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――ああ。ナイジェルだ。
[姿を見せた少女のその様子、唇で伝える思い。
昨日の――“セシリア”ではないことに、安堵して。]
うん、ちょっとだけ寝不足……かな。
でも大したことないよ。大丈夫。
[両手で軽く胸元を隠すけれど、其処まで照れくささはないのか。それよりも、頬に触れられた感触にどきりとして。]
……ナイジェルは、大丈夫?
……不安定になったり、してない?
「良かった」
[白い頬を撫ぜる手は生々しい傷が増えていて、湯に溶かされあかが滲むのに慌てて手の甲で白い頬を拭い、そっと指の爪側が滑り離れ、問いに首を傾げ青の少女の言わんとする事に思い当たり]
「セシリアは――寝てる
もう、起きない、様に、気を、つける
誰も、傷つけたく、無い、から」
[濡れた手へと視線を落としてから青の少女に向き直り]
「ベットは、シャーロット、使って
私は、ソファで、大丈夫、だから」
酒場の看板娘 ローズマリーは、牧師 ルーサー を能力(占う)の対象に選びました。
寝てるんだ……そっか。
もう、目を覚まさないと、いいね――
[死んじゃえば。いいね。
ナイジェルの姿をした、狂気めいたあの少女。
――ナイジェルを奪わないで、と。唇を噛んで。]
ううん、私は何処でも眠れるし……
それか、一緒にベッドで寝よっか。
[なんて。と冗談めかして告げるも、
ふと視界に映る赤に、僅か目を見開いて]
……ナイジェル、その手――
また傷が増えてる。どうしたの?
[自らの頬に触れる彼女の手をそっと包み、じわりと赤が滲む傷を見ては、彼女の紫水晶を見つめた]
[少女が唇を噛む様子を見てか曖昧に頷き、続く冗談めかした問いに瞬き]
「シャーロットと、一緒なら、恐く、無い」
[ふわと微笑むも取られる手に叱られる子供みたいに視線を彷徨わせ]
「窓枠、触った、から
ごめんなさい」
[視線を合わせない侭に俯いて]
*/
とりあえず、シャーロットを占ってしまったからにはシャーロットと接触しないとなんだけど……今日まであまり接点がないorz
ふふ、そうだね。
一緒ならわたしも安心する。
[ふわりと笑みを返した。
けれどふと昨晩のことを思い返し]
でも、ナイジェル。
貴女は――誰かに付き添っていたいんじゃないの、かな?
[怪我との関連性はわからなかったけれど、
昨晩はこの部屋には居なかった彼女を、思って。]
謝らなくていいよ。
でも、少し手当てしようか?
……ッ、くちゅ。
わ、わたしもお風呂上がらないと、風邪ひいちゃいそう。
[小さくくしゃみをもらして、はにかんだ]
[問い掛けには一つ頷いて男の様子を思い出してかまた泣きそうな顔]
「飛び出した、ナサニエルが、怪我、して
まだ、起き、なくて
あんな、所で、倒れてたら――」
[殺されちゃう、と震える唇が微か紡ぎ、青の少女がくしゃみをするのに慌てて]
「傷、シャワー、浴びたら、手当、する、から
シャーロットは、先に、あがって」
[はにかむ様子にふわと微笑み服を脱ぎ始める]
[バスルームでシャワーのコックを捻る。熱めのお湯が降り注ぎ、冷えた身体をじわじわと温めていく。目を閉じ、シャワーを見上げるようにして頭からお湯を被り]
………。
[思い出すのは昨日の話。ここへ集められた理由。事実として受け止めたくは無いが、それを否定する要素も無くて。
シャワーを浴びながら身体を包むようにして手を背中に這わせる。微かに手に当たるのは背中に負った火傷の端。蝶の羽根のような形をしたそれは、己が人を殺した証。人を殺し始めた時のもの。あれはいつの頃だったか──]
……人ならざるもの──それは、誰?
それに、もしその者達を殺し、排除出来たとして。
生き残った者達は、どうなる?
[手紙にはそれは書かれていない。外に出られるのか、それともまた同じ遊戯に放り込まれるのか。しかしそれは今考えても詮無きことで。思考を止め、シャワーの温かさに身を委ねた]
ナサニエルさんが――?
[飛び出した。この屋敷から?
外には物騒な警備が多く居るとあの書面にあった。
怪我はその、所為か――]
そっか。……その。ナサニエルさんの具合、まだ悪いみたいだったら、ついててあげると、いいと思う、よ。
[何処か本音とは相反した言葉で。
それを悟られぬよう、彼女と目を合わせることなく紡ぐ。
続く言葉には、うん。と頷いて]
じゃあ、先に上がってる。
[入れ違いに洗面所へ出ると、タオルで水気を取り、
用意していた下着と、薄青のワンピースを。
濡れた髪が、ぽつ、ぽつ、と雫を落としていく。
流石に浴室に居すぎたか。時計を見上げて苦笑する。
軽く鼻をすすりつつ、ソファーへと腰を下ろした]
[あらかた探索も終わり、紅茶を飲みに広間へと来れば
ソファに横たわるナサニエルの姿があって。]
――無用心ね。
危機感というものがないのかしら。
[横たわった男のそのすぐ隣に腰掛けて、寝顔を見つめる。]
……ないんでしょうね。
[これから皆で殺し合うと言うのに、警備兵相手にボロボロになって帰ってくるくらいだもの、と。不思議な気分で髪を撫ぜる。]
どうしてそんなに必死になれるの?
[答えるもののない問いを、そっと口にした。]
/中/
此処は実に
サ ー ビ ス シ ー ン が 多 い 村 で す ね
ステラさんのシャワー(*´д`*)
ローズマリーさんのさんのシャワー(*´д`*)
セシリアのシャワー(*´д`*)
(一応)シャーロットのシャワー(*´д`*)
[身体にまとわり付いた水分をタオルで拭き取り浴室を出て。クローゼットを開けば並ぶ服をしばし眺める。考えた末選んだのは濃いこげ茶のパンツスーツ。何があっても良いよう、動きやすい物を選んだ。長く柔らかな髪は後ろに緩くまとめて垂らす。
ここで信じられるのは、己だけ──。
誰が自分に害成すものか分からない。青髪の少女と菫髪の少女達のように心許せるものを作れて居ない。己の身は、己が護るしかない]
…一人でも心許せる者が居れば、少しは気が楽なのかもしれないわね。
[彼女達を羨ましく思う。このままでは狂気に巻かれて自分を見失ってしまいそうで。己を見失ってしまったら───きっと、無差別に皆を傷つけてしまうだろう。出来ることなら、それは踏み止まりたい。
意志を、しっかり持とう。
気弱になりそうな自分を奮い立たせるよう、ふるふると頭を振って。紅茶でも飲んで気を落ち着かせようと部屋を出て厨房へと向かった]
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