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[――昼下がりの談話室。...は窓の外の曇り空を眺めている]
…ヒューさんとクインジーさん。
二人とも旅立っちゃったんだね…。
ヒューさんのラジオ、もっと聞きたかったな。
こんな空の日には、どんな曲をかけてくれるんだろう?
クインジーさんとは、もっとお話ししたかったな。
結局、あたしは何もお手伝いできなかったよ…。
[渡しそこねたポスターを、ぼんやりと見つめる]
あたしも行きたいな…新天地…。
[誰にともなく、ぽつりぽつりと語りはじめる]
自分が走っている時は、まわりのことはよく見えない。
自分が誰かを追い越したのか、それとも誰かに追い越されたのか。
立ち止まって、一息ついて。
ようやくまわりが見えてくる。
あたしはいつも追い越されてばっかり。
あなたに触れようと伸ばした手は、今日もむなしく空を切る。
あたしは過ぎ去っていった人のことしかわからない。
あたしも走りはじめたら、あなたが見えなくなるのかな…?
[一冊の本を取り出す。題名の書かれていない、真っ白な本]
あたしが知ってるヒューさん。
テレビの中のヒューさん。
お酒を飲んでるヒューさん。
あたしが知ってるヒューさん。
でもそれは、長い物語の1ページにすぎない。
ちょうどこうして、しおりの挟まった1ページ…。
[...は、真っ白な本に銀のしおりを挿し、ぱらり、とそのページを開いた]
『――男は、慣れた手つきで宿帳にペンを走らせる。
閑静な温泉街の一角、少し古びた温泉旅館。すっかり顔なじみのその宿に、男は再び立ち寄った。
慌ただしいスケジュールの中、男はつかの間の休息を取る。
古美術商にラジオDJ、様々な顔を持つその男は、宿の中でも独特の存在感を放っていた。
輝かしいその活躍の裏に、どれだけの苦労があったかは知り得ない。
だがそれ故に、その男の言葉に励まされたものも多いだろう。』
『――収録も無事に終わり、番組も落ち着いてきた頃。
男は颯爽とその宿を後にした。
新たな仕事が入ったのか、はたまた新たな美術品を求めて旅立ったのか。
男の行方を知るものはいない。
だがおそらくは、今頃どこかでいつもの台詞を吐いているに違いない。
「いい仕事してますね」と。』
[ぱたん。...は静かに本を閉じた]
…ヒューさん、今頃どうしてるんだろう?
やっぱり忙しいのかなぁ?
でもヒューさんならきっと大丈夫だよね。
【ヒューさんは新天地でうまくやってるみたい】
[ラジオから流れる声を思い出しながら、...は再び窓の外の空を見つめた]
[どんよりとした曇り空。夜になりさらに厚くなったように見える雲からは、今にも雨が降り出しそうだった]
…クインジーさん、どうして行っちゃったんだろう?
花火のポスター、頑張って描いたのに。
あたしじゃお手伝い、できなかったのかな…?
あたしの知ってるクインジーさん。
あたしの知らない…クインジーさん…。
[...は、真っ白な本に銀のしおりを挿し、ぱらり、とそのページを開いた]
『――赤い髪のその男は、遠く買い出しから戻ってきた。
風変わりな客の訪れる、少し古びた温泉旅館。今日も気丈な女将のもとで、男は仕事に奔走する。
強面な見た目とは裏腹に、男は何かと世話を焼く。
行く先々で貧乏くじを引いてしまい、後始末に奔走するはめになるのも、そんな男の性格からだろう。
男はときに、何事か考え込むような表情を見せる。
仕事の手を止めた一瞬の、その表情の理由を知るものはいない。』
『――ある夜、男は忽然と姿を消した。
やりかけの仕事もそのままに、男は新たな地へと旅立った。
旅立ちの理由はわからない。
ただひとつ、男が一瞬見せていたあの表情だけが、その答えを知るのかもしれない…。』
…え?
[嫌な胸騒ぎを覚える。...はさらにページを一枚めくった]
まただ…また真っ白だ…。
[ぱらり、ぱらり。無駄だと知りつつ、何枚もページをめくる]
…クインジーさん。
もしかして…クインジーさんは…。
【クインジーさんはまだ悩んでるの?】
[ぐるぐると、様々な想いが頭を巡る。
いたたまれなくなり、...は誰もいない談話室を後にした]
[――夜。一人、自分の部屋にいた...は、談話室へとやってきた]
…あ、こんばんはネリーさん。
ニーナさんは…お休み中かな?
[...もニーナを起こさないように、そっとこたつに潜り込む]
セシリアさん。今の自分を見失っているのですね…
大きな夢を持っていて、ふと立ち止まると
そうなる人が居る様ですが、彼女もそのような人でしょうか…
>>+210 セリア
そうか、俺もリアルじゃ同じ悩み抱えてるなァ…
好きな職だから我侭言ってられんが。
どこで働いても付きまとうもんだと思うぜ。
アンタの行く道、見つけられたらいいな。
…と、セシリア来たな。
[セシリアの言葉に小さく笑い]
俺ぁ…もう悩みは吹っ切れたよ。
もう歩くしかねぇってな。立ち止まってられねぇし。
もう少ししたら、そのページに書き加えられるのかねぇ?
ポスターは悪かったな…残したまんま来ちまった。
残されたもんの気持ちも分かってるはずだが…身勝手な奴だな、俺は。
[苦笑して]
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