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[二人して、年下のはずのナイジェルからも妙な褒め言葉が飛べば]
そりゃ、どうも。
[呻くように言いソファの背もたれ側に寝返りをうって、顔を背ける。
捨てぜりふを残して]
…そうだな卵の殻は、むかつく奴の皿にでも入れとくよ!
[しかし奇妙に上品な挨拶の声が聞こえると思わず元の位置へ]
ごき…ごきげん、よう。
[いつの間にか広間から姿を消していた少女は
厨房にて、食材とにらめっこしていた。
扱えそうな食材を、大きなフライパンに放り込む。
卵、卵、卵、卵、卵――]
[最後に塩コショウ。]
[大皿に盛るのも一苦労。どっさり。]
よ、いしょ。
……これ、食べられるのかなぁ。
[かなり不安げな様子で首を捻りつつ、大皿に乗ったオムレツに似た何かを広間に運ぶ。丁度、今広間に姿を現したのであろうネリーに、「こんばんはぁ」と会釈して]
村長の娘 シャーロットは、卵の殻は入っていないと信じたい。
[ナサニエルのぎこちない挨拶にネリーは苦笑してしまった。時にして出る社交的な言葉はここに来る前に身につけたものだ。 とは言うもののナサニエルがつきあってくれた訳であるしネリーはナサニエルにちょっぴり申し訳ないと思いつつも、敢えて再びもう1度。]
ナサニエルさん、ごきげんよう。
みなさんお揃いのようですね。
[よいしょお。とテーブルに置いたは良いが
料理と言っていいのか何なのか。
紹介する言葉すら思い浮かばない。]
……えーと、
食べて、お腹壊したらごめんなさい。
>>205
あら、シャーロット、無理は駄目よ。私も運ぶから。
[と言いつつも『お腹を壊したら』の言葉に少しどきっとしてしまう。
昨日もしかしたらネリーの料理でシャーロットがお腹を壊したかもしれないからだ。]
>>206
ぅ、い、いぁ、大丈夫。
あ、取り皿はいるかな。うん。
ネリーさんの料理と比べないでね……
[結構切実だった。
彼女の様子には気づかず、厨房からスプーンを幾つか持ってきて]
[緑の少女の微笑みに瞬き首を傾げ]
「何か、話、あるん、だっけ」
[紫水晶に映り込むふわふわと黄色く温かな湯気の昇る――塊]
………
[青の少女と黄色の塊を見比べ暫く逡巡した後に口を開き]
「オムレツ、かな」
>>207
比べられても照れるわ。私だって大したことないもの。ローズマリーさんや…そう、ステラさんなどにはとても及ばないわよ。
だ・か・ら。自信を持って。
こっち持ってあげるから。
[ネリーは抑揚をつけてシャーロットに語りかけた。]
>>210
ううん、でも昨日のネリーさんの料理、美味しかったよ。
これは本当!
[あんまり食べられなくてごめんね。と小さく付け加えて。
ふっと笑みを浮かべ]
うん、ありがとう。
今度はネリーさんと一緒に、お料理したいな。
[そうして彼女の手を借りて、テーブルを彩った。黄色に。]
[オムレツをシャーロットと共に用意するために手を動かしているとき、紫水晶の少女が熱を帯びたような気がした。ネリーは無意識か無意識か、自然に口が開いた。
言葉を発しようとして開いたものではなく、驚きの感情をもったからだった。]
ええ、いいわシャーロット。明日やりましょう明日。 私が教えられるものなんてあまりないわよ?
[ネリーはいつのまにかシャーロットさんをシャーロットと呼び、またそれに気づいていなかった。]
[ネリーとナイジェルの様子に不思議そうにしながらも、ネリーの言葉を聞けば、どこか嬉しそうに笑み]
知ってること、なんでもいいから教えてほしいよ。
それに貴女のことももっと知りたいもの、……ネリー。
[自らへの呼称の変化に気づいていたのか、此方も敬称を略して、少し照れくさそうに目を細めた]
村長の娘 シャーロットは、私が一番最初に食べて戻したら、絶対誰も食べないよね。
村長の娘 シャーロットは、と思っているので正直なところ手が出せない。黄色の塊に。
[緑の少女に言葉は届かなかった様で、暫し思案した後に再び向き直り]
「昨日、話、あるって、言って、なかった、かな」
[作った本人が疑問系で料理名を紡ぐのに黄色の塊をじっと見詰め、ふるふる首を振って居れば、男が苦しげに息を吐いて居るのに瞳を見開き首を傾げ]
「ナサニエル、苦しい
大丈夫」
[微妙に複雑な空気を作ったのは多分自分。
それを打ち破ろうと、努めて明るい声で言う]
大丈夫だよ!見てくれは悪いけど、卵だし。
おいしいよ、たぶん、きっと!
[そう笑顔で言って、席につき、スプーンを伸ばし
――僅かに手が震えているのは気のせいだ――
黄色の塊の一部を口に含んだ。]
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