[しばらく経過して後、Kotに、]
バックアップを持たない人間が永遠に失われる…
Kotさん、私のMasterがまさにそうです。
貴方の身近にも、そう言った特殊な方が?
[Masterと発音する時、セシリアの声音に単なる教団AIには有り得ない苦痛がにじんだ。だが、浮かべた完璧な笑みは崩れぬまま。]
いいえ、違いますね。
死にたくないと言う事は貴方自身が──。
Kotさん、貴方は一体……
[目の前の少女は、信者でもなく、かと言ってアンドリュー・マーシュのような資産家に時々居るような偏狂ともいえる独自価値観を持った人物にも*見えなかった*。]