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[伸ばしかけた手を咄嗟に引き戻ししゃがみ込み顔へと両の手を引き寄せ]
……っ!
[紫水晶の瞳はこれ以上無く怯え慌てて立ち上がれば、流し台へと足を縺れさせながら駆け寄り蛇口を捻って、勢い良く流れ出す冷たい水で夢中で手を洗う]
……っ!
[人の気配に更に身を竦ませ振り返れば牧師の姿にすら何処か安堵した様子で、自身の奇行を目撃されていたかは気にも留めず水道の蛇口を閉め、かかっていたタオルで手を拭いて]
「料理は、出来ない」
[果物籠を指差し牧師も食べるなら持って行くと言う意思表示か]
[流水で勢いよく手を洗う様子に数度瞬いて。
手でも汚したかとその程度にしか考えなかったが。]
……ああ、かまいません。
私がやりますから、あっちで待っててください。
好き嫌い、特にないですよね?
[果物籠に視線を落とすとそれを持ち上げて。]
[小さな鞄からいくつか薬品らしきものが入った箱を取り出すと、うっすら笑みを浮かべてどれにしようかなどと吟味して。]
今日はコレにしよう。
[そう言って、グリーンのラベルの小瓶を取り出すと、中身を少量水に溶かして飲み干す。ドラッグと言った類のものではなさそうだが――。手で口を拭えばもと居た位置へと戻り]
今から食事する気にも、ね。
[そう呟くと、個室のソファに腰掛け足を組み、
窓からうっすらと見える空をぼんやりと*眺めた*]
[かけられる言葉に素直に頷いて果物籠を抱える牧師に数歩近寄れば見上げる]
「ごめんなさい、ありがとう」
[近寄れば感じる消えかけた煙草の香りに触れる事は無く、脇を通り来た道を引き返して広間へと戻り]
ごめんなさいは要りませんよ、ごめんなさいは。
[少女が広間へと消えたのを確認すると、包丁を握って。
器用な手つきで林檎の皮を剥いていく。
桃やらオレンジやら、他にも幾つか果実を切り分けながら]
……やはりナイフのが使いやすいな。
[そんな独り言も零しつつ。
最後に適当にスライスしたパンの間に野菜とハムも挟んで。
皿の上に盛るとティーポットとカップをトレイに載せて一緒に運ぶ。]
男の手ですから簡単なもので申し訳ないですけど。
[そう前置きすると、テーブルの上に置いて。]
[何を想ってか席に座り膝裏の辺りと摩っていたが、牧師がテーブルに置いた料理に瞳を瞬かせ、とりどりのフルーツとサンドウィッチと牧師を幾度も交互に見詰め、我に返りふるふる首を振ってふわと微笑み]
「ありがとう、頂きます」
[皿に取り分けて嬉しそうにサンドウィッチに齧りつく]
[皿の上の食べ物に瞳を輝かせる様子に微笑んで。
ティーポットから紅茶を注ぐと少女の前に置く。]
どういたしまして。
遠慮なく召し上がってください。
[食材を用意したわけではない自分が言うのも妙だったが。
自身もサンドイッチに手を伸ばすと齧り出す。
本格的に滞在が長くなるなら料理のことも考えないといけないのか、と頭の隅で考えながら。]
[ちまちまとではあったか久し振りにまともな食事で満たされれば、両手で包み込んだカップを口許に引き寄せ上目遣いに牧師を見詰め、紅茶を飲み干してソーサーにカップを戻し]
「美味しかった、ご馳走様」
[牧師を見詰め一拍の間]
「ルーサーは、何故、牧師なの」
[別段に訝しんでいる様子でも無く其れは素直な疑問]
お粗末様でした。
[しゃりしゃりと林檎を齧りながら少女にそう応え。
次の問いに咀嚼を止めると林檎を嚥下して。]
……私が牧師になった理由が聞きたいのでしたら。
まぁ……さして珍しい理由ではないですよ。
迷える人を掬いたかったとか、そんなところです。
[予め用意されていた答えは滞りなく口をついて出て。]
[もう一杯紅茶を注ぎフルーツを小さく切り分け林檎と桃をティカップに沈め、牧師の言葉を如何捉えたのか紫水晶の瞳はまた一拍じっと見詰めてから瞬き]
「神は、救って、くれた」
[首を傾げ果物の沈む紅茶をティスプーンが混ぜる小さな音]
[かたりとティーカップを持ち上げる。
ともすれば見逃しそうになる少女の口の動きに視線をやり。]
……どうでしょうね。
ある意味では救ってくれたのかもしれません。
けれどそれが神の所業であるかどうかは保証できない。
そんなところですかね。
………
[ティスプーンを置けばまた両手でカップを包み、甘い果物の香りのする温かな湯気に小さく息を吹きかけ、牧師の言葉に頷き読み取って貰い易い様に一旦はカップを下げ]
「ルーサーは、誰か、救えた」
[再び首を傾げ牧師を見詰めてから紅茶を啜る]
[元から救う気もなければ導く気もない。
そんなことはおくびにも出さず。
少女とは逆に口元を隠すようにカップを持ち上げると]
……どうでしょうね。
たとえ救った人がいたとしてもそれを自分がやったのだと驕りませんけどね。
主のお導きですよ、全て。
[牧師を見詰めた侭に一口こくりと紅茶を啜りカップを置いて]
「御飯、美味しかった」
[其処までの話とは関係の無い唐突な言葉を紡ぎ]
「ルーサーに、救われた、ありがとう」
[紅茶を飲み干せば右足を庇いながら立ち上がり]
「薬、探して、来る」
[広間の片隅で眠る少女へとちらと視線を投げ、食器を持って厨房に立ち寄り片付ければ、屋敷内を薬を探して*歩き回るのだろう*]
[日が徐々に傾いていくのを空虚な目で見つめていたが、
思い立ったように立ち上がる。]
今さらお腹がすいてきたわ。
[厨房でフルーツでも漁ろうと部屋を出れば向こうの廊下でナイジェルを見つける。何か探しているようだったが、別段声をかけることもなく階下へと。]
[少女が去っていくのを見つめながら唐突な言葉に小さく笑みを漏らす。
帽子を取り、白いものが混ざり始めた髪をかきあげると]
……。
私に?何もしちゃいないじゃないか。
――そうだ、私は何時だって何も……
[くつくつと手の平に押さえられた口から零れる自嘲めいた笑み。]
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