どうしてって…それは…あなたが…っ![続きを言いかけて言葉を飲み込む。片手を上に向けさせられ、もう一方の手はやや自由を取り戻す。幾分楽になったかと思うと、リックが自らの脇腹を向き頭を下げている。恐怖がネリーを覆い、息で露わになっている腹部、横隔膜が大きく動く。]はぁ…っああん![下を向いているリック。僅かばかりに動く腕。チャンスはもうなかろうか。ならばとネリーはリックにお返しとばかりに、頬めがけて平手をのばした。]