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[──…ひとつ思い出す事が出来た。
私は泣きながら昨夜父のベットで眠ったのだった。
それはケープコッドへヴァケーションへ出掛けた14歳よりももっと幼い子ども時代に還ったかのように。
……いいえ。
私はけして幼子ではなかった。
私は確かに混乱していて、父の傍で過ごさなくては永遠に訪れないかとも思える夜明けまでの時間を過ごす事には、耐えられそうになかったけれども。それだけが理由ではなかったのだ。]
[シャーロットは重く身体にのしかかる密度を持った闇の中でゆっくりと瞬きをし、わずかにひらいた口唇の隙間からかすかに息を零す。昨夜の出来事を吐息でなぞるように。]
[私は──…。
あることを確かめるため、そして彼を「試す」ために。
私と一緒に眠って欲しいと泣きながら懇願したのだ。]
…パパ。
[眠りに落ちた彼の厚い胸にほほを寄せ心臓の鼓動を聞きながら、私は言いようのない幸福を感じていた。
私は彼の背に回した私自身の腕をそっと解き、手のひらを彼の鍛えられた胸筋から贅肉のひとつもない脇腹に向けて静かに滑らせた。手のひらが腰骨に触れたあたりで、パパがわずかに身じろいだ瞬間、私はなんておそれを知らないことを試そうとしているのだろうと、背筋に震えが走るのを感じた。]
[私は小さく首を振り、私の長い髪が彼の肌をくすぐらないように、片手で髪を押さえながら、ゆっくりと彼の下半身に覆い被さるようにして覗き込んだ。
私は胸が甘い苦しさで満たされるのを感じていた。]
パパ、愛してるわ。
[髪を注意深く脇に流し、左手をシーツの上に降ろして身体を支える。
そして、最初は右手の甲でボクサーショーツの上から彼自身を下から撫で上げた。すでに熱く硬くなり掛かっているそれ。私は返す手の内側で今度は上から撫で下ろした。
そのまま、私は痺れたようにしばらく静止していたように思う。]
[指先で何度も彼自身を布越しに撫で上げた。
兎の鼻のような先端のくびれから先の感触が面白くて、軽く指で輪を作り締め上げるようにして上下に動かし、また指の腹で僅かに液体が滲み始めたその周囲を円を描くように撫でさすった。
いつまでも触れていたいような気持ちだった。
それで居て、反り上がって来る彼自身に戸惑い、彼を起こして何時ものように「ねえ、この後はどうなるの? どうすればいい、パパ。」と私は聞きたい衝動に駆られた。
私は隆起したボクサーショーツに頬を寄せ、彼自身の匂いで肺を満たした。そして目を閉じて、ショーツの隙間から指を這わせその先端に軽く一度だけキスをした。]
[私はそれ以上どうしていいか分からず、眠っている父親に覆い被さるように抱きつき、首筋に顔を埋めた。
パパは苦しそうな呼吸を繰り返しながらも、私を守るように私の背中を優しく抱きしめてくれた。やさしく力強い腕だった。私はまた深い幸福感をおぼえ、私もまたどうやって呼吸をしていいのかが分からずに天井を見上げて喘ぐような息を漏らした。
ママの日記はきっと嘘ではないのだ。嘘では無いけれど間違っている。
パパは私自身を望んでいる。
けれども、私を傷つける様な事は天地が反転したとしてもあり得ない…──。
ねえ、ママ。
私は、パパ以上に愛せる人をこの世に見つけ出す事が出来ないような気がするの。だから苦しくて堪らない。私はその為に、永遠にヴァージンで居続けなくてはならないのかもしれない。]
―回想―
[ナサニエルとの「契約」における約束事
1.「契約」に付随する行為の前には、必ず事前にアポイントメントを取ること。
2.「契約」を結んだ当人が、ナサニエル以外の者と性的接触を持つ場面に遭遇しても、ナサニエルは当人の行為には一切干渉しない。
3.ナサニエルが、「契約」を結んだ当人以外の者と性的接触を持つ場面に遭遇しても、その場面におけるナサニエルの行為に一切干渉してはいけない。]
[ユーイン・ドナヒューは、1.以外の項目に対してはたいへんに忠実な人間であった。アポイントメントのタイミングはいつも気紛れであり、時に「今から来て」という電話を寄越してくる人間であったが――ナサニエルが誰と交わろうと、自身が誰と交わろうと、それを心から愉快そうにナサニエルに話すような、そんな奔放な人間であったのだ。]
[パパに抱きついた姿勢のまま、彼の下着と私のネグリジェ、それに私の下着、幾重にも重なった布越しに熱に触れているだけで、どうにかなってしまいそうだった──。]
[──シャーロットの記憶は*其処で途切れる*。]
[低い唸り声は獣の如く、荒い息は獣そのもの。
アルバムにかかった指先はその低い唸り声に怯えて、その中身を見るはおろかそれを取り出すことも叶わず]
…何…?
[唸りに怯えて振り向けばだらしなく涎を垂らす犬の存在に背筋はぞくりとふるえ]
―自宅/自室―
[犬や猫に囲まれて、高笑い。]
ハーハッハッハッハッハッハッハッハ!!
