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[予想通りのセシリアの回答に緩やかな笑みたたえ、
彼女が自分に返した返答には]
ああ、気をつけてな。
[特別扱いの言葉には幾度か瞬いたけれど、それきりで。]
っていうかそれ、俺に言ってる、もしかして?
[ギルバートに答えたらしき返答に何やら思うところがあったのか問うけれど、当然悪いなどと思っているはずもなく、くすくす笑って。]
お前も、何かあったら連絡寄越せ。
何が起こるかわからない。こっちも開けてるから。
[そうして、その背を見送った。]
[煙草の情報を語るセシリアを何処か不思議そうに――当然ながら其の言葉がナサニエルに対するあてつけと云う認識は無いだろう――眺め、食料庫へ向かうらしき其の背を見えなくなるまで見送り]
一本、貰える?
[傍らのナサニエルへと骨ばった手を差し出し――先程までのセシリアの言葉を何と思っているのか、常は吸わない煙草を所望し――て、彼の顔を覗いてから今更の如く思い当たった様子で]
ナサニエルは、煙草の香り。
[常、ナサニエルが纏っている香りが、人の体臭ではなかったらしいのに、煙草の香りを纏う彼を見詰めた儘――漂う紫煙は無いけれど僅か目を細め――に小さく呟く]
――吸うのか?
[意外そうに彼を見つめて]
普段吸わないんならやめた方が良い。
慣れなきゃむせるし体に悪い。
[自分で吸っておいて体に悪いと言い切るあたりはセシリアに見られていたらまた何か言われただろうけど。
躊躇しつつも、もう一度所望されればおそらくは渡すだろう。]
ま、吸ってるしな。
煙草臭いかもしれない。
[つぶやきにはこちらも返事らしきものを返した]
吸った事は無いけど。
[渡された煙草を俯き加減に――灰皿の存在も喫煙マナーも全く気に留めず――咥えてから動きを止め、喫煙の習慣が無い故に火を持ち合わせて居ないのに気付き、諦めた様子で煙草を持ち直し手の中で細長い其れを転がし弄ぶ]
別に――…
[臭くは無いと言葉にはしなかったけれど、手の中の煙草を摘み鼻先に寄せて匂ってみるも、香りは認識すれど不快なものと感じる事も無いのか、煙草を眺め回し首を傾げる]
――…
[聊か早口に音も無く何事かを囁く口唇には「死」と云う短い単語が読み取れたかも知れず、ナサニエルに向き直る頃には貰い受けた煙草を胸ポケットに仕舞い]
如何して、煙草を?
[吸ったことはないという言葉に首を傾けて、口にしたのに幾分かいつもより見開き気味の目で]
おいおい、ここ通路――
[言い掛けて、火がないのに気づけば息を吐き]
もし吸うんなら、部屋か喫煙スペースな。
それがルールだ。
[とりあえずの忠告だけはして。
何かを否定する言葉が「煙草臭い」であることはわかれども、「臭い」という単語のつもりはなかったから、ゆるりと瞬いて。
煙草遊び――という表現に留め――が終われば微か聞こえた言葉に怪訝な顔はしたけれど。
暫く……というには短い程度に彼の顔を窺ってから]
理由?
きっかけなんてもう覚えてないけど……
吸うと自分が安定するから、かな。
喫煙スペース。
[呟きながら脳裏には空気清浄機があるにも関わらず幾らか視界の悪そうな――宇宙船の外側とは別物なれど、普段は透明な板の向こう側にしか見た事の無い――空間へ想い馳せ、忠告には従う心算なのか頷く代わりに瞬きを一つ返す]
難しい。
[何に対する感想なのか刹那注がれるナサニエルの眼差しを真っ直ぐに受け止め、問い掛けに答が得られると思案気に煙草を仕舞った胸元へと手を置き、随分と――ただ見詰めあうには――長い間を置き緩やかに瞬く]
安定の代償は、黒い肺。
[胸元に置いていた手は煙草を仕舞ったポケットから変わりに――船に異変が起きる前から其処に仕舞われていた、本人が意識しているかは別として良く食べているオムライス味の――レーションを取り出し、物々交換の心算なのかナサニエルへと差し出す]
[いつものようにか瞬きで恐らく返事を返したのを見て、よし、と一言。]
難しい?
