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仮にある瞬間、ある人物が感じ・考えている事柄、その全てを理解できるとしよう。だがそれでも、次の瞬間には相手の思惟は別の地点へ進んでいるのだ。
誤差を埋めようと理解に努め続けるならば、やがて自分自身の世界をゼロにし、相手の世界に同一化するという状態しか訪れない。
一方で、ある程度のレヴェルを基準として相手への理解をとどめておくならば、その以後は互いの世界をときおり持ち寄って差異を修正するといった形式をとるだろう。
しかし、ではその基準を定めるのは一体何なのか?
完全な相互理解など成立し得ない以上、結局は主観的な基準、とならざるを得ないだろう。そしてその範囲内で他者への理解をとどめるという立場は、むしろ本来の目的に逆行し、自己にとって都合の良い虚像を作り上げるものでしかないのだ。
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このように見てきた結果、人は他人とわかりあえる、という希望に満ちた幻想は潰え去った。個人が自らの内部に構成する【世界】とは、相互に共通の理解を行なうことが到底不可能なものなのだ。
精神と精神の間に横たわる暗く広い深淵を乗り越えるすべを、私は見出すことが出来ない。もし仮に、そのような出来事が真に存在するとしたら、それは私にとっての“奇跡”だと感じられるだろう。
だが、その“希望”はもはや私にとっての重荷でしかない。
世界が私を愛していないように、私も世界を愛していないのだ。
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以上をもって本論考を終える。
願わくば、いつかどこかでだれかにこの言葉が届かんことを。
Nelly Hope
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[一旦部屋に戻り、シャワーを浴びる。
目の下にできた隈に顔をしかめながらも、仮眠を取る事はせずに、化粧を直せば少しだけ気分がすっきりした]
あたしのやるべき事、ね。
[背後の個人用端末を見やり、小さく呟く。
建築工房から持って来た、空のプリン皿を返却すべく、食堂へと]
[保健室。
ヒューバートの呟きには無言で返す。手にナサニエルが提出していった花を一輪持ち、ぼんやりとそれを眺めている]
[逃げ帰った後、自室でしばらく眠りこけていた。
少し意識が浮上してきたとき、
ソフィーの放送でしっかり目覚める。]
ふぁ…ごはんー
[起き上がりあくびをし、両手を握ったり開いたりする。
ずっと鉛筆を握っていた利き手の動きは鈍い。
が、食事に支障をきたすほどでもないだろう、と頷くと、
何かを思いつき、携帯端末でネリーにメール。]
『課題無事に終わったー?私はまあ、なんとか。』
[左手で打ったために、相当な時間がかかった。
送信すると伸びをして、食事を取るべく食堂へ]
[人気の無い食堂が、いつにもまして静かに思えるのは昨日の喧騒と比較してしまうからだろうか。
食器棚に皿を返そうと厨房に向かえば、カウンターに一枚のメモを見とめた。
内容は違うものの、昨日と同じ筆跡]
ソフィーって、家庭科担当だったっけ?
[的外れな事を呟けば、聞き取れなかった所内放送の内容に思い当たった]
[もらえるものはありがたく頂く事にすると、自分の分をトレイに載せ、テーブルに運ぶ。
残りの量から考えるに、今日も自分が一番乗りのようだ。
放送があったと言うのに、昨日とは違い誰1人姿を見せない事に首を傾げながらも、黙って食事を口にした]
[廊下の光が揺れたような気がして、じっと見上げていた。]
…あー!
[気がつけばとんでもない時間が経っていて、危ない危ないと頷きながら再び食堂へ向かう。
食堂の中を覗けばキャロルが一足先に食事をとっている。
ぶんぶんと手を振って自分も厨房へ、料理をよそって戻ってくる。]
なんか今日皆ご飯大丈夫なのかな…?
[首をかしげて、キャロルの隣の隣の席に座った。]
[保健室。
収容所のマップから目を離し、立ち上がる。]
……そろそろ頃合、かな。
[一旦自室に戻り、白い花が植えられた鉢植えを持ってくる。
それを、保健室中央のテーブルに飾った。]
[少し離れた席に座ったコーネリアスを横目で見て、食事の合間に口を開いた]
今日は課題の提出日だし、皆まだやってるのかも知れないわよ。
あんたも、もちろん提出してここに来たんでしょ?
[提出と言った時、ネリーが昨日不思議な事を言っていたのを思い出す。
課題を「向ける対象」とは、どういうことだろう?]
[八宝菜をご飯にかけて食べ始めれば、
オススメされていただけあって美味しくにっこり。]
>>208
あー…。そっか、まだやってるかもしれないんですね。
皆無事に終わらせられてるかなぁ…。心配…。
っと、あ、私は終わりました!キャロも終わった?
[嬉しそうに返答した後に逆に聞き返し。
キャロルがネリーの事を考えてるとは気付かず。]
――自室――
……これで、良かったのかな。
[送信した文面と、元になったテキストエディタの文章とを見比べて私は呟く。内心で問いかけた対象は送信相手ではなく自分自身。
そして、もう一人――]
……メイ。
私がこんなこと考えてたなんて知ったら、悲しがるのかな……。
[希望を託す、と言って出ていった彼女の後ろ姿を思い返す。頬に寄せられた唇は柔らかくて、温かかった]
……もう逢えないのに。
……思い出しても、悲しくなるだけなのに。
[画面を見詰めた儘、数刻。
緩やかに緑の瞳を閉じて、開いた。瞬き。
其れと同時に、開いていた画像を閉じる]
[ 幾つもの画像ファイル。
幼い頃の、彼等の写真。 ]
[端末の電源を落として椅子から立ち上がり、
部屋の電気をも落とすとふらりと部屋を出た]
[彼の笑顔を見れば、課題の出来はわかった。
その屈託の無い表情が憎らしくなって、半眼で睨むように視線を投げる]
いくらあたしでも、課題提出もせずにご飯食べてたりしないわよ。
>>203
[コントロールを失いかけた私の感情を制止させるように、携帯端末が震動した。
教官からの連絡事項だろうかと確認する。ふ、と小さく息を吐いた]
『出さないでおこうかと思ったけれど。今しがた、送信したわ』
[コーネリアスに返事を送り、再び私は自問した。これで良かったのだろうか、と]
ははは。
同じ冗談を二度くり返すとは、ソフィ先もまだまだだぜ。
[慌てて駆けたりせず、悠々と食堂へ向かって歩いているつもりのナサニエルの足は、少し早足だったりする。
早く食べなければ脱落と信じての事ではもう無かった。
最終選抜一次選考の結果も、いつ出てもおかしくない]
いつが収容所での皆一緒の…最後の食事になるとも知れねぇし。
[寂しい独り言にらしくないなと首を振る。
食堂の扉に手をかけ、開けた]
よっ、今日の飯何?
[無言・無表情で、携帯端末を操作する。彼女には非常に珍しいことだ]
『Subject:第1回選抜結果
ネリー=ホープ
至急保健室まで来るように。
ソフィー・スチュアート』
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