです。
変わらず、そこに感動があるわけではないのですけど。
バーサーカーは、おかしな方でしたね。
敵であるのに、憎めない方でした。
キャスターは、彼の言葉に怒ってしまったようですが。
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