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[抱いていたウサギをテーブルに下ろす。
端末から引き抜いたコードを、ウサギへとリンクさせて。]
私は何にも期待していない。
希望も持ち合わせていない。
――否、知らない。
私にあるとすれば、1匹のウサギに対する償いの気持ちだけだ。
[ハーヴェイの挙動を見つめる眉根が少し寄せられる。
僅かに覗いたコードに視線を移して――]
[煙草はもうないけれど、
それも本来欲したものでなく
なかったとて問題のないもので
食料も水も、体さえも本当は必要なくて
ただここで起こったことを記憶する脳だけは
託されたものや託さざるを得なかったものに対して
地球に持ち帰る義務を感じ、
紫苑の瞳と銀の髪の前で膝に乗せた肘――
――組まれた手に頭を乗せる姿は
人が祈りを捧げる姿にも*似て*]
書生 ハーヴェイが「時間を進める」を選択しました。
……分析結果は君の端末に直接転送しておく。
後で確認しておくといい。
尤も――
[確認するだけの時間が君に残されていれば、の話だが。
そんな呟きは口に出すことは躊躇われて。
――……テーブルの上のウサギだけが、人事のように。
いつものように毛繕いをしている。]
……ハーヴェイ。
――……本当に何も無いのに。
このウサギごと死んでしまえばいいのに。
何故、私はそうすることができないのだろうな。
書生 ハーヴェイが「時間を進める」を取り消しました。
書生 ハーヴェイが「時間を進める」を選択しました。
[答えは、やっぱり必要としていない。
――だが。]
……君が以前言ったことを確認しても?
[死んだフリはどうしたら止められるのだろう。
たとえ肉の塊と大差なくとも、残された者の義務として。
ただ生きる以上の意味はどうしたら見出せるのだろう。]
――……本当に、何故。
[渦巻く疑問は、働かない頭に澱のように沈んだまま。
――かすかに遠く、*犬の遠吠えが聞こえる。*]
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