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[――母達だけを見るナサニエルとは別の物をリアは見ている。
ぐぃと自分の腕を掴んだ彼女の手が、遠のく意識を沼の底から引き上げた。
朦朧とする頭を振り、今にもとろりと閉じられそうな瞼をこじ開けて、リアに引きずられるように駆ける。
意味はわからなくとも、信頼はあった。
――賢いリア、おまえの言う事になら何にでも従うよ]
かべ、ぎわ…
わ、かった……!
[壁を撫ですぐそこにあることを確認しながらできる限りの足運びで、向かうのは、暖炉の直ぐ脇]
[セシリアの唇の動きにほんの僅かに頷くと、そちらへと銃を向け]
……逃げても無駄ですよ。
[笑みを深めれば意識の遠退くナサニエルのその向こう、セシリアへと照準を合わせて]
……おやすみなさい。
[ぱん、と乾いた音は一発。
――寸前でずらされた銃口は暖炉の中へと吸い込まれて。]
[投げられたカップから身を護るように腕を顔の前に掲げ]
クスクスクス……もう、遅いわよ。
[壁際に飛び退る様子に冷たく艶やかに微笑む。ゆっくりとした動作で逃げる彼らに身体を向ける。彼らを追い詰めるように。しかし視線はその横の暖炉へ向かう]
[がくん]
[引いた]
[腕が....]
ナサニエルっ!?
[息を止めて辛うじて壁際に寄り大きく呼吸して、既にナサニエルの意識は遠いだろうか、視線は壁を彷徨いナサニエルと繋いでいない手は暖炉周辺を探り]
[乾いた]
[銃声が]
[響き....]
……っ!
[中の人物は向けられた銃口を感じたのか、暖炉の奥でどよめく気配と共に僅か煤が舞い――カコ…]
あった!
[探り当てた石を押し込めば低い音を微かに響かせ、暖炉の内側から鉄格子が開き――]
[暖炉の奥、何かが転げ出るのにあわせて煤が舞い上がり。
出てきたものへと銃口を向けると]
……やぁ、誰かと思えばミスター・アーヴァインじゃないですか。
そんなところで何なさってるんです?
――……ああ、そんなに怒らなくても今のは空砲ですよ。
ただし残りには実弾入ってますけどね?
[にこやかに微笑むとアーヴァインの傍にしゃがみ込み。
その頭を掴むと口に銃口を突っ込んで。]
……さて、貴方には沢山聞かなきゃいけないことがあるんですよ。
勿論、協力してくださいますよね?
[一緒に転げ出た取り巻きには動いたら撃つ、と視線で牽制して]
[牧師が屋敷の主を取り押さえるのに一つ胸を撫で下ろし、幾らか周囲に警戒しつつもナサニエルへと顔を向けて]
ナサニエル、ナサニエル?
お母さん!
ナサニエル、大丈夫なの?!
[姿を現したアーヴァイン達を冷ややかな視線で見て]
本当に悪趣味。
こんなところで覗いていたのね。
[すっと取り巻き達の前に出て、齧っていた小瓶を顔の前で一閃させる]
じっと、しててね?
[漂う香りは取り巻き達の動きを奪う。くるりセシリア達に振り向けば傍に寄り]
大丈夫よ。
腐食の効果は金属にしか効かない。
もう一つ重ねた効果は…催眠だから。
睡魔に襲われているだけ。
それ以外の害は無いわ。
てつ、ごうしが…
[どうしてか、暖炉の奥から僅かに響いたどよめきの気配と、舞う煤。
リアが壁で見つけた何かを押し込むと、暖炉の内側の鉄格子が開いた。
ルーサーは銃口を、もうリアや自分には向けていない。
見覚えのある男の頭を掴んで、それはその男の口へと突っ込まれている。動けない取り巻きたち。
壁際で膝をついてそれを夢の中の出来事を見るかのようなナサニエルの表情の、ぼんやりとした中に明るさが混じる]
は、はは……これを、ねら、って?
[ぽつり呟く耳に届くのは、リアの自分を慮る声。
ナサニエルはああそんな顔も可愛いなどとふざけた感想を抱き、少女がステラへと確認するのを眺めている]
[取り巻きたちが動けなくなるのを見ると、一つ頷いて。
捻じ込まれた銃口に慌てふためくアーヴァインを片手で易々と持ち上げる。]
……じゃあ、一緒に来て頂けます?