[つまらない空気は、殺すに限るとでも言わんばかり。]
あの子相手じゃあ、死ぬまで至らないでも
ひと噛み。そのひと噛みを避けることもできないんじゃあないか。
非力な女の子と、私のタイガー……クククク。
ひと噛みでも、十分。いや、十分過ぎるよ。
[動物たちを、ご満悦の表情で撫でまわしている。]
[ぽつりぽつりと歩くネリー。見たこともない場所だったが、それでも水害の跡が生々しく残り見慣れない景色、見慣れない穀倉地帯を彼女に映す。しかしネリーはそのような余裕はなかった。]
あ……この看板…こっちへ向かったら帰れるかも…
[ネリーはヘイヴンを指す矢印の向きへ歩き出した。]
[水を怖がる症状。それは、狂犬病の典型であった。
潜伏期間は3週間。この状況では適切な
予防行為を行えないと踏んでいた。]
災害時の、不幸な不幸な事故なんだって。
野犬に噛まれて……そんなバッドニュース。
[ましてや、タイガーは躁期であった。
まるで狼のように、猛り狂っていた。
あの犬は、何のためらいもなく襲いかかるであろう。]
[疾走するその人影が、いかに常人離れした速度で走ろうと、人ならざる彼に敵うはずはない。
追いつき、その走路の前方に回りこんだギルバートは、眼前のほっそりとした人影を見た。]
[急に現れた彼の姿に途惑い、足を止めて立ち止まる『それ』は、長い金色の髪を背に垂らした少女。]
[──あの、雑貨屋で店番をしていた双子の片割れ、ウェンディであった。]
[ユーインは、人目につくかつかないかの場所で性行為するのを好んでいた。
彼が一番気に入っていたのは、ドナヒュー家の敷地内にある倉庫の中。昼夜問わずそこに侵入しては、ユーインの身体が満足するまで貪り尽くすような性行為を繰り返すのが常だった。
それから一度だけ、広いだけが取り柄の、真夜中のジュニアハイの校庭のど真ん中。さすがにこれは互いに辟易したものだったが。
「いつ誰に見られるかが分からないスリルが楽しいんだよ、ナサニエル?」……と、ナサニエルに身体の芯を貫かれながら屈託の無い笑顔でそう主張するユーイン。
奔放で、世の中の全てが彼の「おもちゃ」に見えるような笑顔。――近所では異常なまでに評判が良かったユーインの、もうひとつの顔であった。]
[だが、今目の前に居る少女は、あの時の清楚でか弱げな面影は無くなっていた。
少女は血塗れだった。
血濡れで膚に張り付いた衣服はその細いボディラインを露わにし、余計に可憐に頼りなげに見せ、汚れていない部分の白い膚は光を放つが如く白く。
少女は、ギルバートの姿を認め、いっそ妖艶と言ってもよい笑みを浮かべた。]
『ああ……そうそう。そういえば……』
[たった一度だけ、ナサニエルはユーインの勉強部屋に侵入して性行為を持つように指定されたことがあったのを思い出した。
家族がリビングでテレビと共に家族団欒を楽しんでいる声が聞こえる中、ナサニエルは木を伝ってユーインの勉強部屋に忍び込んだ。
「天使なのに、空飛んで来ないんだ?」
木の葉まみれのナサニエルを見て、心から可笑しそうに笑い転げるユーインは、まるで家族に見つかるかもしれないという危険性を、さらに自分から広げて遊ぶ子どものようだった。
栗色の髪、上品でありながらもどこか悪戯な赤い光が宿る瞳、そして彼の家族に見つからぬよう、声を潜めて耽る行為――彼の「幻影」らしきものを見たナサニエルに、その記憶が濁流のように流れ込んできた。]
「ギルバート? 良かった、やっと会えた。ずっと呼んでたのよ。」
[だが、その妖精じみた美貌の両の瞳は、身体を染める鮮血と同じ、血濡れの赤に染まっていた。
鮮やかな赤で縁取られた唇をふっくらと開いて微笑む少女に向かい、ギルバートもまた、薄い笑みを浮かべた。]
こんばんは、ウェンディ。
[犬。
それは、ともすればただの犬だった。
しかし、その犬はどう見ても平常ではなく異常であった]
…なんで、こんなところに犬が。
[だらしなく口から涎を垂らすその犬の瞳の焦点が合っているとは思えなくて。
けれどその理由を考える前に既にその犬と自分が対峙していると言うその状況が既に絶望的なものであった]
[チリチリと膚に感じる感覚が伝える、これは「血族」。
しかも、]
『血に狂っている……』
[忌み子、だ。それもかなり血の濃い。]
[体力は底をつきそうだ、と思っていたのだが意外と身体が軽い。街へ戻れる目処がついたためなのか。表情は明るくなかったがネリーはしっかりとした足取りになっていた。]
あ…ら…?
[目の前に何かが見える。まだ200メートルはあるだろう。人と人が対峙しているように見える。
悪寒がネリーの中を走った。あの空気は危険だ。直感が教えている。近づくべきではない。しかし真実もあの中にある気がしてならない。 咄嗟に身を隠せるものはないかと辺りを見回していた。]
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