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−回想−
[ソフィーを送り届けた後、真っ直ぐに自宅へと戻る。
去り際にこちらを見るソフィーが不思議だったが、自分が考えていた事は恐らく彼女が思っていることとは正反対だろう。
両親に毎夜罵られ、殴られ、一人震え泣いている所に優越感すら漂わせ無理矢理覆いかぶさってくるもう一人の自分。
その時、その顔は酷く醜く見えていたことを覚えている。
あれが自分の顔なのかと思えば、自分の容姿を見たくないもう一つの理由となった。
誰かに触れられるのもまっぴらだった。
大学入学後、言い寄ってくる女性はいたが殆どをつっぱねた。
人との付き合い方をしらなかったし何より誰にも関わりたくなかった。
押しに負け付き合った数少ない女性も身体を重ねたのはほんの数回程度。
前戯はこなしても挿入前の、自分を求める顔にどうしようもない嫌悪感を感じ、大体はそこで終ってしまうからだった]
[宵の口から降り始めた雨は、夜が更けゆくにしたがって徐々に激しくなっていった。
やがてそれは豪雨となって、先日の暴風雨の痛手から立ち直りきらない町に容赦なく降り注いだ。
そして、散々に痛めつけられた山腹の斜面のどこかで、不吉な鳴動が始まった……。]
─酒場「アンゼリカ」2階客室─
[窓辺に立ち、外を眺める。朝だというのに、低く垂れ込めた暗雲が太陽を遮り、町は夜明け前のように薄暗い。
家々の屋根を、路面を打つ雨音。ごぼごぼと流れゆく泥水。
夜が明けてからは幾分か雨足も弱まったとは言え、酷い雨であるのは変わらない。]
[雨の音を聞きながら]
どんどんひどくなっていくんだわ。
また、被害がでるのかしら。
この雨じゃ、注文したものをとどけてもらうことも難しいかもしれないわね。
一度店に行くべきかしら。
ひとつ幸いだったことは、昨日洗濯をしておいたことだわね。
[洗濯から連想された昨日の一連のできごとに微妙な笑みを浮かべた]
[きっと聞かれたであろう、あの行為の声。気配を感じながらも声を落そうとしなかった自分。行為に没頭していたからというのはいいわけにすぎないのだと]
[昨夜はあれからローズマリーと幾度となく身体を重ねた。
容赦ない攻撃を加えながら、昇りつめていく表情の美しさを、うねる肢体の柔らかさを、蜜が溢れる内奥の熱さを熱心に囁いた。]
ブランダーの店に頼んだものを取りにいくなら今のうちだわ。
このぐらいならまだでかけられる。
[ローズマリーはブランダーの店に電話をかけようとした]
もう少し色々見てみたかったんだが、この分だとしばらくお預けかな……。
[昨日洗濯してもらった自分の服を着て、彼女の姿を求めて階下に降りて行った。]
−回想−
[ローズマリーはギルバートの客室を訪れ、何度も快楽の頂点に昇り詰めた。
まるで知っていたかのように弱点を攻められ、ローズマリーは喘ぎ、叫び、ギルバートにしがみついた]
おはよう、ローズ。
[ニッと笑みを浮かべてローズマリーに歩み寄り、その頬に軽いキスしようと顔を近付けた。]
邪魔だったかな? 電話するつもりだったんだろう?
[ギルバートのキスを頬に受けて微笑みながら]
ええ、ブランダーの店に注文していた品物をどうしようかと思案していたところなの。
雨だし、取りにいった方がいいかしら。
ギルバート、あなた、車の運転はできる?
ンン……
まあ、一応は。
[と頷いて見せた。]
じゃあ一緒に取りに行くかい?
ブランダーの店って、雑貨屋かな?高校生くらいの女の子が店番してる・・・。
ありがとう。戴くよ。
[食卓につき、ローズマリーの用意してくれたクロワッサンとスクランブルエッグを、旺盛な食欲で平らげる。]
ええ、そうよ。
知ってるの? ああ、昨日散歩したときに寄ったのかしら?
かわいい娘でしょ、ウェンディちゃんっていうのよ。
ギルバートが車の運転できるんだったらお願いしようかしら。
[ギルバートがたべ終わるのを見届け、コーヒーをだして]
小さい車だから、あなたには窮屈かもしれないけど。
ちょっとした荷物ぐらいは積めるわ。
ブランダーの店までのおつかい、お願いしてもいいかしら?
[ローズマリーはギルバートに車のキーと買い物用のお金を手渡した]
何か他にも必要そうなものがあったら買ってきてちょうだいね。
ああ。まあ適当に見てくるよ。
[自動車のキーと買物代金を受け取り、ローズマリーの唇に短いキスを送る。
教えられた通りに店の裏手に回ると、丸っこいボディの小型車が駐車していた。
ローズマリーは窮屈かもと言っていたが、乗ってしまえば案外とそうでもない。
エンジンを掛け、強雨のなかブランダーの店を目指して走り出した。]
[別にローズマリーが誰に抱かれても実際自分には全く関係ないし卑下する気もない。人間である以上、誰かを求めるのは当然のことなのだし知らない振りをしていればいい。
それでもあの声は自分に思い出させたくないことを思い出させた。
ようやっと蓋が閉じかけていたのに。缶切りがあけたのは缶詰ではなく自分の記憶の蓋だったらしい。
恨むべくは、こんな記憶を植えつけたユーインに他ならないのだが。
ナイトキャップにと、偶にほんの少しだけ手をつけていたブランデーをグラスに乱暴に注ぎ、それをあおる。焼け付くような感触は苦しかったがそれでも手は止まらない。
『忘れろ忘れろ忘れろ、夢だ夢だ夢だ』
普段飲み慣れぬ癖にこれだけ強いものを呷れば結果は明白で。
数杯重ね、ボトルの中身が大分減った様に見えた頃、前後不覚となり、上半身だけベッドに突っ伏した自分が居た]
兄さん…いつまで…いつまで俺を苦しめるんだよ…!
どうしたら…気が済むんだよ…!
[頬を伝うものは苦しさからか、悔しさからか。
シーツを握り締めた手には薄っすらと血が滲んでいた*]
[まるで恋人のように振る舞うギルバートに微笑んで、短い間なのだからと自らを戒める]
[ギルバートを一人で送り出したのは、二人でいるとまた求めてしまいそうになるから]
どうかしているわ、わたし。
[ローズマリーは受話器をとるとブランダーの店に電話をかけ、品物をギルバートが取りにいくことを告げた]
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