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[やがて遠退く足音に口許を覆われた侭に一つ息を零し緊張を解き、ぐるりとエントランスを見回せば、周囲から容易に見つからないであろう階段の影へと這い進んで、小さく身を捩り壁に凭れ掛って何時しか*眠りに落ちて*]
村長の娘 シャーロット が参加しました。
村長の娘 シャーロットは、守護者 を希望しました(他の人には見えません)。
[少女の前にアーヴァインが現れた時]
[強面の男を前に]
[口にした言葉]
――ごめんなさい。
[アーヴァインが屋敷へと少女を連れて行き]
[優しい言葉を添えて滞在を告げた時]
[口にした言葉]
――ありがとう。
[まるで晩餐会でも開かれるかのような、大きな屋敷の前。
聳えたつゲートには薔薇の彩色。
ぼんやりしている内に男は何処かへ消えてしまった。
戸惑う。
何故自分がこんな所に。]
わたしは……
手錠か、それか――病棟なのに。
[呟いて、目元を手で覆った。
目を覚ませば夢のように覚める筈だった。
翳した手を外しても、眼前にあるのは
白堊病棟ではなく、美しい屋敷。]
……幻覚、かな。
……だったら、厭だな。
[立ち尽くしていても刻々と時間が過ぎるばかり。
あの男も確かに、屋敷で時を過ごすようにと
優しい声色で言っていた。]
[漸く躊躇いから次のターン。扉を開けた。
外から零れる光がエントランスへ差す。瞬間は闇と思った。
違う。朝日に目が焼かれていただけ。
慣れれば映るエントランス。]
……誰、か、いますか?
[小声で問うても谺する声は無く。
恐る恐るエントランスへ足を踏み入れた。]
[静かに閉まった後ろの扉]
[―――カシャン]
[透明の綺麗な鎖で錠を掛けられたことに、少女は気付かない]
[二階へ続く豪奢な階段。
上っていると、自分が御伽噺の主人公のよう。
鐘が鳴ると、
王子様から逃げ出して、
どうしてだったろう。
どうして逃げ出したのだったか。
そうだ、あの御伽噺の主人公は、確か]
そっか。
0時になると死んでしまうんだ……
[息を吐いて、振り向く。
上った階段を見下ろす。
酷く場違いな気がする。
エントランスホールに降り注ぐ光は、
上の集光窓から差した淡いもの。
明るい場所よりも暗い場所よりも、この位が丁度良い。]
……厭だな。
[嘆息混じりに、見下ろす世界。
現実感の無い感覚に表情を曇らせ、淡い光に縋る。
不安定な心地のまま、階段の最上段に*座り込んだ*]
学生 ラッセル が参加しました。
学生 ラッセルは、占い師 を希望しました(他の人には見えません)。
[アーヴァインに連れられて、一人の少年が屋敷の前に佇む]
[声を掛けられればそっと視線を上げ、目の前の屋敷を視界に入れては、僅かな笑みを浮かべて細く息を吐く]
へぇ…。僕を買うっていうからおじさんって金持ちなんだって思ったけど…まさかこれ程とは、ねぇ…。
――でもおじさんは平気なの?僕を買って…。寝ている間にその首を切っちゃうかもよ?
僕、幾らお金を出した相手でも、気に入らないと処分したくなる性分だからさぁ。
[ケラケラと笑い声を上げて覗き込む少年の軽口にも動じず、アーヴァインは屋敷の中へ入るように促した]
[勝手に自室として使用する部屋を選び、そこで休息を取る。長き沈黙。寝息だけが聞こえていた部屋で不意にそれが止んだ。目を覚まし、ベッドの上で上半身を起こす]
…んっ…はぁ、よく寝た。
寝心地は良かったわね、良い家具が揃ってるわ。
[薄暗い部屋の中、伸びをしてベッドから降りる。窓のカーテンを開け、外の光を取り入れると小さな革カバンを手に取り開いた。カバンを覗き込み、長く柔らかいブロンドの髪が垂れてくると紐を取り出して後ろにまとめ、カバンから小瓶を一つ取り出して。小瓶を口につけ、少しだけ吸い込むと、近くにある職台の蝋燭へ吹きかける。瞬間小さな炎が飛び、蝋燭に火がついた]
時間は経ったけど、まだ使えそうね。
新しく調合するまではこのまま使おうかしら。
[カバンからいくつか小瓶を取り上げると腰のホルダーに据え付け、服の下に隠す。部屋を出れば階段へと向かい、エントランスの様子を眺めた]
あら…あれから随分人が集まってきたのね。
見えるだけで2人…いえ、新しくまた来たかしら?
[入り口に視線を向ける。話し声のようなものが聞こえ、笑い声さえ耳に届いた]
[通されるエントランス。質の高い調度品に囲まれた室内。ここが新しい在り処であることを告げられる。]
まぁ…薄暗い収容所よりはマシってだけかな…。
[然して嬉しくもなさそうに呟く。彼にとってはその居場所がどうであろうと、関係の無い話のように。]
――じゃぁ、適当に使わせてもらうよ。お言葉に甘えて?
[一通り屋敷内の説明を受けて。嘲笑いながら、アーヴァインに向け手を軽く振る。
一瞬だけ、ここに来る前に受けた注射の跡が痛む。]
―――――っ
[微かに顔を歪めて]
[立ち去るアーヴァインを視線だけで見送る]
[カタン――]
[ドアが閉まり――]
[再び拘束が始まる]
[一人になれば改めて屋敷内を一周、見渡す。
手入れの行き届いた室内。贅沢の丈を費やしたことが手に取るように感じられる。]
――金持ちの道楽って奴?
僕にはその良さはさっぱり解らないけどね…
[広い階段を見上げれば、最上に人影を見つけ…]
まぁ…高尚な趣味の極めつけって感じだよね…
[くすくすと笑みを零す]
[階段を下り、エントランスへと足を踏み入れ。入ってきたラッセルに微笑む]
こんにちは。
貴方も彼に連れて来られたのかしら?
[その姿は教会に居る修道女そのままで。人当たりの良い笑みを浮かべている]
[物音。
[帽子の下で少し目を開ける。
探るように視線を彷徨わせてから]
……何でここにいる、か。
それは私が聞きたい。
[男の挙動に目は覚ましていたものの。
様子見に目は瞑ったままだった。]
オレが殺した、ね。
あれも犯罪者か。
[少ない荷物から形ばかり。
聖書を取り出すと膝の上に乗せる。]
[階段を静かに下りてくる人影。――修道女に僅かに首を傾げながらも、柔らかな笑みを湛えて]
こんにちは、シスター。
うん。僕もアーヴァインさんにって…シスターも?
[投げ掛けられる言葉に、疑問色が強まる]
[ソファーの人物が活動を始めたのを見れば「お目覚めですか?」と声をかけ。視線を戻すと笑みを湛えたまま]
ええ、私も。
最初に連れて来られたようで、私一人だけなのかと思っていたのですが、そうではなかったようですね。
[そこまで言って、「ああ」と声を漏らす]
申し遅れました。
私、ステラ=ドゥーストと申します。
何ゆえここに集められているかは分かりませんが、集められた以上、ここで共に生活することになるのでしょう。
よろしくお願いしますね。
[首を軽く傾げてまた微笑んだ]
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