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「来た」
[少女が姿を現したのに何処か嬉しそうに男の言葉に頷き、男が否定するのに暫し思案して]
「神が、生きてたら、良い」
[ちらと少女に視線を移した事から少女の事を言っていると窺えるのだろうか、男が笑って呉れるのと其の手が空を撫ぜる仕草にか浮かぶ微笑みはあどけなく]
「ありがとう、頑張る」
[男が自身の胸元を掴む様子に男を真似てかそっと中空を撫で]
「怖く、無いよ
ルーサーの、御飯、美味しい」
[幾度か男の頭を撫ぜるふりをして傷だらけの手はまた薬箱を抱え直す]
[小さな革カバンから道具を取り出して、机の上で細かな作業。出来上がったものを小瓶に詰めて。道具をまた片付ける。刻は過ぎ、日が暮れたのに気付いたのは全てが終わってから。風呂で汗を流し、バスタオル一枚で出てくればクローゼットを開く。何故か並んでいる洋服。自分でもいくつか持って来ていたが、用意されたものを着る事にした]
…不思議ね、身体にぴったり合う。
これも彼の意向なのかしら?
[クローゼットから選んだのは黒のワンピース。ともすれば普段の修道服とあまり変わらないのだが。腰のところに小瓶を据え付けたホルスターをつけ、紐で絞っているようにカモフラージュ。カーディガンを着て小瓶を隠すと柔らかいブロンドの髪を垂らしたまま部屋を出た]
………
[牧師を見詰め瞬き]
「伸ばしても、掴めない、事も、ある、から
差し伸べる、手も、良いと、思う」
[世界は平等では無い分は優遇される事もあっても良いのではないかと、途切れ途切れに唇が紡ぎ、少女の言葉に頷いて手招こうとしてから昨夜の様子を思い出し]
「違う、部屋、行く」
[服を脱がなければ薬を塗れないかも知れないと思えば、首を傾げ少女に唇が問う]
村の設定が変更されました。
>>374
私はどこでもいいわよ? 実際痕になっているのは手と足だけだから、ここでも大丈夫よ。でもあなたがそっちのほうがいいと言うのなら。
[そもそもネリーは少女の目をまともに見たことがなかった。その前髪が軽はずみに明るみに出ないから、であろうか。 右と左の瞳、そのたたえる量が違うようにも思えた。
おそらく、彼女は自分自身より傷ついているのだろう。]
神か…私の神とは、どこにどのように在るのでしょうね。
[そう言えばまだ他の場所を見ていなかったと思い立ち、屋敷の中をうろつく]
部屋の数は沢山…なのに居るのは私達だけ?
世話役をつけろと贅沢は言わないけど…人数の割りに屋敷が広すぎるわ。
[ノブを回せば開かない場所もあり。自由にしても良いという割には入れない場所も多い気がした。一通り確認すると広間へ続く廊下を歩む]
[ルーサーとナサニエルのやり取りを黙したまま暫く見守り、少しシテ幾分か小さな声で呟いた言葉は独り言のようでもあり。]
――不思議ね。
そんなに執着するものが出来るなんて。
[牧師というだけで憎むことさえ出来る。
そう思える程の何かを抱える男を本当に不思議そうに見つめる。]
私には、何もないわ。他人の命は当然、自らの命さえ・・・ね。
[――生きたいとも死にたいとも思わないもの。]
これは不幸なのかしら。それとも幸せなのかしら。
[それを測ることが出来るのは、勿論自分一人だが。]
[牧師の言葉にか其の言葉を発する様子にか一度だけ瞬き、少女へと頷き歩み寄りソファへ促せば足元へと肩膝をつき跪いて、脇に薬箱を置けば、そっと靴と靴下を順に脱がせ傷を検め後に上方の少女の顔を見上げれば、前髪はさらりと流れ未だ幾らか腫れた黝い右目の周辺も顕になるか]
「少し、沁みる、かも」
[自身の膝に少女の足を促し薬瓶の蓋を開け、修道女の声に一礼]
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