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いや……むしろ「正しい調査者」であるためには、アウトサイダーとしての自分を維持しなくちゃいけない。なのに俺は何やってんだろ。調査者失格だ。
……でも、そんなことはどうでもいい。
[抱き締めた身体を引き寄せる。]
俺はローズマリーの押しの弱さばっかり気になって、……誰よりも優しいんだって所に気付かなかった。俺がどんな嫌なことを言っても、俺を傷つけ返すことなんかしないで、優しく接してくれたから。
ああ……そうか。はじめからこうすれば良かったんだ。
俺がローズマリーの押しの弱さを補って、ローズマリーが俺に足りない優しさを与えてくれれば、それで。
[そして、耳元で囁く。]
………好きだよ、ローズマリー。
君がいてくれたら、俺はそれでいい。
>>384
ニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョ
ニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョ
ニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョ
ニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョ
ニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョニョ
[渦の収まったカップの中身をゆっくり喉に流し込めば]
[緩に首を傾け、空っぽになった其れを片手で弄びつつ]
ん、やっぱり、…ありがとう、だよ。
[白から碧へと視線を動かせば、唇が紡ぐのは感謝の言葉]
君が…
メイが、…いてくれて、メイが…与えてくれる、から。
…思い出させて、くれるのは…メイ、だから。
[ふう、とひとつ息を吐き出すと、わずかに白く。
見れば、暖炉の薪は燃え尽き火も小さくなっていて]
…随分と気温が落ちてきたな…。寝るか…。
[いったんカミーラをそっとソファーに横たえて、マグカップを洗い、ドライヤーとブラシを脱衣所に戻し。
広間に戻ると、すっかり寝入ってくたりとしたその身体を大切に抱き上げ]
[二階に上がると、迷わず自分の部屋に入る]
…また風邪ひかれたら困るもんなぁ。
[誰にともなくぽつりと呟くと、自分のキングサイズのベッドに横たえ、自らももぐりこんでしっかりと布団を被せる]
吟遊詩人 コーネリアスは時間を進めたいらしい。
[つられてコクリとレモネードを飲み両手でグラスを包む]
何かナサニエルにあげれたのかな?
少しはナサニエルの役に立ってる?
………嬉しい。
[幸せな微笑みを浮かべた侭に小さく呟いて碧い瞳を細め
けれどゆっくりと瞬けばすぃと視線を逸らして伏し目に]
ごめんね…ずっと…傍に居られれば良いのに…
此処に居れる間に、出来る限りの事、するから。
[引寄せられた体に伝わる体温が心地良くて。...は抵抗することなく身を預けたまま]
調査者失格なんて事…ない…。
ないから…だからそんな事言わないで。
それに、優しいのはあなたの方。
私は…ちっとも優しくない…。
優しさの意味も強さの意味も全部…私に教えてくれたのはあなたなのよ…?
[耳元で囁かれた言葉に、瞳は揺らぎ]
何も出来なくて…ただ待つだけの私だけど…
それでも…それでも良いのなら…私を傍に置いて欲しい…。
好きだから…堪らなく好きだから…
お願い――手を…離さないで…
[堪えきれなくなった涙は雫となって零れ落ちた]
[自らの二の腕に頭を乗せて、規則正しい呼吸を続けるその顔を、飽きず眺め、たまに頬を突付き]
…何なんだろうなぁ……。
[不謹慎とは思いながらも、オードリーとのことを思い出す。
彼女との逢瀬に、こんな甘やかなやり取りなど、皆無だった。
ただただ狂おしく人肌だけを求め、得られればそれで終わる、それこそ気の迷いとも言える時間]
……。
[申し訳なさでいっぱいになりつつも、だからといって何も返せない自分に、唇を噛む。彼女も、何もくれとは言わないだろう。
しかし]
…一度、きちんと向き合って話をすべきなんだろうな…。
[ぽつりと呟き]
[やがて、緩やかに睡魔が訪れ。
カミーラを柔らかく胸の内に抱きこむと、かつてないほどの温かく安らかな眠りへと*引き込まれて*]
ん、…謝らないで。
…………俺は…、大丈夫、だから。
…俺は、メイに…何が、出来るかな。
[青を細め、少女へと手を伸ばしかけるも、止まって]
[ぱたり、力を失い落ちれば机と当たり、カツ、と音が鳴る]
…明日は、寝室と、客室…片付けて…
それから、布団を洗濯して…干して…それで、一段落、かな。
[少し態とらしく話題を変えて、椅子から立ち上がり]
一人にしてしまったら、ナサニエルの心は、また迷子になっちゃう?
帰って来れれば、きっと一人でも大丈夫だよね。
其れに…
温かい手を差し伸べてくれる人が、居るかも知れない。
お尋ね者 クインジーは時間を進めたいらしい。
[ローズマリーの目許を、緩やかに手で覆う。]
涙……凍るよ。
泣くなら、集会所帰ってからな。
人を傷つけて追い詰めるのは、優しさって言わないよ。間違えないで。
……この村と大学と、どうやって往復するのかはちゃんと考えるから。でも、離さないのは確かだから。
………うん。
[問われれば青を見詰め不思議そうに瞬きゆるり首を振る]
何も、要らないよ?
若し望む事を叶えて呉れるなら、ナサニエルを大事にして?
ナサニエルが嬉しいのが、一番、嬉しいから。
ナサニエルの望むものも、求めるものも、まだ良く解らないから、代わりに叶えて呉れると、嬉しいな?
[音に視線を移せば温かい手を見て碧い瞳はゆらり揺れる
白い手は置かれた手に触れずそっと少し上の中空を撫ぜ]
この手は冷たくて、ナサニエルを温められないから。
ナサニエルの身が凍えてしまわないように…
[切り替わる話に立ち上がるのを見上げてふんわり微笑み]
ん、ひと段落するまで、手伝うよ。
[遅れて立ち上がれば何時の間にか寝ほろけるリリィを肩に]
…迷子には、難しいお願い…、だね?
[僅かに首を傾げて答える様子は、何処か子供っぽく]
[けれど宙を撫ぜる白い手を見遣れば小さく息を吐き]
メイの手は、冷たいのかもしれない…けど…
…俺の心は、きっと…、メイに、温められて、いるよ。
だから、せめて、俺が…メイの手を…温められたら、いいのに。
[そうではなくて、溶かしてしまうから――と呟いて]
[机から離した手は食器を持って、台所へと向かおうと]
ん。でも…今日は、もう…遅いから、戻ろうか。
リリィも、眠いみたい…だから。
…此処で、休もう…にも、毛布も…埃だらけだし…、ね。休む場所、…無さそう。
[徐々に時を取り戻し始めた室内に視線を巡らせて]
[それから、少女の碧へと、彼の青の眼差しを*帰す*]
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