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次の日の朝、自警団長 アーヴァイン が無残な姿で発見された。
……そして、その日、村には新たなルールが付け加えられた。
見分けの付かない人狼を排するため、1日1人ずつ疑わしい者を処刑する。誰を処刑するかは全員の投票によって決める……
無辜の者も犠牲になるが、やむを得ない……
そして、人間と人狼の暗く静かな戦いが始まった。
現在の生存者は、牧童 トビー、双子 ウェンディ、旅芸人 ドリス、雑貨屋 レベッカ、修道女 ステラ、文学少女 セシリア、のんだくれ ケネス、酒場の看板娘 ローズマリー、隠者 モーガン、学生 メイ、未亡人 オードリー、藪医者 ビンセントの12名。
―― South/Town (南部/繁華街) ――
『――あ、あと、ね。アーヴァインさんにも逢いましたよ。もちろん電脳空間(ウェブ)上でですけど。この都市(まち)がこんなになった原因を探り出す、って言ってました』
あのローマ被れの電脳廃人(ヒキオタ)に? 意外だな。
奴は情報を溜め込むだけが趣味で、まともに活用する気なんて無いと思ってたが。
『――それで、これ。なんか、急遽試作してみた、って言われて渡されたんですけど。何する物なのか、分かります?』
[そう言って少女は手の平を上に向けた。ホログラフ映像としてファイルのイメージが投影される。水晶で出来た青い六角柱のように、それは見えた]
あ……の、なあ……。どうしてそういう事するんだお前。
他人から迂闊に何か受け取るんじゃない、って。
基本中の基本だろうが?
[言葉としてはそう言ったものの、呆れの余り表情にも口調にも気迫は籠もっていなかった。少女の手の平の上で六角水晶は緩やかに回転する]
『――ええと…でも…ほら、"Nest"の常連さんだし、普段話しててもそんな悪い印象はなかったし、それにすごく必死な様子だったんですよ。俺の命が懸かってるんだ、って言ってました。
「このままじゃ次は自分だ、狙われてるに違いないんだ」って』
……いや、それは誇大妄想って奴だろJK(常識的に考えて)。
そりゃアイツの相棒(バディ)は確かにイカしてる。蓄積してる分量だけなら、そこらの情報会社にも引けは取らないだろ。
[言い返しながら男は水晶柱を見つめる。整った形状の透明な結晶体。外観からも判る、急場しのぎにしては洗練されすぎたコード構造に興味を惹かれた]
けどな。結局、都市全体が攻撃(アタック)されてるんだろう。
その中で、どうしてアーヴァインは無事だった?
あるいは、俺やお前、それに他の十数名は?
『――それは。ううん……敵性コードに捕捉されなかった?』
かもな。しかし、取りこぼしがあるとしても、一々そいつ等を潰す必要があるか、というと疑問符だね。
"Celia"だって見てきた通り、この巨大都市(メガロポリス)はとっくに機能停止してるんだから。人間で言えば脳死状態、AIなら完全凍結状態。放っとけば死んじまうんだ。
―現世/南部あたり・カフェ―
[音を止める。]
[洗った食器は置いておく/自動洗浄器は稼動していない。]
―― [人の名を呟く/整理] ―― 5。
[ホログラムを再び眺める。]
[幾つもの点]
――これは人と推測可能。付近に
[幾つかの色を見る。]
送られてきた/何らかの共通点があると推測//共通したもの/自覚症状は無――いものと思われる
通信不可能/何かある者だけ許される行動権/……
――何かとは何か。知る人は居るか。
[ホログラムの点が示す方向へ、*目を向けた。*]
『――でも、基盤設備はまだ稼動中ですよ? この都市の外へはアクセス不能になっちゃってますけど……まだ終了処理(オフ)されてはいないと思うんです』
そうだな。
まだ出来る事は――やるべき事柄は、残ってる。
『――ですよね! それじゃ、今からどうするか指示して下さい、マスター。あと、水晶(これ)の取り扱いに関しても』
[彼女の言葉に頷き、男は水晶柱に手を伸ばす。512ビットからなるハッシュ関数を受領、同時にファイルの格納座標(アドレス)を確認した]
奴(アーヴァイン)の狙いに乗るのは癪だが。
ひとまず何処かに腰を落ち着けて、解析から始めよう。上手くいったら今度たっぷり絞ってやる。
『――わたしも何か、せびった方がいいですか?』
……まったく。好きにすればいいさ。
── 現世<Mundane> / 西南部・事務所の外 ──
【すぐに追ってこないのは、あの“髑髏”を持っている余裕からか?】
[セシリアは顎を上向けにしたまま、オーキッドパープルに透ける睫毛を揺らした。
あの「訪問者」に渡された手紙を確認したい──と言う意識が強くなっている事の原因が分からずに、セシリアは自分自身に驚いていた。]
【否、優先順位が──】
[が。差し当たり、理由の探求よりも、魔獣と黒から距離を置かなくてはならない。
