や…だ。
[外に出られるという事を聞いたのが、
もし昨日だったら、荷物をまとめていた時だったら、
自分は喜んで外に出たのだろう。しかし今は。]
やだ…やだ、やだ、やだ…!
[ナサニエルに肩をつかまれている事には気付いていたが、気持ちがそちらに向かない。胸の真ん中に両手を合わせ、無意識に爪が立つ。服の上だから、傷はつかないのだが。
体が無くなったみたいだ、そして胸の中はさらに真っ暗。
いつだったかのソフィーの言葉を思い出す。
…ネリーは何かに絶望していて元気を失って…。
ネリーは常にこの感覚を抱いていたのだろうか。
絶望とはなにか。…今の自分の状態はまさにそれだ。]
殺してください。…殺してください!