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――違った。
それは、シャーロットではなかった。
[指先に伝わる感触は、記憶に刻まれたそのおもてと一致しなかった。よく似たところもある。だが、彼女よりはやや年嵩の女性だ。骨格、肌の細かな水分の含有量や油分によって変化する質感、それらが正確に一致するものではないことを私の指先は感じ取っていた。
それがシャーロットではないのだ、という確信を軸に視覚を再構成する。鮮明すぎる過去の記憶が書き換えている現実を顕わにするために。
意識を集中すると、次第に像が定まっていった。ぼやけた像が明瞭になったその時、そこから姿を顕したのは――]
ナサニエルさんはこんなの…ご、ごめんなさい。
このようなのをいつも口にしてるの?
[ネリーは可笑しそうに笑う。]
そうそう、こんなの拾ったのだけど…ナサニエルさん、何か副業か持っているのかしら…?
「ネリーは名刺を取り出し、当たり障りのないように聞いた。」
俺はあんまり料理しねぇし、だいたい腹減ったらアンゼリカ行くし。面倒臭かったら食わないし。
………って、副業?
[ネリーから差し出された名刺を見て、ナサニエルは目を丸くした。
それは、自分の名刺。
"Nathaniel Oliver Mellers"と名前と、「契約」の二文字……]
ああ、これか。
これは俺のペンネームだ。
こう見えても俺は文筆活動というものをしててな。
……とは言っても、全く売れずに開店休業状態になって久しいんだが。
[封を開けたワインの瓶を、わたしは二つのグラスに交互に継ぎ足す。
一つはわたしの体内へ。もう一つは彼女の心臓へ。
そしてその行為はアルコールが尽きてしまうまで繰り返される。]
嗚呼、愛しているわ…ローズ――
[仄かに酔いが回ってきた唇で、わたしは何度目かの誓いをそっと呟く。今までのどの言葉より今が一番真実に近いだろうと、西にゆっくりと傾き始めた太陽の中で確信を*得ながら*――]
冒険家 ナサニエルは、新米記者 ソフィー を投票先に選びました。
成程、アンゼリカね。ローズさんは私の3倍レパートリーがあるから羨ましいわ。
ナサニエルさん、字を書いてるのね。ただ読み書きができる私とは
大違いだわ。契約か…契約って何なの?
[興味本位という部分もあったが、その根底にあるものを聞いてみたくて尋ねた。]
「契約」………
[迂闊だった、とナサニエルは心の中で舌打ちした。この快活な娘に「契約」のことを教えたら、いつ誰に言いふらされるか……
だが、その思いを軽く外へ追いやる。自分の評判を思い出してのことだ。]
………ん?
あァ、いや。
[まるで品定めするように、ネリーの瞳を見つめた。]
………………………。
[刹那、ナサニエルの口の動きが止まり、瞳に力がこもる。
しまった、入りすぎたと一瞬頭をよぎったが、ネリーの翡翠の瞳は逸らさず、ナサニエルを見つめていた。
この目の動き、ネリーは幾度と受けている類ではあった。]
…………………ふぅん。
[メンソールの煙草を咥えたまま、ナサニエルはしばしネリーの瞳を凝視する。]
………抵抗、しないのな。
まいっか。
[咥えていた煙草を灰皿に押し当て、火を揉み消した。]
もし目の前に居る男が獰猛な「獣」なら、お前はとっくに犯されてンな。
[自分の両腕を組み、少しだけ思案する。]
それはお前の……「望み」か?
[ナサニエルが突如激しい言葉を口にしてもネリーは動じなかった。
ネリーはしばし沈黙した。その時間は次の発声をするための準備期間だからだろう。]
…いいえ。私は必要と思えば抵抗もするわ。獣が相手でも、望みでないものは。
私は…いろいろ確かめたい事があるの。
とは言え、だいたいはあなたの言っている…通りよ。
私はそれを余儀なくされる事が多くあった。
でも私はその…それを打破することはなかなかなかった。私の中にそんな気持ち…というものがあるのか、分からない部分が多くあるわ。
[同時にネリーは、ナサニエルがこの昨今、主にギルバートからどんなやりとりがあったのか、或いはどんな知識、どんな姿勢なのかを知りたいとも思った。
だがそれは、よほど気づかれずに事を運べる時以外は踏み込むまいと。]
ふぅん。そっか。
ならばいいんだけどなァ。
[ナサニエルは名刺をヒラヒラさせ、ネリーを見やった。]
まぁ、俺には他言無用な副業ってヤツならあるんだが。
……聞きたいか?
[ネリーの瞳をもう一度だけ見つめると、ナサニエルは着込んでいた白いシャツを脱ぎ捨てた。]
………俺の副業は、「天使」だ。
[そう言って、後ろを向いて両腕を肩の高さまで上げた。
肩甲骨を抉るようにラインを描いた、タイトなタンクトップを纏う背中。その背中には、一対の翼のタトゥー。ナサニエルのそれは、羽ばたく直前の翼のように、ネリーの眼前に現れたかもしれない。]
俺は、満たされぬ者の心を満たす、「天使」――
[首だけ後ろを振り向いて、ナサニエルはネリーに告げた。]
[ネリーは驚いた。これだけ確固たる意思を持って自分の身に身に着けているのは――いやその力により新たな力を得ているような人間は初めてだったからだ。
ネリーにもつい最近シャーロットに見られた生傷などがあちこちに少しずつある。だが自分のものとは趣旨が全く違うのだ。
ネリーは眼前の天使にまだ半信半疑で問うた。]
その天使は…私の、私の中に持っている疑問を振り払ってくれますか――?
疑問………?
[腕を下ろし、ナサニエルは振り向いた。]
それが解決できるか否かは、お前次第だ……ネリー。
俺にできることは、お前が望む「役割」――失った相手や、心の中で足りない「存在」になって、お前を抱くなり、お前に抱かれるなりすることだけだ――
もし俺の「稼業」に興味があるンなら、俺はお前と「契約」を結ぶ。金は、お前が払いたくないならば不要だ。
………さぁ。どうする?
[私は主が必要な人間なのか。
特に、ボブとリックへの感情。自ら考えてもいっこうに埒があかない。
ネリーは立ち上がり、後ろを向き、目を必死に閉じていた。]
今、一度、私と契約して下さい。一度で構いません。
私の契約主になって下さい。主として私に接して欲しいのです。
[ネリーは主に望む事を告げた。 それはネリーを垣間見た事のある女性の思っている事その通りだった(>>3:137)]
[ネリーは既に覚悟を決めているのか。
とうとうと詳細を告げる。お金は必要ならば自分に出来る範囲で用意すること。バンクロフト邸に行く予定があるので衣服は破かないで欲しいこと。身体を傷つけるのは衣服に隠れる場所にしてほしいこと等。]
一度でも何度でも、それはお前の「望み」……「意志」の力で決定すべきことだ、ネリー。
[ネリーの口から放たれた「望み」が、ナサニエルの耳に入った。]
なるほど。「主」ねぇ。
お前は「支配」を求めるのか。
……了解。
じゃ、ちょっと待ってな。
[一度ネリーから離れ、書斎から黒い革トランク――「契約」相手をいたぶる道具を持ち出し、ネリーの眼前に首輪と目隠しを突き付けた。]
………こういうことか?
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