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心配いらないさ。
きっと、すぐ見つかる。
[ソフィーの表情を伺いながら、そう口にしていた]
なにか、イアンの変わった癖や習慣だとか……
よく気にしていた場所だとか、心当たりはないか?
[言いたいことは行動が示したのだろうか。
左手に音を発したのは自宅の鍵だった。
しかし鍵とは時として殺人にも及ぶ鋭い凶器となる。
ナサニエルの喉元目掛け、異常な勢いでその小さな凶器を閃かせた]
[申し訳ないといった風に頭を振り]
──…いえ。
父も、私と同じく社交的な人間ではありませんでしたから…。
[それから気付かれない程度の細い溜め息を吐き]
よく行く所と言えば…、
アンゼリカか雑貨屋くらいだったでしょうか……。
[目を見開いて、ハーヴェイの行動を見つめていたが、彼の左手に閃く銀色に、思わず表情を強張らせる。]
なっ……………!
[ハーヴェイとの距離はあまりに近く、逃げ出すのはかえって危険と判断したナサニエルは、咄嗟に両腕で喉元を防御した。]
そうか……。
[雑貨店はというと、リックが帰らぬ人となったと帰宅した私にマーティンが話していたことを思い出す。
そして、ウェンディはというとまだ帰ってきていないのだと。]
『どうなっているんだ――』
[一人残されているであろう、ニーナも気がかりだった。]
じゃあ、雑貨店に行ってみようか。
[車を雑貨店の方へ向けた]
――!!?
[私は雑貨店へたどり着き、絶句した。
窓ガラスが割れ、そこから覗く店内の様子は荒れている。
ラング牧師の自宅を訪れた時のことが脳裏を過ぎった]
ソフィー、すまない。
ちょっと――
[車を停める間もなく、雑貨屋の中に駆け込んでいた]
ニーナ!!
[極度の疲労で何故こんな攻撃ができたのかわからない。しかし銀色は寸前で空を切る]
……あ…ぅ……
[気力が切れたのか、そのままぐらりとナサニエルの方へと倒れこむ]
…ユー…イ………どう…し……
……約…束……を……
[そのまま、意識を失う。もう涙は出なかった]
[着くなり飛び出して行ったヒューバートに驚き、
後を追うように雑貨屋へと向かう。]
『今度は何が──…。』
[割れたガラスを避け慎重に扉を潜った。]
…………………ッ!
[銀色の一閃がギラリと目の前に入った瞬間、ナサニエルは思わずそこから目を逸らす。]
……………ん?
[下手したら大きな怪我を負うかもしれない――そんな覚悟と恐怖の入り交じった目をしたナサニエルの視界に、手にした凶器を振りかざしたまま、それを当てる寸前の所で倒れ込むハーヴェイの姿が入った。]
なんだ?おい、ハーヴェイ!しっかりしろ!!
[何かをうわ言のように呟くハーヴェイの肩を揺さぶる。]
ちッ………!
ったく……人騒がせな………
[虚ろな表情を浮かべるハーヴェイの目を見て、ナサニエルは安堵と不安の入り交じった心地を覚えた。]
ったく……兄も弟も、揃いも揃って……
[力無く崩れ落ちたハーヴェイの手から鍵を取り上げ、棚の中にしまいこむ。ナサニエルはひとつ大きな溜息をつき、ハーヴェイの身体を再びベッドに寝かせた。]
―雑貨店―
くそっ!!
[拳が壁に叩きつけられる。
ニーナから事の顛末を耳にした私は、怒りに身を打ち振るわせていた。
窓際に寄り、粘着テープが残されたままの板ガラスを外す。忿怒に血が沸騰する思いだった。]
ソフィー……
[辛うじて感情を押し殺した声が彼女を呼ぶ。]
すまない。
これから、どうしても片付けないといけない用事ができた。
できれば……ニーナについて話を聞いてやっていて欲しいが……
イアンのことが気になるだろうし、誰か人を探してその人を頼ってくれてもかまわない。アンジェリカなら、誰かいるだろう。
くれぐれも、できる限り一人であぶない処へ行くのは避けてくれ。
一度はここに戻ってくる。もし、待っててくれそうなら、その時合流しよう。
[雑貨店でいくつかの物を購入し、準備を整えた]
──ブランダーの店・店内──
[中は惨憺たる有様だった。
前に来た時は商品が散らばっているだけだったが、今度は何と、壁といい棚といい、乾いて変色した血で赤黒く染められていた。]
……酷い、何…これ………。
[店内の何処かから生臭い香りが押し寄せて来る。
思わず眉を顰めてハンカチで口元を覆った。]
[奥から戻って来たヒューバートの荒々しい行動に驚き、ニーナから何を聞いたか訊ねようと思ったが、感情を押し殺し慌しく動き回る姿を見て、今は何も聞かずにおこうと思った。]
ニーナさんは奥に?
さァて、どうしたモンか……
こいつ野放しにすんのは危険かなァ……
[そう呟くと、ナサニエルは自分の身体に巻き付けておいた革のベルトをハーヴェイの両手首に巻き付け、彼の動きを制限した。]
まさか、こんなひ弱そうなヤツがカポエイラの戦士とは思えねぇしな……。ま、手首縛っておけば十分だろ。
[『まさかこんな場面で、ボンデージの技が役に立つとはなァ…』自嘲気味な表情で髪を掻きむしると、ナサニエルはどっかりと椅子に座った。]
落ち着くまで寝てな。
それとも、俺とユーインの話でも聞きたいか?