自己生命の保全──それは、安全を優先する機能ゆえではなく、元とされたPGMを本質とするAIであるセシリアにとっての最優先事項が、メガロポリスが現状に陥った理由を解明する事でも、手紙を読み返すことでもなく──教団本部および、Masterの元へもどり、両者の安全を守る事であるからだ。]
【繭(コクーン)に避難してきたはずの下層民の暴動は、サティアン内の非常扉の閉鎖と室内へのPGM散布で抑えたと聞いたわ。
第5Satyamなどは元々、肢体不自由の修行者ばかり。
さぞ、酷い殺され方をしたに違いない。
──嗚呼、地上だけではなく、下層にも粛正が必要だ。】
[時間差で、強化ガラスの破片と共にシャロンのコートが地面に落ちてきた。
コートのポケットから、様々な物が転がる。
サプリメント、煙草、ミニアダルトグッズ、おそらく事務所の公用キーの束。]
[セシリアは、シャロンの車─ホットピンクのやたらに快速で陽気な─を思い出し、キーに手を伸ばす。
セシリアが伸ばした手のすぐ傍。
バサリ、滑り落ちたシャロンの手帳が開くと──のセクサロイドのミニフォトホログラムが、手帳のページから何体も何体も立ち上がった。それは、おそらくシャロンが最近保護し終えた案件の記録と、保護予定のセクサロイドたちだ。]
…・・あ。
[元々はカタログ用のフォトdataを転載したものだろう、上品な衣装を纏った少女に、分かりやすいポーズを取る全裸の青年、他にも利用者のニーズに合わせて老若男女のセクサロイドのフログラム達と、視線が合ってしまう。]
[──セシリアは一瞬、何とも言えない感情を抱かずにはいられなかった。]
【セクサロイド】
【私もこれらと変わらないのだ】
[キーを掴み、シャロンの車を拝借して、セシリアが事務所を後にするまでの動作には一切無駄が無かった。ただ一つ、その手帳を拾い、車に運んだ事を除いて。]
― 現実世界<Mundane>/西部区域:マーシュ邸 ―
まま、マーシュさん!
ここここいつァいったいなにがあったんですかァ――!!!
[さすがの俺も、思わず叫ばずにはいられないような室内の光景だった。ホログラム装置が作動したままで、彼の寝室は以前来訪した時とは異なった内装になっていた。
壁面は青空に雲。動物たちが舞い踊るファンシーな図柄。床にはふかふかしたウレタンマットが敷き詰められている。室内は積み木やおもちゃでところせましと埋め尽くされ、空中をバルーンアートがぷかぷか浮いていた。
吹き抜けになった高い天井からは、キラキラと輝く銀の星屑がゆるやかに舞い落ちてくるイリュージョン。]
[乳幼児のためのプレイルームそのままの姿と変じた室内の中央には、通常サイズより明らかに巨大につくられたベビーベッドが置かれている。そこに少女を押しつぶすように規格外にでかい赤ん坊が倒れていた。]
「……ヴィンセント君。…はやく……なんとかしてくれたまえ……。」
[そいつがマーシュだった。
資産家で大株主のアンドリュー・マーシュ。
俺は目を見開いたままたっぷり一呼吸絶句していたが、ようやく我にかえる。戸口のところで双子を待たせたまま、彼の元へと歩み寄った。]
[マーシュはご丁寧にも、自分の身体のサイズにぴったりとあわせてつくらせた、オーダーメイドのロンパースを身につけている。右手にPDAを握りしめ、苦しげに喘いでいた。一世代前のPDAは、ピンクの頭巾をかぶったウサギのマスコットのカバーで覆われている。
マーシュはこういうことに細部までこだわる男なのだ。
部屋のどこを見渡しても、彼の“夢”を妨げるような無粋なものは見あたらない。それらは、注意深く隠されていた。]
ううむ……
[俺は思わず呻いていた。series Matilda。俺たちが丹誠込めて創りあげたかわいこちゃんが、あられもない姿で汗だるまの下敷きになってるじゃないか! ショートボブの髪はくしゃくしゃに縒れ、その華奢な肢体はマーシュの巨体によって柔らかなスプリングのマットレスの中に半分以上めりこまされている。
Leon Suiteがちょいワルオヤジ向けのパッケージだなんてのは薄っぺらいキャッチコピーでしかなかったとしても――だからといってこいつはあんまりだ。俺はほんの一瞬だが、マーシュに殺意を抱いた。]
「イタイイタイ!」
[引っ張り起こそうとすると、マーシュは悲鳴を上げた。
ガイノイドのseries Matildaは細い足をマーシュの腰の上で交差させ抱きついたままだ。マーシュの肉づきのいい首筋には、爪のひっかき疵と真っ赤な指のあとがクッキリと残されていた。ガイノイドは意識を失う寸前、恐ろしいほどの力でマーシュの首を締め上げたという。
あやうく死ぬことだった――とマーシュは語った。
しかし、困った。
性的機能を有するガイノイドの膣痙による抜去不能事故というのは非常に珍しいケースだ。そんなものは都市伝説だとばかり思っていた。]
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