子供たちの情操教育に悪いんで、別室でゆっくりお話しましょう。
[そのままアーヴァインを引き摺っていくと鍵の掛かる部屋へと押し込んで。
彼を前にして浮かべる笑みは酷く残忍なものだろうか。]
さて……
小便は済ませたか?
神様にお祈りは?
部屋の隅でガタガタ震えて命ごいをする心の準備はOK?
[――……程なくして。
アーヴァインの悲鳴が屋敷中に響き渡ったとか渡らないとか。]
[ステラは答える。――睡魔に襲われているだけ]
ああほんと…ねむいや。
おひめさまがキスしてくれたら、覚めるかな…
[ずるずると壁にもたれて座り込みながらそんな一言。
ナサニエルはステラの一閃させる小瓶で面白いように動きが奪われていく取り巻きたちを、情けなく壁に寄りかかる姿で笑って見ていた]
ふふ…おれは、たえたのに。
かあさんを怒らすと、こわいんだぞ…おもいしった、か。
[だけどもそれをステラが齧っていたことを思い出して、不思議そうに目をやって]
だけどステラ…あんたはそれを、かじってたのに。
…だいじょうぶ、なのか?
嗚呼…
[修道女の言葉に安堵の溜息を零しナサニエルに寄り添い]
ナサニエルは嘘吐けないと思って黙ってたの。
[ナサニエルの顔を覗くも未だ薬の効果は切れていないのか何処かぼんやりとした印象で、牧師が屋敷の主を伴い奥へと消えれば、周囲の護衛達は散り散りに、やがて静まり返った室内を見回しゆっくりと瞬く]
…これから如何しようか?
[謀った事を悪びれた様子も無く、ふわと微笑みナサニエルへと首を傾げた]
そんなことが言えるなら解毒はいらないかしら。
[お姫様のキスなんて言うナサニエルに小さく笑いを漏らし]
私はこれを扱うに至って独特の呼吸法を身につけているの。
だから効かないわ。
[平気よ、と笑って。その後聞こえた悲鳴にはどこか満足そうな表情を浮かべる]
[――……程なくして戻ってきた男の手の中には小瓶が2つ]
……最後に私たちを殺すつもりだったみたいですね。
無論、力を封じてから。
[呆れた男ですね、と肩を竦めるとそれをポケットにいれて。]
……さて、さっさと出ますかね。
脱出するまでは――この力、有用に使わせていただきましょう。
[――おひめさまがキスしてくれたら]
………
[一拍は無言でナサニエルを見詰め思案するも、修道女の言葉に小さく安堵の息を零して]
――解毒して。
[悲鳴の聴こえるのに瞑目し]
愚かで寂しくて可哀想なアーヴァイン。
お父さんのお仕置きを受けて更正出来ると良いね。
――……如何するんでしょうね。
罪状が帳消しになったわけじゃありませんし……
高飛びでもして何処か静かなところで暮らしますか?
[ステラへと視線を向けると微笑んで]
[ルーサーが戻って来るのを確認し、彼が手に持つ小瓶を見れば]
…なるほどね。
どこまで悪趣味なのかしら。
外の警備兵にも、お仕置きしてあげないと、ね。
[窓の外へ視線を向け。セシリアから解毒してと言われればホルダーからまた別の小瓶を取り出す]
…大きく息を吸って。
[ふたを開けた小瓶をナサニエルに振り、息を吸うよう促す]
やれやれ…
おれの性格、よく、わかってる。
[悪びれずにふわりと微笑むリアに、首を傾げて答え]
さあ、どうしよう?
だけど――
――いっしょに居られれば、どこにでも行ける気がする
[ステラ、ルーサー、リア。失った三人もまた胸の中に。
答えるナサニエルの表情は未来を信じて*明るい*]
そうだね、ナサニエルと一緒なら何処でも。
――夢があったの思い出した。
日溜りにハンモックをかけてパスタ料理の本を読むの。
[そんな風に嬉しそうに*言葉を紡いで*]
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