[煙草に火をつけ、ベッドに寝かせたハーヴェイを見下ろした。]
――室内――
[気がつくとわたしは暗闇の中に居た。どうやら何処か知らない場所へ連れて来られたらしい。
誰に?
解らない――]
[辺りを見渡していると、次の瞬間スポットライトのように眩い光が一点を映し出す。わたしの瞳はその光に導かれるように視線をそちらに移した。]
[光の中に人影が見える。よく見るとそれはローズだった。彼女は絹の布一枚を羽織っただけの、あられもない姿で微笑んでいた。口許は艶やかに歪み、見るもの全てを誘惑するかのようにそれはそれは色っぽく微笑んでいた。
垂涎するかのように、わたしは彼女の姿に魅入っていた。いいえ、甘く滴る蜜を舐め尽してしまいたいと、禁断の果実に手を伸ばしていたかもしれない。
しかしわたしの願望は叶う事無く目の前で打ち破られてしまう。そう、あのギルバートという男によって…。]
[突如現れたギルバートに、ローズは蕩けるような眼差しを送り、彼の体にしなだれ掛かり濃厚なキスを交わし始めた。わたしの目の前で。見せ付けるかのように。男もまたわたしの心情を知っているのか、わざと見せ付けるかのようにローズの躰へ自らの指を滑らせる。項に、胸に、腰に、そして太腿に――]
[彼の手管に気持ち良さそうに目を細めるローズの姿を、わたしはしかし目を逸らす事など出来ずに食い入るように見つめてしまう。屈辱を味わわせられていると解っていながらも。唇を噛みしめながら]
[やがて満を持したローズの躰に、男は屹立した男性器を誇らしげに埋め込み、また彼女もそれを待っていたと言わんばかりに艶かしい嬌声を辺り一体に撒き散らす。
屈辱の瞬間――
わたしは目の前が赤く染まるのをスローモーションのように眺めていた。]
[と、そこで場面が一点する。
次に映し出されたのは、見慣れた景色。見慣れたというより、まだ記憶に新しい景色というべきだろうか。
場所はローズと密会を行った、酒場の地下。彼女のおばが以前男を引き込んで性愛を交わして居たという場所でもあり、わたし達がいけない夢を貪った場所]
[湿り気のある澱んだ空気、古びたベッドの上、彼女が裸で横たわっていた。胸にナイフを突き刺して。
辺りには夥しい血液が流れ出し、寝具はじわじわとどす黒い色に染まっていっている。刺されてからまだ間もないらしい。彼女の躰は時折、ピクリピクリと痙攣を起こしていた]
[ふと、わたしは自分の左手に熱い物を感じ視線を向ける。そこには東洋の彫師に描かせた赤い眼をした蛇が、舌をチロリと覗かせ満足そうに蠢いていた。手の甲にまで描かれた獣、その先端にある指先からは鮮血がぽたぽたと滴り落ちている]
[その雫を見てわたしは悟る。
嗚呼、わたしの中の悪魔(嫉妬)が再び目を覚ましてしまったのね――と]
――朝 自宅――
[差し込む光によって、わたしは悪夢とも呼べる眠りから目を覚ます。
素肌に乗せられていたブランケットが、慣性によって腰元へするすると落ちていく。
上体を起こして一度伸びをする。勿論辺りは血の海なんかではない。]
…あぁ…夢…。
[無防備な左手を擦りながらわたしは蛇の目がまだ濁っている事を確認してほっと胸を撫で下ろす。と、同時にいつ現実になるのだろうかという漠然とした不安に身を震わせた。]
[ギルバートという男の手によって目覚めさせられた嫉妬が、いつ本来の姿に戻ってしまうか、それはわたしにも解らない。ただ一つ言える事は、早い内に手を打って置かなければ、今見た夢と全く同じ事をわたしがローズに施してしまうという事だけだろうか。]
それだけは…何としてでも避けたい……っ…ごほっ…ごほっ…
[連日の無理が祟ったのか。最近収まっていた咳が再びわたしの体を蝕む。
――これもいい機会かもしれない。
咳き込む身体を屈めながらわたしは思う。体調不良を理由に彼女に近付かなければ。お互いの感情も醒め、少しは危惧から解放される事だろう。]
そうよ、昨夜の一時は夏の夜の夢。そう思ってしまえば…再び悪夢なんて見ることも無いんだわ。
だからしばらくはローズのお店にも行かず、せんせいの診察を受けて…。ゆっくり体を休めることに専念しないと…。
[まるで自らに言い聞かせるかのように独り言を呟くと。わたしはベッドから這い出し、出掛ける準備を行う。勿論ローズの所ではなく、せんせいの所へ行く為に。]
そういえば…この前黙ってせんせいの家から帰ってきたこと、すっかり忘れてたわ…。
[そんな呑気な事を呟きながら家を後にしたわたしが、村で起きている事柄を把握するのは、まだ*もう少し先の事*――]
[出掛けても構わないと言うヒューバートを遮るように]
私も彼女が心配ですから──。
ヒューバートさんが戻るまで、此処にいます。
[そう言って、頷いた。]
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