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[ステラの呟きで再び違和感の整理をする。
確かに妙な話ではあるのだが。探るほど興味をそそられていないのか、違和感の羅列だけして考察することもせず。]
誰かが使った後に用意されているのなら、まだ理解も出来るところではあるけど、ね。
皆の状況は知らないけど、入った段階であったのだとしたら――。
[考えるのがめんどくさいのか、ふるふると首を振りソファに深くもたれかかって天井を見上げる。
――状況が動けば自ずと答えは見えてくるだろう、と。]
聖職者である私達だけ、他の者とは別に意思の疎通が出来る…。
神のお導きと取るのが道理では?
…でもそのように思えないのは、私が闇に染まっているからかしらね…。
何故、急に牧師様の声が聞こえるようになったのかしら。
[仮面の話には確かに、と相槌を打って笑い]
……神のお導きで超能力者、ですか?
それはまた……随分な奇跡ですね。
まだ夢か幻聴だと思ったほうが現実味がある。
[そう考える程度の信仰でしかない。]
……さて、何故かは私が問いたいですよ。
謀ったようにシスターが声が聞こえる、だなんて。
[ネリーはこの場は手早く少女の傷を看てあげなければいけないと思った。
しかし、自分とは違う傷の持ち主であることに興味を覚えてしまう。明らかに自らよりも重い傷。この差はどこから生まれてくるのだろうか。]
傷口を開きっぱなしにするのはよくないわ。
既に水で洗い流してはいるのね。乾かさないように、湿潤さを保たないと。
[ネリーは雑菌が入らないように少女の傷口を絆創膏などで覆い、包帯で優しく包んだ。]
[特に、この胸傷は…残るわ。
ネリーは少女の持つ傷を少し哀れんだ目でみつめた。
手や足、果ては首にも、数も量も自らのものよりははるかに上回る怪我だ。 拘束が激しかったのだろう。]
これは時間かかるかもよ…ひとつひとつ手当てすれば。
>>36
どういたしまして。
[確かにそのような格好でいてもらえれば少しは、荒れずに済んでいる効果もあるのかもしれない。
どんな姿だろうが八つ当たりしないでいられるのが一番だがと心の中で付け加えながら、微笑みに普通に笑んで返した]
>>37
[少女の唇の動きには最もだと頷いて]
確かに、めでたく喜べるようなことじゃないわな。
…年の功というか害な気がする。
[ルーサーからの余裕の微笑にはそんな事をぽつりと呟いた]
>>38
オレは今日になって風呂上りに見ただけだし……
どうなんだか、な。
[言いながら頬杖はつくものの、オレが考えたって分かるはずもないかとでも思っていそうな顔だ。その証拠にすぐに腹をさすって]
…今日まだ飯食ってねぇな。
夢ならば、私達がこの館に居るのも夢かしら。
夢から醒めたなら、またあの暗い部屋へ逆戻りかしらね。
神の奇跡なんて、生まれてこの方見たことは無いわ。
神は助けを請うても手を差し伸べてくれない。
奇跡なんて、無かった。
だから、これも神の奇跡なんかじゃないわ、きっと。
[信仰なんて、とうの昔に捨てている。元々、信仰があって修道女になったわけでもない]
全てにおいて疑問だらけね。
ここに集められている理由も、私達の声がお互い聞こえることも。
[ステラの言葉を受け、天井から視線を正面に戻す。]
・・・そう。
[なら、さして気に留めるほど重大なことでもないか――と。
誰にも気付かれず動くことなど自分には出来るから。・・・もっとも、幾人か鋭そうな人間も混じっている状況ではやや難しいか、と。]
私も後でクローゼットの確認をしておきましょう。
[そう言って、おもむろに席を立つ。]
[手間を少しでも減らそうとでも言うのか、少女の手にある薬瓶から薬を掬えば手の届く範囲は自分で塗りつけ、恐らくは刃物の切り傷や刺し傷から打ち身や打撲の痣や所々には爛れた痕や火傷もある肌に、包帯を巻かれるのに、大人しく腕を挙げ身を捩り包帯を巻き易い様に動き]
「放って、おいても、其の内、治る」
[呟きは治療に専念する少女に読み取れたかは判らないけれど、呟かれる言葉に不思議そうに瞬き只頷く様子は、自身の肉体に何の執着も見出せないだろうか]
………
[後ろ髪に隠された項は首輪の痕と其の後で自身の手でつけられた傷跡が残って居るかも知れず、頭を下げて大人しく少女になされるがままに]
夢でも神の奇跡でもないとしたら何でしょうね。
――悪魔の所業、とか。
[まさかね、と緩やかに首を振る。
けれど、それが一番現実的な考えでもあるような気がした。]
――神など。
所詮人の妄想が作り上げた偶像ですよ。
己の罪や、辛さから逃げ出したい人間が作り出した逃げ道です。
そんなものに期待するほうが間違っている。
[くつりと喉の奥で笑う。体裁だけ取り繕っただけの自分に奇跡を信じる由もない。]
[名を呉れた男の後姿が視界の端に映る]
心から笑って呉れれば良いのに。
ナサニエルも、もう、遅いの?
でも、ナサニエルは、優しいよ。
確かに、放っておいても治るわ。
でも、ここはあなたを傷つける人はいないわ――おそらく。
だから、早く直してしまいましょう。
[幾重にも張り巡らされたような感覚を覚える彼女の傷を全て万全に看れば、ミイラにもなりかねない。 ネリーは気を遣いながらひとつひとつ薬を施す。]
ステラさんは、この傷をどう思われますか。
[ナサニエルの後に厨房につく形で棚を漁り始める。]
私も小腹がすいたな、と思ってね。
起きてから口にしたものは紅茶だけですもの。
[と言って何か作り始めたものの、本当に"おつまみ"程度のものしか作るつもりはないらしく、動作はゆっくりとしたもので。
上等そうなワインを見つけると、これでいいかと手にとって。]
……困ったなぁ。
[屋敷の廊下。
自らと菫の少女が使う部屋の扉に背をついて、溜息を吐く。此処に来た時は手ぶらだった。大事なものが手元に無い。今更になって、それが重大な問題だということに気づいた。]
どうしよう……
[そうぼやきを繰り返しても、意味はなくて。
ゆっくりと廊下を歩き出す。人の気配を自然と察したのか、広間の方向へと。
そしてその手前、廊下で見止めた人物に]
――あ!
[駆け寄った。
自身をこの屋敷へ連れてきた張本人。
アーヴァイン。そんな名前だった。]
ああ──そちらの方が納得出来るわ。
悪魔に魂を売り渡したようなものだもの。
同感ね。
偶像に奇跡なんて起こせない…ただの張りぼてだわ。
[クス、と笑いを零し]
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