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[ナサニエルと別れた後、彼は庭に出ていた。此処もマップの中。
風にも陽にも感じられる、日に日に増す暖かさ。徐々に近付く春。
其れと同時に終端の王も迫っているというのは皮肉な話だが。
天を仰がんと顔を上げると、木々の合間に見える奇妙な煌めき]
……まさか。
[深緑の瞳を細めながら、眼差しを向ける]
また、訳の解らない場所に……。
[木登りなんて、何時振りだろうか。
ナサニエルに任せるべきだったかとぼやいたものの、
傍に近寄ると右足の甲を幹に押し付け、足場を確認。
慎重に、然し案外慣れた様子でするする登っていく。
枝に到達するのに、然程時間は掛からなかった]
くっそー…薄情者めぇ。
…だが助けが来なかったのはむしろ良かったかもな。
この俺を泣かしたとあっては…
そしてそれを見られたとあっては…生かしておけねぇ。
[ナサニエルは黙る子も泣かす眼力でギロリと野菜共、特にリーダー格のオニオン野郎を見据えながら、どこからか取り出したナイフに舌を這わせる]
ズタズタに切り刻んでやる…!
[無事に袋を手に入れ、小さく息を吐いた。
木の上から見る景色は、屋上のものともまた違う]
……懐かしいな。
[枝に掴まった儘、暫し其れを眺めた後、
登った時よりも幾分かゆっくりと降り始めた。
が、其の間にメールの着信――
ポケットから落ち掛ける、携帯端末。
珍しく動揺した彼はバランスを崩して、
――ザザザッ!
茂みの中に落下した]
[風にふわりと舞う緑の葉。
高さが無かったのは幸いか]
ハッ。
いや、待てよ?
包丁で野菜の皮が剥けるなら…、ナイフでだって剥けるだろ。
そんで俺はナイフだったら、授業で扱ったりするわけで…これなら上手くいけるか!
[早速試そうとして、ベロを付けたナイフじゃまずいと気付けたので調理場で包丁の代わりの小振りのナイフを取ってきた]
よし…
[――果たして、思惑はうまくいく。
野菜の90%程を無駄にしていた包丁捌きであったのが、ナイフへ持ち換えるだけで紙のような薄さで皮が剥けていくのだった]
俺すげぇ!
[彼らには美味しいカレーになって頂くことで、罪を償ってもらう事にする。ズタズタは止めだ]
[玉葱には結局泣かされながらも、どうにか野菜の皮剥きを終えたのだった]
よくやった…俺。
これならラッセルも、びっくりだろ。
このまま調理に取り掛かりたいところだが、ま、奴にも見せ場は残しておいてやらねぇと。
[作り方が分からないだなんて、独り言でも言わない。
だが賢い判断であることは間違いないだろう。
一番最初の一個づつを除いて、見事に剥き終わった野菜を満足して眺めている]
[茂みに落ちたが故に、受身も取り損ね、
伝わる衝撃に、一瞬、ブラックアウト。
其れでも、袋を死守していた辺りは流石か]
[緩やかに目を開いて、瞬きを数度。
身体の痛みから大した怪我は無い、と判断。
茂みから抜け出すと芝の上に携帯端末を発見。
仰向けに寝転がって、メールの確認と返信を]
『>To: ナサニエル
>Subject: 此方も発見。
収穫:各種香辛料入り、中々上質なカレー粉の模様。
野菜の皮剥き。
其れは原型を留めているか不安だ』
[如何なる惨状に成っているかと、
些か覚悟を決めつつ入ったのだが]
[が、其処に在ったのは、
予想外に見事に剥かれた野菜]
……あの二人はもう調理していたのか。
[キャロルとコーネリアスがやったのだと思った。]
[人の入ってくる気配に振り向いて、わざわざ立ち上がり、機嫌良く迎える]
いよ、ラッセルお帰り。
…思わぬ大冒険だったみたいだな。
[瞬き一つ、歩み寄ったラッセルの赤い髪から刺さるように覗いていた緑の葉を摘み取った。
それをかざして不思議そうに見ながら]
妖精の国にでも行って、素朴な髪飾りでも貰ってきたのか?
[カレー粉の入った袋を卓上に置いて、
妖精の国とのファンタジーな表現に肩を竦め、]
単なる名誉の負傷だ。
[先程衝撃を受けたばかりの背中を叩かれては]
―――――ッ、
[声は上げないまでも、一瞬、顰められる眉]
気安く叩くな、……莫迦が。
……ナイフで皮剥き?
成る程、君には野蛮な物が似合いか。
名誉の負傷?
[謎の回答をわからないといった様子でくり返し、常ならばどうということはない手による衝撃で、眉を顰めるラッセルを怪訝な顔で見る]
おーい…、もしかして食材探してる途中でどっか痛めたのか?
[決して莫迦や野蛮と言われたことへの仕返しなどではなく、自分も訓練の際には強打しがちな肩やら捻る事の少なくない手首等を、順に確かめる様に触れていく]
莫迦はどっちだ。ったく…
どこか取りにくい所に食材があったんなら、俺に頼んで、任せろって。
何のためのペアだと思ってんだか。
[矢張り痛いなどとは言わずとも、
手首に触れられればまた眉を顰めて]
頼らずとも、木登りくらい出来ると思った。
然し、荷重とアクシデントは考慮外だった。
[後者はメール着信を指すのだろうが、
其れは幾ら何でも不可抗力だからか、
ナサニエルを責める気も無いらしく]
其れよりも課題だろう、課題。
お前なぁ、痛いなら痛いと…
[眉を顰めるだけで何も言わないラッセルに、溜息をついて自分の額に手を当てる。怒ったような目をするが、どちらかと言えば心配によるものだ]
……あれ。
[しかしそれが急に止まって、ぢっと複雑な表情でラッセルの目を見た]
…そんじゃ、木登りを任せるべき「猿」って、俺のこと?
[――多分そうだ。
きっとそうだ。
パンチの一つもかましたくなったが、相手は恐らく木から落ちたばかりなのであろう可哀想な子。
…ぐっと我慢の良い子になっておいた]
俺は診られないからな…。
ひどくなる前にちゃんと、ヒューバートに診て貰えよ。
――よし、課題だな。
素晴らしい器用さを見せつけてやった俺が、お前の手の分まで頑張ってやるよ。さ、何でも言って見ろ。
まず何すりゃいいの?
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