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[利き腕の左肘、ドリルとの接合部分が、先刻Lutherの十字架を受け止めた事と、Herveyを抱えたまま後方に飛んだ負荷で、制御が利かなくなる。しっかり抱えて飛んだはずのHerveyと離れてしまう。]
──…あ。
[向かって来る焔の力。ざらざらした何かが頬に触れるのは、オードリーの残骸が灰となり、爆風で飛ばされて来た所為だろうか。]
──呪われよ。
──…
[焔が放たれる。
灰色の睛は、濃い影の中薄ら仄んやりと浮かび上がる]
貴方がAudreyを破壊しました。
──貴方はmemento motiに侵食されている──私も侵食されているようですが。
私は、侵食されきる前に貴方を破壊せねばならない。
[灰色の睛がherveyを見下ろす。
微笑んでいるのに、瞳孔が針の先でつついたように点程になっており、非常に奇妙なアンバランスさ。
十字の切っ先をherveyへと向けた]
[彼の足元に転がる球体が二つ。
のろのろとそれを拾う。]
あんたに、やる。
[もう一度クインジーの言葉を繰り返す。]
[二つの球を、自分の胸に押し当てる。
球は彼の身体に静かに溶け込んだ。]
【──…力が入らない。】
【何故、今。】
[室内全てを巻き込む勢いで向かい来る──死。紅い焔。
左側に傾くbodyを立て直し、Herveyの方へ走る。]
そう───
−死から逃がれられは……
…死…...は......私は何故、こんな言葉を口に?
私の本質はmemento mori…?
−否、
煉獄にて焔に灼かれなさい。
[断定的な口調で]
「分かった。君に死というものを見せてあげよう。
だが約束だ。僕が自我を失ったら、迷わず僕を消滅させてくれ。」
ハーヴェイ!
[目の前でHerveyの心臓に十字架が突き立てられる。
HerveyとGeneは目が合わない。
Lutherは程なくHerveyを破壊し切ってしまうだろう。]
−想え、汝が死を
[眉間に力をいれた。
herveyに突き刺した十字から、体の隅々へと直角に折れ曲がってゆく細い棒達。交差し、幾つもの十字を構築しAttack。
まるで、毛細血管のように──内部より、破壊を]
[グラグラとするGene自身の左肘から先を、右腕で強引に引き千切る。そして、首を貫通させる勢いでドリルを、Herveyに向かって叩き付けた。
願わくば、十字架が彼を完全に破壊してしまう前に──。]
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