[何が、と口にする代わりに首を傾げてみたものの、答えを得られる確率は薄い見積もりを出す。
彼が胸元に手をおいてから、その間、彼の言葉を待ち]
代償は、黒か。
[色しか言わなかったのは無意識なれど、レーションを差し出されればそれこそ怪訝な顔で数度瞬き]
煙草一本で得られたものは随分大きいな。
[と単なる感想を告げ、自分がそれを自分で食べるかどうかはさておき、とりあえずは受け取り]
さんきゅ。
[等価交換でないことは現状が現状だけに明白なれど、恐らくそれは暫くそのまま持っているものと*なろうか*]
[問い掛ける如く首を傾げるナサニエルの仕草は視界に映れども、彼の予想通り其れに対する明確な返答が紡がれる事は無く、怪訝な面持ちで差し出したモノを受け取る様子を見守り]
きちんと見た事は無い。
[聴いただけ、と恐らくは喫煙者の肺の色に対する言葉で、等価交換とは思わないらしき口振りに彼の手に渡ったレーションの包みを――何の感慨も執着も感じられない眼差しで――眺め]
そう。
[貰う心算もながった謝辞には聊か不思議そうな気配も混じる瞬きを一つ返し、再び今は煙草の仕舞われた自身の胸ポケットの辺りに手を置き、ナサニエルの脇を通り自室へと――ナサニエルやラッセルが見回りをしているのも聴いては居ないが、聴いたところで矢張り自身が見回りをする事は無いのだろう――向かうも、部屋に辿り着いても彼の手に渡ったレーションと同じく、貰い受けた煙草も当分は火のつけられる事は無いのかも*知れない*]
[見回りながら出て行った者達の末路をぼんやりと考える]
長期間漂流が予想される際に必要な物…空気。食料。水。
[食料保管庫が襲われたとは聞いてない以上あるとしても備え付けの僅かな保存食のみであろう。ましてや空気―酸素が無くなればそこで終わり。最悪の手段を使っても僅かな引き伸ばしも出来るか否か―]
―愚か。
ていうか、エヴァの映画版(旧)をようつべで見ていたらこんな時間になってしまった。
更に、眠くなってきてしまった…RPできないよこれじゃあ。
どうしよう…。
夜あんまり来られないしなあ。
………でも、うん。寝よう。
ごめんなさい。(先に謝っておく
[手にしたレーションを片手で浮かせては掴むを繰り返し、
数度目かでしっかり受ければ一拍目を伏せ、胸ポケットにしまう。]
黒い肺、か。
[彼が見えなくなってからぽつりと呟き、自分も反対側に歩き出す。
けれど取り合えず今吸うつもりはなくなったらしく、喫煙スペースは通り過ぎて*見回りに戻った*]
―自室―
[サイドテーブルにに鎮座したホログラム時計――時間以外にも室温や湿度等の表示もされているが、普段は置いてあるだけで確認する事も稀な、半ば飾りとしての役割しかない無機質な数字の羅列――を一瞥し、貰い受けた煙草を時計の手前に置き、指先に微かな力を込めて平坦な机の上を転がすと、ホログラムを掠め歪んだ若草色の文字が指先に映り込む]
白い煙と黒い肺。
[僅か目を細め小さく囁いた言の葉は煙草の煙の如く霧散して、残される静寂の中では身じろぐ衣擦れの音すら大きく響き、鼓膜を震わす雑音を振り払うかの如く緩やかに被りを振り]
未だ――…
[震える口唇だけが更に何事かを呟き、自身の掌を見詰めて緩やかに瞬き、重力装置のスイッチを切り室内を無重力状態にすると、通常勤務時間まで暫く休息する心算なのか宙を蕩揺たい、目許に腕を置いて――重力装置のスイッチは切れども、照明のスイッチを切る気は無いらしい――照明の*光を遮った*]
―食堂―
[コポコポ][ボトルから水を喉に流し込む。配給制限のかかった食堂は閑散としていて誰もいない。水のボトルを、とん、と隣に置いた。すわり心地のあまりよくない椅子に凭れ]
……―――ラスは―。
ラスはまだ、見回りしてるのかしら。
体力の無駄遣い。休めばいいのに。
[ポケットを確かめるが、一つのレーションも入っていない]
―自室―
[見回りを終え部屋に戻る。ロックを掛けた後僅かな水を飲みベッドへと]
…………迂闊。
[照明と共に重力制御まで切ってしまったのは疲れて判断力が低下しているためだろうか―その様な事をぼんやりと思いつつ入れ直すのも億劫なのか宙に浮かんだまま*目を閉じた*]
[長いこと中空を見つめて黙り込んでいた。考え事をしていたのか、単にぼうっとしていたのか。答えは明白で、彼女は後者のようなことを殆どしない性質だ]
…もどろう。
[水のボトルを手に取ると、立ち上がって*自室に向かう*]
定員に達しなかったため、村の更新日時が24時間延長されました。
―中核部―
[部署へ顔を出すと明らかに普段より船員が少なく、訊いても居ないのに数名が脱出艇で脱出したらしいと教えられ、緩やかに瞬き一つ返し業務を開始すべく、席に着きモニタのタッチパネルを骨ばった指先でなぞる。
常より人の少ない割には妙に騒がしく、脱出した者達は途中で食料も尽きて――船舶の漂流した過去には人間が共食いをしたらしいと云う話からか――共食いを始めた頃だろう等と云う無責任な憶測や、彼等の内の数名が保管庫に押し入って食料を持ち逃げしたらしいとの噂話やらで、室内は――そうして居ない人間を標的に噂話にでもしないと、明日の我が身も知れぬ残された船員達の気も紛れないのだろう――おかしな方向に活気付いている。
モニタに映し出される映像には未だ補給衛星の影すら見えず、カプセル修復の目処も――投げ出して脱出する者も居ては益々遅れる事が容易に予想も出来る――立たず、保管庫の食料は日に日に減っている状況で、徐々に精神力も削られ、制限された食事のせいで体力をも削られているらしき船員達の様子を横目に、淡々と業務を*こなしていく*]
…………ぅ。
[目を覚まし状況を把握した後墜落を防ぐべく床の方へと降りてから重力制御スイッチを入れる]
――――っ。
[僅かな落下感に小さく息を呑み、ゆっくりと立ち上がると部屋を片付け始めた]
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